アニメ『東京24区』第3話あらすじ・ネタバレ感想!再び突き付けられた“トロッコ問題”!幼馴染三人は人々の命を救えるか?

出典:東京24区公式ページ

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東京湾に浮かぶ人工島「極東法令外特別地区」――通称・“24区”を舞台に、三人の幼馴染が未来へ挑むアニメ『東京24区』。

“24区グルメフェスティバル”の当日を迎えたまりとRGBの三人。

グランプリに向けて気合いを入れていましたが、使用するはずだったお好み焼き用のキャベツが半グレ組織の“破鮫(ヤブサメ)”に買い占められてしまいました。

一時は途方に暮れていた面々でしたが、恩師・カバの計らいにより、商店街の知り合いからキャベツを譲ってもらえることに。

まりが妨害にも挫けずグランプリを狙う一方で、RGBのもとには再びアスミからの着信が……。

またしてもRGBに問われたトロッコ問題。

今回も未来を変えることができるのでしょうか。

早速、アニメ『東京24区』第3話をレビューしていきたいと思います。

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アニメ『東京24区』前回第2話あらすじと振り返り

“24区グルメフェスティバル(通称・グルフェス)”の開催が決まり、昨年グランプリを受賞したお好み焼き屋・“いただき”のまりは、新作の開発を期待されていました。

商店街の面々の想いを受けて、まりは幼馴染であるRGBに新作づくりの相談を持ちかけようとそれぞれに訪問しますが、三人とも忙しそうにしているため、話を切り出せずに帰宅します。

そんな中、恩師でありグルフェス実行委員のカバとガイケイの筑紫が密会している現場を目撃。

そこで、まりたちのライバルであるもんじゃ焼き屋の経営に半グレ組織の破鮫(ヤブサメ)が関わっており、地上げのためにグルフェスを利用するつもりだということを知ってしまいます。

戦う前から勝敗が決まっているかのような話の内容を聞いてカバに詰め寄るまりでしたが、カバはそんなことはさせないと言い切るのでした。

店に戻ったまりを待っていたのはRGBの三人。

まりが話を切り出さずとも新作づくりの件に気付いていました。

それぞれがアスミとの思い出を振り返りながら、現実と向き合い、前に進もうとしていたのです。

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【ネタバレあり】アニメ『東京24区』第3話あらすじ・感想

キャベツがない!

――2021年5月14日。

24区グルメフェスティバル開催当日。

カバは梢の部屋に向かって話しかけます。

グルフェスに来ないかと誘う内容に、梢からの返事は聞こえてきません。

カバは一人になると「俺のエゴ、か」と呟き、会場へ向かいます。

一方、布団にくるまっていた梢は、きなこがグルフェスに行くことをSNSで知り、少し気持ちが動いていました。

梢が見ているSNSに投稿をしたきなこはというと、銭湯で番頭をしているところです。

その銭湯にはRGBの三人とまりがやって来ていて、RGBにとってはグルフェス前の一休み、まりにとっては気合い入れの時間を過ごしていました。

しかし、いざ仕入れに向かってみると、破鮫のチンピラによって“いただき”が使っているキャベツが買い占められていました。

RGBが解決法について言い争っていた時、三人のスマホが同時に着信を知らせます。

アスミから電話が来たあの日と同じ状況に一瞬緊張が走りますが、ランにはきなこから、コウキには黒葛川から、そしてシュウタにはカバからの電話でした。

カバからの電話でいただきと同じキャベツを譲ってもらえるという知らせを受けたシュウタは、カバとともに回収に向かいます。

無事にキャベツを受け取ったシュウタは、実行委員なのにいただきに肩入れしていいのかとカバに問います。

破鮫が率いるタカラモールの存在に落ち込んでいるタカラ商店街の人々を元気づけたいカバは、正々堂々と勝負しないのは実行委員としても人としても許せないと豪快に笑いました。

