週刊少年マガジン公式アプリ「マガジンポケット」の人気ランキング首位常連で、単行本は発売即重版連発の話題作『WIND BREAKER』。
好きなものは強いヤツ、弱いヤツには興味がない――孤独な不良高校生・桜遥は、超不良校として名高い風鈴高校のてっぺんを目指して、街の”外”からやって来ます。
多聞衆2年の梶蓮、楠見結斗、榎本健史のもと、1‐1の級長決めが始まりました。
真っ先に手を挙げた蘇枋を皮切りに、次々と桜を推薦していくクラスメイトたち。
桜は、自分が”外の人間”であることを気にしますが、蘇枋が「オレと楡井が副をやる」と背中を押します。
結局、痺れを切らした梶の怒号で、級長に決まった桜。
級長として何をしたら良いのか悩む中、街の見回りで梶と組むことになりました。
級長でありながら不遜な態度の梶に、納得がいかない桜でしたが……。
早速、第12話「頼られる者」をレビューしていきます。
目次
アニメ『WIND BREAKER』前回第11話あらすじと振り返り
獅子頭連との戦いを終えて、1‐1の教室で盛大に出迎えられた桜、楡井、蘇枋の3人。
クラスメイトたちが戦いの詳細に興味を示す中、教室の一角で一心不乱に筋トレをする柘浦大河と、イヤホンをしながらゲームに集中する桐生三輝は、異彩を放っていました。
いかつい風貌とは裏腹にフレンドリーな柘浦に連れられて、桜たちがお好み焼き屋へ行くと、桐生が他校の女子生徒を連れてやって来ます。
柘浦は桐生たちも合流するよう誘いますが、いかつい見た目と大きな声で、女子生徒を怯えさせてしまいました。
柘浦に苦言を呈した桐生が女子生徒を連れて出て行くと、店の前にはたくさんの不良たちが……。
実は、不良たちに声を掛けられて怖がっていた女子生徒を助け、逃げているところだったのです。
事情を聞いた桜はケンカに加勢し、桐生、柘浦とともに不良たちを圧倒します。
こうして、楡井と蘇枋に続き、桐生と柘浦も桜のことを知り、翌日には一緒にいるのが当たり前のような仲間になっていました。
アニメ『WIND BREAKER』新たな主要人物・キャスト
梶蓮/CV.岡本信彦
・風鈴高校2年1組の級長
・常にヘッドホンで大音量の音楽を聴き、よく棒付きキャンディーを舐めている
・一見すると何を考えているかわかりにくいが情に厚く、副級長の楠見・榎本ら仲間たちとは強い絆を持つ
【ネタバレあり】アニメ『WIND BREAKER』第12話あらすじ・感想
2年級長・梶蓮
多聞衆2年の幹部――梶蓮(CV.岡本信彦)、榎本健史(CV.村田太志)、楠見結斗のもと、1‐1の級長決めが始まりました。
真っ先に手を挙げた蘇枋が桜を推薦すると、他のクラスメイトたちも快く同意します。
桜は、自分が”外の人間”であることや、級長として何をしらた良いのかわからないことを気にしますが、蘇枋は自分と楡井が副級長として支えると伝え、背中を押しました。
それでも桜が悩んでいると、窓際で黙っていた梶が怒号を飛ばします。
級長を決めるくらいで時間をかけるな、と。
そして、梶は一同に推薦されていた桜を指名し、級長決めを終わらせてしまいました。
場を仕切っていた榎本が2年の級長だと思い込んでいた桜は、なぜ梶の一存で自分が級長にならなければいけないのかと突っかかります。
すると榎本は、梶こそが多聞衆2年の級長だと告げました。
「リサちゃん」を探せ!
