よい子のみんな~! 裏表のあるお兄さんは好きかな~?
子供向け教育番組に出演する体操のお兄さんたちの裏の顔が垣間見えるギャグ漫画を原作としたアニメ『うらみちお兄さん』。
裏道のある言葉を聞いて、兎原と熊谷は彼との出会いを振り返ります。
それは体育大時代。
体操のスター選手だった裏道が、二人の相部屋にたまたま居候してきたのが始まりでした。
裏道はあまりに真っ直ぐな先輩だったのですが……。
気になる体育大組の学生時代を振り返る過去回です!
早速、アニメ『うらみちお兄さん』第12話をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『うらみちお兄さん』前回第11話のあらすじと振り返り
ある夜、バー「CAT KICK」を訪れた兎原と熊谷。
店長の猫田又彦は、兎原と熊谷の大学の同期で、二人と同じく裏道の後輩にあたる物腰柔らかな男です。
「お前らもそろそろ結婚の1回や2回しときな~」と笑う猫田はバツ2で、二人分の養育費を支払うために頑張って働いています。
三人が仲睦まじく話していると、電話で相手を怒鳴りつけている一人の男が店に入ってきました。
長い髪の毛とたくさん開けたピアスが特徴的な……そう、木角でした。
兎原がその様子にドン引きしていると、木角は「ウサオ君さんだ~」と貼り付けたような笑顔で近寄ってきます。
熊谷に助けを求めるも冷たくあしらわれますが、なんだかんだ猫田も含めて会話をするように。
裏道の話になると、猫田は思い出したようにト○ザらスで裏道を見かけたと言いました。
女児向けのフィギュアやフリルのついた着せ替え衣装を買っていたと聞き、兎原は思わぬ裏道の買い物に驚きます。
翌日、収録に参加していた少女が着ているフリルのワンピースを褒めていた裏道を見て、兎原は本当にそういう趣味があると信じ込んでしまいました。
しかし、猫田が見かけた裏道の買い物は、実際には姪っ子へのプレゼントだったのです。
熊谷はその真実を知っていましたが、特にフォローもしなかったため、兎原は何も知らないまま頭を抱えることになるのでした。
【ネタバレ】アニメ『うらみちお兄さん』第12話あらすじ・感想
運命の出会い
ある日、兎原は不穏なことを話している裏道と枝泥の姿を目撃。
裏道の台詞と口ぶりから仕事を辞めようとしているのだと推測した兎原は、大きなショックを受けます。
その晩、バー「CAT KICK」を訪れた兎原は、熊谷と猫田に自分が盗み聞いた話を伝えながらヤケ酒をしていました。
なんだかんだ憧れである裏道と同じ職場で働けなくなることを考えると、落ち込む一方だったのです。
熊谷と猫田は勘違いじゃないかと言いながら兎原を窘めます。
そして、裏道に出会った頃のことを思い返していました。
猫田が「運命の出会い」と称するように、彼らの出会いは偶然が引き起こしたものだったのです。
当時、大学一年生だった兎原と熊谷は寮の同室で生活していました。
ある夜、寮の別棟の改装工事をきっかけに、二人の部屋には一時的にルームメイトが増えることに。
大家が連れてきた新しいルームメイトこそが、裏道だったのです。
四年生の裏道は学内でも有名な体操のスター選手だったため、二人は彼の登場に驚きを隠せません。
それでも、改装工事が終わるまでの短い期間、三人での同居生活が始まるのでした。
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真っ直ぐな先輩
三人での生活が始まって少し経った頃、酷い台風がやってきました。
寮の部屋で過ごしていると外から大きな衝撃音がしたため、彼らは様子を見に行きます。
すると、悪天候の影響で寮の裏にある立派な御神木が倒れ、改装工事中だった別棟を下敷きにしていました。
もしも工事をしていなかったら死者が出る大事故になっていたと考えると不幸中の幸いと言えますが、この状態では改装どころではありません。
彼らと同じく様子を見に来ていた大家は、裏道に卒業まで元の部屋に戻れないだろうと伝えていました。
こうして、短い期間だけのはずだった三人の同居生活は、裏道の卒業まで続くことになったのです。
