『幼女戦記』は、合理主義者のエリートサラリーマンが、金髪碧眼の美少女に転生し、望まない最前線で英雄じみた活躍を見せるミリタリーアニメです。
異世界ものは「剣と魔法の世界」が多いですが、『幼女戦記』の世界は20世紀初頭の欧州ぐらいの文明を持つ「銃と魔法の世界」です。
- 戦場で輝く幼女
- 美しい魔法を交えた空戦
- ミリタリーアニメの最高峰
戦記アニメやミリタリーアニメが好きな方はもちろん、異世界転生モノが好きな方にもおすすめできる作品です。
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『幼女戦記』作品情報
作品名 | 幼女戦記 |
放送年 | 2017年1月〜2017年3月 |
話数 | 全12話 |
原作 | カルロ・ゼン |
監督 | 上村泰 |
声優 | 悠木碧 早見沙織 濱野大輝 小林裕介 笠間淳 林大地 |
音楽 | 片山修志 |
主題歌 | オープニング「JINGO JUNGLE」 エンディング「Los! Los! Los!」 |
『幼女戦記』声優・キャラクター紹介
ターニャ・デグレチャフ(声優:悠木碧)
- 本作の主人公で、「存在X」によって異世界に記憶を保持したまま女として転生させられた
- 帝国軍の航空魔導師士官で、第二〇三航空魔導大隊の大隊長
- 徹底した合理主義者で、軍で栄達した上で平穏無事な人生を望んでいる
- 演算宝珠を使うたび、神に祈りをささげてしまう呪いを受けている
ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ(声優:早見沙織)
- 帝国の航空魔導師士官
- ターニャの副官で、戦場ではターニャとバディを組む
- 常識人だが、ターニャの考え方に感化されつつある
- メインキャラの中で、唯一中身まで女性
ハンス・フォン・ゼートゥーア(声優:大塚芳忠)
- 帝国軍参謀本部所属、戦務参謀次長
- 静かな物腰の学者然とした人物で、機動戦と兵站の権威
- 後方でも前線でも類まれなる手腕を発揮する逸材
- ターニャからは、理想の上司と評されている
エーリッヒ・フォン・レルゲン(声優:三木眞一郎)
- 帝国軍参謀本部所属、参謀将校
- 優秀かつ極めて常識的
- 軍学校時代からターニャを知っており、軍上層部で唯一彼女を狂人として危惧している
クルト・フォン・ルーデルドル(声優:玄田哲章)
- 帝国軍参謀本部所属、作戦参謀次長
- 立派な髭と立派な体格の精悍な軍人。ゼートゥーアとは同期で、共に機動戦と兵站の権威
- ターニャからはゼートゥーア同様に高く評価されている
- とても葉巻が似合う
【ネタバレ】『幼女戦記』あらすじ・感想
見たことのない空戦
空を飛べる人間である「魔導士」が、兵科として軍に組み込まれている世界での空戦。
人が空を舞い、銃弾を魔法で強化し、魔法の障壁で弾く。
そして、その障壁を銃剣で貫く。
そこに地上からの砲撃、航空機なども絡んでくるので、単なる航空戦ともロボットによる空中戦とも違う本作ならではの戦いが見られます。
小説の描写をここまで膨らませて昇華したスタッフの方々の想像力は本当に凄いです。
人間のイメージの可能性に鳥肌が立ちました。
実は笑える
『幼女戦記』は戦争モノなので、人がバンバン死ぬアニメなのですが、個人的にはかなり笑える作品です。
「どこかに児童相談所はないものか」
戦争モノの映画には、自虐的なジョークが付きものですが、実に『幼女戦記』らしいジョークです。
『幼女戦記』という舞台と、ターニャというキャラがいなければ、絶対に出てこないジョークですね。
私は、原作も2巻まで読んでいるのですが、同じ場面でも画と声の力でアニメ版のコメディ色はかなり強くなっています。
士官学校で真面目な顔で居並ぶ青年たちの中に、ぽつんと幼女が混じっている画だけで腹が痛かったです。
画がシュールすぎる(笑)
ターニャが叱咤しているだけで、もう笑えてきます。
「せんせぇ ぼくたち わたしたちは こくさいほうにのっとり せいせいどうどう せんそうすることをちかいます」
ダキア大公国の首都を攻撃する際に、ターニャが行った勧告です。
幼女の声で勧告を行うことで、敵に奇襲を悟られないようにする作戦なのですが、声といい、シチュエーションといい、見たことのない笑いが生まれています。
最初の「せんせぇ」が「先生」にしか聞こえませんでした(笑)
幼女を活かした戦い方は、ターニャの名が知れ渡ってしまうので少なくなっていきますが、このシーンは最高でした。
魔法の要素はありますが、真面目にミリタリーやっているのに、ここまで笑える作品はそうそうないでしょう。
戦史好きにはたまらない
第一次世界大戦と第二次世界大戦のときの応酬を混ぜたような世界観です。
- ターニャが属する帝国はドイツ。
- 対抗勢力の共和国 がフランス。
- 海を挟んだ連合王国がイギリス。
- 協商連合がノルウェー・フィンランド。
というところでしょうか。
第1話時点の雰囲気は世界大戦の開戦前夜で、基本的には周辺国の中で突出している帝国が暴走しているイメージですね。
作中に登場する作戦や戦場には、似ている元ネタがけっこうあるようです。
私はあまり詳しくないので、分かるのは塹壕戦を行っている西部戦線が、クリスマス休戦とかが行われたことで有名な第一次世界大戦時のドイツとフランスの国境線の戦いだ、ということぐらいですね。
他にもたくさんあるようですし、詳しく知っているならかなり楽しめるのではないでしょうか。
オヤジ好きにもたまらない
とにかく、オヤジが多い!
