「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
リオデジャネイロの港に停泊する豪華客船。
その中で開催されるブラックオークションに、ユニオンが狙う”不治”の否定者・アンリペアがいるとされ、アンディ、風子、タチアナが会場へ向かいます。
会場にはユニオンが管理できていない否定者やUMAなどが競売品として出回っていました。
否定者やUMAをモノのように扱う人たちの会話を聞きながら、風子はユニオンに来るか、ここで売られるか、どちらが否定者にとっていいことなのかとアンディに問いかけます。
早速、第11話「Rio de Janeiro」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』新たな登場人物・キャスト
リップ/CV.梶裕貴
・能力名:不治(アンリペア)
・眼帯をつけた金髪の青年
・ユニオンに敵対する組織”アンダー”に属している否定者
・主な武器はメスと両脚のアーティファクト
ラトラ/CV.長谷川育美
・能力名:???
・アンダーに属している褐色の美女
・リップと行動をともにしている
・かつては凄腕の占い師だった
ファン/CV.森川智之
・能力名:???
・アンダーに属し、フードで顔を隠した武闘家
・タチアナのアーマーに素手でヒビを入れられるほどの格闘術を持つ
・古代遺物探しを条件にアンダーに所属しているが、その素性は一切わからない謎多き人物
クリード/CV.安元洋貴
・能力名:???
・アンダーに属している軍人風の大男
・あらゆる重火器の扱いに精通しており、銃器を使って戦闘する
・「国盗り」を目的としてアンダーに協力しており、非常に好戦的
アニメ『アンデッドアンラック』前回第10話あらすじと振り返り
円卓に揃ったユニオンメンバーを前に、アポカリプスが今回のクエストの結果を読み上げます。
全クエスト成功ならず、罰としてUMA・ギャラクシーが追加されました。
ギャラクシーを追って地上へ移動したメンバーの目の前で、世界の改変が始まります。
ニコが集めた情報によると、別の銀河からやってきた宇宙人によって、地球は今まさに侵略されるところで、アクスと名乗る異星人がやって来ました。
地球人を見下す態度を取るアクスの前に出たジュイスは、自身の”不正義”の否定能力で一掃し、この世の理をアンディと風子に伝えます。
地球を救うべく神と戦うため、次なるクエストに挑みたいユニオンは、円卓に増えた11席目を埋めようと、新たな否定者を迎えることに。
”不治”の否定者を探しに、アンディ、風子、タチアナはリオデジャネイロへ向かいます。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第11話あらすじ・感想
リオデジャネイロにて
――9月8日、ブラジル・リオデジャネイロ。
レブロン海岸のショッピングモールにやって来た風子は、紳士服売り場でアンディを待っていました。
セレブばかりの場所柄、居心地の悪さを感じていた風子でしたが、試着室から出てきたアンディの姿を見て目を見開き、顔を赤らめます。
白いスーツをきっちりと着込んだアンディは、スタイルの良さも相まって格好良くキマッていました。
リオデジャネイロの港に停泊する豪華客船、その中で行われているブラックオークションに潜入するべく、この地に足を踏み入れた風子とアンディ。
オークションでは、ユニオンが管理できていない否定者やUMAなどが競売品として出回っているようです。
買う側か売る側かはわかりませんが、そこにユニオンが探す”不治”の否定者がいるとされています。
セレブだらけの豪華客船に乗り込むため、二人は衣装を用意しに来たのです。
アンディがサラッとスーツを着こなす一方で、風子は慣れないオシャレや、アンディが選ぶ露出度の高いドレスに困惑します。
風子の露出が高ければ高いほど、不運を起こすために触れる面積が増えると考えていたアンディですが、風子は他の人が触れてしまう可能性を危惧していました。
すると、アンディは「俺の女として行くんだ。 触らせねえよ、誰にもな」と笑います。
さらに、単に露出が恥ずかしくて楽しめないなら仕方ないものの、自分と一緒にいる時くらいは好きな格好をしろと告げました。
風子は照れながらも、新たにチョイスされたドレスを受け取り、試着室へ戻ります。
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アンディとヴィクトル
風子はリオデジャネイロに来る前、ジュイスにあることを尋ねていました。
それは、なぜ自分を今回の任務のメンバーに入れたのか、ということです。
不安げな風子に、ジュイスは「私は自分の正義にのっとり行動する」と話し始めます。
風子のことを知った時は地球を脅かす存在として抹殺対象に見ていましたが、先のヴィクトル戦において大きく考えが変わったようでした。
風子の不運は使い方次第で地球を救うと思うようになったのです。
ラグナロクが迫っている今、まだ不安定な風子の力を確かなものにするため、なるべくアンディとともに行動し、思い合い、彼を好きになってほしいのだと告げました。
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……風子はジュイスの言葉を思い出しながら、ようやくドレスを選びます。
シックな赤いドレスは胸元が黒地のシースルーになっているものの、アンディが見繕った中では露出が控えめなものです。
アンディは「胸張れ」「腕は前じゃなく横だ」と風子の姿勢を正し、彼女の自信を引き出すのでした。
潜入まで時間を余らせてしまった二人は、アンディの提案で散歩に出掛けます。
そこでアンディは、ヴィクトル戦の際に風子が起こした不運について話そうとしました。
風子はキスが生んだ不運のことだと瞬時に察知し、アンディが再びキスをする気だと勘付いて逃げ出します。
