2013年に公開されたバズ・ラーマン監督の『華麗なるギャツビー』。
レオナルド・ディカプリオが主演を努めた、1920年代の好景気に沸くアメリカでの物語です。
- F・スコット・フィッツジェラルドのアメリカ文学作品を映画化
- 監督は『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督
- 豪華な衣装やセットはアカデミー賞を受賞した
マルコヤマモト
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目次
『華麗なるギャツビー』作品情報
作品名 | 華麗なるギャツビー |
公開日 | 2013年6月14日 |
上映時間 | 143分 |
監督 | バズ・ラーマン |
脚本 | バズ・ラーマン クレイグ・ピアース |
出演者 | レオナルド・ディカプリオ トビー・マグワイア キャリー・マリガン ジョエル・エドガートン アイラ・フィッシャー ジェイソン・クラーク エリザベス・デビッキ ジャック・トンプソン アミターブ・バッチャン |
音楽 | クレイグ・アームストロング |
【ネタバレあり】『華麗なるギャツビー』あらすじ
謎の大富豪・ギャツビー
この物語は、ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)の親友であった証券マンのニック・キャラウェイ(トビー・マグワイア)の回想という形で描かれています。
マルコヤマモト
アメリカが最もパワフルだった1920年代のニューヨーク。
小説家志望のニック・キャラウェイは、夢を諦めて流行りの仕事である証券マンの道を進み、ニューヨークの少し外れにあるウェスト・エッグという場所にこじんまりとした家を借ります。
ニックの又従兄弟のデイジー(キャリー・マリガン)は、鉄道王の御曹司・トム(ジョエル・エドガートン)と結婚し、ウエストエッグの対岸にあるイーストエッグという土地に暮らしていました。
ニックがある日デイジーの家に訪れると、女性プロゴルファーのベイカー(エリザベス・デビッキ)からウエストエッグに住む大富豪・ギャツビーの噂を耳にします。
デイジーの夫・トムとともに街へ出たニックは、ニューヨークへ向かう途中にある貧しい人々が暮らす「灰の谷」という地域を経由しました。
なんと、トムは灰の谷にあるガソリンスタンドの主人ジョージ(ジェイソン・クラーク)の妻・マートル(アイラ・フィッシャー)と不倫をしていたのです!
トムはニューヨークにマートル専用のアパートを借り、そこで情事にふけっていました。
ニックは戸惑いましたが、やってきたマートルの妹たちの雰囲気に飲まれ泥酔。
しかし、マートルの妹もギャツビーの名前を口にしたことを覚えていました。
「ギャツビーって誰なんだろう?」
ニックが不思議に思いながら家に帰ると、隣の家の桟橋に1人の男の影を見つけます。
対岸に見える緑の光に手を伸ばす男の姿を見て、ニックは直感的にそれがギャツビーだとわかりました。
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ギャツビーの秘密
ギャツビーのパーティーに参加したニックは、あまりの豪華さに度肝を抜かれます。
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そんななか、ニックはプロゴルファーのベイカーと再会し、知っている顔を見つけて少し安心します。
緊張して少しもお酒が飲めないニックに、声を掛ける人が現れましたが、ニックはそろそろ打ち上がる花火に気持ちをそがれ声の方に顔を向けませんでした。
しかし、花火が上がった瞬間、声をかけてきた男がギャツビーであると名乗り、ニックに向かって微笑んだのです。
ギャツビーがあまりにも二枚目の紳士だったことにニックは驚きます。
そして、ベイカーがギャツビーに呼び出されたのです。
パーティーが終わるとベイカーは「すごい情報を手にした!」と言って車で去っていきました。
その日からニックはギャツビーに気に入られ、共に遊んだり出かけたりする機会が多くなります。
ギャツビーは大金持ちの御曹司で、オックスフォード大学卒業、戦争で功績を上げたという経歴と証拠の品をニックに見せました。
そして愛車の黄色いデューセンバーグでニューヨークへ向かったのです。
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ギャツビーの行きつけである地下のバーに案内されたニックは、ドウ見てもカタギの人ではない老人を紹介されました。
そして、そのバーにはなんとトムも来ていたのです。
ギャツビーはトムと軽く挨拶を交わすと姿を消してしまいます。
その時ニックは、ギャツビーの表情がいつもと違ったことに気づきました。
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後日、ベイカーに呼び出されたニックは、ギャツビーの過去に関する衝撃の事実を聞かされます。
なんと、トムの妻デイジーとギャツビーは元恋人同士だったのです。
第1次世界対戦に出征したギャツビーから音沙汰が無いまま、デイジーはトムとの結婚の日を迎えてしまったわけです。
