『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキスが手がけたファンタジー映画『魔女がいっぱい』。
原作はジョニー・デップ主演の映画でも広く知られている『チャーリーとチョコレート工場』を代表作に持つ児童文学作家のロアルド・ダール。
物語の核となる世界一恐ろしい大魔女を『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』のアン・ハサウェイが演じ、クリスマスシーズンにぴったりの新たなファミリー向けファンタジーとなりました。
製作・脚本には『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロが参加し、『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロンも製作に名を連ねた豪華な作品になっています。
- アン・ハサウェイの美しい顔がトラウマレベルに変貌?
- 絵本らしい夢のあるファンタジー。
- ギレルモ・デル・トロが手掛けた脚本にも注目!
今回はそんな映画『魔女がいっぱい』をネタバレありでご紹介したいと思います。
目次
『魔女がいっぱい』作品情報
作品名 | 魔女がいっぱい |
公開日 | 2020年12月4日 |
上映時間 | 104分 |
監督 | ロバート・ゼメキス |
脚本 | ギレルモ・デル・トロ ロバート・ゼメキス、ケニヤ・バリス |
原作 | ロアルド・ダール |
出演者 | アン・ハサウェイ オクタビア・スペンサー スタンリー・トゥッチ クリス・ロック クリスティン・チェノウェス ジャジル・ブルーノ コーディ=レイ・イースティック |
『魔女がいっぱい』あらすじ【ネタバレなし】
舞台は1960年代。
事故で両親を亡くし、一人ぼっちになってしまった少年(ジャジル・ブルーノ)は、大らかで優しいおばあちゃん(オクタヴィア・スペンサー)に引き取られます。
気力を失っていた少年をユーモアたっぷりに元気づけてくれたおばあちゃんは、薬草学や民間療法に詳しい逞しい人物でもありました。
そんなある日、町のスーパーで怪しげな女性に話し掛けられた少年は、その女性が奇妙にも突然姿を消したところを目撃してしまいます。
少年から女性の特徴を聞いたおばあちゃんは、それは“魔女”ではないかと言って慌て始めました。
子供嫌いの魔女たちは世界中の子供たちを消そうとしており、一度目をつけた子供は逃れられません。
おばあちゃんは少年を守るため、親戚が贔屓にしている高級ホテルに逃げ隠れることにしました。
しかし、同じホテルに現れたおしゃれで上品な美女の正体こそ、誰よりも危険で邪悪な大魔女=グランド・ウィッチ(アン・ハサウェイ)だったのです。
いつまでも若く、おしゃれが大好きな魔女たちは、人間のふりをして普通の暮らしを送りながら、時々こっそりと人間に邪悪な魔法をかけていました…。
そんな魔女たちの頂点に立つ大魔女が、魔女たちを集め、ある計画を目論んでいました。
そして、少年は偶然魔女の集会に紛れ込んでしまい、その計画を知ってしまいます。
その計画とは、秘薬を使って世界中の子供たちをネズミに変えてしまうことでした。
同じホテルに宿泊していたブルーノ(コーディ=レイ・イースティック)がネズミに変えられるところを目撃した少年は、恐怖で身動きを取れません。
「ネズミに変えられてしまったブルーノが殺されてしまう!」
そんな時、ブルーノを救おうとしたのは1匹のネズミでした。
それは、少年が胸ポケットに入れて連れ歩いていたおばあちゃんからの贈り物・デイジー(クリスティン・チェノウェス)。
実はデイジーも魔女の秘薬でネズミに変えられた元人間の少女だったのです。
突然言葉を発したデイジーに驚く間もなく、少年は大魔女に見つかり、自身もネズミに変えられてしまいます。
3匹のネズミに変身した少年少女たちはどうにか魔女たちの手から逃れて、少年のおばあちゃんと共に魔女を退治しようと奮闘することに。
実はおばあちゃんもまた、幼き日に大魔女と出会っていたのでした…。
【ネタバレ】『魔女がいっぱい』感想
ちょっと奇妙なファミリー向け映画のニューフェイス
2020年12月4日に公開された『魔女がいっぱい』。
大人も子供も楽しめるクリスマスシーズンにぴったりのファンタジー映画となりました。
urara
対して、普段はおしゃれな美女の姿をした魔女たちの本当の姿は、ゾッとしてしまう風貌です。
坊主頭に裂けた口元、指の足りない手足に長い爪、独特のなまりがある怪しい話し方…。
urara
その奇妙さは、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のペニー・ワイズや『チャイルド・プレイ』のチャッキーに近いでしょう。
urara
そして、魔女の恐ろしさは見た目だけではなく、エピソードにも反映されています。
