週刊少年マガジン公式アプリ「マガジンポケット」の人気ランキング首位常連で、単行本は発売即重版連発の話題作『WIND BREAKER』。
好きなものは強いヤツ、弱いヤツには興味がない――孤独な不良高校生・桜遥は、超不良校として名高い風鈴高校のてっぺんを目指して、街の”外”からやって来ます。
”ボウフウリン”と名付けられ、街を守る学校に変貌を遂げていた風鈴高校、入学式の朝。
登校前に、桜が喫茶ポトスで朝食をとっていると、賑やかな少年・楡井秋彦が飛び込んできました。
桜と同学年の彼は、ことはに念願の風鈴高校の制服姿を見せに来たといいます。
その底抜けの明るさと言動に調子を狂わされる桜は、店を出れば今度は商店街の人々にも優しくされ、戸惑いを隠せません。
すると、突然「助けてください!」と腕を掴まれ……。
早速、第2話「憧れのヒーロー」をレビューしていきます。
目次
アニメ『WIND BREAKER』前回第1話あらすじと振り返り
孤独な不良高校生・桜遥は、この春、超不良校として名高い風鈴高校のてっぺんを目指して、街の”外”からやって来ました。
商店街でガラの悪い男たちに絡まれていた少女・ことはを助けた桜は、お礼に彼女の勤務先である”喫茶ポトス”でご馳走になることに。
風鈴に来た目的を語る桜に対し、「あんたにてっぺんは獲れない」と告げることは。
桜は思わず憤りますが、その真意と”現在の風鈴”を目の当たりにする出来事が起こります。
ことはに絡んでいた不良たちが大勢の仲間を集めて、復讐にやって来たのです。
一人で果敢に立ち向かう桜でしたが、ことはを庇いながらの戦闘は難しく、怪我を負ってしまいます。
ついに危機が迫った瞬間、助けに入ってくれたのは風鈴高校の生徒――今や街を守る集団となっていた”ボウフウリン”のメンバーたちでした。
【ネタバレあり】アニメ『WIND BREAKER』第2話あらすじ・感想
楡井との出会い
入学式の日の朝。
登校前に、桜が喫茶ポトスで朝食をとっていると、賑やかな少年・楡井秋彦(CV.千葉翔也)が飛び込んできました。
桜と同学年で、店の常連らしい彼は、ことはに念願の風鈴高校の制服姿を見せに来たといいます。
楡井は、街の外でも名前を聞いたことのない、いわゆる無名の桜が風鈴高校へ入学するためにやって来たと知り、不審感を顕わにしました。
そして、街を守ろうと立ち上がったボウフウリンは「弱気を助け悪を挫く」、まさにヒーローのような存在で、生徒たちは彼らに憧れて入学してくると主張します。
桜は、そんなボウフウリンを知っても尚、風鈴高校のてっぺんを獲るために街へやって来たと語りますが、楡井には聞き入れてもらえませんでした。
やがて、楡井は入学式の前に街をパトロールすると言うと「今日から俺も”正義の味方”っすから!」と笑って店から出て行きます。
素直で明るく、おっちょこちょいなところのある楡井を見て、あんなヤツも風鈴に入るのかと独り言ちる桜。
これまでの経験上、楡井のように見た目ばかり格好つけるヤツは、ケンカになると逃げ出すと思っていたからです。
そんな桜に、ことはは「ひとつの方向から見ただけじゃ本当のかたちはわからない」と言って、決めつけるのは早い、ちゃんと話してわかろうとしないとわからない、と諭しました。
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決めつけていた価値観
楡井との出会い、ことはからの言葉に、戸惑う桜。
商店街を歩いていると住人たちにも優しくされ、さらに困惑します。
先日の事件のことで存在を認識された桜は、街を守る風鈴生の一人として、すでに感謝の言葉を受けるようになっていました。
そんな住人たちとの交流を経て、ことはの言う通り、自分は誰かに感謝されるような人間ではないと「決めつけていた」だけだったのかもしれないと考え始めます。
その時、住人の女性に「助けてください!」と腕を掴まれました。
*
路地裏にて、楡井は不良たちに殴られていました。
