よい子のみんな~! 裏表のあるお兄さんは好きかな~?
子供向け教育番組に出演する体操のお兄さんたちの裏の顔が垣間見えるギャグ漫画を原作としたアニメ『うらみちお兄さん』。
新コーナーがスタートするも、衣装が酷いうえに、役に入り切った池照と番組内で戦うハメになり、裏道は凍りつきます。
またあくる日は、兎原の策略で苦手な絵をアドリブで描かされることになってしまい……。
周囲に振り回されるうらみちお兄さん、今週はどんな裏の顔を見せてくれるのでしょうか。
早速、アニメ『うらみちお兄さん』第3話をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『うらみちお兄さん』前回第2話あらすじと振り返り
スタジオ入りした裏道はいつになく上機嫌。
メンタル無敵モードに賭けて番組収録に臨もうとしましたが、それはほんの束の間のハイテンションであり、収録が始まる頃にはすっかりいつもの裏道に戻っていました。
一方、子供たちに歌を届ける詩乃は、結婚に関するおたよりをきっかけに豹変。
感情のままに自身の恋愛観を披露することとなり、裏道と池照をも巻き込むのでした。
日々、何かに傷つきながら働く彼らにも休日は訪れます。
池照は買い物先でもいつもと同じく低俗な下ネタに笑い震え、詩乃はお笑い芸人をしている彼氏のライブへ。
熊谷は普段見せない柔らかな笑顔を野良猫に向けながら釣りに興じ、兎原はパチンコ屋に入り浸ります。
そして、筋トレくらいしか趣味がないと評される裏道の自宅には、夕方になって兎原と熊谷が飲みに来ました。
そんな後輩たちを何だかんだ迎え入れ、裏道は夕焼けに染まるベランダで一人煙草に火をつけるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『うらみちお兄さん』第3話あらすじ・感想
手洗いうがいは大切です
出勤前、自宅の石鹸とハンドソープがなくなりかけていることに気付いた裏道は、覚えていたら帰りに薬局に寄ろうとぼんやり考えながら仕事へ向かいます。
現場へ到着し、兎原と熊谷、そしてADの枝泥が打ち合わせしているところに通りかかると、枝泥に新コーナーで身に付ける衣装のデザインを見せられました。
それを確認した裏道が凍りついた時、池照にも衣装デザインが手渡されます。
どちらも酷いデザインで、覗き込んだ詩乃や兎原が思わず笑ってしまうほどでした。
裏道はデザインが描かれた紙を握り潰し、
「生きていくため……!」
と、開き直るのでした。
そして、始まった新コーナーの収録。
子供たちに手洗いうがいの大切さを教えるため、池照演じるジョキンダーと裏道演じるバイキンダーが戦うコーナーです。
ダサい衣装を身に纏った二人がかっこよく登場すると、ジョキンダーはシャボンに見立てた水色のボールで攻撃します。
池照が投げた一投目は裏道の顔面に直撃し、裏道は何でもないフリをしながら演技を続けますが、その痛みは子供たちに隠しきれないほどの衝撃だったようです。
続いて子供たちも攻撃に加わることになり、ウサオ君とクマオ君が子供たちにボールを渡していきます。
ウサオ君の中にいる兎原は、子供から「投げていいの?」と聞かれ、「全力で!」と答えたところを裏道に見られてしまい、いつものように睨まれて怯みました。
とはいえ、裏道は子供たちが投げるボールにわざと当たってあげます。
クマオ君の中にいる熊谷は、そんな裏道の姿を見て「いい人なんだけどな」と感じるのでした。
コーナーはジョキンダーがバイキンダーにとどめを刺して終わります。
池照は役者時代の癖でジョキンダー役に入り込むあまり、裏道が台詞を言う間もないほどの勢いでボールを投げつけ、ボコボコにしました。
収録後、裏道の楽屋に謝りに来た池照は、うらみちお兄さんがみずたまお兄さんになってると聞いて……とやって来た理由を説明します。
裏道の全身には確かにみずたま模様のようなボール跡が残っていて、背中に貼った湿布はぐちゃぐちゃになっていました。
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帰り際、兎原は「見かけ倒しのマッチョより、面白い男がモテる時代だと思うんだよなー」と遠回しに裏道の悪口を言っています。
話を聞いていた熊谷は、進行方向上に裏道の姿を見つけると、一人立ち止まりました。
その瞬間、兎原を呼び止めた裏道は言い放ちます。
「みずたまお兄さんとかいうネーミング、微塵も面白くないからな」
兎原はみずたまお兄さんと名付けたのが自分だとバレていたことに驚きます。
そのまま帰路についた裏道は収録のことを思い返しながら、心の中で「手洗いうがい、石鹸、ハンドソープ……」と呟き、今朝のことを思い出して薬局に寄りました。
ついでに湿布の購入も決意しながら……。
神様、信じる?
