「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
ユニオンに属し、生きるために殺すことを悩んでいたジーナ。
彼女の気持ちを知り涙する風子は、アンディと一緒に組織を変えていきたいと思い始めました。
二人は悲しみに暮れる間もなく、ユニオンのメンバーが待つ円卓へと連れていかれます。
「なぜ傷付きながらも戦い続けるのか」。
円卓の否定者たちに疑問を投げかける風子に、組織のナンバー1・ジュイスがこの世界の驚愕の真実を語り始め……。
早速、第5話「我々は否定する」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』新たな登場人物・キャスト
ジュイス/CV.伊瀬茉莉也
・能力名:???
・サーベルを帯刀し、仮面で顔の上半分を隠しているロングヘアの女性
・冷静沈着な性格で、メンバーの指揮を執るユニオンのリーダー
・風子の討伐を指示した張本人
ビリー/CV.小山力也
・能力名:???
・スーツ姿にサングラスをかけた盲目の男性
・飄々とした掴みどころのない人物で、戦闘では拳銃の跳弾を利用する
・タチアナの世話をしており、彼女に慕われている
一心/CV.???
・能力名:???
・ユニオンの一員
・巨大な鎧武者の甲冑を身に付けているため、本来の姿は不明
・無口だが筆談で意思疎通ができ、一人称は「某(それがし)」
タチアナ/CV.釘宮理恵
・能力名:???
・能力を制御するため、スフィアと呼ばれる巨大な球体状のメカにこもったまま行動している
・戦闘時には機械のアームなどで攻撃する
・勝ち気な少女で、好物はビリーが作ったケーキバーと寿司
フィル/CV.???
・能力名:???
・ユニオンの一員
・無表情で無口な少年
・幼い外見をしているが、全身に装着された古代遺物(アーティファクト)を使用して戦う
トップ/CV.岡本信彦
・能力名:???
・ユニオンの一員
・褐色の肌をしたせっかちな性格の少年で、一心と行動をともにすることが多く、足技を使って戦う
・趣味はランニングシューズを集めること
ニコ/CV.遊佐浩二
・能力名:???
・ユニオンの一員
・優秀な科学者だが常に不気味な笑みを浮かべた男
・ユニオンが使用する武器や装備の開発を担当しており、戦闘でも自身が開発した球体状のメカを操る
クローゼス/CV.福島潤
・服のUMA
・人の体に取り憑き、その人間が最も欲している服に変化する
・取り憑いた相手はその服に魅了されると身体の自由を奪われる
・好物は毛糸の玉
アポカリプス/CV.杉田智和
・この世界で最初に発見された古代遺物
・表紙に顔がある本の姿をしている
・円卓に座った否定者たちに課題(クエスト)を強いる
・口が悪い
アニメ『アンデッドアンラック』前回第4話あらすじと振り返り
バイカル湖で風子と一緒に絵を描いた女性は、ユニオンの否定者・ジーナでした。
彼女こそ、50年前にアンディを捕獲した張本人であると風子に告げるアンディ。
ジーナが繰り出す見えない攻撃を受けながら、アンディは反撃の機会を窺い、彼女の能力を暴こうとします。
その圧倒的な攻撃を受ける中、風子が気付いたあることがヒントとなり、アンディは攻略法を見出しました。
二人は協力してジーナを追い詰めますが、とどめを刺そうとするアンディを、風子が「待って!」と引き止めます。
それは、ユニオンに属し、己が生きるために他を殺すことを悩んでいたジーナの本心を聞いたからでした。
風子は涙を流し、アンディはジーナにキスを送り、その最期を見届けました。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第5話あらすじ・感想
円卓の間へ
風子はジーナを看取り、涙を流していました。
アンディは、ジーナが生きるために殺すことを悩んでおり、50年前に出会った頃から死にたがっていたと明かします。
そして、それでも気丈に振る舞うジーナに「そんなに死にてえなら、俺が外に出たら真っ先に殺してやるよ」と告げたそうです。
アンディにとっては元気づけるための冗談でしたが、「約束だよ!」と喜んでいたジーナにとっては本気の言葉だったのかもしれません。
風子はジーナの想いを受け、ユニオンの在り方を変えられないかと考えるようになり、共感してくれたアンディとともに覚悟を決めました。
二人がジーナの死を悼み、ウォッカで献杯しようとしたその時、ユニオンからの迎えがやって来ます。
