本格的な慰問会を明日に控え、藤堂(森山直太朗)や裕一(窪田正孝)、他の兵たちは灯りを囲んで語り合います。
兵士の1人・岸本(萩原利久)が自分の生い立ちを語り、生きて帰ろうと誓い合う兵たち。
しかし翌日、敵軍からの突然の銃撃が始まります。
さっきまで親し気に話していた人たちが次々と撃たれ、ついには藤堂も…。
これが戦争。
現実を見た裕一は何を思うのでしょうか?
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目次
『エール』前回第18週87話のあらすじと振り返り
ビルマに藤堂(森山直太朗)がいると知って、早く慰問に行きたいと思うようになった裕一(窪田正孝)。
しかし、「ふと脳裏に音(二階堂ふみ)や華(根本真陽)の姿が浮かぶと、動けなくなってしまう。」と語ると、中井(小松和重)に「曲を作ることに罪悪感を覚え始めているのでは?」と言われてしまいます。
これを否定するためにも、裕一は慰問を志願。
藤堂と再会を果たすことになりました。
楽器ができる兵たちは裕一の曲に力を貰っていると目を輝かせ、裕一がビルマに来てから作った曲「ビルマ派遣軍の歌」の楽譜がその手に渡るとまた喜びます。
その後、裕一が指揮をして、藤堂が歌い、安らぎの時間が流れるのでした。
【ネタバレ】『エール』第18週88話あらすじ・感想
大事なものができた兵士たちは「生きて帰ろう」と誓いあい、「暁に祈る」を歌う
慰問会の練習を終えた兵たちと裕一(窪田正孝)。
その日の夜、彼らは駐屯地の小屋で灯りを囲んで語り合います。
兵士の1人・岸本(萩原利久)は、「死ぬのが怖い。」と語り出します。
岸本はずっと適当に生きてきて、「死ぬことが怖いとは思っていなかったのですが、昔捨てた女性が自分の子を産んだと聞き子どもに会いたいと思って彼女のもとへ行ったそうです。
しかし、子どもには会わせてもらえませんでした。
岸本は「その時に聞いた赤ん坊の泣き声が耳から離れない…。」と言います。
続けて「だから戦争で成果を上げ、立派な人間になってから会いに行きたいと思う反面、死にたくないという気持ちが大きくなってきた。」と、自分の想いを吐き出しました。
これを聞いた藤堂(森山直太朗)は「あと少しの辛抱だ、生きて帰ろう。」と言い、他の兵たちも心を一つにします。
そして、彼らは自分たちを鼓舞するかのように裕一が作った「暁に祈る」を歌うのでした。
彼らが歌って笑顔を浮かべる姿を見て、裕一は喜ぶことなどできませんでした。
KAMUI
慰問会準備中に銃撃戦が始まり、藤堂(森山直太朗)は裕一(窪田正孝)の目の前で…
慰問会の直前、裕一は藤堂に呼ばれました。
藤堂は裕一にあるものを託そうとします。
それは、日本に残してきた妻・昌子(堀内敬子)に宛てた手紙でした。
「自分が死んだらこれを渡してほしい。」と言いますが、裕一は「絶対に嫌だ。」と言って拒否します。
しかし泣く泣く手紙を預かることとなりました。
KAMUI
まもなく始まる慰問会に向けて、最後の練習を行おうとしていたその時でした。
突然の銃声が鳴り響きます。
すると、裕一が今まさに会話をしていた岸本が撃たれてしまいます。
敵襲による銃撃戦が始まる中、裕一は岸本に触れようとしますが藤堂に体を引っ張られて「ここに隠れてろ!」と、トラックの下に押し込まれます。
激しい銃声、爆音、兵たちの悲鳴が響き渡る空間。
裕一はパニックになり、トラックの下で目をつぶって耳を塞ぎます。
そして、次に目を開けた時、裕一は撃たれて膝をつく藤堂の姿を目にするのです。
トラックの下から飛び出す裕一。
比較的安全な場所へ彼を引きずっていくと何度も何度も「先生」と呼びます。
どう処置をしたらいいのかわからず、裕一はただ「先生!」と声をかけるのでした。
KAMUI
「すまなかったな…。」と虫の息の中、口を開く藤堂。
「手紙は持っているか?」と確認すると、藤堂は裕一に「昌子と憲太を頼む…もう1度会いたかった。最後にお前に会えて良かった。」と言い残し息を引き取るのでした。
KAMUI
「僕は何も知りませんでした…ごめんなさい」
銃撃戦が終わり、辺りが静まり返ると一緒に楽器を演奏していた一等兵の東(近藤フク)が裕一を発見。
藤堂の亡骸の横で呆然とする裕一に声をかけると、彼は何度も何度も東に言います。
「僕は何も知りませんでした…ごめんなさい。」
震えながら東にしがみつく裕一。
まもなくして、倒れる兵士たちのあいだを、裕一は肩を落として歩いて行くのでした。
「インパール作戦」は中止。
この時、9万の将兵が投入されましたが、生存者は1万数千人しかいませんでした。
KAMUI
『エール』第18週88話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
裕一が見た、戦争…。#朝ドラエール#窪田正孝#森山直太朗 pic.twitter.com/Eu93hGWuz0
— 連続テレビ小説「エール」 (@asadora_nhk) October 14, 2020
今回は主題歌もなく、朝ドラとは思えないほどリアルに戦争を描かれていきました。
「自分は危険なところに行かないから大丈夫。」そうは言ったものの、藤堂は危険なところにいました。
前線は地獄、無駄死にといろいろな言葉が浮かんできては、裕一を襲うかもしれません。
地獄を見た上、恩師を目の前で亡くす悲劇…。
「音楽なんて!」と裕一は言い出しそうな不安もあります。
これが戦争。
だから繰り返してはいけないのです。
コロナの影響で放送を一旦ストップすることがなければ、このシーンは8月の上旬とかに放送されていたのだろうなと思ったりもします。
裕一は日本に帰ったら、昌子に手紙を渡さないといけません。
彼女の涙から目を背けることもできないでしょう。
裕一の音楽がここからどう変わっていくのか…見届けたいと思います。
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