10年前、イジメに遭い崖から飛び降りたミユキは、タクマに「ただ愛されたい」という一心で、17歳のままの姿で海底にいる。
10年後、高校卒業後初めて島を訪れたタクマたちに待っていたのは…。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017のゆうばりチョイス部門にてワールドプレミアを行い、第12回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門で上映された日仏合作映画『海の底からモナムール』が、ついに日本で公開!
この度、予告編と追加場面写真が解禁となり、ロナン・ジル監督と、ギャスパー・ノエ監督の『カルネ』で有名で、セドリック・クラピッシュ監督の『スパニッシュ・アパートメント』シリーズなどで各国の俳優を撮ってきた撮影監督のドミニク・コランと、いわくつきの島でキャンプをする4人のうちの一人・トモヨ役を演じた杉野希妃のコメントが届きました。
目次
『海の底からモナムール』予告編、追加場面写真解禁!
不気味さと切なさが同居した予告編が公開!
本作は、エリック・ロメール監督作品の音楽を担当するなど、多岐に渡って活躍するフランスのロナン・ジル監督の長編2作目。
溝口健二や増村保造の影響を受け、念願の日本で本作を撮影したジルは、オール日本人キャストで全編日本語ながら、日本の従来のホラー映画の幽霊とは違う、足があり、セーラー服を着ていて、性欲もある、オリジナリティ溢れるヒロインを描き、ホラーファンもロマンティクなフランス映画ファンも必見の一作となっています。
さらに追加場面写真では幽霊のミユキがストローで血を吸うシーンや、生前のミユキ、浜辺に佇むタクマの姿が確認できます。
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『海の底からモナムール』監督&撮影監督&杉野希妃のコメントが到着!
監督:ロナン・ジル コメント
タイトルを海の底からモナムール』としたのは、本作の主な要素である「深い海」と「愛」の両方に言及したタイトルにしたかったからです。
『モナムール』とカタカナにしたのは、私のフランス文化にも言及したかったからです。
瀬戸内海の海岸を訪れた時に、広島で撮影することにしました。
瀬戸内海の海岸は夜、すごく特別な雰囲気があります。
地元の方達が、それは、原爆の日に被爆し水に飛び込んだ方々の幽霊の存在だと言っていました。
フランスでは幽霊の存在を感じることはありません。
日本独特の存在なんです!
幽霊のミユキが血を吸うシーンは、「当たり障りのない日常的なアイテムが急に危険なものに変わるのが1番怖い」というアイデアから来ました。
なので、本作で幽霊が使う危険な武器として、ストローを選びました。
ストローを使って、幽霊は血以外に何を飲むでしょう?
ストローと同じように、本作の主人公の1人であるミユキは、物語が始まる高校時代は、当たり障りのない人物で、弱者です。
彼女がモンスターになるのは、復讐が必要なほど酷い扱われ方をしたからなのです。
撮影監督:ドミニク・コラン コメント
私はそれまで日本に行ったことがなかったので、撮影で1番こだわったのは、日本のバイブスを全く新しいフィーリングとして捉えるということです。
日本に行くことは私にとって夢でした。
そして、第一印象というものが大抵ベストで偽りのないものだと思います。
日本のチームとは共通言語がなくてもうまくいき、お互いを良く理解できました。
というのも、私たちは「映画」という同じ家族の一員だからです。
日本の俳優たちはプライベートでは感情をあらわにしないですが、演技をするとすごく情熱的で、大変感心しました。
トモヨ役:杉野希妃 コメント
ロケ地となった宇品の海辺に、「広島にこんなところがあったんだ!」と広島出身の私も驚きました。
まるで秘密基地のようで。
船が行ったり来たり、普段はおだやかな瀬戸内海なのに、夜は少し不穏な空気を纏い、テントが波に飲み込まれそうになりながらも月明かりがとても綺麗で、ミステリアスでロマンティックな場所でもありました。
フランス映画らしい海辺のバカンス、叶わない恋慕、ロナン監督のいじめ問題に対するまなざしが交差して、フランス人監督ならではの恋愛ホラー映画になったのではないかと思います。
本作が過去の悲劇によって傷を負った男女の魂の邂逅と言えるのならば、アラン・レネ監督の『ヒロシマ・モナムール』と重なるのも偶然ではないような…。
劇中で重要な小道具となっているスプーンストローは「フランスにはないものだし、これはポップでかわいいから使いたかったんだ!これから物語が膨らんだよ」とニコニコ力説していた監督の姿が目に焼き付いています。
楽しそうにワカメまみれにさせられたり…遊び心が満載で、チャーミングなロナン監督の言動に笑いの絶えない現場でした。
斬新なローリングラブシーンは必見です!
『海の底からモナムール』作品情報
出演:桐山漣、清水くるみ、三津谷葉子、前野朋哉、杉野希妃
監督:ロナン・ジル
エグゼクティブプロデューサー:田中弘樹、小野光輔、ロナン・ジル、門田大地
プロデューサー:福島珠理、近藤まほ
コプロデューサー:ニコラ・ポラキ、サンドリン・ポラキ、オリビエ・ガルシア
脚本:ロナン・ジル
撮影:ドミニク・コラン
音楽:RONAN GIRRE & ASWEFALL
照明:村地英樹
録音:國分玲
美術:竹島卓也、木元哲治
助監督:市原大地
編集:パスカル・ラティル
特殊効果:ヴァンサン・ヴァカリザ
記録:夏都愛未
衣装:福島瑞栄
ヘアメイク:元村玲花
制作担当:和田裕也
制作プロダクション:和エンタテインメント、LES PRODUCTIONS CRESSAC
共同制作プロダクション:HD SYSTEM
配給:アルミード
協賛:広島マツダ、鉄板焼お好み焼き 元就
2017 / 日本・フランス / カラー / シネマスコープ / 5.1 / 84分
公式サイト:uminosoko-movie.com
Twitter:@uminosoko_movie
Facebook:@uminosoko.movie
あらすじ
10年前、イジメに遭い、島の崖から飛び降りた女子高生・ミユキ(清水くるみ)は、「ただ愛されたい」という想いを抱き、17歳のままずっとこの瀬戸内海の浜にいる。
当時、ミユキが想いを寄せていたタクマ(桐山漣)は、同じく島出身のマツ(前野朋哉)に連れられ、それぞれの彼女・カオリ(三津谷葉子)とトモヨ(杉野希妃)と一緒に、卒業後初めて島に戻ることに。
その島では去年、かつて近所に住んでいた同級生のリカが溺れて死んでいた。
「あの浜に行くな」と言う忠告を聞かず、浜でキャンプをする4人。夜、浜でミユキを見て、テントに駆け込むタクマ。
海で泳いでいたカオリは、誰に足を引っ張られ、危うく溺れそうに。
果たして4人は、無事に帰京できるのか?
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12月4日(金)よりアップリンク吉祥寺にて他全国順次公開!
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