そして、クローゼスに指示を出し、珍しくアンディがきちんと着ていたユニオンの制服を着崩させると、はだけた胸部に触れて不運を呼びました。
ほんの少しの接触でしたが、”コンボタイプ”(=単発火力の低い不運が連鎖的に起こるタイプ)の不運が起こり、思ったよりも大きな被害に……。
風子が倒れているアンディのそばに近付くと、彼はヴィクトルについて語り始めます。
ヴィクトルが何者なのかわからないように、自分が何者なのかもわからないというアンディ。
幼少期の記憶がなく、額のカードなしでは自我を保てないアンディにとって、ヴィクトルの言っていた自分がオリジナルだという発言は本当なのだろうと予測していました。
今後もいつヴィクトルが出てくるかわからないと語るアンディの言葉を遮って、風子は「そうなったら何度だって私の不運で助けるよ」と伝えるのでした。
話がひと段落したところで、アンディを起き上がらせようと手を差し出した風子。
すっかり素手だということを忘れていた風子の手を取ったアンディには、当たり前ですが不運がやって来ます。
アンディを押し潰すように上空から降ってきたのは、タチアナでした。
いざ、潜入捜査へ
港付近に降りるはずだったというタチアナは、風子の不運によって偶然にも合流したため、ついでのように任務の概要を確認していきます。
7時間後、風子とアンディは変装して豪華客船に乗船し、タチアナは別角度から乗船。
客船内では、立食パーティー後にオークションが始まります。
風子とアンディは中から、タチアナは外から”不治”を捜索するという作戦です。
「胸くそ悪いシーンばかり」だと思うと告げたタチアナは、ドレスを着る風子のためにリボンを用意していました。
ニコお手製のリボンはメンバーのネクタイを作り替えたもの、つまり、ネクタイと同じ機能を備えています。
お礼を伝える風子に、タチアナは爆弾発言を落としていきました。
豪華客船に入るための偽装パスは、風子とアンディが夫婦という設定になっているものだというのです。
「行こうぜ、マイハニー」「ええ、マイダーリン……!」
どこか楽しげなアンディと、ぎこちない風子は、いよいよ豪華客船へ乗り込むのでした。
――9月9日、午前0時半。
「周りを正そうなんて思うな、お前はただ自分が正しいと思うことだけ忘れなきゃいい」
アンディは風子にそう告げて、闇の世界――立食パーティーの会場へ足を踏み入れました。
否定者やUMAをモノのように扱う人たちの会話を聞き、風子は顔を引き攣らせていきます。
さらに、否定者を前より見つけやすくなったという噂を耳にして驚いていると、アンディが「言語統一のせいだな」と言いました。
言語が英語に統一されたことで、元々英語を話せなかった否定者は言葉が通じず、目立ってしまうからです。
そこで風子は、ユニオンに来るか、ここで売られるか、どちらが否定者にとっていいことなのかとアンディに問いかけます。
風子と同じく周りに被害を及ぼしてしまうタイプの能力を持っている否定者なら、今までつらい生活をしていたはずだと暗い顔をする風子。
そんな風子に、アンディは否定者の人生は3パターンだと思っていたと話し始めます。
能力と向き合い生きるか、絶望して死を選ぶか、開き直って悪さをするか……。
しかし、ユニオンに入ったことで、4つ目――元凶の”神を殺す”があることを知ったアンディは、ユニオンに来るほうに一票だと語りました。
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”否定者狩り”
――豪華客船の甲板にて。
警備のマフィアを相手に、穏やかにたてつく男女の姿がありました。
”不治”の否定者・リップはマフィアに銃を突き付けられると、隣にいるラトラ(CV.長谷川育美)に「俺は死ぬか?」と尋ねます。
すると、ラトラは抱えた水晶玉を頼りに「ええ、そのまま一発喰らってね」と答えました。
「じゃぁ死なないな」と呟いたリップは、いつの間にかジャケットをラトラに被せ、少し離れた場所に瞬間移動しています。
呆気に取られるマフィアたちは、すでにリップによって喉を切り裂かれていました。
頸動脈を的確に狙われており、抵抗する間もなく死亡します。
ラトラはジャケットを被せられたことで返り血に塗れることなく済み、礼を言いました。
リップが指笛を鳴らすと、海中から鯨のような生物が現れ、彼らの仲間と思しき二人組を吐き出します。
そうして甲板に乗り込んできたのは、銃器を担いだ屈強な男・クリード(CV.安元洋貴)と、深く被ったフードのせいで顔が見えないファン(CV.森川智之)。
合流して4人になったリップ一行は、移動を開始しました。
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一部始終を目撃していたタチアナは、ユニオンのメンバーに連絡を取ります。
リップとファンが中国語で会話をしていたため、4人のうち少なくとも2人は否定者であり、オークションで売りに出される否定者を狙っているような素振りも見せていました。
報告を受けたジュイスは、仮に”否定者狩り”と呼んでいる者たち――”不可視”を盗った者たちと同一人物だろうと推測。
否定者を強引に集めて活動するという点ではユニオンと変わりませんが、方針が違うと思われます。
神を殺すことで世界の理から解放されようとしているのがユニオン。
一方でリップたちは、世界へ復讐しようとしているのでした。
そこで、ジュイスの見立てを聞いた風子は叫びます。
「確かに否定の力はつらくて悲しいけど……世界を恨むのは間違ってる!」
アニメ『アンデッドアンラック』第11話まとめ
いかがだったでしょうか。
”否定者狩り”の存在が明らかになり、リップの仲間たちが登場。
風子とアンディの絆がまた少し深まったところで、難敵との戦いの予感です。
リップ一行が狙う否定者はまだ明かされていませんが、ユニオン側につくのか、リップ側につくのか、はたまたどちらでもないのか……。
一体どんな展開が待ち受けているのでしょうか。
次回、第12話も楽しみです。