「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
スポイルの能力により住人たちがゾンビ化した町・ロンギング。
風子は地下のシェルターに隠れていた子供たちから町で何が起きたのか、なぜ子供たちはゾンビ化せずに無事なのかを教えてもらいます。
一方、地上ではアンディが花嫁姿のゾンビを抱え、ほかのゾンビたちと共闘し、スポイルと闘っていました。
そんな中、たまたま風子に触れてしまったゾンビによって不運が発動。
風子の力がゾンビにも有効だということに気付いたアンディは……?
早速、第7話「Dream」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第6話あらすじと振り返り
この地球に理(ルール)を強いる存在・創造主である神を殺すことがユニオンの目的だと語るジュイス。
理の追加を止めるため、古代遺物のアポカリプスが課すクエストをクリアしようとUMA・スポイルの捕獲に向かうアンディ、風子、そしてシェン。
アメリカにやって来た三人はスポイルが隠れているという町・ロンギングへ調査に訪れますが、そこはスポイルの能力によってゾンビ化した町の住人で溢れかえっていました。
唯一意思の疎通が取れる女性ゾンビにスポイルの居場所を教えてもらうため、彼女の願いを聞くことにしたアンディ。
彼女の花嫁になるという夢を叶えるべく、教会で相手役を務めます。
その教会に鎮座していた像こそ、スポイルが擬態した姿だったのです。
一方、風子とシェンは地下シェルターに隠れていた町の子供たちを発見。
彼らはまだゾンビ化していませんでした。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第7話あらすじ・感想
子供たちの1週間
地下シェルターに隠れていた生き残りの子供たち……。
風子は、リーダー格の少年・ケンの警戒を解き、町で何が起こったのかと問いかけます。
――1週間前、8月17日。
突然、町の真ん中に黒い玉――スポイルが現れ、喋り出しました。
次々に町の住人たちがゾンビ化していく中、ケンたちは保育園の先生――アンディと行動をともにしている女性ゾンビに連れられ、地下シェルターへ避難させられます。
彼女は「かっこいい旦那見つけて結婚式挙げるまで絶対死なないから!」「つらくなったら将来の夢を考えなさい、夢があれば腐ったりなんかしないから!」と告げて去りました。
――そして現在、8月24日。
子供たちの一人・ミイ(CV.天野心愛)が泣き始め、腹部のタイマーが0に近付いていると気付いたケンは、涙を浮かべながらも優しく将来の夢を尋ねます。
ミイはお花屋さんになるのだと語り、だんだんと笑顔を取り戻していきました。
すると、ミイの腹部のタイマーは20000近くまで復活します。
そして、そこからカウントダウンが再開されました。
風子は町に何が起きたのか、ケンたちがどうやってゾンビ化を防いできたのかを知り、彼らを助けると約束します。
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花嫁の強い意志
轟音が響き渡り、地上での異変に気付いた風子とシェンは、地下シェルターを出ます。
スポイルを倒すため、ゾンビたちと共闘するアンディの腕の中には、ウエディングドレスを着た女性ゾンビがいました。
風子たちを追って地上へ出てきた子供たちは、女性ゾンビの姿を見て「先生!」と駆け寄ってきます。
ゾンビになっても尚、子供たちに「ありがとう」と伝えようとする彼女を見て、切実な表情を浮かべる風子。
その時、通りかかったゾンビが風子に触れてしまい、すぐに不運が訪れます。
一部始終を見ていたアンディは、風子との接触でゾンビにも不運が働くのだと知り、共闘しているゾンビたちに呼び掛け、風子に触れるよう指示しました。
いくらゾンビでも不運がやって来るのは嫌だろうという風子の予想に反して、女性ゾンビが走り出します。
迷わず抱きついてきた女性ゾンビの想いを受け、涙しながら手袋を外す風子。
素手で抱きしめ返すと、女性ゾンビはスポイルに向かって駆け出しました。
あっという間にスポイルの手に捕まってしまい、目をそらす子供たち。
女性ゾンビはスポイル諸共、大爆発に巻き込まれました。
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戦いはフェーズ2へ
