「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
タチアナの能力で起こした大破壊によって、空中に飛ばされたアンディとリップたち。
ここでリップを逃せば、風子は死んでしまいます。
腹をくくれ! とアンディに言われ、チカラも覚悟を決めて挑むことに。
二人を守りながら闘うアンディと、古代遺物を駆使して攻撃の手を止めないリップ。
一進一退の攻防が繰り広げられる否定者狩りたちとの闘いは、いよいよ最終局面へと突入します。
早速、第14話「紅蓮弾(クリムゾンバレット)」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第13話あらすじと振り返り
アンディたちがリップと闘っている間、タチアナもまた他の否定者狩りのメンバーと闘っていました。
その時、風子が不治による傷を負ったとの報告が入ります。
初めての女の子の友達である風子が傷付けられたことに激昂するタチアナ。
「私の大事な人を傷付けるヤツは許さない!」
風子のため、タチアナは自らの意志で力を解放します。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第14話あらすじ・感想
vsリップ、決着へ
タチアナの能力によって空中へ飛び上がったアンディたち。
リップとラトラも同様に浮かび上がっており、空中戦が始まります。
「腹くくれ!」
アンディの言葉を受け、チカラも覚悟を決めて不動の能力を発動させました。
チカラの能力で身動きが取れなくなった一同。
リップは、互いに静止状態にもかかわらずアンディだけ攻撃を繰り出せることから、アンディに背負われているチカラが見えている部分のみ移動を否定していることに気が付きます。
距離を取りながらラトラに向けて技を仕掛けるアンディを見て、リップは古代遺物を駆使した攻撃で返しました。
そのまま攻めの姿勢を崩さず、アンディたちの頭上から複数の刃を降らそうとするリップ。
チカラの能力によって刃は空中に留まりますが、彼がまばたきをした瞬間に落ちてきます。
そこでアンディは、ラトラの能力が未知な点も鑑みて、風子の不運のランダム性に賭けることにしました。
アンディの考えを理解したタチアナは、不可触の能力を調整してアンディたちをさらに浮かび上がらせ、リップたちに近付くよう押し出すのでした。
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誰かのために命を懸ける
アンディとリップによる攻撃の押し合いは互角。
そこで風子は、作戦通りにアンディの頬へキスを送ります。
アンディは、風子の不運によって降ってくる隕石にリップたちを巻き込もうとしていることをチカラに伝え、ここから不動の能力が重要だと告げました。
同時に下半身を斬り落とした勢いで、単身でリップたちに近寄ります。
海上にいるタチアナの不可触エリアに着地したチカラは、上手くいかなかったら……と不安を口にしました。
するとアンディは、「(風子、タチアナ、チカラは)人のために命を懸けて動ける奴らだ」と言い切り、大丈夫だと励まします。
一方、隕石とともにアンディが迫ってきたことで、リップは風子の能力によるものだと気付きましたが、ラトラの能力があれば避けられると考え、真っ先にチカラのもとへ突進してきました。
チカラは風子に勇気付けられながら、アンディの「一瞬でいい。 止めてくれ」という言葉を振り返ります。
それは一直線にやって来たリップたちの身体で、離れた場所に浮遊するアンディを視界から隠し、リップたちのみ身動きを取れなくさせる作戦でした。
アンディは狙い通りにその一瞬を突き、背後からリップに向かって「紅蓮弾(クリムゾンバレット)」を放ちます。
視覚外から攻撃を喰らったリップは戦闘不能に陥り、ラトラは彼を支えながら指笛で鯨を呼び出しました。
「こいつ(=リップ)は今日絶対に死なないんだから」
そう言い残すと、仲間たちとともに鯨へ乗り込み、海へ消えていきました。
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戦いの終わりに
リップ一行が立ち去り、タチアナは風子の怪我を心配します。
ところが、風子は不安がる様子もなく、初めて会うタチアナの生身の姿に笑顔を見せました。
アンディは、不治の能力は解除されたと言い、風子が負った不治の傷も、自分の身体も問題ないと告げます。
隕石によって海面に叩きつけられたアンディは、100メートルほど離れた場所に留まることでリップたちの意識外からの狙撃を可能にし、ラトラの何らかの能力による防御を防ぎました。
チャンスは一度だけのうえに、確実に仕留めるには攻撃の出力を大きくする必要があり、その分だけ自身に隙を作ることになります。
しかし、風子やタチアナ、チカラがいるという、「一人じゃない」という事実こそが、アンディが紅蓮弾を繰り出せる状況を生み出したのです。
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とはいえ、一人で守ると決めた風子を危険に晒したことについて、アンディは「悪かった」と謝り、「いい不運だった」と賞賛します。
タチアナには協力してもらった礼を伝え、巻き込まれたにもかかわらず戦闘に参加してくれたチカラにも感謝しました。
そこで風子は、チカラをユニオンに誘います。
怖いことや危険なこともあるユニオン……無理強いはしないと言いながらも、ジュイスたちには内緒で連れて行けないかとアンディに提案しました。
日常と非日常の狭間
チカラは、ユニオンへ入るかどうか選択するために一週間の猶予を得て、アンディに言われた「否定者としてどう生きるか」について考えます。
翻訳機能のついたネクタイをもらったので、言語統一による弊害に悩まされることはなくなり、もとの日常を取り戻していました。
一方で思い浮かぶのは、母からの「……自分に優しくしてくれる人がいたら大事にしなさい」「……きっとその人たちは、かけがえのない人になる」という遺言でした。
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――2020年9月16日、日本。
チカラと約束した一週間が経ち、アンディと風子はチカラの学校を訪れていました。
チカラには、ユニオンに入るならば校門の前に来るよう言ってあります。
半端な覚悟なら来ないほうがいいと真剣に語るアンディに、風子は「命はひとつだけだもんね。 死んじゃったら終わりだもんね」と、淡々と答えました。
その時、「案外そうでもなかったよ」という幼い声が聞こえてきます。
声の主は、少年の姿へと変貌した”不治”の否定者・リップでした。
アニメ『アンデッドアンラック』第14話まとめ
いかがだったでしょうか。
否定者狩りたちとの熱いバトルは、ひとまず終結!
と言いたいところですが、なぜか少年の姿になったリップが登場。
チカラのユニオン入りもどうなるかわからないまま、物語は大きく展開していきそうです。
大人リップと子供リップの両方を演じる梶裕貴さんに拍手を送りつつ……!
次回、第15話も楽しみです。