ユニオンのワープ方法を使用され、円卓の間へと落下していくアンディと風子。
アンディは円卓が見えてくると、「挨拶代わりだ」と言って攻撃を仕掛けました。
しかし、強者揃いの円卓メンバーには易々と受け止められてしまいます。
そこで待っていたのは、
Ⅰ:ジュイス(CV.伊瀬茉莉也)
Ⅱ:シェン
Ⅲ:ビリー(CV.小山力也)
Ⅳ:フィル
Ⅴ:タチアナ(CV.釘宮理恵)
Ⅵ:一心
Ⅶ:トップ(CV.岡本信彦)
Ⅷ:ニコ(CV.遊佐浩二)
の8名。
ここへ、Ⅸ:風子とⅩ:アンディが加わり、円卓の10席が埋まりました。
瞬間、タチアナがアンディに攻撃します。
ジーナを慕っていたらしいタチアナは、彼女を殺したアンディを許せないようで、隣に座るビリーの制止を振り切って攻撃を続けました。
アンディも応戦しようと刀を構えますが、ビリーの言う通りメンバー内での喧嘩は厳禁です。
ジュイスが「やめなさい」と発し、顔の上半分を覆う仮面をずらして瞳を見せると、タチアナの砲撃はビリーへ、アンディの刀は風子へ向かい、どちらも攻撃の寸前で止まります。
それは各々の意思とは関係ない動きであり、ジュイスの能力によるもののようでした。
タチアナとアンディが喧嘩をやめることを宣言すると、ジュイスは再び仮面で瞳を覆いました。
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神を殺すために
――8月6日、午前零時。
ジュイスが声を掛けると、アポカリプス(CV.杉田智和)と呼ばれる本の形をした古代遺物(アーティファクト)が出現し、次々に課題(クエスト)と成功報酬の内容を発表していきます。
何が始まったのかと怯える風子に、アンディは情報収集のために「なるべく会話を覚えろ」と呟きました。
クエストの期限は8月31日、すべてこなすことができなければペナルティとして「UMA・ギャラクシー」が追加されるといいます。
アポカリプスが話し終えると、ジュイスはニコにデータを照合するよう指示しました。
するとニコは、自身の額にコードを差し込むと、前半3つのクエストがこなしやすいと告げます。
さらに、最後に発表された「スポイル」については、データがなさすぎるのでやめておいたほうがいいとの見解を述べました。
ジュイスは、今回は戦力増強を優先するとし、各自の参加クエストを決めようと話を進めます。
風子は隣に座っていたトップにこっそり話しかけ、あの本は何なのかと質問しました。
黙示録――アポカリプスは、この地球で最初に見つかった古代遺物で、円卓にメンバー全員が揃うと開き、いくつかの無理難題を強いられる代わりに、成功すると報酬、ミスするとペナルティをもらうというものだそうです。
トップの説明を受け、風子は傷付きながらクエストをこなす必要性について円卓のメンバーたちに問いかけます。
特に、捕獲を命じられている否定者は能力を持っただけの普通の人間であり、ここに集うメンバーも元々はそうであっただろうと……。
それは、ジーナの「何も変わらなかった」という切実な言葉を聞いたからでした。
すると、ジュイスは「98回」と呟きます。
その回数は、この地球に理(ルール)が足された回数です。
性別、言語、人種、死、病気……これらはほんの一部であり、3ヶ月に一度、挑まずともペナルティは増えていくといいます。
「ならば挑む」と力強く告げたジュイスは、こう続けました。
「本の向こうにいる創造主――神を殺すために」
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クエストへの参加
クエストに参加できるのは円卓に座った者のみ。
欠員が出た場合のストックも必要であり、大きな力を持つ否定者を野放しにしておくのは危険だと判断せざるを得ません。
そのため、風子とアンディの能力を放っておくわけにもいかず、特に風子は危険なので、ジュイス自ら処分を命じたといいます。
ジュイスは風子の命を危険に晒したことを詫びたうえで、円卓のメンバーとして協力してくれないかと頼みました。
そして、戸惑う風子に、納得がいかないなら「一席になればいい」と告げます。
ユニオンの指揮権はより多く成果を挙げた者に与えられるので、ジュイスよりも成果を得て一番になればいいと言いました。
すると、立ち上がったアンディは円卓の上を歩き、アポカリプスに「難易度が一番高いクエストはどれだ?」と尋ねます。
アンディに乱暴されたアポカリプスはキレながら、ニコがやめておいたほうがいいと言っていた「スポイル」のクエストを挙げました。
