『哭声/コクソン』あらすじ・ネタバレ感想・考察!國村隼が怪演を見せる混沌のサイコスリラー!

『哭声-コクソン-』

出典:U-NEXT

『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督によるサイコ・スリラー。

日本人俳優の國村隼が「よそ者」役として抜群な存在感を発揮していることでも注目されました。

ポイント
  • 韓国で青龍賞助演男優賞&人気スター賞をW受賞した國村隼の怪演に注目!
  • 信じることの全てを覆す物語に頭が混乱すること間違いなし
  • ファン・ジョンミンと國村隼の超絶な祈祷合戦に盛り上がる

マルコヤマモト

2017年公開の『哭声/コクソン』について、ネタバレありでご紹介します。

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『哭声/コクソン』作品情報

『哭声-コクソン-』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

作品名 哭声/コクソン
公開日 2017年3月11日
上映時間 156分
監督 ナ・ホンジン
脚本 ナ・ホンジン
出演者 クァク・ドウォン
ファン・ジョンミン
國村隼
チョン・ウヒ
キム・ファニ
音楽 チャン・ヨンギュ
タルパラン

【ネタバレ】『哭声/コクソン』あらすじ


連続殺人事件と謎の日本人の関係

作品冒頭、「ルカの福音書24章39節」からの引用。

「わたしの手や足を見なさい。…わたしだ。触ってよく見なさい。亡霊には肉も骨もないが、…見えるとおり、わたしにはそれがある。」
出典:東京鵜の木教会

山に囲まれた全羅南道の田舎町コクソン。

普段な平和な街が一変、村中で連続殺人事件が発生します。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

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谷城はナ・ホンジン監督が幼い頃を過ごした山あいの町で、小さな観光スポットや宿もあるようです。

事件の加害者はいずれも被害者の身内で、全身に発疹があり目はうつろな状態で現場に残っていました。

検査の結果、死因は毒キノコの幻覚作用が原因と言われていましたが、村の人達は山の中に住み着いた日本人が怪しいのではと噂し始めます。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

主人公で警察官のジョングはただの噂話だと一蹴するものの、次第に日本人が事件に関わっているのではと思えてきました。

ある日、事件現場の見張りについたジョングのもとに見知らぬ女性が近づいてきました。

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女性は石を投げながらジョングに近づいてきます。

その女性の名はムミョン、自分が事件の目撃者だというのです。

事件の詳細を語った後、やはりムミョンも日本人が「悪霊」であると語り姿を消します。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

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ムミョンというのは名前ではなく、「無名」ということです。

ジョングは日本人の男について調べるために、以前山の中で男が裸で鹿を食べている姿を目撃したという、健康食品店の店長を案内係に山の中へ入っていきました。

恐怖のあまり途中で引き返そうとした店主でしたが、突然の雷に打たれ重体に。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

さらには店主を運び込んだ病院に入院していた、事件の加害者が痙攣を起こして亡くなったのです。

目の前で起こった恐ろしい光景に、ジョングと後輩警官のソンボクは男の正体を突き止めるべく決意を固めました。

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警察官であるはずのジョングが、だんだんと道をそれていく様子が描かれます。

ジョングの娘が危機に陥る

ある夜、熱を出して寝込んでいたジョングの娘・ヒョジンの体調が変化し、夜中に急に叫び始めます。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

「知らないおじさんが入ってくる」と怖がり、泣きながらジョングにすがりつくヒョジンでしたが、次の日から反抗的な態度を見せたり嫌いなものを食べたりと人が変わったようでした。

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ヒョジン役を演じている子役、キム・ファニの尋常じゃない演技力にご注目ください。この年齢でナ・ホンジン監督の映画に出るなんて、精神が相当強くなったはず。

日本人の男の家へ向かうため、ジョングはソンボクの甥で教会の助祭をしているイサムを日本語通訳として連れて行くことに。

山の中の男の家にたどり着くも、男は留守で飼い犬だけが吠え続けていました。

無断で男の家の中を捜索し始める3人でしたが、男が帰宅しても結局何も聞き出すことはできませんでした…。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

その帰り道にソンボクは、男の部屋で見つけたヒョジンの靴を差し出します。

さらに、ソンボクは男の部屋の中に祭壇と被害者たちの大量の遺品や写真を見つけていたのです。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

