「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
ユニオンのメンバー入りの返事を聞きに、チカラの学校の前までやって来たアンディと風子。
そこへ死んだはずのリップが少年の姿となって現れます。
プレゼントを持ってきただけだと語るリップは、風子へ古代遺物の銃を渡しました。
銃を受け取った瞬間、風子の脳内にユニオンが殺そうと目論む神の姿が流れ込みます。
驚きを隠せない風子たちに、リップはUNDER(アンダー)の真の目的を話し始め……。
早速、第15話「UNDER」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第14話あらすじと振り返り
タチアナの能力で起こした大破壊によって、空中に飛ばされたアンディとリップたち。
ここでリップを逃せば、風子は死んでしまいます。
腹をくくれ! とアンディに言われ、チカラも覚悟を決めて挑むことに。
二人を守りながら闘うアンディと、古代遺物を駆使して攻撃の手を止めないリップ。
一進一退の攻防が繰り広げられる否定者狩りたちとの闘いは、一見リップ優勢に見えました。
しかし、不死、不運、不可触、そして不動の力のコンビネーションによって、リップに致命的な傷を負わせることに成功します。
瀕死状態のリップを支えながら巨大な鯨へ乗り込んだラトラは、リップが死ぬことはないという意味深な言葉を残し、仲間たちとともに消え去りました。
一方、勝利したユニオン側では、風子がチカラを組織へ勧誘します。
アンディはチカラに一週間の猶予を与え、考える時間にあてるよう告げました。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第15話あらすじ・感想
UNDER(アンダー)の考え
ユニオンのメンバー入りの返事を聞きに、チカラの学校の前までやって来たアンディと風子。
そこへ死んだはずのリップが少年の姿となって現れます。
隙を与えず殴りかかり、リップを牽制するアンディに、リップはプレゼントを持ってきただけだと語り、風子へ古代遺物の銃を渡しました。
銃を受け取った瞬間、風子の脳内には崩壊した世界と、巨大な黒い人型の影の映像が流れ込んできます。
驚きを隠せない風子の様子に、アンディも銃に触れて同じ映像を見ると、リップはそれこそユニオンが殺そうと目論んでいる神の姿だと語りました。
リップの所属するUNDER(アンダー)は、神を殺すのは無謀なため、神の手で世界を壊されるまでは自分たちが天下を取ろうと考えているようです。
もう少しで世界が終わるのに短い天下だと煽るアンディに、リップは言いました。
「俺たちは次に行ける。 お前らと違ってな」
リップの言葉の真意がわからず、アンディが「何?」と呟いた時、ユニオンの無線連絡が入り、各地で円卓メンバーが否定者狩りに襲撃され、交戦しているという情報が流れてきます。
連絡に困惑する風子をよそに、否定者が器として生きているから回っている世界なのに、自分たちばかり苦しんだり戦ったりするのはフェアじゃないと続けるリップ。
さらに、「3ヶ月後、世界はフェアになる」と断言し、神の姿を見て萎えたのでは? と投げかけました。
しかし、アンディは「(神が)いるなら殺せるじゃねえか」と笑います。
そんなアンディを面白がりながらリップが姿を消すと、アンディはそばまで来ていたチカラに「一緒に神様ぶっ殺そうぜ」と声を掛けました。
盗み聞きしていたらしいチカラは、ユニオンの目的が神殺しだと知り、怯えて駆け出します。
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”不動”との再会
逃げ出すチカラの様子に驚いた風子が追いかけようとすると、チカラは不動の能力を使って風子の動きを封じます。
ところが、同じく視界に入っているはずだったアンディは、気付いた時にはチカラの背後にいました。
手の内がわかっているのに引っかかるわけがないとにやつきながら、チカラの肩に手を掛けると、風子がそわそわしていることに気が付きます。
風子は能力のせいで学校とは縁遠い生活を送っていたので、喜びを隠せない様子でした。
