映画 フローレンス・ピュー×アンドリュー・ガーフィールドが紡ぐ愛の物語『We Live in Time この時を生きて』6月6日公開!枝優花監督と山崎まどかが語る「30代の心に刺さる」感動作

© 2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

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アカデミー賞作品賞ノミネート作『ブルックリン』で知られるジョン・クローリー監督の最新作『We Live in Time この時を生きて』が、6月6日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される。本作は、『ミッドサマー』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のフローレンス・ピューと、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのアンドリュー・ガーフィールドが夫婦役で共演する愛の物語だ。
時代の最先端を走るA24が北米配給権を獲得し、SNSで大バズした”馬ミーム”でも話題を呼んだ今年屈指の注目作である。公開を前に行われた特別試写会では、映画監督の枝優花と、コラムニストの山崎まどかが登壇し、作品の魅力について熱く語った。

作品情報

© 2024 TUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION ORPORATION

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監督:ジョン・クローリー(『ブルックリン』)
出演:フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールド
製作年:2024年
製作国:フランス・イギリス
言語:英語
上映時間:108分
映倫区分:G
配給:キノフィルムズ
公開日:2025年6月6日(金)

公式サイト:https://www.wlit.jp
公式X:https://x.com/wlit_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/weliveintime_movie/

『We Live in Time この時を生きて』あらすじ

新進気鋭の一流シェフであるアルムート(フローレンス・ピュー)と、離婚して失意のどん底にいたトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)。何の接点もなかった二人が、あり得ない出会いを果たして恋に落ちる。
自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスは何度も危機を迎えながらも、一緒に暮らし、娘が生まれ家族になる。そんな中、アルムートの余命がわずかだと知った二人が選んだ型破りな挑戦とは──。
本作最大の特徴は、時系列をシャッフルした斬新な構成だ。出会いや人生における喜び、悲しみ、最悪な日といった全ての瞬間がバラバラに提示されていく。観客はまるで自分の記憶をたどるように、二人の物語を追体験することになる。

登壇者が語る作品の魅力

30代の心に刺さる等身大の物語

5月27日に開催された特別試写会のアフタートークで、枝優花監督は開口一番「30代の今の自分に刺さりすぎて…かなり共感しました」と率直な感想を述べた。劇中の主人公たちと年齢が近いこともあり、人生の岐路に立つ彼らの姿が、自身の感情と強く重なったという。
山崎まどかも「本作がただの恋愛物語ではなく、決断という大きなテーマもある作品」と語り、物語の奥深さに触れた。現代を生きる30代の男女が直面するリアルな悩みや選択が、丁寧に描かれている点が高く評価された。

新たな男性像を示すアンドリュー・ガーフィールド

映画では30代の等身大の男女を演じているピュー(29歳)とガーフィールド(41歳)だが、実際の年齢差を微塵も感じさせない自然な演技が印象的だ。
枝監督は「アンドリュー・ガーフィールドが演じたトビアスのあり方が、私の中では希望であり、新しいと感じた」と熱く語る。「男女逆の物語はこれまでたくさん見てきました。でも本作は、男性がキャリアのために女性に変化を求めるような関係とは違って、トビアスが愛する人のために自分を譲り、愛する人を尊重していく。その姿が、現代で生きる上でぶち当たる壁を乗り越える、新たな男性像として映りました」と絶賛した。

フローレンス・ピューの圧倒的な存在感

山崎は、フローレンス・ピューの魅力について「彼女自身の生命力や思い切りの良さが、映画のリアリティを後押ししていた。俳優として真実味がある存在」だと力説した。
インスタグラムで料理動画を配信する日常的な顔から、役作りのための体型変化を拒否したり、ヌードシーンにも自然体で臨む彼女の姿勢が、自立した女性であるアルムートのキャラクターと完璧に重なっていたと指摘。「彼女はカメレオン俳優ではないが、言動にリアルな存在感がある」と、その魅力を称賛した。

斬新な時系列構成が生み出すリアリティ

本作最大の特徴である時系列をシャッフルした構成について、山崎は「そもそも人生は全部混乱しているようなもの。自分の人生が物語になるとして、今自分がどの地点にいるのかなんて分からない」と語り、構成が生むリアリティを解説した。
「時間がシャッフルされることで、観客がふたりの未来を先に知ってしまう瞬間が生まれて、その構造もとても面白かった」と分析。枝監督も「ぐちゃぐちゃな時系列が、より一層人生の機微を際立たせていた」と同調し、「観客がまるで自分の記憶をたどるように物語を追体験できる構造」だと語った。

現代社会への深いメッセージ

本作はいわゆる”余命もの/難病もの”作品とは一線を画している。枝監督は「病気そのものではなく、生きていることにフォーカスしている」と、そのポジティブなメッセージを強調した。
山崎は「完璧主義」や「SNS疲れ」が蔓延する現代だからこそ、この映画が持つ”揺らぎ”が重要だと指摘。「ネット越しに他人の成功が見えてしまい、自分がそれを逃しているのではないかと思い込む」現代において、この映画は「何が成功で失敗かもわからない」人生の真理を突きつける。
しかし、その真実を突きつけられたからこそ、観客は「失敗だらけに見えても、実はそうではない」と、自分自身の人生を肯定的に捉え直すことができる。アルムートが病に直面しながらも、ひたむきに生きる姿、そして彼女の意志が残された夫と娘へと受け継がれていくラストは、人生の「繋がっていく」力を強く示唆している。

映画鑑賞の価値を改めて問う

イベントの終わりに、山崎は「映画って、その1~2時間に自分の人生を預けるようなもの。失敗したら嫌だなと思う人もいるかもしれないけど、どんな映画にも必ず何か持ち帰れるものがある」と語り、映画鑑賞の価値を改めて強調した。
枝監督も「今日の観客には20代の方が多いと聞きました。世代が違う皆さんが、どんな風にこの作品を受け取ったのか気になります」と投げかけ、幅広い世代に響く作品であることを示唆した。

感想・まとめ

『We Live in Time この時を生きて』は、フローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドという旬の俳優の共演、ジョン・クローリー監督の繊細な演出、そしてA24らしい実験的なアプローチが融合した、今年屈指の注目作である。
時系列をシャッフルした斬新な構成は、観客に新たな映画体験を提供し、現代社会を生きる我々に深いメッセージを投げかける。「完璧主義」や「SNS疲れ」に悩む現代人にとって、この映画が示す”揺らぎ”や”不完全さ”の美しさは、きっと心に響くはずだ。
枝優花監督や山崎まどかが語ったように、本作は単なる恋愛映画や難病ものではなく、「生きていることにフォーカス」した作品である。アルムートとトビアスの物語を通して、観客は自分自身の人生を肯定的に捉え直すきっかけを得ることができるだろう。
ぜひ劇場で、自分自身の人生に重ね合わせながら、二人の過ごしたかけがえのない時間を体験してほしい。きっと、映画館を出る頃には、今この瞬間を生きることの尊さを改めて感じているはずだ。


映画『We Live in Time この時を生きて』は6月6日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!

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