子供嫌いで、長年に渡り世界中から子供を消そうと目論んでいる魔女たち。
おばあちゃんが子供の頃にも出会っていました。
魔女を不気味に思った少女時代のおばあちゃんは、直接手を下されることはありませんでしたが、代わりに友達が姿を変えられてしまったのです。
urara
そんな邪悪な魔女を退治するというコミカルな勧善懲悪ストーリーの本作。
少年たちが有利になるご都合主義な場面は多々ありますが、魔女たちが魔力を使うように未知のパワーが作用することはなく、偶然や奇跡の連続、ネズミならではのスーパープレーで成り立っています。
さらに、重要なのがおばあちゃんの存在。
姿が変わってしまっても、変わらぬ愛情を注いでくれるおばあちゃんがいたからこそ、魔女退治ができたといっても過言ではありません。
実際、友達をニワトリに変えられてしまった過去を持つおばあちゃんは、孫をもネズミに変えられてしまい、少年たち以上に並々ならぬ思いで戦っていたように思います。
urara
しかしながら、「魔女の討伐成功!やったね!」という単純なハッピーエンドではないのが『魔女がいっぱい』のポイントで、もう一つの重大な問題である少年たちのネズミ化は解決できないまま終わります。
とはいえ、バッドエンドなのかと言われたら、そうではありません。
私は紛れもなくハッピーエンドだと思います。
おばあちゃんと少年が暮らしていた家にブルーノとデイジーもやって来て、人間一人とネズミ3匹の生活が始まるのです。
urara
おばあちゃんも幸せそうですが、複雑そうでもあるように見えます。
姿が変わっても変わらない愛のかたち。
姿が変わったからこそ変わった家族のかたち。
urara
スタッフ・キャストが豪華!
監督を務めたのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でお馴染みのロバート・ゼメキス。
クリスマスシーズン×ファミリー向けのゼメキス監督作品といえば、『ポーラー・エクスプレス』を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
urara
そして、製作・脚本に参加したギレルモ・デル・トロが『パンズ・ラビリンス』や『シェイプ・オブ・ウォーター』で描いているように、人間味のあるリアルな表現もありながら、圧倒的ファンタジックな映像と物語が紡がれています。
また、やはり特筆すべきは大魔女を演じたアン・ハサウェイです。
代表作である『プラダを着た悪魔』や『レ・ミゼラブル』とは全く違った色の演技を披露しています。
どこからどう見ても無敵の美貌とスタイルを持つ大魔女。
しゃなりしゃなりと歩くその姿はある意味で人間離れしているので、その正体が魔女だと知らなくても“美魔女”と表現したくなることでしょう…。
嫌いな子供の匂いを嗅ぎ分けるために大きく開いた鼻の穴、カツラで擦れてしまい爛れた坊主頭、それでもなお美しいアン・ハサウェイ。
urara
さらに、作品に深みを出しているのがおばあちゃん役のオクタヴィア・スペンサー。
『ヘルプ~心をつなぐストーリー~』や『シェイプ・オブ・ウォーター』でもそうだったように、意志のしっかりとした女性を演じています。
その包容力、寛容さ、温かさ。
すべてがご本人から滲み出るものなのだろうな、と感じさせられる表現力。
urara
大魔女とはまた違った存在感があり、子供たち(実際にはネズミたち)を見守る視線に心温まります。
urara
もう一人、大切な人物がホテルの支配人であるストリンガー3世を演じたスタンリー・トゥッチ。
『プラダを着た悪魔』でのアン・ハサウェイとのコンビネーションは記憶に残るものでしたが、今回の掛け合いもユニークで、いい味を出しています。
urara
一クセある支配人のキャラクターはコメディシーンにかかせない役割を担いました。
『魔女がいっぱい』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
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そして、ただいま豪華🎁が当たる【#魔女がいっぱい体験】感想キャンペーンも実施中です!!— ワーナー ブラザース ジャパン (@warnerjp) December 5, 2020
いかがだったでしょうか。
アン・ハサウェイが美しく邪悪な大魔女となってやりたい放題しているファンタジー映画『魔女がいっぱい』。
- クリスマスにピッタリのファンタジー。
- アン・ハサウェイやオクタヴィア・スペンサーなどキャストの演技が魅力的!
- 製作・脚本に参加したギレルモ・デル・トロの手腕がたっぷりと感じられる魔女の描写に驚愕!
クリスマスシーズンにぴったりの心温まる物語でした。
あなたの近くにも魔女が潜んでいるのかも…?
映画『魔女がいっぱい』は、2020年12月4日より公開。
ぜひご覧ください!