彼女のため、アンディは誰もいない放課後の教室で話すことを提案します。
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チカラは先ほどのリップとの会話から、世界が終わるのはいつ頃の話かと問いかけました。
するとアンディは、クエストの進行が通常通りで負け続けた場合は4月、次のペナルティで世界が滅ぶなら1月だと答えます。
それは風子も把握していなかった情報でした。
そこでチカラは、自分にはやらなきゃいけないことが二つあり、「生きること」と「罪滅ぼし」だといいます。
なぜなら、自分の能力により両親を殺していたからです。
チカラの過去
――およそ5年前、チカラが中学1年の頃。
両親と買い物に出かけた帰り道、重いからといってチカラが荷物をすべて持ち、一人で先に横断歩道を渡りました。
渡り切った先で両親のほうを振り返った瞬間、チカラの不動の能力が発動します。
横断歩道を歩いている途中で動きが止まってしまった両親を見ても、チカラは自分のせいだと気付くはずがありません。
さらに、視界の外から居眠り運転のトラックが近付いていることにも気付いていませんでした。
驚いて駆け出した瞬間、両親はトラックに轢かれ、父親は即死、母親は重傷でしたが一週間後に亡くなります。
母親の遺言は「他人のために動ける人になって」でした。
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*
しばらくして、チカラは自分の能力に気が付き、何度も死のうと考えます。
しかし、その度に両親の顔が思い浮かび、せめてもの親孝行のために生きることを選んできたのです。
長らく苦しい日々を送る中で先日の事件が起こり、アンディと風子に出会って、自分の能力が誰かの役に立つことを知ります。
ずっと探していた、ただ生きるだけではない、償える方法に出会えたのです。
そうしてチカラは、ユニオン入りを決めました。
その時、友達の涼(CV.駒田航)が教室に入ってきます。
もし神様を倒せたら
涼は見知らぬアンディと風子の姿に驚き、怪訝な表情を浮かべつつ、チカラに進路が決まったことを伝えます。
スポーツ推薦で大学が決まったという友達のいいニュースに喜ぶチカラ。
そこで窓の外を見たアンディは学校の前に迎えの車が来たことに気付き、チカラを呼びます。
チカラは覚悟を決めてアンディと風子に近寄り、涼のほうを振り返ると能力で彼の動きを封じました。
「もし神様を倒せたら、一緒に卒業しようね」
涼への感謝とともにそう告げると、アンディの背に乗って窓から飛び降ります。
チカラの異変に気付き、涼が追いかけてきますが、車に乗り込んだチカラは「記憶の件お願いします」と言いました。
アンディはそれを受けてニコに連絡し、チカラと関わった人々からチカラの記憶を消すよう手配します。
ニコの「了解だ」の一言と同時に、人々の記憶が消えていきました。
車の前まで追いかけてきた涼も、どうしてここまで走ってきたのかわからないといった様子を見せます。
チカラとともに涙を流した風子は、彼がまた学校に通えるよう神様に勝ちたい、戦い方を教えてほしいとアンディに頼みました。
*
――2020年9月11日。
アンディと風子により、11人目の勧誘に成功。
それに伴い、チカラの記憶を持つ者への情報統制が行われます。
さらに、風子とチカラからは特殊訓練の申し出があり、プログラムが実行されました。
――2020年12月1日、ユニオン施設内・円卓の間。
円卓を囲むメンバーにチカラが加わったところで、ジュイスはアポカリプスの名を呼びます。
今、11人で挑むクエストが開示されるのです。
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アニメ『アンデッドアンラック』第15話まとめ
いかがだったでしょうか。
少年姿のリップにより、神の姿やUNDERの目論みを知ったアンディと風子。
驚く間もなく、チカラの悲しい過去を知ります。
そんなチカラが仲間になって、最初で最後になるかもしれないクエストの行方は……?
次回、第16話も楽しみです。