私はそれほどオヤジ好きではないのですが、美少女とイケメンだらけのアニメが圧倒的なシェアを握っている現在、このアニメの異質さは際立っています。
いかついオヤジ、学者っぽいオヤジ、真面目そうなオヤジ、熱血オヤジ、いろんなオヤジが楽しめます。
主人公も、幼女と言いつつ中身はおっさんですし、徹底してますね。
男くさい世界の中で、中身まで女性のセレブリャコーフは清涼剤のようでした。
オヤジの中で気に入っているのは、レルゲンですね。
ターニャの中身を危惧して、いつも胃が痛そうなのがツボでした。
会議シーンで、一斉に葉巻を吹かして室内が白くなっているのも面白かったですね。
葉巻も出るし、髭も出るし、禿げも……。
そういえば、これだけオヤジが出てくるのに、禿げは本当に少ない。
何か理由があるんでしょうか。
幼女好きにもたまらない!?
ターニャの見た目は、作画の優秀さもあって、とても可愛らしいです。
声も悠木碧さんなので、とても可愛らしいです。
第2話のラストとかは、良い例ですね。
ただ、中身がおっさんなのです。
しかも、かなり合理主義で嫌な奴なのです。
それを考えると、素直に可愛いとは言い難いです。
ですので個人的には、幼女という要素はあくまで「面白い」要素ですね。
エリートサラリーマンが、あたふたしているのに萌えられる方は、二度美味しいかもしれません。
しかし、中身がオッサンの幼女をこれほど上手く演じられるとは、さすがは悠木さんですね。
ギャグシーンでの幼女声はどこまでも甘ロリで、部下を叱咤する声は高く鋭いです。
皮肉気で自虐的なモノローグが、すごく好きですね。
今となっては、ターニャの声は、悠木さん以外にあり得ないですね。
徐々にできあがっていく信頼
ターニャが指揮する部隊は、設立の募集段階からずっと見ているので、その成長や信頼関係ができあがっていくのを見るのは楽しいですし、感情移入してしまいますね。
物語的には、主役が「ターニャ」から「ターニャが指揮する魔導大隊」に移っていく感じも、飽きさせない要因でしょうね。
第8話「火の試練」で、民兵と非戦闘員の区別ができない市街戦で敵叛徒の排除を命じられ、苦悩する隊員たちの姿を見るのは胸が痛かったです。
まあ、戦争をしているのだから、英雄譚だけで終わらせてはいけないですよね。
きちんと狂気、悲劇、苦悩を描いてこその、戦争アニメだと思います。
アニメーション制作「NUT」
『幼女戦記』は、人物も背景も動きもエフェクトも、めちゃくちゃレベルが高いです。
特に空戦時の雲や空が、本当に美しいです。
そこに、魔法のエフェクトや曳光弾の軌跡によって色どりが添えられ、おもわず見惚れてしまうほど綺麗です。
制作会社は「NUT」。
失礼ながら知らない名前でしたが、どうやらこの『幼女戦記』が初制作作品だったようです。
監督は上村泰さんで、『神撃のバハムート GENESIS』に関わっておられた方のようです。
確かに、雲とかがバハムートっぽかったので、なるほど、と腑に落ちました。
アニメ的な説明台詞が少ないのも好みです。
これだけの技術力があるなら、今後の作品も楽しみですね。
劇場版
『幼女戦記』は、劇場版も公開されています。
私はまだ見れていないのですが、かなり評判がいいですね。
ストーリー的には、TVシリーズからの流れのようなので、劇場版をご覧になる前にTVアニメを見ておくことをおすすめします。
『幼女戦記』声優/キャラ・あらすじ・ネタバレ感想まとめ
【TVアニメ『幼女戦記』再放送】
本日12話「勝利の使い方」放送です!
MBSは本日のみ放送時間が変更となります。
お間違えの無いようご注意ください。TOKYO MX 本日 24:30〜
MBS 本日 27:15~
BS11 26日(水) 24:00〜#youjosenki pic.twitter.com/5NkxQnTH4g— 「幼女戦記」アニメ公式【完全新作劇場版が絶賛公開中!】 (@youjosenki) 2018年12月25日
- 戦史好きにはたまらない
- オヤジ好きにもたまらない
- 幼女好きにもたまらない!?
戦務参謀、野戦軽便鉄道、協商連合、即応魔導大隊などなど、よく分からない用語や単語が山ほど出てきます。
しっかりとした説明はないので、アニメを見ただけですべて理解できたら凄いです。
幼女によるシュールな笑い、空戦の美しさなど、細かいことが分からなくても『幼女戦記』は他の部分で十分に楽しめる作品ですので、細部まで気にする必要はないかな、と思います。
もちろん、把握した方が面白いとは思いますが。
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