近年は『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』シリーズで話題になっているスティーヴン・キング原作の映画化作品『シャイニング』。
インパクトが有りすぎるジャック・ニコルソンの顔は、一度観たら嫌でも忘れられないでしょう。
でも『シャイニング』って一体どんな話なんだろう?と、内容を知らない人は意外と多いはず!
今回は続編『ドクター・スリープ』の公開で再び話題になっているホラーの名作『シャイニング』がどんな物語だったかを復習してみましょう。
- タイトルになった『シャイニング』とは超能力のこと
- ホラーだけじゃない!可愛らしいファッションやインテリアも見もの
- とにかく出演俳優陣の顔芸…表情が素晴らしい&恐ろしい
この記事では『シャイニング』ラストの結末解説、あらすじと感想、そして最後には作品にまつわるちょっとしたトリビアや、おもしろ情報などもご紹介します!
意外と怖いけど超良作!観ていない人は勇気を出して観てくださいね。
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目次
『シャイニング』作品情報
作品名 | シャイニング |
公開日 | 1980年12月3日 |
上映時間 | 119分 |
監督 | スタンリー・キューブリック |
脚本 | スタンリー・キューブリック |
原作 | スティーヴン・キング |
出演者 | ジャック・ニコルソン シェリー・デュヴァル スキャットマン・クローザース ダニー・ロイド |
音楽 | バルトーク・ベーラ クシシュトフ・ペンデレツキ リゲティ・ジェルジュ ウェンディ・カルロス アル・ボウリー |
『シャイニング』キャスト/役柄
ジャック・ニコルソン / 役:ジャック・トランス
- 小説家志望の一家の長
- 冬の間「オーバールックホテル」の支配人として勤めることに
- 寒さに侵され次第に精神を病んだ結果家族に襲いかかる
シェリー・デュヴァル / 役:ウェンディ・トランス
- ジャックの妻
- 子供のダニーに不思議な能力があるのではないかと気づいている
- 冬山で豹変する夫から逃げ出そうと試みるが…
ダニー・ロイド / 役:ダニー・トランス
- ジャックとウェンディの1人息子
- 人差し指を「トニー」と名付け友人のように会話をしている
- 「シャイニング」と呼ばれる不思議な能力の持ち主
スキャットマン・クローザース / 役:ディック・ハロラン
- 「オーバールックホテル」の料理長を務める黒人の男性
- ダニーと同じ「シャイニング」の持ち主
- 連絡が取れなくなったダニーとウェンディを心配し「オーバールックホテル」へ除雪車で駆けつけるが…
【ネタバレ】『シャイニング』ラストの結末解説、あらすじと感想をご紹介!
展望ホテルの「期間限定」支配人になったジャック一家
小説家志望でアルコール依存症のジャックは、アメリカのコロラド州の山あいにある「オーバールックホテル」へ向かいます。
雪により冬の間閉鎖されるこの展望ホテルに、管理人の職を求めてやってきたのです。
ジャックはホテル支配人との面接で、このホテルには以前冬の間の管理人を務めていたチャールズ・グレイディという男性が気を病み、妻と双子の娘を斧で殺しついには自分も自殺したという話を聞かされます。
小説を書くには適した環境であることと、そういった怪奇話はむしろ妻が喜ぶとし、ジャックは冬の間の管理人を引き受けることにしました。
自宅では妻のウェンディと息子のダニーが昼食を食べていました。
ダニーはもうすぐ電話がかかってきて、ジャックが管理人の面接に合格したことを告げると予告したのです。
ダニーには自分の中にもうひとりトニーという「目には見えない」友達がいて、互いに会話をしていました。
ダニーは以前からこういった不思議な力が感じられ、ウェンディもそれをわかっていたのです。
ホテルに関する奇妙な幻覚を見たダニーは、ホテルへ行くことにとても不安を感じていました。
マルコヤマモト
『シャイニング』=特別な力
ホテル閉鎖の日、ジャック一家がやってきました。
スタッフはみな帰路につき、ホテルとは思えないほどの静けさです。
ジャック一家はホテルの部屋を案内され、調理場や備蓄倉庫の案内を受けます。
ホテルの庭には立派な迷路があり、脱出するには1時間以上かかると言われていました。
ホテルの料理長を務めるハロランと出会ったとき、ダニーは彼からなにか不思議な力を感じ取ったのでした。
ダニーはハロランから「アイスクリーム食べるかい?」と念のようなもので誘われたのです。
ハロランは、ダニーが自分と同じ特別な力「シャイニング」の持ち主であることや、能力のこと、ホテルで注意しなければならないことをダニーに教えました。
マルコヤマモト
恐怖!家族を襲う怪奇現象
ホテルでの生活が1ヶ月すぎたあたり、ウェンディとダニーはそれなりに生活を満喫していました。
ジャックは広間にタイプライターを置いたものの執筆がはかどらず、壁にボールを当ててばかりです。
ある日、大雪になるという情報を得たウェンディが執筆中のジャックの元へ知らせにやってきますが、邪魔をされたジャックは激怒!
