「週刊少年ジャンプ」にて連載中の戸塚慶文による人気マンガをアニメ化した『アンデッドアンラック』。
”否定者”と呼ばれる異能力者たちのバトル、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と、怒涛の展開が人気を博し、連載開始の翌年には「次にくるマンガ大賞2020」のコミックス部門で1位を獲得した話題作です。
円卓に揃ったユニオンメンバーを前に、アポカリプスが今回のクエストの結果を読み上げます。
全クエスト成功ならず、罰としてUMA・ギャラクシーが追加されました。
ギャラクシーを追って地上へ移動したメンバーの目の前で、世界の改変が始まります。
ニコが集めた情報によると、別の銀河からやってきた宇宙人によって、地球は今まさに侵略されるところで……。
早速、第10話「Result」をレビューしていきます。
目次
アニメ『アンデッドアンラック』前回第9話あらすじと振り返り
かつて数多の戦場に勝利をもたらした男、ヴィクトル。
額のカードを抜くことで現れるアンディのもうひとつの顔です。
スポイルを捕獲したものの、ヴィクトルのままになってしまったアンディ。
彼をアンディの姿に戻すため、ユニオンのメンバーが総出で挑みます。
しかし、アンディ以上の実力を持つヴィクトルを前にメンバーは苦戦を強いられていました。
一度は戦場から離れた風子でしたが、アンディを呼び戻すために奮起し、再び戦場へ。
ヴィクトルにしがみつき、アンディの意識に声を掛け続ける風子と、そんな風子に懸けて彼女を守るメンバーたち。
風子の思い切った行動を受け、一時的に反応したアンディは、その短い時間を使って風子にキスをし、今までで最大な不運を呼び起こしました。
ヴィクトルは降りかかる幾多の隕石を身体に浴び、アンディは意識を取り戻します。
代わりに風子は1週間の眠りにつき、ユニオンで無事に目覚めたのでした。
【ネタバレあり】アニメ『アンデッドアンラック』第10話あらすじ・感想
”不治”と”不可視”
――某日、某所。
透明人間のような何者かが椅子に拘束されていました。
向かい側に座るリップ(CV.梶裕貴)はその腹を傷付け、本体が見えないのに本人の血が流れているという事象に目を付けます。
「自分の体と自分の所有物だと認識しているものを”不可視”にする」能力を持っているのに当人の血が流れる、という疑問です。
リップは透明人間の腹の中に発信機を入れたと告げ、「うちに入るなら能力を解いてやる」と言います。
そうでなければリップが死ぬまで傷は治らず、血が流れ続けると……。
透明人間――”不可視(UNSEEN)”の否定者は、”不治(UNREPAIR)”の否定者であるリップに捕らえられていました。
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クエストの結果
――8月31日、ユニオン・円卓にて。
円卓に揃ったユニオンメンバーを前に、アポカリプスが今回のクエストの結果を読み上げました。
1つ目、UMA・バーンの捕獲は成功。
報酬は11席目の追加で、否定者をもう一人円卓に加えることができます。
2つ目、UMA・イートの捕獲は成功。
報酬は否定者・”不燃(UNBARN)”の所在地の公開で、必要であれば捕らえに行くこともできますが、前述のバーンを捕獲した今、その必要性はあまりなさそうでした。
3つ目、UMA・ランゲージの討伐は成功。
報酬は全世界の言語統一で、この瞬間から言語が英語に統一されます。
シェンはムイに無線を繋ぎ、ユニオンの自動翻訳機を身に付けていないと知ると、中国語で話し掛けました。
すると、母国語が中国語なはずのムイは、シェンの言葉を理解できなかったようで困惑しています。
つまり、否定者以外の記憶と文明を改変した全世界言語統一が確かに確認されたのです。
4つ目、UMA・パストの捕獲は成功。
報酬は古代遺物・リベリオンの所在地の公開でした。
5つ目、UMA・スポイルの捕獲は成功。
報酬は否定者・”不治”の所在地の公開で、風子はアンディの”不死”克服を叶えられるかもしれないと喜びます。
しかし、アンディは浮かない表情でアポカリプスの次の言葉を待っていました。
そして6つ目、否定者・”不可視”の捕獲は失敗。
”不可視”の手掛かりはあったものの、調査に向かった人々は全員何者かに拘束され、失血死してしまったのです。
そのことから”不可視”は、”不治”に捕らえられたことが予想されていました。
残念ながら全クエスト達成には至らず、アポカリプスはペナルティを発表します。
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ペナルティは宇宙創造
ジュイスはムーブ(CV.山本祥太)を呼び出すと、一行を地上へ運ぶよう指示します。
ムーブは風子とアンディをユニオンへ連れてきた存在だったため、その登場に風子は驚きを隠せません。
次の瞬間、床が抜けるようにひび割れ落下したかと思えば、オーストラリアのエアーズロック付近に到着していました。
ペナルティが与えられたものの、何も起きない現状に安心する風子でしたが、ジュイスは「人類を滅亡に導くルールを持っている」と告げ、これから世界の改変が始まるのだと言います。