さらにシュウタたちのことを案じて、困った時には「大人を頼れ」と付け加えます。

しかし、シュウタは学生時代にカバに助けられ、責任を負わせたことを思い出し、「迷惑はかけたくない」と返します。

それでもカバは言いました。

「正しいと信じたことをし、どんな結果でも後悔しない。 そうだろう、シュウタ」

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RGBをそばで見てきたカバの台詞は、カバ自身にも言い聞かせているような言葉でした。

不正を暴け

いよいよ始まったグルフェス。

キャベツを受け取ったまりは、気合いを入れてお好み焼きを焼いていきます。

RGBが手伝う屋台にまりスぺを求める客が集まる頃、梢はきなこに会いたいという気持ちをきっかけに、グルフェスへ向かおうと家を出たところでした。

やがて商品の販売が終わり、結果発表が始まります。

ステージ上では各店の点数となる投票箱の重さを量っており、観覧客は大盛り上がりです。

RGBが遠巻きにそれを見ていると、会場の警備をしていた筑紫がやって来て言います。

「このままだと、いただき負けちゃうかもよ」

三人がその言葉に反応し追及すると、カバが破鮫の筆頭であるターキー(置鮎龍太郎)にもんじゃ焼き屋の不正を訴えたものの、梢を盾にされ、逆に脅されたという事実を知らされます。

筑紫はもんじゃ焼き屋が失格になっていないということは、カバが梢のために「大人の判断」をしたのではないかと言いますが、シュウタにはそうは思えませんでした。

何故なら、カバは何よりも大切な梢を守るためとはいえ、信念を曲げるような人間ではないと信じていたからです。

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RGBとカバとの信頼関係が、恐ろしいフラグになっていく気配が……。

ステージ上では、ついにもんじゃ焼き屋の投票箱が計測されようとしていました。

すると、カバは司会の男性から箱を受け取って引きちぎり、中から出てきたおもりを見せます。

そして、観衆の前でもんじゃ焼き屋の不正行為を暴き、その場で失格を告げました。

それを見ていた筑紫やRGBがカバを称賛していると、スマホの着信音が響き渡ります。

シュウタ、ラン、コウキがそれぞれにスマホの画面を確認すると、そこに表示されていた名前は――アスミでした。

人々を竜巻から救うには

アスミからの電話に、三人は視線を交わします。

そして、同時に応答すると、やはり脳内に直接映像が、アスミの声が流れ込んできました。

グルフェスでグランプリを受賞するいただき。

目の前のステージ上には司会の男性とまりの姿。

盛り上がる大勢の観覧客。

近付いてくる巨大な竜巻。

パニックになる現場。

竜巻に襲われる前に橋から逃げれば、弱者が取り残される。

コンテナで弱者を守れば、勇気ある者が犠牲になる。

「未来を導いて……」

再びアスミから告げられた二択のトロッコ問題を受け、三人は動き出します。

コウキとランはそれぞれに何か思いついた様子で、シュウタに同じ頼みごとをしました。

それは橋の上で渋滞している車両をどけてほしいというもので、シュウタは内容を理解していないものの、二人に考えがあることを察し、橋へと向かいます。

コウキはすぐ会場へ戻り、カバに竜巻が来ることを知らせました。

ハザードキャストの故障で周知が遅れているため、急いで橋の向こうへの避難誘導をしてほしいと頼みます。

真摯な訴えに応じたカバは、会場の人々へ避難を促し始めました。

一方、ランはきなこに連絡し、会場の人々をコンテナ屋台に避難させるよう伝えます。

さらに屋台だけではコンテナの数が足りないと判断し、交通システムをハックして忍び込むと、空のコンテナトラックを近くの駐車場へと向かわせました。

……この時点で、コウキとランは別の選択肢へと走り出していました。

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シュウタへの頼みが同じだったから考えも同じだと思ってしまったのか……どうなる、RGB!