女性ゾンビの強い意志を見届けたアンディが「総力戦だ!」と呼び掛けると、町中のゾンビが風子に触れてからスポイルに立ち向かっていきました。
風子も素手で彼らに触れ、必死に送り出していきます。
威力の強い爆発が立て続けにスポイルを襲っている隙に、シェンは子供たちをシェルターへ帰すと、自分と風子にもタイマーが刻まれてしまったことをアンディに報告しました。
アンディはシェンを睨みながら、クエスト上の目的であるスポイルの「捕獲」ではなく、「処分」に切り替えようと提案します。
シェンが反対する言葉を重ねていると、スポイルが立ち向かってくるゾンビを吸引し始めました。
その勢いは凄まじく、アンディや風子、シェンも巻き込まれ、宙に浮かび上がります。
アンディたちが何とか地に足をつけると、スポイルは吸引したゾンビたちを咀嚼し、新たな姿へと変形。
その様子を見たシェンは、戦いながらわかったことはあるかとアンディに尋ねました。
アンディは、スポイル本体は生物以外の有機物を任意で腐らせること、生物を腐らせるにはタイマーのカウントをゼロにすることを挙げ、「そうでないと無理……くらいか」と付け加えます。
するとシェンは、その条件がここからは緩くなると言いました。
戦いは、第2フェーズへと移行したようです。
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私の夢
スポイルが強烈なビームを繰り出そうとした瞬間、シェンが能力を発揮し、その動きを退けます。
自分たちとは逆方向、スポイルの後方に撃ち出されたビームは、遠く離れたニューヨークにある自由の女神像を撃ち抜き、消滅させました。
スポイルはシェンの能力によって操られたと気付くと「三人とも器……クエストか。 アポカリプスめ、面倒な真似を」と呟きます。
シェンのもとに入ったムイからの報告によると、レーザー軌道上の建造物が消滅しており、もはや「腐る」というルール以上の威力だそうです。
アンディはスポイルのビームを腕に受けた瞬間、自ら斬り落とします。
シェンも攻撃されましたが上手く躱し、素肌ではなく手袋のみに被害を受けました。
アンディの斬り落とされた腕とシェンの手袋の様子を見て、「腐る」のではなく「分解」されるのだと気付いたアンディ。
生身に当たれば即終了と読み、一気に攻撃を畳みかけようと接近すると、触れていないのに身体が腐敗していきます。
近付くだけで腐ってしまうと気付いた時には、逆に連続して攻撃を受けてしまい、再生が追いつきません。
シェンは何かに気付いたようで、ボロボロのアンディに声を掛けると一人でその場を離れました。
残された風子はスポイルに接近され、スポイルが誕生し生物を腐らせることで発生した生命の循環、その手から生きながらえるために生命が成長していったことを聞かされます。
スポイルはそれらを「美しい生命の循環」とし、必要なルールだと語ったうえで、スポイルを悪とするのは人間だけだと語りました。
そして、なぜ短い人生しか送れない身体に固執するのかと問いかけます。
風子は、人間は生まれ持った身体で大なり小なり夢を見つけ、そのために生きているのだと答えると、残り少なくなった腹部のタイマーを見せながら言いました。
「夢があれば心は絶対腐らない!」「私の夢は普通の女の子になって、最高に幸せになって死ぬこと!」
風子の諦めない気持ちに応えるように、タイマーは20000まで復活しました。
驚くスポイルの後方で、アンディは「いいね……」と呟きながら起き上がろうとします。
そこへ駆け寄る風子の頭上に飛び出したシェンは、「僕の夢は天下無双!」と叫びました。
すると、シェンの腹部のタイマーは、風子やミイの時と同じ20000を優に超え、いくらでも回復していくのでした。
アニメ『アンデッドアンラック』第7話まとめ
いかがだったでしょうか。
スポイルの能力によるゾンビ化を防ぐ鍵は、夢を諦めない強い意志。
スポイルを前に、怖気づくこともなく夢を語った風子の成長を感じた第7話となりました。
戦いはアンディ中心だったところから、シェンへバトンタッチするかたちに……。
夢は天下無双だと叫んだシェンのタイマーは、カンストしてしまうのではないかというほど激しく数字を増やしていましたね。
一体どんなからくりがあるのでしょうか?
アンディの新たな姿も登場する次週に期待したいですね。
次回、第8話も楽しみです。