ヒョジンの態度が変わったことを心配したジョングは、ヒョジンの身体にも事件加害者と同じ湿疹があることに気づきました。

ヒョジンの異変に日本人の男が関わっていることは明白で、ジョングは再び男の家に向かって問い詰めますが、証拠となる写真や遺品はすでに燃やしたというのです。

そして、ジョングは日本人の男に3日以内に街を出ていくよう警告しました。

祈祷師の登場と謎の日本人の死

ヒョジンの状態は次第に悪化し、両親の留守中に刃物で隣のおばあさんを傷つけてしまいます。

見かねたジョングの母親は、祈祷師のイルグァンを呼んでお祓いをすることに決めました。

イルグァンもムミョンと同じく悪霊は日本人の男であると言い、祈祷が始まりました。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

次第にヒョジンの苦しみが絶頂に達するのを見かねたジョングは、イルグァンに祈祷をやめさせてしまいます。

同じ頃、山の中では日本人の男も祈祷をしていたのです。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

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ファン・ジョンミンと國村隼の日韓祈祷合戦は今作最高潮の盛り上がり!ファン・ジョンミンが踊り狂う姿はまるでフェス!

困り果てたジョングは、イサムに紹介されて教会の神父に助けを求めますが、断られてしまいます。

絶体絶命の状況のなか、なんとかヒョジンを救いたいジョングは仲間たちを集めて謎の男を追い詰めるも、男が姿を消してしまいました。

その最中、森の中ではムミョンと男の攻防が繰り広げられていました。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

雨の山道をトラックで帰る途中、ジョングたちは偶然日本人の男と衝突、遺体を道路のガードから山中へ投げ捨て、隠蔽したのです。

ガードの縁からから山中を見下ろすジョングたちを、ムミョンが山の高いところから見下ろしていました。

日本人の男が死んだことで、ヒョジンの状態はもとに戻り、事件は無事解決したかに思えました…。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

また、騒動の最中に大怪我を負ったイサムは怪我の治療のために入院していましたが、電話が鳴り叔父・ソンボクの家へ向かうとソンボクが祖母を殺していたのでした…。

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身内にも被害が及んでしまったことで、イサムの心にも変化が現れ始めます。でも、男は死んだはずでは?

何を信じれば良いのか全くわからないラスト

祈祷師のイルグァンはジョングの家へ向かいましたが、待ち伏せていたムミョンに何かを感じて嘔吐をし、村を飛び出していきました。

イルグァンは自分が間違った相手に「殺」を打ってしまったことと、日本人の男も祈祷師だったとジョングに連絡しようとしましたが、無視され続けます。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

荷物をまとめてソウルへ向かおうとしたイルグァンの車に、蛾のさなぎの抜け殻がバシバシと当たってきますが、それは幻覚でした。

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蛾のさなぎの抜け殻~成虫になる=復活のメタファーであるとのこと。だとすると復活したのは誰?

やっとのことでイルグァンからの電話に出たジョングは、「女こそが悪霊である」と告げられます。

夜になりジョングが急いで家に戻ると、ムミョンが立ちはだかります。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

そして、家に結界を張ったことと、今家に戻ってはいけないと警告したのです。

ジョングはムミョンの正体を問うと、ムミョンは「家族を救いたければ信じろ。私はお前の家族を救おうとする者だ」と答えました。

しかし、正体がわからないムミョンをたやすく信じるわけにはいきません。

さらに、ムミョンは事件で亡くなったなった人の遺品を身に着けていたのです…。

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これはジョングでなくとも、混乱の境地。

ヒョジンと家族のことが心配なジョングは、ムミョンの警告を無視して家の中へ入っていきました。

自分の警告を無視したジョングに対し、泣き叫びながらへたり込むムミョン。

そして、ジョングは自宅の中で今まで起こった異常な事件の現場と同じ光景を目にするのでした。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

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ヒョジンによって妻と母は殺されていましたが、それでも娘を抱き寄せようと呼びかけるジョング…。

その頃、イサムは十字架と鎌を持って再び男の家へ向かい、死んだはずの男が洞窟のようなところで祈祷をしている姿を見つけ近づいていきます。

祈祷をしていた日本人の男がイサムに語りかけながら、カメラでイサムの写真を撮り始めます。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

恐怖のあまりイサムは「主よ…」と言って立ちすくむことしか出来ません。

イサムは日本人の男を悪魔だと思っているとおり、男の姿がだんだんと変わっていくのでした。

カメラを構えた男が「どうして心に疑いを持つのか…私の手や足を見なさい」と呟き、レンズから覗いた目は真っ赤で頭に短い角まで生えていたのです。

さらに男の手には聖痕のようなものもありました。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

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ここで男が言っているのは冒頭でもあった「ルカの福音書」の内容です。

