『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』ネタバレ感想!ファッション業界の闇を暴く衝撃作

出典:fashionrevolution.org

私たちが普段何気なく着ている服をつくっているのは誰なのか。

その人たちの賃金は?労働環境は?暮らしぶりは?

これらの疑問をとてつもない熱量を持って世界中をまわり、映画にしてくれた人がいます。

それが本作『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』のアンドリュー・モーガン監督なのでした。

ポイント
  • 洋服が興味ない人も見てほしい
  • なぜユニクロなどの服は安いのか?がわかる
  • 衝撃的な内容

それではさっそく『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』をレビューしたいと思います。

『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』作品情報

作品名 ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~
公開日 2015年11月14日
上映時間 93分
監督 アンドリュー・モーガン
脚本 アンドリュー・モーガン
出演者 ヴァンダナ・シヴァ
ステラ・マッカートニー
リチャード・ウルフ

『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』あらすじ


これは衣服に関する物語で、私たちが着る服や衣服をつくる人々、そしてアパレル産業が世界に与える影響の物語だ。

これは貪欲さと恐怖、そして権力と貧困の物語でもある。全世界へと広がっている複雑な問題だが、私たちが普段身に着けている服についてのシンプルな物語でもある。

この数十年、服の価格が低下する一方で、人や環境が支払う代償は劇的に上昇してきた。

本作は、服を巡る知られざるストーリーに光を当て、「服に対して本当のコストを支払っているのは誰か?」という問題を提起する、ファッション業界の闇に焦点を当てたこれまでになかったドキュメンタリー映画だ。

この映画は、きらびやかなランウェイから鬱々としたスラムまで、世界中で 撮影されたもので、ステラ・マッカートニー、リヴィア・ファースなどファッション界でもっとも影響のある人々や、環境活動家として世界的に著名なヴァンダナ・シヴァへのインタビューが含まれている。

またフェアトレードブランド「ピープル・ツリー」代表サフィア・ミニーの活動にも光を当てている。

私たちは行き過ぎた物質主義の引き起こした問題に対して、まず身近な衣服から変革を起こせるのかもしれない。
出典:Filmarks

『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』を視聴できる動画配信サービス

『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

u-next
注意点
  • 動画の配信情報は2019年4月8日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年4月8日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレ】『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』感想レビュー

昨今のファストファッションに一石を投じるドキュメンタリー

最近は洋服が本当に安くなりましたよね。

ユニクロやZARAなどは、安いのに素材も良くオシャレで見た目もブランド物とほぼ変わらず数千円で買えてしまうので大人気ですよね。

でも、なんでこんなに安いんだろう?と疑問に思うことはありませんか?

少しでも疑問を感じたら本作『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』をぜひ見てください。

ほとんどの疑問が解決すると思います。正直見た後は衝撃が走りました。

かく言う自分も、気軽にオシャレな服を着れるファストファッションはよく利用するので、とても複雑な気持ちになりました。

表ではキラキラした洋服ですが大量生産・大量消費の行き着く先は、服を作る人たちの悲惨な「代償」が起こっているのですね。

この映画が作られるようになったきっかけは、2013年にバングラデシュ・ダッカ近郊の衣服生産工場でのビル倒壊で1,000人以上の人たちが亡くなったのを報道で知ったアメリカ人のアンドリュー・モーガン監督がショックを受けて製作したようです。

制作当時のモーガン監督はまだ28歳で、クラウドファンディングで資金を7万6千ドル調達し、そして個人投資家たちからお金を集め、50万ドルの資金で映画を制作したそうです。意気込みが感じられますよね。

そして自分が着ている服はどこで作られ、どういう環境で作られているのかを調査しているうちに、ファッション業界の深い闇にたどり着きます。

ここ最近見たどんなホラー映画よりも怖かったです。事実は小説よりも奇なりですね…。

華やか衣装を着てランウェイを歩くモデルと、大量廃棄された衣服の山の対比がとても怖かったです。

劣悪な労働環境で働いているバングラデシュの人たちを見ていると本当に心が痛みました。

夏は暑く、冬は寒い。そして倒壊寸前の整備されてないビルで働く人々。

労働者には低賃金で働かせて資本家だけが私腹を肥やしている真実。資本主義の成れの果てなんでしょうか。

このような世界で果たして良いのでしょうか?

私たちは何かを変えていかなければいけないところまで来ているのかもしれません。

モノの大切さに気づけた

安く買った服は愛着も薄く、すぐ捨ててしまいます。

そして石油業界に次ぐ環境汚染している業界こそがファッション業界だそうです。

人工的な染料を使用しているので、工場から出た産業廃棄物が川に流れて汚染したり、大量に放置された衣服の山など汚染が広がっているようです。

そして縫製工場の倒壊で1,000人以上が亡くなってしまいました。

従業員は亀裂に気づいて経営者に抗議していたそうですが、仕事に戻らないとクビだと言われ、その結果最悪の結末を招いてしまいました。

映画の途中で、モーガン監督がアパレル部門の元調達部門たちに現状についてどう思っているのかを質問する場面があります。

彼らの言い分は「労働者たちは自分から働いている」「仕事を与えてやっているのはこちらで技術の継承だ」と主張します。

これが働いている人々にとって本当に幸せなんでしょうか?

結局もっとも儲けてるのはアパレル企業の経営陣だけだそうです。

Youtuberを使用しての宣伝や「ブラックフライデー」という大量消費させる目的の広告など、私が普段生活している中でよく聞く真実などが知れました。

ちなみにブラックフライデーとは黒字という意味なんですね。初めて知りました。

ファッション業界はイメージ産業のため広告が大切なんですね。

カッコいいモデルが着ている服を見て、自分が買ったら結局全然似合ってなくて捨ててしまうなんてことがあったので本当に反省しました。

「安い」「今年のトレンド」などの広告に踊らされず、本当に大切にできるものを大切に使っていくということが、これからは大切な時代なのかなと思いました。

リアルタイムで起こっている問題なので、これを見て何かを感じることはたくさんあると思います。

発展途上国だけが幸せになって他の国はどうでもいんでしょうか?

まぁ…とにかく実態が恐ろしくて、本当に怖い映画でした。

『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』まとめ


以上、ここまで『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』について感想を述べさせていただきました。

要点まとめ
  • ファストファッション業界の悪の部分を取り上げた映画
  • ファッションが好きな人も興味ない人も衝撃的すぎる内容
  • リアルタイムに起こっている問題!