そして、毎晩のように開催しているパーティーは全てデイジーのためだったということもわかりました。
ベイカーはデイジーの混たいことでもあるニックの家で2人を自然に再会させるように、ギャツビーから依頼を受けていたのでした。
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ギャツビーの過去
その翌日、ニックの家でデイジーとギャツビーは再会しました。
緊張していた2人でしたが、すぐに打ち解けニックとともにギャツビーの家に遊びにいきます。
豪邸に驚くデイジーでしたが、次第にギャツビーへの想いがこみ上げてきて涙を流しました。
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デイジーが帰った後、ニックは自分のもとに記者が来たことをギャツビーに打ち明けます。
するとギャツビーが、ニックだけにはと言って本当のことを語りだしました。
自分は貧困農家の生まれであり、生活に不満を感じ16歳で家出をしたこと、世界各国を船で回る最中に溺れかけの富豪を助けたことで紳士のなりふりを学べたこと…。
上流階級の将校のふりをして参加したパーティーでデイジーに一目惚れし、無一文だった自分が、全てデイジーのためにここまで成り上がったことを告白しました。
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ギャツビーと再会したデイジーは、夫のトムとともにパーティーに現れます。
しかし、トムはギャツビーのことをよく思っておらず、執事に彼の素性を探らせることに。
また、ギャツビーもデイジーに対する想いが次第に大きくなり、デイジーにトムを愛していないと認めさせたいと思うようになっていました。
そして、ギャツビー、ニック、デイジー、トム、ベイカーの5人が揃った食事会が開かれたのです…。
ギャツビーの正体
食事会の日はとても暑く、これから起こることにデイジーは緊張を隠せませんでした。
緊張しすぎたデイジーがタバコの火をうまく付けられずライターを床に落としてしまった時、ギャツビーがとっさにフォローします。
しかし、トムはその様子を見てデイジーの心がギャツビーに動いていることを確信したのです。
そして、トムの提案で一行は街に出ることに。
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ギャツビーの黄色いデューセンバーグにはガソリンがあまり入っておらず、トムは灰の谷にあるジョージのガソリンスタンドに立ち寄ります。
すると、ジョージから妻が相手はわからないが金持ちと不倫していることと、西部に引っ越すという報告を受けたのです。
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一行はニューヨークの高級ホテルの上階の部屋を貸し切り、話をはじめました。
トムがギャツビーの本性をどんどん暴き、ギャツビーがギャングのウルフシャイムと組んで、密造や株式操作などで巨万の富を得ていたことがわかります。
しかし、ギャツビーは全てデイジーのためにやったことで、「正しい形に戻したいだけだ」と主張します。
そして、トムに自分のコンプレックスである血統を指摘されたギャツビーは、今までに見たことがない恐ろしい表情でトムに殴りかかりました。
その表情を見てデイジーの心はギャツビーから離れ、ホテルの部屋を抜け出してしまいます。
ギャツビーは慌ててデイジーを追い、デューセンバーグで帰路につきました。
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ギャツビーに起こる悲劇
トム、ニック、ベイカーが気まずい雰囲気で帰路につくと、灰の谷のジョージのガソリンスタンド周辺に人だかりができていました。
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マートルを跳ね飛ばしたのは「黄色いデューセンバーグ」という目撃情報があり、ジョージはトムが犯人であると思い殴りかかります。
しかし、行きは車を入れ替えて運転していたため、トムは犯人はギャツビーであると主張し、ジョージに信じ込ませたのです…。
ニックが疲れ果てて家に帰ろうとすると、トムの家の庭にギャツビーが隠れていました。
そして、ギャツビーから本当はデイジーが車を運転していたことを打ち明けられます。
トムとデイジーの様子を見て、うまくまとまりそうだと少し安心したニックは、ギャツビーに逃げたほうが良いと提案します。
しかし、ギャツビーはデイジーからの電話を待って一緒に逃げると言ったのです。
「ニューヨークにはくだらない人間がたくさんいたけれど、ギャツビーだけは素晴らしい人間だった…」と言ってニックは自分の家に戻りました。
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その翌日、ギャツビーは豪邸のプールで泳ぎながらデイジーからの電話を待っています。
しかし、ギャツビーに妻を殺されたジョージが豪邸に忍び込み、ギャツビーの後ろ姿を拳銃で撃ち抜いたのです!