ある日、裏道が仕事へ向かおうとしたところ、自宅のインターフォンが鳴ります。
扉を開けた先に立っていたのは、宗教勧誘らしき女性二人組でした。
「あなた、神を信じますか?」
あまりにもそれっぽい質問に、裏道は「信じません」と真顔で言い放ちます。
「……悩みや不安、後悔などを感じられたことはありませんか?」
続けて問われた内容には「それはたくさんあります」と素直に答えました。
「神様はそういうのから救ってくれます。 …あなたが神様を心から信じれば、きっと!」
笑顔でそう話す女性に対し、裏道は目が笑っていない笑顔で言いました。
「自分のことも信じられないのに?」
途端に怯んでしまった女性は、仕事に行くという裏道に何の仕事をしているのか問います。
すると、裏道は「子供たちの信頼なしには、成り立たない仕事です」と返すのでした。
その後、どこかぼやけた視界と思考で収録に挑んでいた裏道は、一人の少女に「お兄さんはおえかきが得意って本当?」と聞かれ、身に覚えのないその情報に「嘘だよー」と貼り付けたような笑顔で答えます。
すると、少女は「うらみちお兄さんは何でも出来るんだって、ウサオ君が言ってたよ!」とキラキラした瞳で続けました。
裏道がギロリと舞台袖に目をやると、そこにはクマオ君の陰に隠れたウサオ君の姿がありました。
その視線に気付いた熊谷はバビュンと裏道の隣に移動し、「(兎原が)言ってたの?」と聞かれれば、「言ってました」と即座に答えます。
そして、クマオ君として裏道に寄り添いつつ、少女たちが求める「キラピュア」を知らない裏道に、それが女児向けアニメであることなど助言しました。
相変わらずキラキラした瞳でキラピュアを描いてほしそうにしている少女たちと、恐る恐るホワイトボードを運んできたウサオ君を見て、裏道は渋々ペンを握ることにします。
どうにか期待に応えたいと描いてみたものの、そこには似ても似つかないキャラクターが……。
そのイラストは少女たちに「気持ち悪い」「不愉快」と罵倒され、信頼や信用を失うのは一瞬だと実感するのでした。
そこへ現れた池照は、裏道に労いの言葉を掛けると少女たちのもとへ向かっていきます。
そして、ホワイトボードに見事なキラピュアのイラストを描き上げました。
池照のポテンシャルは留まるところを知らない、と裏道は心の中で呟くのでした。
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報われたい
仕事終わり、ディレクターに呼び止められた裏道は、翌日に使う小道具である紫色のボールにイラストを描くよう命じられます。
どうやら裏道のイラストは、偉い人たちからの評価が高いそうです。
子供たちの評価を意識するべきでは、という裏道の意見はスルーされ、夜通し謎の材質のボールに絵を描くことになりました。
うっかりボールを入れていたケースが倒れ、床に散らばってしまった途端にやる気を失った裏道は、床に寝転んでみたり這いつくばってみたりしながら、この時間を無駄なものにしたくない、と考え始めます。
そして、「報われたい」と思いながら絵を描き続けるのでした。
翌日、完徹した裏道が寝ていると聞いた兎原は、面白がってその姿を見に行きます。
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机に突っ伏している裏道の寝顔を覗き込もうとした兎原は、その目が開いていることに気付いて卒倒します。
眠剤か酒を飲まないとロクに眠れないのを忘れていたという裏道は、目の下に隈をつくった顔で笑いながら言いました。
「兎原、俺は今日報われるぞ」
熊谷はそんな裏道を不思議そうに見つめるのでした。
そうして二回目の収録を迎えたジョキンダーvsバイキンダーのコーナーですが、以前とは様子が違います。
ジョキンダーがシャボンに見立てた水色のボールを使うのに対して、バイキンダーもバイキンに見立てた紫色のボールを持っているのです。
バイキンダーの念が込められ、自我を持っているコバイキン……。
これこそ裏道が完徹して仕上げた小道具で、一つ一つに何とも形容しがたい顔が描かれています。
ジョキンダーはスライムのようなコバイキンを身体にくっ付けられ「何この材質」とツッコミながらも、「負の感情に飲み込まれるようだ……」と言い、負けを認めてしまいました。
一部始終を見ていた兎原は「報われるってこれ?!」と呆気に取られ、詩乃は「世の中、必ずしも善が勝つわけではないのよ」と神妙そうに語ります。
そして、熊谷の「こんなのアリか?」という呟きに返ってきたのは、一人の少女からの「ナシでしょ」という声でした。
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何に見える?
ある夜、自宅でストイックな筋トレを終えた裏道は、缶ビールを煽りながら何となくテレビを見ています。
自身の絵心に思いを馳せていたところ、絵を描くことでわかる心理テストを紹介する番組が始まりました。
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裏道はテレビで流れている通り、「家」「男女」「動物」の絵を描いてみます。
家は、大きく描いたり、たくさん書いたりしているほど向上心が高いとのことですが、裏道は小さく一軒描いただけでした。
男女は、笑顔だったり、仲睦まじそうにしているほど恋愛に積極的で人間関係も社交的だそうですが、裏道は男女を離して描いていました。
ここまで良い結果が出ていない裏道は、絵を描いた紙を思わずクシャリと握ります。
最後に、動物です。
動物は、種類などは関係なく、その絵が何の動物なのか、それが人に伝わるかどうかで、人間性に問題があるかわかるというものでした。
裏道は自分が描いた動物の絵を写真に撮り、メッセージアプリを開くと「何に見える?」という言葉とともに送りました。
テレビを消し、ベランダに出て煙草に火をつけると、スマートフォンが震えます。
再びメッセージアプリを開くと、兎原は「モグラ」、熊谷は「チュパカブラ」と答えました。
正解は……
「犬だよ!」
アニメ『うらみちお兄さん』第3話ネタバレ・感想まとめ
いかがだったでしょうか。
エンディングに登場する紫色のボールの正体がわかった第3話でした。
一つ一つ自我を持っていると紹介されるシーンのコバイキンたちの台詞と、池照の反応に思わずクスッとしてしまいました。
エンディング後にストーリーが続いている構成も良かったですね。
ふと流れたキラピュアの内容が世知辛そうなのもツボでした!
次回第4話も楽しみです。