梶の一言で級長になってしまった桜。
榎本から、クラスを「しっかり引っ張っていけ」と声を掛けられますが、自分のやりたいことすらわかっていない桜にとって、それは無理難題のように思えました。
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悩んでいる様子の桜を見た榎本は、1年幹部となった3人に、梶とともに街の見回りへ行くよう告げます。
2年の級長がどんな人物か近くで見ていろ、と。
*
梶・楠見と一緒に街へ出ると、住人のおばあさんが梶に声を掛けてきます。
梶は、愛猫の「リサちゃん」がいなくなってしまったという悲しげなおばあさんに、自分たちが見つけるから家に帰っていろと伝えました。
そして、楠見に後を任せると、歩いて行ってしまいます。
級長でありながら、副級長たちに丸投げする梶の不遜な態度に、苛立つ桜。
楠見が素早く多聞衆に情報共有をすると、早速リサちゃん探しが始まります。
そんな中、目の前にリサちゃんが現れ、桜は民家の屋根上まで追いかけていきました。
榎本は桜の身体能力に驚きながらも、降りてきたところで保護できるよう仲間たちに指示を出すのでした。
やがて、地面に降り立とうとしたリサちゃんは、勢いそのままに川へ飛んで行ってしまいます。
桜が追いかけきれずに橋の上から手を伸ばした瞬間、どこからともなく現れた梶が、川へ飛び込んでリサちゃんを救出しました。
頼られる者
おばあさんに礼を言われた梶は、何かあってからでは遅いんだと厳しく言い返します。
そんなぶっきらぼうな梶を見ていた桜は、梅宮の「”やりたいこと”に共感して協力してくれた」仲間が担いでくれたから”てっぺん”になれたという話を思い出し、梶に声を掛けました。
梶のやりたいこととは何なのか、どういう思いで級長になったのか……その本心を尋ねたのです。
すると梶は、そんなものはない、やりたくて級長になったわけではない、2年の仲間たちがやれと言ったからやっていると言い放ちます。
まさに自分と同じ境遇だと知った桜は、思わず「そんなんだったらお前がやる意味ねぇじゃねえか!」と返しました。
梶は苛立った様子で桜を睨みつけると、自分は榎本のように人をまとめることも、楠見のように上手く人に伝えることもできないから、いつも頼ってばかりだと言います。
しかし、仲間たちも自分を頼ってくれているから、それに応えるために出来ることをやるのだと語りました。
桜は、梶の言葉たちに衝撃を受け、俯いてしまいます。
その時、何も知らない楡井がこの日の桜の行動を褒めながら、「頼りになりますね」と話しかけてきました。
ハッとした桜は、蘇枋と楡井に恐る恐る尋ねます。
桜を級長に推薦したのは「頼っているから」なのか、と。
蘇枋と楡井は、「もちろんだよ」「オレたちのことも頼ってくださいね」と笑顔で答えました。
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”名前”を呼ぶこと
――翌朝。
ポトスを訪れた桜は、目の下に酷い隈を作っていました。
ことはは桜の体調を心配しますが、実際には朝まで級長として何ができるのかを考え込み、眠れていないだけでした。
桜が級長になったと知ったことはは、桜の「何をやったらいいかわからない」という悩みに、「やれることからやればいい」とシンプルに答えます。
そして、ことはを「お前」と呼ぶ桜に対し、クラス全員の名前と顔を覚えているか尋ねました。
知らないならば、名前を覚えることだって今できることのひとつだと言います。
「名前を呼ぶって、あなたをちゃんと見ていますって意思表示だから」
ことはの言葉を受け、自分が誰かの名前を呼んだことがないと気付いた桜。
そんな桜を見て、ことはは「人と近い関係を築く」ことを怖がっている彼を、心の中で応援するのでした。
*
学校に着くと、桜は早速クラスメイトの名前を覚えるべく、楡井たちに教わります。
やがて、校内放送で梅宮から招集がかかり、各幹部が屋上に集まることとなりました。
幹部の顔合わせということで、さらに覚える名前が増えたと焦る桜に、楡井は学校全員の顔と名前を覚えていることを明かします。
ケンカでは役に立てなくても、自分が覚えていれば桜のためになるのではと考えて、一日で覚えたというのです。
一方、蘇枋は自分には交渉役が向いているかもしれないと話します。
各々が自分にできることを理解しているのだと知った桜は、「楡井」「蘇枋」の名前を初めて呼び、それぞれに「任すわ」と呟きました。
その時、梅宮が風鈴高校四天王とその補佐たちを引き連れ、屋上へ現れたのです。
アニメ『WIND BREAKER』第12話まとめ
いかがだったでしょうか。
1‐1の級長となった桜、副級長となった蘇枋・楡井。
さらに親交を深めていく3人は、梶ら多聞衆2年との交流を経て、学校中の幹部と顔を合わせることとなりました。
梅宮の存在に影響を受けている桜ですが、四天王たちとの出会いに、さらなる成長を見せてくれそうですね。
次回、第13話も楽しみです。