「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
フェーズ2へと移行し、攻撃力が増すスポイル。
近付けば腐り、離れれば分解レーザーを発射するスポイルの攻略は困難を極めます。
シェンは自身の否定能力を発動させ、伸縮自在の古代遺物・如意金箍を使い攻撃を始めますが、打開策を見出せずにいました。
その時、風子が宇宙なら真空で水分もなく腐らないのではないかと気付きます。
早速、第8話「Victhor」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第7話あらすじと振り返り
スポイルの能力により住人たちがゾンビ化した町・ロンギング。
風子は地下のシェルターに隠れていた子供たちから町で何が起きたのか、なぜ子供たちはゾンビ化せずに無事なのかを教えてもらいます。
一方、地上ではアンディが花嫁姿のゾンビを抱え、ほかのゾンビたちと共闘し、スポイルと闘っていました。
そんな中、たまたま風子に触れてしまったゾンビによって不運が発動。
風子の力がゾンビにも有効だということに気付いたアンディは、ゾンビたちに呼び掛け、風子に触れるよう指示します。
ゾンビたちは自ら不運を纏い、爆弾のようにスポイルへ突進していきました。
健闘の甲斐あり、スポイル戦はフェーズ2へ移行するものの、アンディは身体の再生が追いつかなくなり、シェンが攻略にかかります。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第8話あらすじ・感想
”不真実(UNTRUTH)”
近付けば腐り、離れれば分解レーザーを発射するスポイルの攻略は困難を極めていました。
シェンは中国から出土した伸縮自在の古代遺物・如意金箍を使い、中距離からの物理攻撃を始めます。
さらに、自身の否定能力――”不真実(アントゥルース)”を発揮し、攻撃を叩き込んでいきました。
シェンの”不真実”は、視界に入れた対象に発動時点で取ろうとした行動と真逆の行動を取らせるものですが、本人の任意ではクリアできない無意識下での条件があります。
それは、対象を好きになることでした。
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一方、身体の再生が間に合ってきたアンディは、シェンにスポイルの捕獲方法を尋ねます。
シェンはスポイルの中にあるはずのコアを体内から取り出すといいますが、そうするにはスポイルの腐らせる能力を封じる何かが必要でした。
打開策を見出せずにいるシェンでしたが、なぜか楽しそうに「強い強い君(スポイル)のおかげで、ようやく彼に会えそうだよ」と笑いました。
宇宙へ飛ぶ
腐らせる能力を封じるために、何か策はないかと悩む風子。
アンディは、腐るというのは空気中の菌が原因で起こると説明すると、空気中の水分を減らすことができればいいのではないかと思い、一帯をもっと爆破させてみるかと考えます。
去り際、ついでのように風子の素肌を触ると早速不運が発動し、歩き出した途端に地面がひび割れて、亀裂の底へ落ちていってしまいました。
一方、スポイルはシェンの能力に対抗するため、土埃を起こして視界を塞ぎます。
その時、ふと空を見上げた風子は、宇宙なら真空で水分もなく、腐らないのではないかと気付きました。
シェンは風子の提案をそのままアンディに伝えると、自分ならアンディとスポイルを宇宙まで打ち上げることができるといいます。
しかし、宇宙に辿り着くまでは腐敗に耐えなければなりません。
アンディは額のカードを抜くというシェンからの提案を受け入れ、「勝てよ」と言い置いて宇宙へ向かいました。
如意金箍の伸縮性を利用して宇宙へ昇っていくアンディとスポイルを見送った風子は、アンディがカードを抜いたことに気付き、慌てた様子を見せます。
ところが、シェンは愉快そうに笑い、「幾多の戦場に勝利をもたらした男」と会えることを楽しみにしていました。
その頃、宇宙に到達したアンディは、スポイルを前に姿を変えます。
いつものオールバックの銀髪は長い黒髪へと変化し、口調や戦闘力もすっかり別人のよう……。
その様子に驚いていたスポイルは、突然の圧倒的な攻撃に太刀打ちできず、あっという間にコア部分を取り除かれてしまいました。
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戦勝の神・”Victhor”
風子とシェンは、生き残った子供たちを街から逃がします。
この先にユニオンの仲間がいるものの、自分たちはついていけないと語るシェン。
ほかの子供たちを任されたケンは強い眼差しで応え、風子たちは小さな背中を見送りました。
ほどなくして宇宙から帰ってきたのは、スポイルのコアを持ったアンディ……ではなく、アンディの内にいるもう一人の人格・ヴィクトルでした。
ヴィクトルの「今、何年の何月だ」という質問に、シェンは即答します。
しかし、続く「何曜だ?」という質問には、「ナンヨウ?」と戸惑いを見せました。
するとヴィクトルは、満足そうな笑みを浮かべます。
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一方で、シェンに「戦勝の神・”ヴィクトール”」と呼ばれると、不機嫌な様子を見せハッキリと否定しました。
「俺は”ヴィクトル”、人間だ。 神(トール)じゃない」
そう言って蹴りを繰り出すヴィクトルには、シェンの能力は効いていません。
さらに、凄まじい筋力はヴィクトル自身の身体さえ破壊するほどの威力でした。
ヴィクトルの圧倒的な攻撃に倒れたシェンを見て、風子は勇気を出してヴィクトルに素手で触れます。
ところが、いつものような不運は発生せず、風子の能力と手の内を明かすだけの形になってしまいました。
「お前に俺は殺せない」と言われた風子は、ヴィクトルの中にいるアンディに語りかけます。
「……いいの? 私が先に死んでも!」
そう叫ぶと、ヴィクトルの額にある傷口からドロリと血が零れました。
円卓の10人
ヴィクトルに圧倒されながらも、負けたことでもっと強くなれると感謝するシェンは、アンディとの約束を二つ果たすと告げます。
ひとつは「ガキ(風子)を守れ」、もうひとつは「俺(ヴィクトル)に勝て」。
前者は達成したものの、後者は厳しいと判断したシェン。
時間稼ぎの攻撃をヴィクトルに喰らわせると、空がひび割れた様子を見せます。
それは、お馴染みのユニオンのワープ方法でした。
ムイに頼んで円卓のメンバーを招集していたシェンは、心配する風子に「うち(ユニオン)は強いよ」と笑いかけます。
ヴィクトルは「お手並み拝見」と不敵な笑みを浮かべ、否定者たちの戦い方に文句をつけたり、アドバイスをしたりと口を出しながら、ユニオンの連携の取れた戦闘に興じていました。
「”不変”(ジーナ)は惜しかったが、なるほど……いいメンツだ」
そう言って武器を構えたヴィクトルの前に出たのは、ほかでもない第一席のジュイスでした。
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アニメ『アンデッドアンラック』第8話まとめ
いかがだったでしょうか。
アンディのもうひとつの人格・ヴィクトルが登場し、その圧倒的な力を見せた第8話。
苦戦していたスポイルとの戦闘はヴィクトル参戦で呆気なく収束し、気付けば円卓メンバー勢揃いのより大きな戦いへ……。
アンディから現れたヴィクトルに、一同はどう立ち向かっていくのでしょうか。
次回、第9話も楽しみです。