『アンサング・シンデレラ』第6話あらすじ・ネタバレ感想!「病気に大きいも小さいもない」葵に叱られたくるみは…

『アンサング・シンデレラ』第6話

出典:『アンサング・シンデレラ』公式ページ

葵(石原さとみ)は、小野塚(成田凌)も誘い、くるみ(西野七瀬)たちと区民センターで高齢者の服薬指導教室を行います。

その後、廊下で居合わせた女性が突然倒れ、女性は萬津総合病院に運ばれます。

しかし、処置を受けても一向に女性の症状は改善しません。

葵が服薬している薬を聞いても、女性は「飲んでいない」の一点張り。彼女は何か隠しているようです。

一方、くるみは月経困難症の患者の担当になります。

女性特有の症状に誰も理解してもらえず苦しむ彼女に、くるみは彼女に寄り添うために試行錯誤を繰り返します。

今回は、刈谷主任(桜井ユキ)の過去も明らかになります。

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『アンサング・シンデレラ』前回第5話のあらすじと振り返り

萬津総合病院に末期がんのため入院中の『娘娘亭』の店主、辰川(迫田孝也)の父・太一(伊武雅刀)の容体が急変し、安定はしたものの葵(石原さとみ)は孫の樹里(久保田紗友)をはじめ辰川家の人たちを心配していました。

末期がんだということを告知していない辰川と、祖父に嘘をついているのが辛い樹里の間にできた溝は埋まらないままです。

一方、くるみ(西野七瀬)はがん薬物療法認定薬剤師の資格を持つ刈谷(桜井ユキ)の仕事に興味を持ち、葵と共に太一を看たいと申し出ます。

がん患者を担当するのはまだ早いと危惧する販田部長(真矢ミキ)ですが、葵は了承します。

くるみははりきって太一を看ますが、末期がん患者を看るということは想像以上に過酷でした。

それでも薬剤部一丸となって太一のために動き、太一は家族と楽しく過ごすことができたのでした。

【ネタバレ】『アンサング・シンデレラ』第6話あらすじ・感想

服薬指導教室

葵(石原さとみ)は、くるみ(西野七瀬)や小野塚(成田凌)と共に区民センターで高齢者を対象にした服薬指導教室を行います。

葵は病院に来ていないお年寄りの現状も知りたいと思い、教室を開催しました。

その結果、ほとんどが服薬指導というより世間話でしたが、それこそお年寄りが必要としていることかもしれないと気づかされたのでした。

教室を終えて外に出ようとすると、3人の目の前で高齢女性の早苗(高林由紀子)が倒れてしまいます。

早苗は急遽、萬津総合病院に運ばれます。

早苗はしばらく入院することになりますが、なかなか症状が改善しません。

葵は何か薬を飲んでいないか尋ねますが、早苗は飲んでいないと言います。

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早苗は薬を飲んでいないと言いますが何か隠しているようです。どんな事情があるのでしょうか?

月経困難症の患者

薬剤部主任の刈谷(桜井ユキ)は、相変わらずクールかつ的確な服薬指導をしています。

あの自信は一体どこから来るのかと、くるみは不思議がります。

刈谷は以前大手の調剤薬局の薬剤師のエースで幹部候補と言われていましたが、突然店を辞め、病院薬剤師になったという珍しい存在とのこと。

ただ、なぜ転職をすることになったのかは誰も知らないままでした。

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普通は病院薬剤師として経験を積み、稼ぎの良い調剤薬局に転職することが多いそうです。刈谷はよっぽどのことがあったのでしょう。

その刈谷は、くるみに初めて一人で服薬指導に行くように命じます。

くるみが任されたのは月経困難症と診断された遠野倫(山谷花純)。

くるみは処方されたピルの説明もきちんとでき、完璧だったと満足そうに語ります。

葵は「何かあったら相談して」とくるみに伝えますが、くるみは「大丈夫です」と言います。

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くるみは調子に乗りやすいところがあるので、大丈夫と言われると少し心配になってしまいますね!

