「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
UMA・オータム捕獲のため、アンディとリップらが入り乱れます。
しかし、より強さを増したオータムに個々の攻撃では歯が立ちません。
打開策を見出せずにいると、安野雲からオータム捕獲に使う最強の古代遺物を描くための時間稼ぎをしてほしいと頼まれました。
さまざまな気持ちが交差する中、彼らはオータム捕獲に向けて再び動き出し……。
早速、第24話「君に伝われ」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第23話あらすじと振り返り
久能明は、どこにでもいる普通の少年でした。
漫画の読み聞かせで寝付く変わった子でもあり、いつからか母親が逆に彼の想像の物語を聞かされるようになります。
ある日、彼は古代遺物・Gライナーと出会い、触れてしまいました。
その瞬間、否定者に選ばれ、後の彼の運命を大きく変えてしまいます。
誰とも接触することがかなわず、声も届かず、そこに確かに存在しているのに、認識してもらえなくなってしまったのです。
明が行方不明になったと思い、憔悴していく母親が零した一言によって、彼は一人で漫画を描き始めます。
やがて、”久能明”ではない人物としてであれば、他者に認識してもらえることがわかり、ペンネームを”安野雲”として賞を受賞、連載を開始しました。
そして、自分だけが知ってしまった世界の終わりを回避するべく、自身の作品である『君に伝われ』にアンディや風子、ユニオンのことを綴り始めたのでした。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第24話あらすじ・感想
vsオータム
アンディや風子が本になっている間に、より力を増したUMA・オータム。
アンディだけでなく、リップらアンダーの攻撃も入り乱れますが、個々の攻撃では歯が立ちません。
すると安野雲は、オータム捕獲に使う最強の古代遺物を描くための時間稼ぎをしてほしい、と頼みます。
アンディと風子はその言葉を信じて行動に移し、今の子供の姿では全力を出せないリップは「漁夫の利を狙う」と言いました。
先の戦闘で両腕を失った安野雲は口にGライナーを咥えると、時間操作の古代遺物を描き出します。
それを「リップ、15年経過!」と言って発動させれば、リップは15年後の姿――元の大人の姿に戻りました。
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リップは、ともに行動していた仲間・ファンに同じ古代遺物を使ってもらったことがあるため、使用者――この場合は安野雲が、操作した時間の10倍老いてしまうことを知っています。
慌てて安野雲のもとへ駆け付けたリップは、すっかり老いてしまった安野雲の言葉を聞きました。
「……後は任せたよ。 僕のかっこいいヒーローたち」
そう言い残すと、安野雲は溶け出して消滅し、代わりに紫色の水晶が現れるのでした。
共闘戦線
風子は『君に伝われ』に出会った幼少の頃を思い出していました。
両親が亡くなり、その後に面倒を見てくれていた祖父が亡くなってからも、風子が自ら命を絶たなかったのは、『君伝』が完結するまでは死ねないと思っていたからでした。
その作者である安野雲が消え、「先生……」と悲しそうに呟く風子。
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一方リップは、なぜ安野雲が自分の身体を元に戻したのかわからず、アンディと風子に問いかけます。
返ってきた答えは、オータムを倒すためにリップが必要だということでした。
バックス――通称・バニーは、身体が戻ったのに嬉しくなさそうなリップを不思議に思います。
するとラトラは、「リップは悪者になりたいのよ……ヒーローになるということは”あの子”を諦めるってことだから」と答えました。
その時、アンディがリップ、ラトラ、バニーに対して指示を出します。
勝手に共闘するつもりでいるアンディの言葉を否定するリップですが、アンディは言い切りました。
「俺たちなら勝てるぜ、100%な」
そこで、リップの頭には”大切な人”――ライラ(CV.市ノ瀬加那)の「あなたはヒーローみたいだね」という言葉が過ぎります。
リップはアンディの指示通り戦線に復帰すると、フェーズ2に変態したオータムに攻撃を喰らわせ、共闘の提案に乗るのでした。
君に伝われ
――これは、ヒーローたちを導いた一人の少年の物語。
古代遺物と出会い、否定者となってしまった久能明は、生きてほしいと願ってくれた母親のため、漫画を描き続けます。
やがて安野雲としてならば、誰かに何かを伝えられると気が付き、さらに、あの日見た未来も、ヒーローたちも、現実の話だと気が付きました。
明が見た未来では、風子がアンシーンに殺されてしまい、世界が終わりを迎えてしまうので、どうにか阻止しようと動き出します。
アンシーンを倒すことで風子を救い、アンディと風子を本の中で強化し、自身が古代遺物の力でリップを元の身体に戻す……。
こうしてオータム捕獲のための準備は整いました。
未来を変えた代償か、ついにGライナーは砕けてしまい、もう二度と分身を描くことはできません。
しかし、明に後悔はありません。
彼が信じた通り、ヒーローたちはオータムを討伐。
明がそこにいなくとも、アンディたちは彼のことをずっと覚えていてくれるから。
――これは、ヒーローたちを導いた一人のヒーロー・”不明(UNKNOWN)”の物語。
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アンデッド&アンラック
無事にオータムを討伐したアンディたち。
風子はリップに協力してくれたお礼を伝え、自分とアンディだけでは難しかったと告げます。
そして、今後も協力していかないかと提案しますが、断られてしまいました。
リップは、ユニオンのボスであるジュイスが持つ”アーク”を必要としています。
ユニオンに協力したところで、それはあくまでジュイスが使用するもの……手に入ることはありません。
危険を冒し、力づくで奪ってまで成し遂げたいことがあるのだと理解した風子は、「大切な人なんですね」と呟きます。
するとリップは、ライラのことを思い浮かべ、「俺のすべてだ」と返しました。
オータムのコアと、安野雲の壊れてしまったGライナーはユニオンに渡し、リップたちは去っていきます。
アンディと風子が改めて二人きりになると、アンディは言いました。
「長い間、よく頑張ったな」
その言葉に、風子は涙を浮かべて答えます。
「……たった10年くらいだよ」
*
一方その頃、吹雪の中で佇むビリーのところへ、ジュイスが訪れていました。
アニメ『アンデッドアンラック』第24話まとめ
いかがだったでしょうか。
オータム戦終了とともに、最終話を迎えた『アンデッドアンラック』。
アンディや風子とリップたちの熱い共闘、そして、安野雲こと久能明の人生を懸けた物語に、思わず胸がギュッとなる展開でした。
ラストパートでは、ビリーに会いに行くジュイスの姿が描かれ、今後の進展が匂わされていましたね。
原作もまだまだ連載中なので、アニメ2期を待つ間、是非チェックしていきたいです。