「ここ(広間)で音がしたら絶対に邪魔をするな!」とウェンディを怒鳴りつけ、執筆中の原稿を全て破り捨てました。
週末を迎え、オーバールックホテルはすっかり雪に覆われていました。
雪で電話が通じなくなり、無線を使って森林警備隊と連絡を取り合うウェンディ。
ダニーは三輪車でホテル中をぐるぐると走り回っていました。
ダニーが廊下の角を曲がったところで双子の女の子に遭遇します。
「あそびましょ」と声をかけられるダニーでしたが、双子の女の子が惨殺された姿がフラッシュバックし、恐怖におののきます。
日にちが経つにつれて、ジャックの顔にも疲れが見え始めます。
ある日、ダニーはハロランから近づくなと言われていた237号室の扉が空いていることに気づくと、中へ入って行ってしまいます。
ジャックは悪夢にうなされ、夢でウェンディとダニーを殺したと狼狽していました。
ジャックをなだめようとしたウェンディの元に、ダニーがやってきます。
ダニーの首元には締められたような跡があり、ウェンディは「あなたがやったのね!」とジャックのせいにし、ダニーを連れて出ていってしまいます。
名場面!ジャックと237号室の老婆
ジャックはホテルの宴会場へやってくると、バーカウンターに着席しました。
そして禁酒を破りバーテンダーに酒を求めたのです。
ジャックはバーテンダーに妻のウェンディの愚痴をこぼし始めました。
すると、ジャックのもとに血相を変えたウェンディがやってきて、ダニーは237号室にいる女に首を絞められたというのです!
ジャックが237号室を確かめに中に入るとバスタブから全裸の若い女性が覗いており、ジャックにだんだんと近づいてきました。
思わず女性と抱き合うジャック…ですが女性の姿は段々と変貌し、腐りかけた老婆の姿になったのです!!
不気味な高笑いを上げる老婆から離れたジャックは驚きましたが、ウェンディの元へ戻ると「部屋には何もなかった」と答えました。
怖くなったウェンディは早くこのホテルから出ることを希望しますが、ジャックは今度こそ仕事の邪魔はさせないと言い、怒って出ていってしまいます。
ジャックが再び宴会場へやってくると、そこには1920年代風のファッションに身を包んだ大勢の男女がパーティーを開いていました。
ウェイターとぶつかって飲み物をこぼされてしまったジャックは、グレイディと名乗るその男とともに化粧室へ入っていきました。
グレイディという名前に聞き覚えがあったジャックは、以前ホテルの管理人をしていたことがあるかを訪ねます。
グレイディは、管理人はしていなかったと否定しましたが、妻と2人の娘を厳しく“しつけた”と言いました。
そしてジャックにも妻と息子をしつけるように言うのです。
特に息子のダニーはホテルに「黒人」を呼んだと言うのです。
黒人…というのはホテルの調理料を務めるハロランのことでした。
ハロランはホテルと連絡を取れないことを心配し、休暇先のマイアミからコロラドのオーバールックホテルへ向かっている最中でした。
コロラドに到着したハロランは雪上車を借りてホテルへ向かいますが、大雪の影響で到着は夜中になる見込みでした。
映画『シャイニング』結末。結局ラストはどうなった?