アンディは概要を聞き切らないうちにクエストへの参加を決め、参加メンバー3人――アンディ、風子、シェンの人選まで終えてしまいます。
勝手に決められ、慌てた様子のシェンをよそに、クエストは受注されてしまいました。
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服のUMA・クローゼス
――8月21日、ユニオン施設内試着室。
クエストに臨む準備が整い、初めてユニオンの制服を身に付けた風子。
シェンに命じられて手伝ってくれたムイは同じ制服を身に付けてはいますが、否定者でも円卓に座る者でもないためにエンブレムを持てず、クエストに赴くことはできないのだと言います。
「どうかシェン様をよろしくお願いします」と丁寧に頭を下げる切実なムイの姿を見て、風子は否定者になりたい人もいるのだと知りました。
一方、制服を着たくないらしいアンディは、シェンから逃げていました。
そこで試着室から出てきた風子とぶつかってしまい、素肌が触れたことで不運が発生――壁からマグマが噴き出し、アンディの制服は燃えてしまいます。
呆れたシェンは、制服のスーツは耐弾、耐刃と頑丈で、ネクタイはあらゆる公共機関を利用できるパスになっており、ある限りの言語を翻訳する能力が付与されていると説明しました。
さらに、エンブレムはクエスト参加には絶対必要なもので、調査で世界中を回るために制服は便利だとプレゼンします。
その矢先、施設内で職員を乗っ取ったUMAが脱走したというアナウンスが流れました。
ムイによると、逃走中の服のUMA・クローゼス(CV.福島潤)は、人の体を乗っ取り、その人間が最も欲している服に変化し、魅了することで身体の自由を奪うそうです。
ムイの解説の途中で、偶然にもアンディの背後から現れたクローゼス。
アンディは一撃で気絶させましたが、クローゼスは乗っ取った身体が行動不能になると、近くにいる別の人間に移動するという性質を持っていました。
クローゼスはムイに取り憑きますが、ムイの服は制服のまま変わっていません。
しかし、そこには彼女の願いが確かに反映され、エンブレムがついていました。
強化されたムイは、彼女の意思に反してアンディとシェンへ攻撃を仕掛けます。
二人がシェン仕込みのクンフーで戦うムイをいなす様子を見ていた風子は、ムイの涙に気が付き、彼女の腕に素手で触れました。
すると、ムイを不運が襲い、頭上の天井から落下してきたブロックで気絶します。
再び服が移動しますが、風子は移動先の対象が女性優先だと気付いていました。
アンディは風子の考えを察して、クローゼスが風子に取り憑く瞬間に彼女を抱え込み、自分が身代わりになります。
ところが、アンディの欲する服――丈夫で壊れてても再生して呼んだらすぐ来る、を再現できないクローゼスは、その難しい願いに応えられず、服になれずにいました。
そんなクローゼスをアンディが煽った瞬間、階下から床に大穴を開けるほど強力なビームが……。
先ほどの接触で呼び起された風子の不運――ニコの開発機器の誤作動が発動し、アンディとクローゼスが攻撃を喰らってしまいます。
クローゼスは「壊れても再生する」を体現しますが、アンディにまだ遅いと再び煽られました。
さらに、風子がクローゼスを「クロちゃん」と呼び始めた様子を見て、シェンはUMAを下僕にしてしまったアンディと風子に驚きます。
その頃、ニューヨークにて腐敗死体が町中を徘徊する現象が確認され、「スポイル」と何か関係があるのではないかと報告が入りました。
アンディと風子はクエスト遂行のため、ニューヨークを目指します。
アニメ『アンデッドアンラック』第5話まとめ
いかがだったでしょうか。
ついに円卓入りを果たし、クエストに赴くアンディと風子。
早速、アンディは施設内で脱走したUMAを捕らえ、成果を挙げています。
そんなアンディに対するジュイスの「それでこそ待った甲斐がある」という一言は、アンディの存在を知っていたかのような発言です。
彼らの関係性についても深堀りがされていきそうですね。
関係性といえば、シェンとムイについても描かれていきそうです。
シェンに命を救ってもらったというムイは否定者ではありませんが、心身ともに彼を支える重要な人物。
二人の和やかな信頼関係が垣間見え、SNSでは「ムイ」がトレンド入りを果たすなど大注目されています。
アンディと風子以外のペアにも、思い入れ深いエピソードが期待できますね。
次回、第6話も楽しみです。