イサムが見た男の姿は、まるで悪魔そのものでした。

イサムは「主よ…」と唱え、立ちすくんだまま逃げ出すことも出来ないままでした。

夜が明けようとする頃、イルグァンの車がジョングの家に到着します。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

イルグァンは家の中に入り込むと、亡くなったジョングの妻と母、そして虫の息のジョングの写真を撮って去りました。

イルグァンの車の中からこぼれ落ちた荷物には、日本人の男が焼いたと言っていた無数の写真があったのです。

ジョングは朦朧とする意識の中でヒョジンとの思い出を思い浮かべながら、「大丈夫だ、ヒョジン…父さんは警察官だ、全て解決する…父さんが」と呟いていました。

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ここで物語は終わります。

【ネタバレ】『哭声/コクソン』感想・考察


『哭声/コクソン』は混沌・混乱・疑惑の映画

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『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督の3本目ということで、なかなか腰が上がらず観る気にならなかった『哭声/コクソン』を、意を決して鑑賞。

前2作のような地べたを這いまわるような泥臭さもありながらも、一見エンタメにも見えるオカルト祈祷合戦など様々な要素を含んだ内容で、前2作よりはキモチが重くならずに済みました。

『哭声/コクソン』

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

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ですが、見終わってからここまで混乱する映画は正直初めてで、『哭声/コクソン』を見てから2日ほど経ちますがずっと作品のことを考えています…。

見ているうちに視聴者はどんどん疑惑の波に呑まれていき、まさにジョングと同じ感情を味わうことになります。

「本当に何を信じて良いのかわからない」

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これが、ラストあたりの視聴者の感情だと思います。

しかし、今作は誰が敵か味方かという次元ではなく、「信じること」について根本的に描いています。

逆に言うと、今作のキャッチコピーになっている「疑え、惑わされるな。」ということです。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

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極端に言ってしまえば、日本人の男も祈祷師もムミョンもみんな敵だったという結論が、私の中では一番しっくり来るのかなと考えました。「誰も信じない!」ことが逆に1つの答えだったのではないでしょうか?観る人の性格が出る答え。

ただ、もしも自分が信じているものが崩れ落ちたとしたら…?

今作はとても深い物語なので、順番に解説&考察をしたいと思います。

日本人の男の正体は悪魔?

物語で一番の恐怖となったのが、國村隼演じる謎の日本人。

彼が町に現れてから連続殺人事件が続発し、事件に関係しているのではと疑われる人物です。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

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では、彼は一体何者なのか?

撮影時、國村隼はナ・ホンジン監督から男の存在について「旧約聖書が信仰されている世界に突如現れたジーザス・クライストのような存在」というイメージを伝えられたそうです。

ナ・ホンジン監督にとってイエス・キリストは「歴史上最も混乱を与え、疑惑を持たれた人物の1人」という印象があるようです。

また、中盤で死んだはずの男が再び生き返っていたことも、イエス復活のメタファーであり、洞窟のシーンでは男の手に聖痕があることも確認できました。

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聖痕はイエスが磔刑にされた時、手に打たれた釘の跡です。

男=キリストでもなく、祭壇や祈祷などキリスト教徒とはかけ離れているかのように見えますが、キリスト教徒であるイサムにだからこそ男はわざと聖痕を見せ「自分は何者だと思うか?」と問うたのだと思います。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

そこでイサムが恐怖と「そう信じ込んだ」あまり、「悪魔だ」と答えてしまったからこそ、男は悪魔に姿を変えたのではないでしょうか?

恐怖のあまり信じ抜くことが出来なかったイサムに対し、男は悪魔に姿え、悪霊を目覚めさせてしまったというエンディングです。

つまり、宗教を含め何かを信じる人達の「信じ抜く能力」によって、信じる対象が悪にもなってしまうという戒めの意味であるとも考えました。

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作中でキリスト教の神父さんがジョングを助けてくれなかったのは、信仰心が強かったからだとも思います。

つまり日本人の男の正体は、聖人にも悪霊にも成り得た「何か」ということでしょう。

しかも、人によってどうなるかは異なる。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

さらに、男はカメラを持っていましたが、カメラや写真は「思い込みや偏見で人間が見たいように対象を見てしまう」という比喩にもなっていたと考えられます。

祈祷師やムミョンは敵か味方か?

