うちの家族はへんてこ家族!
そう語るケイティたちの冒険を描く『ミッチェル家とマシンの反乱』。
マシンの反乱で世界は大混乱、人間をひとり残らず捕まえようとするマシンから逃れたのは、変人家族のミッチェル家だけ!
ちぐはぐで、ちっともまとまりのないミッチェル家、ハチャメチャだけど協力すればなんとかなる!
力を合わせてもどこかヌケている、明るく陽気なミッチェル家の笑いあり、涙ありの世界を救うアクション・コメディアニメです!
- へんてこ家族のミッチェル家
- ウザいパパと家族のドライブ旅行
- 「パル」の反乱とマシンたちの大暴走
- ハイテク世代とアナログなパパ
- 家族だからこそ力を発揮!
それでは『ミッチェル家とマシンの反乱』をネタバレありでレビューします。
目次
映画『ミッチェル家とマシンの反乱』作品情報
作品名 | ミッチェル家とマシンの反乱 |
公開日 | 2021年4月30日 |
上映時間 | 114分 |
監督 | マイク・リアンダ |
脚本 | マイク・リアンダ ジェフ・ロウ |
出演者 | オリヴィア・コールマン アビ・ジェーコブソン ダニー・マクブライド マーヤ・ルドルフ エリック・アンドレ |
音楽 | マーク・マザースボウ |
【ネタバレ】映画『ミッチェル家とマシンの反乱』あらすじ・感想
ケイティとパパのすれ違い
変人家族のミッチェル家。
子供のころから少しだけ自分が人と変わっていると感じているケイティ(アビー・ジェイコブソン)は、動画作りに没頭する女の子。
恐竜が大好きで、やっぱり風変わりな弟のアーロン(マイケル・リアンダ)とは仲がいいのだけど、パパのリック(ダニー・マクブライド)とは、ぎくしゃくしてそりが合いません。
どんなことに対しても前向きなママのリンダ(マヤ・ルドルフ)も、そんなケイティとパパを心配しています。
まだまだ自分探しの真っ最中のティーン・エイジャーのケイティは、ペットでパグのモンチを主人公にした短編動画をアーロンも巻き込んで量産中。
そんなケイティの作る動画に、全く興味を示さないパパには寂しさを覚えていますが、ケイティはそんなことは気にしないと自分の気持ちに嘘をついているのでした。
しかし、パパのリックは、動画撮影ばかりするケイティの将来の心配をしているだけ。
すれ違うケイティとパパに挟まれ、ママは心を痛めています。
それなのに、ケイティが大学進学で家を出る前夜、ケイティとパパは大喧嘩。
関係がこじれたまま娘を大学へ送り出すのはいけないとママに言われ、パパはケイティの航空券をキャンセルさせ、大学のあるロサンゼルスまでポンコツ自動車で家族旅行に行こうと強引に出発するのでした。
デジタル世代のケイティと自然オタクなパパ。
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ママのリンダは、パパとケイティ、2人の気持ちが痛いほどわかりますが、お互いに歩み寄ろうとしない彼らをどうすることもできません。
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「パル」の反乱!捕らえられる人間たち
そんなミッチェル家のドライブ旅行中に、世界中の人が所有しているパソコンやスマホの人工知能システム「パル」の新作発表会が行われていました。
これまでのスマホから進化した画期的なロボット型「パル・マックス」を発表する開発者のマーク(エリック・アンドレ)。
「パル」のチップを搭載したそのロボットは家事を何でもやってくれるというのですが、突如ロボットたちが暴走を始めます。
「パル・マックス」の前モデルのハイパー・インテリジェンス人工知能「パル」(オリヴィア・コールマン)が、すべてのパルの電子機器をハッキングして、人間への反乱を起こしたのです。
「パル」はこれまで人間たちに無限の知識とプラットフォームを与え、世界中のどこでも大切な人と繋がれる生活を与えたのに、「パル」を越える新しい「パル・マックス」ができたらあっさり乗り換える身勝手なマークら人間たちに腹を立てていました。
人間の生活にありとあらゆる形で入り込んでいる「パル」のチップを搭載した電子機器は、「パル」の指令で乗っ取られてしまい、人間たちは大慌て。
「パル・マックス」たちは人間たちを小さなボックスに収納し、どこかに連れ去ってしまうのでした。
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安全より勇気と冒険!