不良たちから声を掛けられて嫌がっている女性を助けようとしたのですが、返り討ちに遭ってしまったのです。
楡井はどんなにボコボコにされても諦めずに喰らいつき、ボウフウリンが掲げる口上を叫びます。
それでも、ついにとどめを刺されてしまうと歯を食いしばった瞬間。
勢いよく飛び込んできたのは、桜でした。
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「案内しますよ、てっぺんまで」
楡井と仲間なわけでも、助けに来たわけでもないという桜。
あくまで「弱いくせに強いと勘違いしてるヤツが気に入らないだけだ」と……。
大勢の不良に単独で立ち向かおうとする桜に、楡井は「一人じゃ無理」だと叫びます。
しかし、そんな心配をする間もなく、桜は一人で全員を倒してしまいました。
無名のはずの桜の強さに圧倒された楡井は、助けてもらったお礼を伝えながらも、弱い自分が風鈴にいることを申し訳なく思います。
そして、中学時代にいじめられていたところを助けてくれたボウフウリンに憧れて入学したことを明かし、強くてかっこよくなりたいと思っていたのにダサいままだと悔し涙を流しました。
一方、桜は自分が駆け付ける前に、不良に喰らいつき口上を叫んでいた楡井の姿を思い浮かべ、「……ダサくはないんじゃねえの」と声を掛けます。
すると、楡井は懐から小さなノートを取り出し、桜のことを観察しながら質問責めにし、メモを取り始めます。
「かっこいいな」と思う人のデータを集めるのが好きだという楡井は、いつの間にか桜に敬語で接するようになっていました。
「……街のことや人のこととか案内しますよ、てっぺんまで!」
そんな楡井の言葉に目を見開いた桜は、いつの間にか彼のペースに飲まれていました。
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風鈴高校のヤバいヤツ
ついに風鈴高校の門をくぐった桜。
楡井はボウフウリンの本拠地に来たとワクワクした様子で、クラス分けの名簿を確認しに行きます。
桜と同じクラスだと知って喜ぶ楡井は、他にもクラスメイトに強い人たちの名前を見つけ、目を輝かせていました。
しかし、「あの人」とも一緒だと気付き、急に暗い表情を見せます。
さらに、桜にひとつ約束をしてほしいと言い始め、クラスの人々とフレンドリーに接するよう頼みました。
ボウフウリンに憧れて入学してくる生徒たちは街を守ることを信条としているため、街の外からやって来た桜に対し、当初の楡井のように不信感を持つことが考えられます。
だからこそ、街に害のない人間だと思われてほしいと願う楡井ですが、桜は「別に敵に回したって構わねえだろ。 俺はケンカでてっぺん獲りに来たんだぜ」と言いました。
そして、楡井の心配をよそに教室へ入ると、桜を見て声を掛けてきた人物が……。
彼――右目に眼帯、長いタッセルのピアスをつけた蘇枋隼飛(CV.島﨑信長)は、楡井のノートにもメモされている有名な人物でした。
先の商店街での事件で活躍した桜はすでに存在を知られており、蘇枋をはじめクラスメイトたちから好意的に受け入れられます。
ところが、桜が風鈴のてっぺんを獲りに来たというと、楡井の言う通り雲行きが怪しくなってきました。
ついには廊下から机が投げ込まれ、その犯人――杉下京太郎(CV.内山昂輝)が飛び込んできます。
彼こそ、楡井が「あの人」と呼んでいた、「学校一ヤバい人」だったのです。
桜は殴りかかってきた杉下を見て、「さすがは風鈴高校。 そうこなくっちゃ」と笑みを浮かべました。
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アニメ『WIND BREAKER』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
ついに風鈴高校の門をくぐり、ヤバそうなクラスメイトたちと出会った桜。
戦闘狂には戦闘狂を! と言わんばかりのラストシーンにワクワクさせられましたね。
次回、第3話も楽しみです。