部屋に戻ると、裏道は兎原に怪我をしているのではないかと尋ねました。
実は、兎原はこの日の部活中に足首を負傷したのですが、自身で処置したものの痛みと腫れがひかない状態になっていました。
裏道はどうして病院に行かなかったのか問いながら、「怖くないのか」とも聞きます。
兎原は自分には陸上競技がなくてもどうにかなると言いかけたところで、裏道の純粋な質問をどう捉えていいのかわからなくなってしまいました。
一瞬言葉に詰まった兎原に、裏道は自身が通う病院を紹介してくれます。
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一方その頃、嵐の中レインコートを着て外に留まっていた熊谷は、野良猫たちが避難できるように小屋を拵えていました。
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不器用な笑顔
翌日、裏道に言われた通り紹介された病院で治療を受けた兎原は、人生初の松葉杖姿になっていました。
そのまま大学へ行くと、そこで裏道に遭遇します。
紹介してもらった病院で診てもらったこと、特に問題なかったことを伝えると、裏道は不器用な笑顔を向けました。
前日の裏道の言葉とその笑顔を受けた兎原は、この人には体操しかないのかもしれないと思うのでした。
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猫田のバーからの帰り、そんな学生時代に思っていたことを打ち明けた兎原を見て、熊谷も当時の裏道を思い返します。
正月休みに寮生たちが帰省する中、裏道は実家へ帰らずにずっと自主練に励んでいたようです。
熊谷は職人気質な父や祖父への反抗心からグレた過去を持ち、自身が弓道に励むようになってからも、ストイックに何かに取り組むことを理解できずにいました。
そのため、体操だけに打ちこんでいる裏道に対して、苦手意識を持っていたのです。
そんな矢先、帰省から戻った兎原や寮へ遊びに来た猫田と鍋をすることになり、偶然居合わせた裏道を買い出しへ誘うかたちになってしまった熊谷。
予想に反して一緒に行くと言い出した裏道を意外に思った熊谷ですが、些細な会話からあることを感じ取ります。
おそらく裏道は正月休みの間ずっと一人でいたことが寂しくて、買い出しについてきたのではないだろうか、と。
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最高の居場所
そして、現在。
ヤケ酒をしたせいでしっかり二日酔いになっていた兎原は、職場で頭を抱えていました。
そこへ出勤した裏道はどこか声が弾んでいて、具合が悪そうな兎原を気遣う優しさも持ち合わせています。
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「なんか、いいことあったんすか」
兎原の問いに、裏道は迷うことなく答えました。
「いい場所が見つかったんだ。 ……最高の居場所だ」
その言葉を聞いた兎原は思わず裏道を呼び止め、それで幸せなのか、と尋ねます。
しかし、柔らかい笑顔でそれを認めた裏道を見てしまえば、もう俯くしかありません。
そして、自分の力では止められないのだと、悲しげな表情を浮かべました。
アニメ『うらみちお兄さん』第12話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
いかがだったでしょうか。
兎原と熊谷、それぞれの視点で学生時代を振り返る第12話となりました。
彼ら自身の過去に触れながら、現在とは少し違った裏道の様子が紹介され、何だか切ない雰囲気の過去回でしたね。
ところどころで若き日の池照や詩乃が登場していたのも良いエッセンスになっていました。
今や腐れ縁のような裏道、兎原、熊谷が果たした運命の出会いと、人生の岐路に立っているのかもしれない現在。
そのギャップがエモーショナルでたまりませんでしたが……本当に裏道は仕事を辞めてしまうのでしょうか。
次回第13話、最終回!
どんなラストを迎えるのか、楽しみです。