「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
アポカリプスが100個目のペナルティのかかったクエストを読み上げます。
地球上に生きる者すべてに参加権が与えられた4つのクエストは、それだけ困難なクエストであることを示していました。
その時、突如ビリーがユニオンでは神殺しは無理だと言い放ち、持っていた銃を乱射します。
そこへ、地面から炎を纏ったUMA・バーンが現れ、ビリーを乗せた円卓を持ち去ろうとし……。
早速、第16話「Revolution」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第15話あらすじと振り返り
ユニオンのメンバー入りの返事を聞きに、チカラの学校の前までやって来たアンディと風子。
そこへ死んだはずのリップが少年の姿となって現れます。
プレゼントを持ってきただけだと語るリップは、風子へ古代遺物の銃を渡しました。
銃を受け取った瞬間、風子の脳内にユニオンが殺そうと目論む神の姿が流れ込みます。
驚きを隠せない風子たちに、リップはUNDER(アンダー)の考えを語り、互いに相容れないと再確認しました。
リップが立ち去った後、盗み聞きをするかたちになってしまったチカラは、神殺しというユニオンの目的に怯えますが、組織に入ることを決意したという覚悟を明らかにします。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第16話あらすじ・感想
新たなクエストを前に
――2020年11月30日23時40分。
円卓の間へ向かうビリーの靴のかかとには拍車が付いていました。
それは盲目のビリーが拍車の鳴る音で周りの状況を把握するためでしたが、タチアナは不思議に思います。
なぜなら、タチアナがビリーの「目になる」と約束していたからです。
しかし、ビリーは「僕には君が必要だよ」と言いつつ、笑って誤魔化すのでした。
――2020年12月1日午前零時、ユニオン施設内・円卓の間。
メンバーが揃い、アポカリプスから100個目のペナルティがかかったクエストが読み上げられます。
地球上に生きる者すべてに参加権が与えられた4つのクエストは、それだけ困難なクエストであることを示していました。
ビリーは、101のペナルティの前に仲間が死んでしまっては、ユニオンの負けが確定してしまうと語ります。
そのため、4つのうち3つが「討伐」クエストならば、「核でも撃ち込めば済むんじゃないか?」と提案しました。
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ビリーの裏切り
無関係の人々を巻き込んでしまう方法を提案したビリーを睨みつける一同、そして、驚きを隠せないタチアナ。
それでもビリーは、第一席のジュイスのやり方を「甘い」と述べ、ユニオンでは神は殺せないと告げたのち、銃を乱射します。
アンディ、ジュイス、シェンが取り囲みますが、弾を受けた一心は重傷を負っていました。
憤ったトップがビリーの顔面に蹴りを入れると、ビリーは首を折られたことにより沈黙します。
ところが、次の瞬間に息を吹き返し、まるで別人かのような様子で円卓の上に立ち上がりました。
そして、世界を「不公平」だと評した時、地面からUMA・バーンが現れ、円卓とともにビリーを持ち上げていきます。
バーンの体には、リップとラトラも乗っていました。
ユニオンにとって想定外の出来事が続く中、ビリーは言い放ちます。
「神を殺すのは、俺だ」
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否定能力の妙
ビリーの裏切りと対峙する円卓メンバー。
アンディは、これまでのクエスト進行中におぼえていた違和感を思い出し、ビリーがアンダー側だと確信します。
一方、状況を受け入れられないタチアナは、トップが顔面を蹴り飛ばして首を折ったのにもかかわらず、即座に再生した目の前のビリーは本物ではないと主張しました。
彼の能力は”不可信(UNBELIEVABLE)”、銃限定での必中効果を持つ否定者であり、決して息を吹き返すような能力ではないのだと……。
しかし、傷心のタチアナをさらに苦しませるように、リップはビリーを「ボス」と呼びました。
トップは早速”不停止(UNSTOPPABLE)”の能力で攻撃を仕掛けますが、ビリーはその能力の不便な部分を述べたうえで、今の自分にはさしたるデメリットではないと呟きます。
さらに、アンディの”不死”に感謝しながらトップに折られた脚を再生させ、向かってくるシェンの”不真実”や、ジュイスの”不正義”までも発動させました。
つまり、ビリーに挑んでいったアンディ、シェン、ジュイスの3人は、自分たちの能力でカウンターを喰らってしまったのです。
「否定能力の妙だな……人の心が見える」
ビリーはそう言うと、アンディは守ること、ジュイスは生きて指揮を執ること、シェンはより強い敵と戦い強くなること――それらが正義であり、それを否定していると続けました。
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タチアナの選択、ユニオンの決断
バーンに指示し、円卓を奪い去ろうとするビリー。
最後にタチアナの名を呼ぶと「おいで、お前の能力が必要だ。 救ってやった恩義を返せ」といいます。
タチアナは、ビリーとの出会い――救ってくれた時のことを思い出していました。
そして、風子と友達になった日のことも……。
風子は銃を持ち、タチアナを庇うように前へ出ると、ビリーに向けて発砲しました。
「私にはわかる。 一度自分のことなんてどうでもいいと思った人間が誰かに救われた時、その人が自分にとってどれだけの存在になるか……私はわからない。 その人に裏切られることがどれだけ悲しいか!」
風子の訴えに動じることもなく、立ち去ろうとするビリー。
「お前も敵だな、不可触(アンタッチャブル)」
静かに涙を流すタチアナにそう告げて、彼女を置いていきます。
ジュイスは、円卓を奪われれば神に抗う術を失う、どんな手を使っても取り戻さなければいけないと叫びました。
「どんな手を使ってもいいんだよな」と笑みを浮かべたアンディは、風子の”不運”の不確定さに賭けることにします。
ジュイスもそれを理にかなっていると認め、ユニオン総出でアンディ、風子を軸とした円卓奪還作戦を決行すると言い渡しました。
加えて、初参戦のチカラに自身の止血を頼む一方、タチアナには待機を命じます。
風子はすかさずタチアナに声を掛け、ビリーを助けると約束しました。
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アニメ『アンデッドアンラック』第16話まとめ
いかがだったでしょうか。
まさかのビリーの裏切りに、窮地に立たされるユニオン。
ジュイスは円卓メンバーに伝えていない情報を持っているようですが、ビリーはそれを知ったうえで「甘い」と発言していました。
アンディも聞きたいことはたくさんあると言っている以上、ジュイスが意図的に重要事項を隠していることに気付いている様子……。
そんなアンディと戦いに挑む風子は、待機が言い渡された傷心のタチアナを励まし、ビリーを助けると約束していました。
ここまでテンポ良く進んできたストーリーですが、まだまだ予想外の展開を見せてくれそうですね。
次回、第17話も楽しみです。