「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
風子がもたらした隕石落下という大規模不運によって、何とかユニオンの追手を退けた風子とアンデッドの男。
風子は彼をアンディと名付け、ユニオンから逃れるため、行動をともにすることに。
過去にユニオンに捕まったことのあるアンディから「捕まれば研究所で体をいじられまくる」と聞かされ、恐怖で震える風子。
しかし、ユニオンから彼らと同じ否定者のシェンとボイドが送られてきて、二人の前に立ち塞がりました。
否定能力同士の緊迫のバトルが今始まります。
早速、第2話「UNION」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第1話あらすじと振り返り
触れた者に不幸な事故をもたらす”不運”、アンラックの力を持つ少女・出雲風子。
その特異な体質から一度は死を覚悟した風子の前に、絶対に死ねない”不死”の体を持つアンデッドの男が現れます。
彼は風子の力で”本当の死”を得るため、彼女を連れ去りますが、彼らのような能力を持つ”否定者”を追う対未確認現象統制組織”ユニオン”もまた二人を狙っていました。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第2話あらすじ・感想
旅の始まり
風子がもたらした隕石落下という大規模不運によって、何とか追手を退けた風子とアンデッドの男。
風子は彼をアンディと名付け、彼らのような能力を持つ”否定者”を追う対未確認現象統制組織”ユニオン”から逃れるため、行動をともにすることに。
しかし、風子の”不運”で死を得ようとしているアンディは、頬へのキスで隕石を呼び起したその能力を調べようと、次はセッ○スだと迫ります。
回避したい風子は自分の能力が触れる相手への好感度と関係していることに気付いていたので、風子の嫌なことをすればアンディを嫌いになり、最大級の不運は訪れなくなると脅しました。
すると、アンディは意外にもあっさりと手を引き、「要はそれまでお前が死ななきゃいい」と告げます。
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――8月2日。
アンディの数あるアジトのひとつに連れてこられた風子は、武器庫の豊富さに驚きます。
そこでアンディは、風子がユニオンの襲撃から生き残れるように、全身を覆うような防護服を用意しました。
前日、派手に戦ったばかりだから心配ないのではないかと言う風子に、ユニオンには自分たちと同じ”否定者”が存在しており、絶えず追ってくると語ります。
こちらの能力はすでにバレている一方、相手の能力は未知そのもの。
しばらくは逃げの一手だと告げるアンディは、50年前に一度ユニオンに捕まり、10年間も研究所で「体をいじられまくった」と言いました。
風子は恐怖に震え、おとなしくアンディの指示に従うことにします。
二人はサイドカー付きのバイクに乗って、ユニオンから逃げる旅に出るのでした。
”ユニオン”の否定者たち
行き先の決まっていない旅に不安を吐露する風子。
そんな彼女を見て、アンディは「お前が俺にホレて最大の不運をよこすまで、お前は絶対に死なせねえ」と宣言しました。
ウブな風子は顔を赤らめ、天邪鬼な態度を取ります。
その時、空の一部がひび割れるように砕け、そこからロボットのような敵が飛び降りてきました。
アンディが「連中のワープ方法」だと言った通り、それはユニオンから送られてきた追手でした。
アンディはそのロボット――ボイド(CV.乃村健次)の下敷きになり、風子は思わず彼のもとへ駆け出そうとします。
ところが、体が勝手に後方へ引き戻され、気付けば背後に筋肉質な男――シェン(CV.花江夏樹)が立っており、なぜか体の自由が利かなくなっていました。
「不死は捕獲、不運は処分」という指示のもと、ここへやって来たらしい否定者たち。
ミッションをこなそうとするボイドに対し、シェンはどこか軽薄で、風子を捕らえているにもかかわらず、すぐに処分する気はなさそうでした。
アンディはすぐさま復活しボイドと交戦しますが、風子同様に体が上手く動きません。
ボイドは体の自由を、シェンは意思の自由を奪っているのだと察したアンディは、ボイドとの戦いを再開します。
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一方、強い能力者に追われる身なのだと実感して弱気になった風子は、その過程でなぜ自分たちと同じ否定者なのに、シェンやボイドは「追われる側」ではないのかと疑問に思います。
すると、シェンは「こっち側に興味あるの?」と言って、ユニオンについて語り始めました。
ユニオンの中には、否定者10人で構成された特殊チームがあり、そこへ入ると任務に参加することと引き換えに、追われる対象から外されるのだといいます。
10人は欠員が出ない限り変更はなく、現在は満席……それでもアンディは、シェンとボイドを倒せば2席空き、自分たちが入れると考えました。
「俺がいりゃあ、お前は死なせねえし……どこの誰にも渡さねえ」
アンディの言葉と紳士らしい態度に再び頬を赤らめた風子は、手袋を外してアンディの胸元に直に触れました。
そして、アンディたちと距離を取ると、「多分これから割と大きめのが来るけど、それは決してデレたとかではないよ!」と叫びます。
「……ホレたりしないから、勘違いしないでよね!」と風子が言い訳を続けていた矢先、彼女の予想通り、大きめの不運が訪れました。
何を否定する?