ウェンディがジャックと話をしようと広間へやってきました。(なぜか野球バットを手にしている)
机の上に置かれたジャックの原稿を見たウェンディは驚愕。
原稿には「仕事ばかりで遊ばないジャックは今に気が狂う」と何枚も何枚も永遠に綴られていたのです。
突然背後からジャックが現れ、ウェンディはさらに驚きます。
そして明らかに悪意を持って近づくジャックに対しバットを振り回し、しまいにはジャックの頭にヒットさせ気絶させてしまいました。
ウェンディは気絶したジャックを食料倉庫に閉じ込め、ダニーと自分だけでもホテルから脱出しようと考え始めます。
しかし、気絶しているジャックのもとにグレイディが現れ、再び妻と子供を殺すように約束をさせると倉庫からジャックを出したのです。
ウェンディとともにいるダニーが突然「レッドラム…」と口にし始めました。
アルファベットで扉に書かれた「REDRUM」は逆から読むと「MURDER」=殺人という意味でした。
驚くウェンディとダニーのもとに斧を持ったジャックが現れます。
ジャックは鍵のかかったドアを斧で破壊し、部屋の中に入ってきたのです。
慌ててバスルームに逃げ込み鍵をかけたウェンディは、幼いジャックをバスルームの窓から逃します。
自分も逃げようと思ったウェンディですが、窓の隙間に挟まってしまい逃げられません。
危機一髪のところでジャックはダニーがホテルの庭に逃げ出したことを知り、後を追い始めました。
庭にはハロランが除雪車で駆けつけたところでしたが、斧を持ったジャックと鉢合わせになりあっけなく殺されてしまいます。
ジャックに追われるダニーはホテルの庭にある巨大迷路の中に逃げ込みます。
自分の足跡が付けられていることがわかったダニーは機転を利かせ足跡を消し、ジャックを迷路の中で迷わせました。
迷路を脱出したダニーは無事ウェンディと再会し、ハロランが乗ってきた除雪車で山を降りたのです…。
その翌日、凍死したジャックが迷路の中で発見されます…。
ラスト、オーバールックホテルの宴会場の写真が映し出されます。
その中央にはジャックそっくりの人物が写っていました。
写真に書かれた年号は1921年でした…。
ここで物語は終わります。
『シャイニング』視聴後の感想
今まで観たことがないと思い込んでいた『シャイニング』でしたが、おそらく子供の頃に観たことがありました。
マルコヤマモト
いつ観たかは本当に覚えていないですが、子供ながらに記憶に残っていた作品だったことに驚いています。
大人になって改めて見返して見るとなんてことない作品なのですが、長い間世界中で愛され、みんなのトラウマになる作品だということは理解できました。
なんといっても素晴らしいのはキャスト陣の顔芸…いや、表情です。
顔芸と言っては失礼なくらいなのですが、本当にキャスト陣の演技が素晴らしく、引き込まれます。
ラスト、ジャックの凍死シーンは思わず「ドリフかよ!」とツッコミを入れてしまうほど。
また『シャイニング』に関する小ネタやトリビアを調べてみたところ驚愕の事実が明らかになりましたので以降の項目でご紹介いたします!
トリビアを知ると『シャイニング』の違った恐ろしさ感じるをことができます。
ホラー映画として有名な『シャイニング』ですが、ファッションやインテリアが超かわいい!
