週刊少年マガジン公式アプリ「マガジンポケット」の人気ランキング首位常連で、単行本は発売即重版連発の話題作『WIND BREAKER』。
好きなものは強いヤツ、弱いヤツには興味がない――孤独な不良高校生・桜遥は、超不良校として名高い風鈴高校のてっぺんを目指して、街の”外”からやって来ます。
「フウリンを、梅ちゃんごと、俺のものにする」と風鈴高校に乗り込んできた、獅子頭連・頭取の兎耳山。
ついに、ボウフウリンvs獅子頭連のチームを懸けたタイマン勝負が開幕します。
獅子頭連のシマ――大きな飲み屋街を進み、桜たちが案内されたのは、兎耳山たちのアジトである潰れた映画館・通称「オリ」。
獅子頭連のメンバーたちに囲まれる「檻」の中のような環境下で、パワータイプ同士の杉下と有馬の1戦目が始まります。
早速、第5話「優しい男」をレビューしていきます。
目次
アニメ『WIND BREAKER』前回第4話あらすじと振り返り
”力”の絶対信仰「獅子頭連」、それはボウフウリンの隣のシマを仕切る、オレンジのスカジャンがトレードマークのチームです。
獅子頭連から街の中学生を守るために衝突を起こし、獅子頭連・副頭取の十亀から宣戦布告を受けた桜。
”ボウフウリン”四天王の一人・柊とともに、事の次第を梅宮に伝えに行くと、非難されるどころか「家族を守ってくれてありがとう」と頭を撫でられます。
不思議な感情に桜が戸惑っていると、「たのもー!」と無邪気で異質な声が校庭に響き渡りました。
声の主は、獅子頭連・頭取の兎耳山。
桜や十亀たちの件を聞き、単独で風鈴高校まで乗り込んできたのです。
兎耳山は、組織は違えど同じ「てっぺん」である梅宮に対し、ある種の執着心を抱いているようで、タイマンを張りたがっていました。
しかし、獅子頭連のメンバーが兎耳山を追ってきたこと、てっぺん同士のタイマンではないならとボウフウリンのメンバーが集まってきたことにより、闘いは団体戦へと様相を変えます。
【ネタバレあり】アニメ『WIND BREAKER』第5話あらすじ・感想
獅子頭連の「オリ」
ついに、ボウフウリンvs獅子頭連のチームを懸けた団体戦が開幕します。
タイマン勝負に参戦するメンバーではないのにもかかわらず、きっかけとなった現場に居合わせた楡井は、勉強したいと言ってついてきました。
そんな楡井を一蹴したり、大きな声で応えたりと、なかなか騒がしい桜たち1年生を見て、柊は緊張感を持てと叱り、梅宮は頼もしいと笑います。
獅子頭連のシマ――大きな飲み屋街を進み、ボウフウリンの面々が案内されたのは、兎耳山たちのアジトである潰れた映画館・通称「オリ」。
屋内へ入ってみると、そこは獅子頭連のメンバーたちに囲まれた、まさに猛獣の「檻」の中のような環境でした。
梅宮は、この勝負の発端は桜であり、団体戦を銘打ってはいるものの、本命はてっぺん同士の梅宮vs兎耳山のタイマンだと告げ、桜たちは気楽に挑むよう言いました。
それでもなお、負ける気はないと宣言する桜と、頷く1年生らを見て、梅宮は再び「頼もしい」と笑うのでした。
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1戦目・杉下vs有馬
早く梅宮と戦いたい兎耳山の興奮を十亀が宥める中、自ら手を挙げたのは有馬でした。
こうして、第1戦目・杉下vs有馬のマッチアップが始まります。
楡井と蘇枋がパワータイプ同士だと話していると、梅宮は「一緒にするのは可哀想だ」と口角を上げました。
そんなことも露知らず、舞台の上で杉下と向かい合った有馬は、開始早々「梅宮! どうしたんだ!」と叫びます。
それは梅宮への忠誠心が誰よりも高い杉下の気をそらすための作戦で、有馬の目論見通り、杉下は咄嗟に客席の梅宮へ目を向けました。
その瞬間、有馬は杉下の顔面目掛けて拳を振り抜きます。
強力な打撃でしたが、杉下は有馬の腕を引いて顔面を掴むと、そのまま床に張り倒してしまいました。
「梅宮”さん”だ。 バカが」
杉下がそう言い返す頃には、有馬の意識はもうありませんでした。
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客席に戻ってきた杉下を「お前、昔から頑丈だったもんな」と笑顔で迎え入れる梅宮。
その一方、獅子頭連側は有馬の心配をする素振りもなく、勝った杉下に興味を示す声が多く聞こえてきます。
驚き呆れる獅子頭連のメンバー、倒れた有馬を冷めた目で見る十亀、そして、有馬を指差し「あれ、片して」と無邪気に部下へ話し掛ける兎耳山。
ボウフウリンの面々は、その雰囲気にそれぞれ思うところがあるようでした。
特に、梅宮は兎耳山と十亀の様子が気になっていました。
優しい男?