アーロンの大好きな「恐竜ショップ」に立ち寄ったミッチェル家ですが、ケイティとパパのギスギスした空気は続いたまま。
そんな一家に反乱ロボットたちが襲い掛かります。
ケイティたちは必死の応戦でたまたまロボットたちを破壊、「パル」のシステムから外れたポンコツ2体のエリック(ベック・ベネット)とデボラボット5000(フレッド・アーミセン)を仲間にします。
人間を狩る「パル・マックス」たちを止めるキル・コードがあると知ったケイティは、世界を救うには130キロ先にあるショッピングモールの「パル・ショップ」から指令を送ろうと家族に提案します。
暴走する「パル」に対抗するケイティの案に最初尻込みするパパでしたが、普段から子供たちに「安全より勇気と冒険」と言っていたため、世界を救うにはパパが必要だと説得されます。
マシンの反乱という危機的状態の中、父と娘は少しずつ歩み寄りをみせ始めたのでした。
たどりついたコロラドのショッピングモールでは、「パル」のシステムのチップの入った家電やおもちゃがミッチェル家を待ち受けて襲撃。
思わぬ家電たちとの交戦で、これまでかみ合わなかったパパとケイティが協力するのに、ママもアーロンも喜びます。
しかし、巨大ファービーを倒す際に、キル・コードを送るルーターをうっかり破壊してしまい、作戦はあえなく失敗するのでした。
家電たちと戦う少しおかしな場面では、自然派でアナログなパパの作戦がばっちりハマります。
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お約束な流れでも、家族のきずなは徐々に強まっていきます。
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ミッチェル家の反撃
ルーターが壊れたことで、キル・コードが送れなくなったと落ち込むケイティ。
そんなケイティに「パル」の本部であるシリコン・バレーまで行こうというパパは、「うちは、変人家族。それが強み。へんてこ上等!」と、失敗をもろともせず前に突き進むのでした。
そのシリコン・バレーに次々と集められていく人間を、無限に続く宇宙の闇に1人残らず捨ててやると息巻く「パル」。
ミッチェル家は変装して本部にうまく忍び込むのに成功します。
しかし、「パル」に見つかり、「パル」が心ないケイティの言葉をパパに暴露したことで、動揺したパパはロボットたちに捕まってしまいました。
ママも捕まってしまい、ショックを受けるケイティとアーロンでしたが、ふと見た昔のホームビデオでパパの本当の想いを知ったケイティは、どんなことをしても家族を助けてみせると、走り出すのでした。
そして捕らえられたパパもまた、ケイティの作った動画を見て、夢に向かってつき進む娘を支えてこなかった自分に気づき、変人ミッチェル家ならではの視点で「パル」に立ち向かおうと、策を練るのでした。
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パグのモンチを使った「不確定要素」には大爆笑ですし、末っ子のアーロンが連れていかれそうになった時のママのキレっぷりもハンパない!
「私は2児の母だ!」と、恐ろしいまでの力を発揮するママの姿には、自分も子供のためなら獅子になると、世のお母さんは共感してしまうでしょう。
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普遍的家族愛とデジタル社会の小ネタが楽しめる
『ミッチェル家とマシンの反乱』は、風変りでヘタレなミッチェル家がマシンの反乱で世界が危機に瀕する中、一致団結して立ち向かうコメディであると同時に、家族愛をテーマとしています。
ミッチェル家の家族の関係はとてもリアルで、娘のことをちゃんと見ていなかったパパのリックと、自分のことばかりでパパやママの深い愛を理解していなかったケイティの変化を丁寧に描いています。
当たり前のように一緒にいる家族だからこそ、歩み寄ることも大切だというメッセージをくれます。
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「うちもの家族もそうだなぁー」と、家族のどの立場からも共感できます。
家族は面倒くさくて、カッコ悪く、おかしなものですが、お互いのためには苦労をいとわず、絶対にあきらめない、本当はめっちゃイケてるカッコイイ存在なのです。
いつもそばにいる家族を当然と思わずに、コロナ禍の2021年こそ、お互いの存在を感謝しようと思わせてくれる作品です。
エンド・ロールには製作スタッフたちの家族写真も使われており、ホロッと優しい気持ちにさせてくれる心憎い演出。
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そして、スマホを片時も話さず、Wi-Fiがないと不便に感じる現代人の日常や、新しいデジタル・テクノロジーに飛びつき、過去のデジタル機器を簡単に忘れてしまう人間たちを風刺して描いているのも面白いです。
現代にふさわしいデジタルネタも満載なので、注目して見てください。
映画『ミッチェル家とマシンの反乱』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
- デジタル時代のマシンの反乱
- へんてこ上等!愛情表現は人さまざま
- 両親の強い愛!
- 家族だからこそ歩み寄ることも大切
以上、ここまで『ミッチェル家とマシンの反乱』をレビューしてきました。