シリーズ累計発行部数700万部を突破した顎木あくみ先生による小説(原作イラスト:月岡月穂)が原作のアニメ『わたしの幸せな結婚』。
明治大正を思わせる架空の時代を舞台に、家族から虐げられ愛を知らずに育った斎森美世と、孤独で冷酷無慈悲なエリート軍人・久堂清霞が政略結婚をし、やがて心を通わせていく物語です。
誘拐された美世が目を覚ますと、そこは幼い頃に閉じ込められた真っ暗な蔵の中でした。
香乃子と香耶は、美世を執拗に痛めつけながら「自分から縁談を断れ」と迫ります。
美世は、これまでの自分なら抗うことなく従っていただろう、でも今は違う、と決意します。
一方、清霞は幸次から美世の居場所を教えられ、斎森の屋敷へと乗り込みますが、実と真一が異能で立ち塞がり……。
早速、第6話「決意と雷鳴」をレビューしていきます。
目次
アニメ『わたしの幸せな結婚』第5話のあらすじと振り返り
美世は、花との再会を手助けしてくれた清霞の部下・五道をもてなす準備に精を出していました。
しかし、その穏やかな様子を覗き見る者たち――美世の幸せを許せない香耶と、薄刃の血を手に入れたい辰石家当主・実は、それぞれの目的を果たすために結託して美世を誘拐します。
やがて、美世が攫われたという知らせを受けた清霞のもとへ現れたのは、実と香耶の卑劣な目論みを知った幸次でした。
アニメ『わたしの幸せな結婚』新たな登場人物・キャスト
鶴木新/CV.木村良平
・”鶴木貿易”を営む鶴木家の御曹司
・少し癖がかった栗色の髪が印象的な品の良い好青年
今上帝/CV.菅生隆之
・天啓を授かり、国を治める最高権力者
・現在は重い病に伏せている
【ネタバレあり】アニメ『わたしの幸せな結婚』第6話あらすじ・感想
誘拐された美世
誘拐された美世が目を覚ましたのは、幼い頃にも閉じ込められたことのある斎森家の蔵の中でした。
両手を縛られて吊り下げられた美世のもとへ現れたのは、香耶と香乃子です。
二人は拘束されて身動きの取れない美世を相手に、久堂家との縁談を断るよう迫りました。
美世がすぐに頷かないことがわかると、香耶はハサミを持ち出し、清霞が贈った美世の着物を切りながら脅します。
香耶に刃物を突き付けられ、香乃子に暴力を振るわれ、言葉でも罵られ、心身ともに衰弱していく美世でしたが、清霞への想いを胸に、懸命に抵抗を続けていました。
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一方その頃、実と香耶の目論みを知った幸次と合流した清霞は、美世がいるという斎森の屋敷へ向かっていました。
美世の危機に焦る幸次は、清霞の冷静の様子に苛立ちますが、逆に落ち着くよう窘められてしまいます。
斎森の屋敷に着くと、大きな門は閉ざされていました。
必死に門扉を叩く幸次に下がるよう告げた清霞は、異能の力で雷鳴を轟かせ、門に雷を落として破壊し、力づくで屋敷の中へ進みます。
堂々とした清霞に、呆気に取られる幸次。
そんな二人を待ち受けていたのは、実と真一でした。
斎森邸、炎上
何が起こっているのか理解できない真一をよそに、清霞を挑発するような言葉を吐く実。
美世が縁談を断るということを告げられた清霞は、本人に確認すると言って先へ進もうとします。
しかし、美世のもとへ通したくない実と、これ以上屋敷を荒らされたくない真一は、異能の力でバリアを張って抵抗しました。
ところが、清霞は強力なそれを片手一本でいなし、立ち塞がる実に雷を喰らわせます。
圧倒的な力を見せつけられた幸次は、その場に倒れた父・実を気にしつつも清霞のあとを追いました。
幸次は、美世が蔵に閉じ込められていると察しており、清霞を連れて行こうとします。
その時、二人は火炎に襲われました。
火炎は実の異能力であり、屋敷を燃やしてしまうほどの威力です。
それでも、清霞にとっては軽くいなせる程度のものでした……。
屋敷が炎上していく中、清霞は目的の蔵へ急ぎます。
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一方の美世は、香耶に首を絞められ、「縁談を断る」と言葉にするよう脅迫されていました。
清霞のことを絶対に諦めないと決心した美世は、涙を流しながら耐え続けます。
やがて開いた扉の前には、清霞と幸次が立っていました。
それぞれの想い
清霞が蔵の扉を開けると、そこにはボロボロの姿で涙を流す美世がいました。
慌てて駆け寄り、美世の身体を抱き起こす清霞。
「私なんかのために、こんなところまで……ありがとうございます」
清霞を見て微笑んだ美世はそう言って、意識を手離しました。
一方、香乃子は扉が開いたことで、斎森邸の異常事態に気が付きます。
燃え盛る屋敷を目にした香乃子はショックから泣き叫びました。
香耶はそんな母の姿に驚きながらも、清霞に対し「間違いを正そうとした」だけである自分は悪くないと主張します。
間違いとは、いつも一番である香耶ではなく、使用人以下の美世が久堂家に受け入れられたことでした。
傲慢な態度の香耶を「黙れ」と一蹴した清霞は、香耶を選ぶことはないと言い放ち、美世を横抱きにして去っていきます。
混乱する香耶に、避難しようと声を掛ける幸次。
香耶は、幸次が好きなのは美世なのだから、自分を置いて逃げればいいと怒ります。
しかし幸次は、自分にとっての一番は美世だと宣言したうえで、優しい美世を悲しませないために、自分も香耶も避難するのだと強く言いました。
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久堂家への帰還と、黒幕の登場
――炎上する斎森邸。
清霞に抱えられて避難する美世は、亡き母・澄美の姿を見ていました。
桜の樹の下に立つ澄美は、美世に微笑みかけます。
そして、「つらい思いをさせてしまってごめんなさい……自分を信じるのよ、あなたの中のその力を」と伝えて、消えていきました。
美世は、自分の「力」とは何なのか、疑問を抱きます。
――某所。
今上帝(CV.菅生隆之)は、実が美世を手に入れられなかったことについて、恨み言を呟いていました。
薄刃の血が久堂家のものとなることが許せないようです。
そんな帝に、次なる行動の許可を請うのは、鶴木新(CV.木村良平)。
「必ずや、あの異能は潰すのだ」
帝はそう言って、新に行動の開始を命じるのでした。
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――久堂邸。
意識を取り戻した美世は、そばにいてくれた清霞に、自分の不注意を詫びようとします。
ところが清霞は、「(美世は)何も悪くない」と言って、弱っている彼女を労わりました。
そこへ、ゆり江がやって来ます。
ゆり江は美世が目を覚ましたことに気が付き、涙を流して喜びました。
美世のことを本気で心配してくれる清霞とゆり江の存在に、美世は笑顔を取り戻します。
アニメ『わたしの幸せな結婚』第6話まとめ
いかがだったでしょうか。
攫われた美世を巡って、斎森邸での異能力バトルが勃発した第6話。
清霞の圧倒的な異能の才が明らかになり、今後のバトルシーンにも期待が高まるエピソードとなりました。
清霞に救われた美世が夢の中で澄美に告げられた「力」……これがどう明らかになっていくのかも見どころとなりそうです。
また、実のバックにいたと思われる黒幕が登場。
国の最高権力者である今上帝と、帝に仕えているらしい好青年・鶴木新の存在は、清霞と美世に立ちはだかる大きな壁となりそうですが……?
次回、第7話も楽しみです。