「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
バイカル湖で風子と一緒に絵を描いた女性は、ユニオンの否定者・ジーナでした。
彼女こそ、50年前にアンディを捕獲した張本人であると風子に告げるアンディ。
ジーナが繰り出す見えない攻撃を受けながら、アンディは反撃の機会を窺い、彼女の能力を暴こうとします。
その圧倒的な攻撃を受ける中、風子はあることに気付き……。
早速、第4話「変わる私は好きですか?」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』新たな登場人物・キャスト
ムイ/CV.石川由依
・シェンの直属の部下
・毎度シェンが任務先でやらかすトラブル処理やズボラな私生活はすべて彼女がカバーしている
・幼少の頃に両親をUMAに殺され、弟とともに路頭に迷っていたところをシェンに拾われて以来、彼を慕っている
・得意料理は小籠包
アニメ『アンデッドアンラック』前回第3話あらすじと振り返り
メンバーを殺せば、否定者10人で構成されたユニオンの特殊チームへ入れると知り、バイカル湖へ向けて出発したアンディと風子。
ユニオンの追手から逃れ、なんとかバイカル湖に着いた二人は、到着早々、別行動に。
風子はそこで、日本のJKファッションの女性と出会います。
水彩画を楽しむ彼女に誘われ、風子も一緒に絵を描くことになりますが、日が暮れるとともに事態は急変。
彼女こそ、風子とアンディが探していたユニオンの否定者・ジーナだったのです。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第4話あらすじ・感想
ジーナの恋
シェンはアンディとの戦闘を思い出し、満足そうに笑っていました。
強者と戦うことにこだわるシェンにとっては楽しいひとときだったようですが、シェンの直属の部下であるムイ(CV.石川由依)は呆れ気味。
日頃からシェンの起こすトラブルの処理をこなしているムイにとっては、シェンがアンディと風子に課したバイカル湖の件も気がかりなようです。
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その頃、バイカル湖では、アンディと風子がジーナとの戦闘に入るところでした。
ジーナこそ50年前にアンディを捕獲した張本人だと聞いた風子は、どう見ても自分と同年代にしか見えない彼女の見た目に驚きます。
するとアンディは、ジーナと出会った時に彼女は16歳だったので、今は66歳だろうと明かしました。
「永遠の16歳」を自称するジーナは、50年前にアンディを捕獲した際に管理を任され、円卓が満席だったためにアンディを牢屋へ入れることになってしまったことを詫びたといいます。
その時、アンディはまったく気にする様子を見せず、挙句の果てにいつか自分が牢屋から脱出したらまた戦おうと笑いました。
そんなアンディの飄々とした姿を見て恋に落ちたジーナは、未だに唯一愛した男としてアンディを想っています。
アンディが研究所から脱出して40年が経ち、風子の一件によってアンディを見つけられたと喜んでいました。
アンディに手を出したシェンには不満があるようですが、同行のボイドをアンディが倒し席が空いたことについては重畳だと思っているらしく、アンディだけ円卓入りすればいいと言います。
そんなジーナの言葉を無視して攻撃を仕掛け続けるアンディは、彼女の能力の攻略を始めていました。
湖の固定化
それを持ち上げる念動力
見えない壁や階段を作る技
彼女の主力技は確認できたものの、周囲を守っている見えないバリアの原理はわからず、反撃の機会を窺います。
”不変”の攻略方法
ジーナは、アンディと風子が乗っていたクルーザーに攻撃を仕掛けたのも自分だと明かします。
その時に風子だけでも脱落していればよかったのにと語るジーナに、アンディは何か思うところがあるようで、件の攻撃を思い返していました。
ジーナの見えない攻撃で下半身を固定されてしまったアンディは、「不運(=風子)のことはもう諦めなよ」と言われ、「関係ねえ」と啖呵を切ります。
「運命だろうがなかろうが、この先何があろうがなかろうが、俺の女だ。 俺が死ぬまで死なせねえ」
アンディの言葉に風子は顔を赤らめ、ジーナは静かに怒りを露わにしました。
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さらに攻撃を仕掛けてこようとするジーナをよそに、アンディは自ら頭部だけを切り離し、上空で身体を再生させ、血の雨を降らせます。
ジーナの能力は「物の形の変化を否定する」、”不変(アンチェンジ)”だと気付いたアンディ。
見えない攻撃は空気の変化を否定して作られたもので、血に濡れてしまえば可視化されました。
これで攻撃が見えるようになりましたが、それだけで攻略できる相手ではありません。
風子が落下してきたアンディの頭部を受け止めると、アンディは風子の服の中に潜り込むようにして身体を再生させます。
胸が直接アンディの背中に当たって密着している態勢に、風子は恥ずかしがりますが、アンディは「手ぇ貸せ、ガキ」と笑うのでした。