疑惑があるのは日本人の男だけではありません。

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もちろん、祈祷師イルグァンやムミョンも怪しいのは間違いなし。
『哭声/コクソン』

出典:IMDB

まずイルグァンですが、最初は日本人の男を悪霊呼ばわりしていたものの、のちにムミョンが悪霊であると意見をコロリと変えてしまいます。

日本の伝統の下着であるふんどしを着けているのが謎の日本人とイルグァンだけだったことや、ラストで死体の写真を撮って集めていたことが明らかになったので、イルグァンと日本人はグルだった説は大いに有り得るかもしれません。

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「餌に食いついた」というフレーズがイルグァンの台詞で何回か出てきますが、冒頭で日本人の男が釣りをしていたのを覚えているでしょうか?

次にムミョンです。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

ムミョンが人間でないことは明らかです。

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ナ・ホンジン監督によるとムミョンは「善」であるということ!

被害者の遺物を着用している点から、ムミョンのことが信じられなくなる場面もありました。

しかし、監督的にはそこはあまり重要ではないということ。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

殺人現場に飾っていたキンギョソウは、村人を守るお守りだったのですが、ラストでムミョンを信じきれなかったジョングが家に入っていくと花が枯れてしまいます。

疑念を捨てきれないジョングを、ムミョンは守りきることができなかったのですね。

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私は残念ながら前の項目でムミョンも味方ではないという見解をしてしまっていますね。しかし、せっかくなので記録として残しておきましょう。

作品とキリスト教の関係

冒頭の「ルカの福音書」引用からもわかるように、今作はキリスト教に深く関連している内容がいくつもあります。

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私を含む日本人の多くが無宗教ということですが、キリスト教を知っておくと今作以外にも、主に洋画を見ている最中に気づくことができるようになり、映画鑑賞スキルが1つ上がった気がします。

韓国の主な宗教は仏教とキリスト教ですが、無宗教の人も増えているそうです。

ヨハネの福音書8章第7節「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」
出典:Wikipedia

序盤で事件現場飲み針をしているジョングに、石を投げて自分の存在を気づかせるムミョン。

このことを知っていれば、罪のない者=ムミョンという図式が出来上がり、ラストのジョングの行動は間違っていたことがわかります。

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もう1つ例を上げると、

ヨハネの黙示録第3章20節「見よ、わたしは戸の外に立って、たたいている。だれでもわたしの声を聞いて戸をあけるなら、わたしはその中にはいって彼と食を共にし、彼もまたわたしと食を共にするであろう。」
出典:wikisource

こちらはヒョジンが熱にうなされて「誰かが私の中に入ってこようとする!」という叫びに関係しています。

戸の外に立っている何か=悪霊で、それをヒョジンが受け入れてしまったというシーンです。

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この他にも『哭声/コクソン』には、キリスト教的な要素を含むシーンが登場します。

SNSでのみんなの感想・評判

ただじゃ終わらない、ナ・ホンジン・ワールドにまんまとハマってしまった人多数。

ただのオカルト祈祷合戦ではなくて、他の人の意見や考察を見ながらまとめると自分なりの答えにたどり着くかもしれませんね!

マルコヤマモト

観終わった後に色々調べて考えるという行動も、今作を観る醍醐味の1つではないでしょうか?

『哭声/コクソン』まとめ:意味がわからなくてもOK!

 

『哭声/コクソン』

マルコヤマモト

ナ・ホンジン監督作品『哭声/コクソン』についてご紹介しました!
要点まとめ
  • 國村隼はじめ、子役を含めた出演陣の相当な演技力が圧巻の作品
  • 様々なジャンル要素を組み込みながらも飽きさせない、あっという間の156分
  • 観終わった後にさらに考えてみたくなる、余韻も大事にできる作品

マルコヤマモト

韓国の映画賞「青龍賞」で助演男優賞、人気スター賞を受賞した國村隼の演技には度肝を抜かれました…。

156分という長めの上映時間にも関わらず、無駄な展開が一切なくあっという間に駆け抜けたのは、ナ・ホンジン監督作品の本質。

鑑賞後の意味のわからなさは正直今までで一番の作品ですが、ああだこうだ考えていたい後を引くタイプの映画です。

『哭声/コクソン』

出典:IMDB

映画についての解釈は人それぞれなので、「全然わからなかった」でOK!

マルコヤマモト

観終わった後はぜひ、ナ・ホンジン監督作品や、ほかの韓国スリラーに浸ってみてください。

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