戦場と化していた道路の頭上を走る別の道から飛び出してきたのは、大きなタンクローリー。
落下とともに大爆発が起こりますが、アンディもボイドもシェンも無事で、戦場は近くの廃ビルに移行します。
アンディはボイドの能力・”不可避(アンアボイダブル)”を見抜き、シェンの能力も攻略しようと物陰に隠れました。
シェンは何を否定するのか……探りながらの戦いを覚悟したその時、ピッ、と電子音が聞こえます。
音のする方向に目を向けると、そこにはダイナマイトが並んでいました。
ビルは爆発し、崩壊。
風子はタンクローリーだけでなく、ビルの爆発も自分が呼んだ不運なのかと疑問に思いながら、刀を抱えて走ります。
その頃、アンディは自分のちぎれた腕を囮に、ボイドを追い詰めていました。
”部位弾(パーツバレット)”は、ちぎれかけの部位を再生の力で押し出し放つ技です。
ボイドの能力は相手の”回避”を否定しますが、発動時に筋肉の運動を止めているだけなので、アンディの再生能力、「戻る力」を止めることはできませんでした。
そう見抜いたアンディは、指先を弾にボイドの急所を射貫きました。
倒れたボイドを見つけたシェンは、1席空いたにもかかわらず、シェンのことも倒そうとするアンディの態度に慌てます。
一方、「こいつは何を否定する?」とシェンの攻略に取り掛かるアンディは、近接戦闘の中でシェンの「あべこべ」な力に気が付きます。
何を否定しているのかはわからないままですが、駆け付けた風子に刀を放り投げさせ、シェンに斬りかかろうとしました。
しかし、シェンはアンディの一瞬の迷いに気付いたため、避けられてしまいます。
ルールは明かさないまでも「深層心理に働く」というシェンの能力を相手にするには、アンディと風子が二人ともシェンの視界に入ってしまった時点で完全に詰みでした。
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再び、旅の始まり
シェンは、空いた1席にどちらが座るかと問うてきました。
「こいつに決まってんだろ」と即座に風子を指したアンディですが、風子は10年も研究のために虐められたアンディを、またしても研究所送りにするのを躊躇います。
しかしアンディは、風子が研究所に行けばすぐに頭をいじられると言い、「頭やられた女口説くのは骨が折れる」と笑いました。
そして、「てめえが腰曲がりのババアになっても口説き倒して抱いてやるよ」と告げます。
風子は何かを耐えるようにして上着を脱ぐと、シェンに10分だけあっちを向いててと叫びました。
さらに、「今からこいつと……エッチなことするから!」と。
驚くシェンをよそに、シャツを脱ぎ捨てて下着姿になった風子は、自分なんかのために血を流して戦ってくれた人とこのまま別れるのはダメだと言いました。
「あんたが死ねる不運をあげられるかもしれない」
シェンは、アンディにそう告げる風子を見て笑い出し、昨日会ったばかりだという二人の不思議な関係に興味を示します。
いい笑顔で「うちのメンバー、もうひとり殺してよ」と提案すると、3日後の8月5日にバイカル湖でメンバーのひとりが調査に動くことを伝えました。
そのメンバーを殺せたら、アンディと風子を推薦してくれるそうです。
ワープで帰って行ったシェンを見送ると、アンディは風子に服を着せ、「ヤケになった女抱くほど俺は腐ってねえ」「二度とあんな真似すんな」と厳しく言いました。
しかし、次の瞬間には元通りの雰囲気に戻っており、バイカル湖に向かう方法を説明します。
ロシア、ウォッカ……と呟いたアンディは、風子の年齢を聞きました。
風子はまだ18歳ですが、「向こうじゃセーフだ、終わったら飲もうぜ!」と声を掛けます。
呆気に取られながらも、風子は呟きました。
「楽しそう」
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アニメ『アンデッドアンラック』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
否定者同士の熱い戦いに、意外にも物怖じしない風子の姿が見られた第2話。
シェンの登場でストーリーの流れが変わり、アンディと風子の旅の目的ができたことも2話目らしいエピソードとなりました。
アンディと風子の不思議な関係性は、時に風子が憧れる少女マンガのようなシーンを生み出すことも。
ジャンプらしいバトルシーンと胸キュンシーンとの温度差を感じさせない自然な仕上がりに、今後への期待が高まりました。
オープニング、エンディングムービーも公開され、どちらにも意味深な演出が……?
原作派もアニメ派も思わずリピートしてしまうような映像になっていましたね。
次回、第3話も楽しみです。