すると、世界中の夜空に星が広がり、風子はその変貌ぶりに目を丸くしました。
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ニコは部下に連絡を取り、人類にとって当たり前でも否定者だけは知らない、この世の理について情報を集めます。
そこでわかったのは、ギャラクシーという地球のような星の集まりが創造されたことで、星にまつわる神話や曜日のシステム、宇宙人などの地球外生命体の概念が生まれたことでした。
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そして今まさに、その宇宙人たちに地球を侵略されようとしているところだったのです。
宇宙人はギャラクシーの追加とともに先ほど生まれたばかりですが、人類と同様にその意識はありません。
何億年の歴史がある自分の星で生まれ、何十年も自分を鍛え上げ兵士となり、船を任され地球を侵略しに来たと思っているはずです。
さらにニコは、宇宙人は自分たちの星が滅びそうで移住先を求めているとか、そういった設定になっているだろうと予想します。
夜空から押し寄せる大量の宇宙船……。
その中から降り立った彼ら――アクスのリーダー(CV.山本兼平)は、ニコの予想通り、地球を新たな母星とするために侵略すると口上を述べました。
「その正義を否定しよう」
「この星の代表はいるか」と尋ねるアクスリーダーの前に、ジュイスが進んでいきます。
侵略に抵抗しなければ地球人を労働力として使う、抵抗するなら消す、と2択を言い渡されたジュイスは、「両方断る。 お引き取り願おう」と告げました。
すると、アクスリーダーは瞬時に何らかの強力なビームでエアーズロックを破壊。
地球は自星内での協調性が低く、宇宙進出が遅れたせいで未熟な文明だと語り、武力で適うわけがないと意見を述べました。
そして、自分の家族、仲間や民が新たな母星で暮らすために、地球人には死んでもらうと言い放ちます。
「それがお前の正義か」と問うジュイスに、「この義の前にはいかなる道理も通らない」と返すアクスリーダー。
「なら私は……その正義を否定しよう」
そう言って仮面を外したジュイスは、”不正義(UNJUSTICE)”の否定者でした。
次の瞬間、上空に待機していた宇宙船の群れは自ずと攻撃し合い、強烈な爆発とともに自滅していきます。
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一方、ジュイスは風子とアンディのほうに向き直り、「よく見ておくといい。 これがペナルティだ」と言います。
今回はジュイスの能力で回避できたものの、メンバー次第ではゲームオーバーもあり得ると告げました。
さらに、アポカリプスと同時に見つかった石板には101の穴があり、ペナルティを受ける度その穴が埋まっていることを明かします。
ギャラクシーの追加は99個目のペナルティ……100までの空きはあとひとつで、その先にあるのが最期のペナルティ・”ラグナロク”だと語りました。
ラグナロクは最期を表す言葉だと思われ、地球を守るためにこれだけは避けないといけないと考えているようです。
だからこそ、どんなクエストが来ても挑んできましたが、クエストを与える存在であるアポカリプスは円卓が満席でないと開きません。
先のクエストの報酬で円卓の席がひとつ増えたことにより、その席を誰かで埋めない限り、何もできないまま3ヶ月後を迎え、100個目のペナルティを受けることになってしまいます。
つまり、今の最優先事項は11席目に座る否定者を捕らえることでした。
その時、アクスリーダーが「貴様らは一体……」と呟きます。
ジュイスは「私の力で自死もしないとは、大口だけで義などなかったか」と吐き捨て、宇宙中に「地球に手を出すな」と伝えるよう言い渡しました。
――2020年9月1日。
人類は初めて地球外生命体に接触。
しかし、これを最後として一切の接触は途絶えることとなります。
アクスリーダーの語る正義は本心ではなかったことがわかる、辛辣なジュイスの口撃! これで地球外の脅威はなくなりましたが……。
ジュイスは11席目の能力者に”不治”を迎えるため、公開された所在地に向かうというアンディに、サポートとしてタチアナ、同行者として風子を連れて行くよう指示しました。
ジュイスがタチアナの名前を出すと、ビリーは静かに息を呑むようなリアクションを取るのでした。
アニメ『アンデッドアンラック』第10話まとめ
いかがだったでしょうか。
風子とアンディは初めてペナルティ、そしてジュイスの能力を目の当たりにし、彼女の信念やユニオンの目的に本当の意味で触れることとなりました。
捕らえられた自分たちが”否定者”を捕らえに行く展開に、風子はどのような動きを見せるのでしょうか。
冒頭に登場した”不治”の否定者・リップはかなり手強そうなので、迫力あるバトルを期待してしまいます。
また、風子やアンディとともに”不治”のもとへ向かうことになったタチアナの活躍にも注目したいですね。
次回、第11話も楽しみです。