朝に紅顔ありて

梢が会場に辿り着いた頃、カバはステージ上から避難を促していました。

コウキは監視カメラが捉えた橋の上で車両を押しているシュウタの映像を筑紫たちに見せ、ガイケイが橋へ向かうよう仕向けます。

そして、カバの言葉だけでは半信半疑でなかなか避難を始めない人々をもうひと押しするため、橋へと走り出したガイケイを指差し、「ガイケイは避難を始めている」と叫びました。

その言葉とともにコウキも走り出すと、後に続くように人々は避難を始めます。

橋の上では何も知らないシュウタが筑紫たちに事情聴取をされていますが、これはコウキの考えのうちです。

しかし、そこに現れたコンテナトラックは予想外のもので、避難しようとしていた群衆に突っ込んできそうだったところを、シュウタが横倒しにすることで回避します。

ランにとっては群衆こそが予想外のもので、横倒しにされたトラックを見て怒りを露わにしました。

別の選択肢へ進んでいたことに気付いたコウキとランは意見の相違から言い争いを始め、シュウタが仲裁に入ったところでカバに声を掛けられます。

「諦めるな! いつも言っているだろう、大人を頼れって」

「腹をくくれ、RGB! 三人揃えば不可能はない!」

ついに目の前に現れた巨大な竜巻を見ても尚、そう言葉を掛けてくれるカバを中心にまとまった三人は、避難誘導を再開しました。

ランが集めてきたコンテナトラックに、コウキとカバが誘導してきた人々をできるだけ多く乗せていきます。

その時、向上した能力によって聴力が優れたシュウタの耳に、梢の声が聞こえてきました。

カバに梢が来ているのかと問い、そんなわけないと返された矢先、視界に梢の姿が入ってきます。

逃げ遅れた梢は橋から離れたところで街灯にしがみつき、強風に耐えていました。

カバは梢のもとへ駆け出して行き、シュウタもその後を追います。

シュウタは風で飛ばされないよう、ランに命綱としてワイヤーを付けられていましたが、カバはその身一つです。

梢が来てくれたことに感謝の言葉を述べ、「一緒に帰ろう」と言いますが、強風で飛んできた自動車に吹き飛ばされてしまいます。

シュウタは梢の身体を抱き止め、カバのところにも向かおうとしますが、ワイヤーの長さが限界だったため、それ以上進めません。

カバは笑顔で何かを呟くと、そのまま竜巻に巻き込まれていきました。

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人々に愛されていたカバの死……急激な絶望感が物語を襲います。

病院のロビーで流れるニュースは、あの竜巻により21名が死亡、130名以上が重体だと知らせています。

確実な選択をできなかったからこうなったのだと俯くコウキとランに、シュウタはみんなで協力して未来を導こうとしたと抗いますが、コウキが小さく零します。

「俺たちが白樺先生を殺したんだ……」

その時、ニュースが流れていたはずのテレビ画面が、不思議な映像を映し出します。

「……運命を選択せよ。 24区の皆さん、こんにちは。 竜巻ショーは楽しんでいただけたかな?」

最初の言葉にハッとしてテレビを見つめる三人。

続けて画面に現れた謎の人物は、こう名乗りました。

「我が名は“カルネアデス”。 世界に未来の選択を突き付ける者」

アニメ『東京24区』第3話まとめ

いかがだったでしょうか。

今回第3話のサブタイトルである『朝に紅顔ありて』は、ことわざの「朝に紅顔ありて夕べに白骨となる」から来ていると思われます。

これは「この世をわがもの顔に誇る若者の血色のよい顔も、たちまちに白骨となって朽ち果てる」ということを意味していて、“生死の測り知れないこと”や“世の無常”を表したことわざです。

カバの死も、アスミの死も、まさにこのことのようですね。

ラストでは明確に敵となるであろう存在が姿を現しましたが、その“カルネアデス”という名前も気になりました。

古代ギリシアの哲学者・カルネアデスから取ったものではないかと思われますが、“カルネアデスの板”と呼ばれる寓話で知られています。

これは、難破で洋上を漂流する者が、一人しかつかまることのできない板を他者から奪い取って生き延びた場合、この行為は正当といえるかどうかという問題です。

トロッコ問題もそうですが、引き続き倫理的なジレンマを取り扱っていくことになりそうですね。

相変わらず怪しい黒葛川の姿もありましたが、第4話以降どのように展開されていくのでしょうか。

次回も楽しみです!

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