多剤耐性菌

なかなか症状が改善しない早苗について、七尾副部長(池田鉄洋)は多剤耐性菌の保菌者ではないかと疑います。

しかし、早苗には多剤耐性菌に感染するような機会はありませんでした。

moyoko

「多剤耐性菌」とは薬を飲みすぎたことなどで人間の身体の中で薬が効かない菌が増えてしまうことです。世の中にこの菌が増えてしまえば、ほとんどの薬が効かなくなってしまうという恐ろしい菌なのだそうです。

葵が多剤耐性菌について勉強をしていると、瀬野(田中圭)から「お前はいつから人類の救世主になったんだ?小川さんをちゃんと見ろ」と言われ、さらに別の病気の疑いがあるとアドバイスを受けます。

葵はもう一度早苗に話を聞くことに。

一方、くるみは倫から薬を飲んでも一向に良くならないと相談を受けますが、うまく答えることができませんでした。

そして、それを葵に伝えることもしませんでした。

病気に大きいも小さいもない

葵は早苗に再度薬を飲んでいないか尋ねますが、早苗は「飲んでいない」の一点張り。

仕方なく、早苗が通っているであろう区民センターのパッチワーク教室で周りの人に話を聞いてみますが、早苗は教室には来ていませんでした。

早苗が自分に本当のことを話していないことが分かった葵は、小野塚に頼んで地域の調剤薬局で早苗に薬を出しているところがないか調べます。

一方くるみは、瀬野から「患者を見ろ」というアドバイスを受け、まずは倫のことを知ることから始めようとしますが、倫が病院に薬を受け取りに来た時にくるみの目の前で倒れてしまいます。

くるみは、葵が多剤耐性菌のことなどで忙しそうだったので、倫のことを相談しなかったとのことで、葵に叱られてしまいます。

「病気に大きいも小さいもない。患者さんが頼りにできるのは目の前にいる薬剤師しかいないんだよ」

moyoko

月経困難症は「たかが生理痛」と思われがちです。でも、倫が一番困っているのはこの症状なのです。何事も軽く見てはいけないということですね。

患者を見る

やはりまだくるみに1人で任せるのは難しいと、刈谷は葵に一緒に倫を診るように言い渡しますが、くるみはもう少しだけ自分に任せて欲しいと言います。

くるみには倫のインスタから気になる投稿を見つけていました。

それは、倫が数種類のサプリメントを飲んでいるというものでした。

サプリの中には薬が効かなくなるものもあります。

くるみは、容体が安定した倫の元へ行って話をしようとします。

「もういいです。わかってます。」

倫は今まで誰にも理解されずに来ているので、諦めてしまっていました。

そして、こちらはたかが生理なのだから自分より大変な人のところに行って欲しいと言って背中を向けてしまいました。

くるみは、なんとかして倫を知ろうと考えを巡らします。

moyoko

誰にも理解してもらえないというのは辛いことですね。一度倫との関係でつまずいてしまったくるみは挽回できるでしょうか?

高齢者の拠り所

小野塚の調べで、早苗が複数の薬局から抗生剤を受け取っているのが分かりました。

処方したのは近所の開業医です。

早苗はもちろん、その抗生剤のことも病院のことも認めようとはしません。

moyoko

早苗は何か、医者をかばっているような雰囲気があります。なぜそんなことをしているのでしょうか?