マルコヤマモト
知っておくと面白い!『シャイニング』トリビア
悲劇の女優シェリー・デュヴァル
妻のウェンディを演じた女優シェリー・デュヴァルは『シャイニング』の監督であるスタンリー・キューブリックから厳しい指導を受けます。
35週間という脅威の撮影期間にわたってキューブリックのしごき演出に耐え、最終的には精神的に擦り切れてしまったようです。
キューブリックはシェリー・デュヴァルの演技をけなしたり、リテイクを繰り返してプレッシャーを与えました。
ウェンディが作中で夫のジャックに対し「頭が混乱して…」というセリフは、リテイクを重ねた末に出たアドリブ。
結果、このアドリブのシーンが採用されたということですが、この時すでにシェリー・デュヴァルがかなり追い詰められていた状況にあることがわかるとゾッとします…。
現在ではシェリーデュヴァルは見違える姿になり…精神病を患っていることがわかったそうです。
恐怖!監督スタンリー・キューブリック、脅威のテイク数
完璧主義者と言われる映画監督スタンリー・キューブリック。
中でも『シャイニング』ではギネスに認定されるほどのテイク数を記録しているのは有名な話です。
今回、キューブリックの標的となった女優シェリー・デュヴァルに与えられたテイク数は127回!
リアルを追求するとはいえ、俳優・女優からしたら相当精神的に参るほどの回数ですよね…。
また、ハロランを演じたスキャットマン・クローザースは撮影時、69歳。
ダニーと2人きりで話すシーンには148テイク、ジャックに斧で切りつけられるシーンは40テイク以上を重ね、これにはさすがのジャック・ニコルソンも「勘弁してあげて…」と願い入れたそうです。
スキャットマン・クローザースにも撮影後はリハビリに通っていたというエピソードがあります。
意外と面影あり!ダニーの現在
「シャイニング」でダニーを演じていたダニーは、現在大学教授としてケンタッキー州のコミュニティカレッジで生物学を教えているんだって!目のあたりに面影があって笑うと優しそうである☺️ pic.twitter.com/u0Or6rVCke
— Chocolate (@paddingchoco) October 20, 2019
『シャイニング』撮影時は5歳だったダニー少年!
今になってダニーの現在の姿が明らかになりました。
なんと、ケンタッキー州で生物学を教えているダニー・トランスさん!
実は続編の『ドクター・スリープ』でカメオ出演をしているそうです。
マルコヤマモト
続編『ドクター・スリープ』とスティーヴン・キング原作おすすめ作品紹介!
『シャイニング』だけではない!
スティーヴン・キングは今までもこれからも、名作を生み出していくことでしょう。
ということで、スティーヴン・キング作品で2019年12月11日時点で公開中&今後公開される予定の作品をピックアップしてみました!
興味が湧いた方はぜひ劇場へ!
『ドクター・スリープ』
『シャイニング』の40年後が描かれた今作の主人公は、あのダニー。
大人になったダニーをユアン・マクレガーが演じます!
『シャイニング』ファンは必見!
驚愕の続編はぜひ劇場へ…ネタバレなしで読めるミルトモ記事もお見逃しなく。
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『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
おなじみのピエロ「ペニーワイズ」とルーザーズ・クラブの少年たちの対決が描かれた1作目から27年後が描かれた続編。
続編では、大人になったルーザーズ・クラブが再び終結し、ペニーワイズの恐怖に立ち向かいます。
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『ペット・セメタリー』
スティーヴン・キング最大の問題作といわれている『ペット・セメタリー』が2020年1月17日に公開されます!
1989年に公開された同作にも、多くの人がトラウマを抱えているというエピソードがあります。
森の中にあるペットたちのお墓、しかし底に埋めた飼い猫が生き返るという事件が起こります。
娘を交通事故で亡くした父親が、娘の遺体をその場所に埋めたところ…!?
そこから始まる命に関わる禁忌に触れたホラー作品です。こちらもぜひ劇場へ!
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『シャイニング』の結末を徹底解説/レビュー!ギネスに載るほどの作品のラストとは…?まとめ
『シャイニング』と続編『ドクター・スリープ』についても少しご紹介しました。
マルコヤマモト
また『ドクター・スリープ』のイベントの際に披露された柳沢慎吾さんのひとり『シャイニング』は超秀逸!
再現度がとても高く、『シャイニング』を観た人ならばなおさら笑えるポイントがたくさんです。
- 『シャイニング』は物語だけでなく撮影現場でも狂気がぶつかり合っていた
- 『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を観ることができれば『シャイニング』も観れる!恐怖度はそんなに高くない
- 続編『ドクター・スリープ』では『シャイニング』の40年語が描かれ、主人公はダニー
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