他対象と自己対象
アンディにおんぶされた風子は、より大きな不運を呼ぶために接着面を増やすよう指示され、恥ずかしがりながらも一生懸命抱きつきます。
二人の様子を見たジーナは、アンディの背中に胸を押し付ける風子に「ダメだよ、女の子がそんなこと人前でしちゃ!」と焦ったように大声を上げました。
しかし、風子がそうやってアンディを誘惑したのではないかと思い至り、「悪い子じゃないと思ってたのに」と言いながら、攻撃を仕掛けようとしてきます。
風子の胸はいつか垂れるが、自分は「不変」だから垂れずに無敵だと胸を張るジーナ。
そこで、アンディは「お前、他対象だろ」とツッコミを入れました。
否定者には二種類いて、アンディのように自分だけを能力の対象とする自己対象と、風子やジーナのように自分以外のものへ能力を付与する他対象がいるといいます。
ジーナは自分の見た目の若さを盾に自己対象だと言い張りますが、アンディは厚化粧や垂れたお尻(小さな胸は変わっていないらしい)を指摘し、他対象だと確信しました。
それがさらにジーナを煽ってしまい、再び戦闘が始まります。
「その垂れがいいんだろうが……俺は好きだぜ!」と声を掛けるアンディに、「私はどこも変わってない!」と叫びながら追いかけてくるジーナ。
やがて風子は、とても怒っているのに早歩きで追ってくるジーナに違和感を覚えます。
「……走ればいいのに」と零した風子の一言をヒントに、アンディは「なるほどでかした!」と閃きました。
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変わらないもの
ジーナから逃げた先で、二人は宙に浮いた湖へ戻ってきます。
その上部に巨大な何かがあると気付いたアンディ。
それと同時に、何もないように見える上空から赤いレーザーがいくつも降りかかってきました。
バイカル湖のUMA調査のため、UFOのような巨大な円盤が浮いていたのです。
湖が浮かんでいるのも、先ほどのレーザーも円盤によるものでした。
調査を引き上げさせたジーナは、変わるほうがいいと言った風子に対し、「私は変わりたくない」「ずっと好きな人と一緒にいたい」と告げます。
そして、「人の最大の変化は”死”。 変わりたいなら一人で変わって!」と言うと、アンディごと風子を仕留めようと最大出力で駆け込んできました。
アンディはジーナの言葉には共感を示しますが、「”死”は俺んだ! こいつのもんじゃねぇ!」と言い返し、風子を守りながら激しい攻撃を受けます。
「こいつにゃとことん生きてもらう……惚れさせて抱いて俺が死ぬ。 こいつが死ぬのはそのあとだ」
アンディの言葉を聞いたジーナは、弱い風子は円卓入りしても長くはもたないと呟き、今ここで処分しようと、再び最大出力を仕掛けてきます。
その時、アンディはバリアの中にいるジーナの足元に小さな穴が空いていることに気付き、風子に何かを伝えました。
攻撃の合間を縫って突き進むアンディは、足元の穴からバリアの中に入ることを目論み、切り離した頭部を投げ込むよう風子に頼んだのです。
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血の雨で目隠しをされ、不意をつかれて穴の位置を捉えられたジーナは、油断した隙に飛び込んできたアンディの頭部を受け止めてしまいます。
外部からの衝撃では壊れないであろうジーナのバリアですが、空気で出来たそれが光を通すことは、ここまでの戦闘でわかっていました。
アンディが見つけた「光に関する不運」は、上空に浮かんだ円盤からの強力なレーザーでした。
……アンディの予想が当たり、攻撃を受けて倒れたジーナ。
ボロボロにひび割れていくジーナにとどめを刺そうとしているアンディを見て、風子は思わず「待って!」と引き止めてしまいます。
ジーナはそんな風子に、「変わりたかったの……でも、何も変わらなかった」と、ユニオンに入ってからのことを吐露しました。
そして、風子が描いた絵――月の周りにキラキラが描かれた絵を褒めると、「変わるのも悪くないのかもね」と涙を流します。
アンチエイジングが切れてきたと話すジーナが醜い姿を見られたくないと呟くと、アンディはそっと彼女を抱き寄せてキスをしました。
「シワの数でお前の魅力は変わらない」
ジーナはアンディを抱きしめ返すと、口元に笑みを浮かべたまま倒れるのでした。
アニメ『アンデッドアンラック』第4話まとめ
いかがだったでしょうか。
ジーナ戦が終結……見ごたえのあるバトルシーンにワクワクさせられ、ジーナの最期に切なくなる第4話でした。
死に際のジーナが零した台詞のひとつひとつが「世界」へ挑むこととなるアンディや風子に向けた餞のようになっており、魅力的なキャラクターだっただけに悲しさが残ります。
また、ED曲である八木海莉さんの「know me…」は、第4話のジーナ戦をイメージしたものを、という依頼を受けて制作された楽曲だそうです。
八木さんはSNS上で「後々続きを読んでいると色んなキャラの関係性にも合う曲になった」と綴っており、『アンデラ』のファンにとっても思い入れの強い一曲になっていきそうですね。
次回、第5話も楽しみです。