医者の中には、とりあえずといった風に抗生剤を処方する医者が少なくありません。

しかし、それが病気を招くこともあるのです。

高齢者に必要以上に薬を出しているというのは、社会問題にもなっています。

そういう医者に限って優しい雰囲気の人が多く、お年寄りが頼りにしていると言われています。

「もしそうだとしたら許せない」

すると、早苗が急変したとの知らせが入ります。

葵は早苗のかかりつけ病院に話を聞きに自転車を走らせます。

医者失格

葵は早苗のかかりつけ医・長崎医師に早苗の現状の話をすると、すぐにカルテを出してきました。

葵はどうして不必要な薬を処方したのか長崎医師に問いただします。

「医者失格と言われても仕方がない」

「君にはわからないだろうが、ああいう人たちの受け皿も必要なんだよ」

長崎医師は、身体が悪くなる可能性を知りながらも、仕方なく薬を出していました。

病院に戻った葵は早苗に事情を聞くと、先生は悪くないと言います。

自分が無理を言って薬を出してもらっていたと言うのです。

「薬があるとなんだか安心したから。誰かが見守ってくれるような気がしたんです。」

moyoko

長崎医師は何度も断りましたが、早苗にどうしてもとお願いされて薬を出していました。安心したいという患者のためだったのです。

寂しさの余りに薬に頼っていた

「私にはお友達が一人もいません。」

早苗は独身で会社を定年まで勤めあげ、退職金でマンションを買って暮らし始めました。

そして趣味サークルに入りましたが、すでに主婦の人たちでコミュニティができており、しかもずっと働きづめだった早苗とは話が合いませんでした。

気がつけば、その日一日誰と話すこともなく過ぎていくということが度々あると言います。

その暮らしも元気ならまだ良いのですが、身体を壊すと心細くなります。

総合病院では誰も話を聞いてくれる人はいません。

その帰り道に長崎医院を見つけ、早苗は吸い寄せられるように入っていきました。

長崎医師は親身になって話を聞いてくれました。

「具合が悪いと思ったらいつでも来てください」

それ以来、早苗はことあるごとに長崎医院に通い、具合が悪くなくても薬をお願いしていたのです。

moyoko

それが早苗の唯一の社会との繋がりだったのです。こういうお年寄りの存在は決して架空のものではありませんよね。考えさせられます。

ある薬剤師の話

葵はその話を聞いて分からなくなってしまいました。

正しい薬を出すことが患者を救うことになると信じていましたが、長崎医師は正しくない処方をして患者を救っていたのです。

しかし刈谷は、その医師は患者を安心させてはいたけど、本当に助けていないと言います。

「同じような人がいたのよ、女の薬剤師で。」

とある調剤薬局の薬剤師は、親身になって対応してくれるので患者からの評判も良く、仕事ができるため将来を有望視されていました。

でも、その患者に渡す薬が必要以上のものも多く、薬剤師はこれでいいのかと疑問に感じていました。

ある日、患者が店で倒れ、それは薬の飲みすぎが原因でした。

薬剤師は必死で謝りましたが、本人は別に良いと言い、店長もこれからも患者の笑顔のために薬を届けようと言うのです。

患者を喜ばせるために薬を渡しても患者は救えない。

そう思った薬剤師は調剤薬局を辞め、病院薬剤師になり、ハッキリとした物言いで薬を渡すことにしたのです。

moyoko

この女性薬剤師とはもちろん刈谷のことです。病院薬剤師になった理由にはそんなことがあったのですね。

ハーブティーの成分

刈谷の話を聞いていたくるみは、自分もなんと言われようと正しい薬の使い方についてハッキリと伝えることを決めました。

そして、倫の服薬指導に臨みます。

倫のインスタを見ると、彼女がサプリ以外にもあるハーブティーをよく飲んでいることに気がつきました。

それには、ピルなどの薬の効能を弱める成分が入っていたのです。

それだけでなく、倫は寝る時間が遅いなど生活リズムがバラバラで、生活改善をする必要もありました。

くるみは、病気は薬だけでは良くならない、自分の意識と生活を変えていくべきだと倫を諭します。

初めて自分の悩みに真剣に答えてくれた倫は、涙を流し、くるみの話を受け止めました。

moyoko

くるみの初めての服薬指導は、くるみの努力によって成功をおさめました。倫も孤独な戦いから抜け出すことができそうで良かったですね。

あなたは恵まれている

葵は、退院する早苗のところへ行き、服薬指導を始めます。

ただし、薬はありません。

「これからの薬についてです。」

葵は、薬は自分の存在を示す道具ではなく、薬がいらなくなるために使用するもので、そんな使い方は間違っていると早苗にあえて厳しい言葉をかけます。

早苗は1人で何もない自分はどうすればいいのかと戸惑いますが、葵は静かな暮らしを重ねていくのは素敵なことで、そのままでいいと言います。

そして、信頼できるかかりつけ医がいる早苗は恵まれていると言います。

「とても心強い存在だし、誰よりも早苗さんのことを知っています」

そこへ、長崎医師が病室に現れました。

葵が自分だけではダメだから、一緒に早苗と話して欲しいと言われたとのこと。

長崎医師はその場で、これからは薬を正しく処方すると約束しました。

その後、早苗と倫の生活は大きく変わっていき、2人の患者は本当の意味で救われたのでした。

『アンサング・シンデレラ』第6話あらすじ・ネタバレ感想まとめ

エンディングでは、早苗は思い切ってパッチワーク教室に通い始め、仲の良いお友達もできて楽しく過ごしている様子と、倫が一生懸命生活改善に向けて頑張っているインスタが投稿されている様子が描かれました。

2人の悩みはなかなか他人には理解してもらいにくいものです。

こうした悩みに誰かが気がついて「分かる」と言ってくれたら、それだけで気が楽になるものです。

葵もくるみも、患者を見たことによってその悩みに寄り添うことができました。

今後も2人の奮闘はまだまだ続きます!

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