有馬を舞台上から落とし、兎耳山の指示通り片付けた獅子頭連のメンバー。
桜は彼らの態度を見て「二度と”力の絶対信仰”なんてほざくな」とケンカを売ります。
すると、蘇枋は「こういう子たちは自分がやられないとわからないんだよ」と綺麗な笑みを浮かべました。
そして、今度は自分の番だと言わんばかりに、対戦相手である鹿沼に声を掛けます。
*
舞台に上がる前、蘇枋は桜に言いました。
「君の言葉や行動には芯がある、そんな君をオレはかっこいいと思ってる。 だから君に負けないように、オレも頑張るよ」
そんな言葉を受けた桜は、蘇枋を見送った後、楡井にどんなヤツなのかと尋ねます。
しかし、情報通の楡井も、上級生の梅宮や柊も、蘇枋が強くて有名なことは知っているものの、どんな人物なのか具体的には知りませんでした。
それでも梅宮は、実際に会ってみた蘇枋は「優しいヤツ」だと評します。
ところが桜は、舞台上で鹿沼と向かい合った蘇枋の表情を見て、「あれが優しいヤツのする顔か?」と疑念を抱くのでした。
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2戦目・蘇枋vs鹿沼
1戦目で倒れた有馬とは、古い友達であるらしい鹿沼。
兄弟がやられて癇癪を起こしているかのような鹿沼に、蘇枋は「つらかったでちゅねえ、ボクちゃん」と声を掛けます。
その言葉に煽られた鹿沼が蘇枋へ突っ込んでいくと、蘇枋は一瞬見ただけではわからないようなスピードで躱し、即座に背後を取りました。
「オレと一緒に大人の階段上ろうか」
蘇枋は鹿沼にそう言うと、戦いの続きを促します。
*
「ただの優しいヤツじゃなかったな」と笑う梅宮に、桜はそれどころか「クソ性格悪ぃ」と返しました。
何らかの武術を心得ている蘇枋は、己より格下の相手を生かさず殺さずいなし続けて見世物にしている、と。
自分なら死にたくなるという桜の解説に、柊は蘇枋がここまで感情的になるのは意外だったと語ります。
すると梅宮は、近くにいる桜に引っ張られたのではないかと推測しました。
その桜はというと、どうすれば本気の蘇枋と手合わせできるか、すでに考え始めていたのです。
舞台上では、やはり鹿沼の攻撃を軽々と躱していく蘇枋の姿がありました。
そうしているうちに、とっくに絶望している鹿沼を見て、蘇枋は「大人になるために必要なものは想像力」だと諭し始めます。
「その想像力を強固なものにするために必要なものって何だと思う? ……想像が現実になること」
そう続けると、本気の拳を繰り出そうとしました。
その時、十亀が止めに入り、鹿沼に「これ以上恥かかせないでよ……もう仲間じゃない」と言い放ちます。
そして、蘇枋は十亀に促された通り、舞台を後にしました。
「大人になるということは、人の想いに寄り添えるということだ。 それには想像力と経験がいる」「階段、一段くらいは登れたんじゃない?」と言い残して……。
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アニメ『WIND BREAKER』第5話まとめ
いかがだったでしょうか。
ついに、ボウフウリンvs獅子頭連の団体戦が開幕!
杉下と蘇枋という、まったくタイプの違う面々の実力が明らかになり、桜も真剣な眼差しで見届けます。
圧倒的なパワーを誇る杉下に、この1話だけで大量の名言を残した蘇枋。
魅力的なキャラクターたちから目が離せません。
次回、第6話も楽しみです。