その後、ジョージも自分の頭を撃ち抜いて自殺します。
結局、デイジーからの電話は来ず、あれほどまでに人が集まったギャツビーのパーティーに来ていた人は誰も、彼の葬式には来ませんでした。
ニックは1人、ギャツビーの死を悼みながらも、彼を思い出して前を進んでいく道を選びます。
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【ネタバレ】『華麗なるギャツビー』感想・解説
F・スコット・フィッツジェラルドの最高作品を映画化
2013年公開の『華麗なるギャツビー』は、アメリカの小説家、F・スコット・フィッツジェラルドの原作をもとに映画化された作品です。
1925年に出版され、アメリカ文学を代表する作品になりました。
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今作でメガホンを取ったのは『ロミオ+ジュリエット』、『ムーラン・ルージュ』でおなじみのバズ・ラーマン監督。
古典的な作品を鮮やかな映像とゴージャスなセット・衣装で蘇らせることを得意としていて、『華麗なるギャツビー』もその方式に倣っています。
『ムーラン・ルージュ』と『華麗なるギャツビー』にて、アカデミー美術賞と衣装デザイン賞を受賞した経歴の持ち主でもあります。
今作では、特に1920年代というアメリカが1番パワフルな時代を反映した豪華な衣装や演出にも注目が集まりました!
プラダ、ミュウミュウだけでなく、食器やジュエリーはティファニーとコラボをする豪華っぷり。
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デイジーとベイカーのような活動的な女性たちも登場し、彼女たちは「フラッパー」と呼ばれ、ボブのヘアスタイル、車の運転、ゴルフなどの分野でも名を馳せていくようになります。
しかし、そんなイケイケの時代も長くは続かず、ギャツビーの死を迎えたアメリカにも世界恐慌が訪れ、後に第2次世界大戦へと進んでいきます。
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一途なギャツビーに胸を打たれる
今作で印象的なシーンと言えば、なんといってもギャツビーの登場シーンではないでしょうか?
花火がどーんと打ち上がった瞬間にあの笑顔を見せられたら、男でも惚れてしまうかもしれません。
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そして、ギャツビーのような完璧な男が抱く純愛、デイジーに再会した時の照れくさい態度を取るギャップがたまりません…。
何をしていたかは別として、愛する女のために戦争から帰還してわずか3年間でのしあがったギャツビーの努力も認めたい。
しかし、築いた栄華はもろくも崩れ去り、彼の周りからは誰も居なくなってしまう。
結局デイジーも夫の不倫の仕返しとしてギャツビーを愛人としてキープしておきたかっただけなのかもしれません。
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映画版ではデイジーはトムとともに旅行へ向かいますが、小説版ではその後ニックに対し普通に振る舞ったと書かれています。
ギャツビーの一途な思いとは裏腹に、彼にたかるハイエナのようなパリピ達。
そんな人をたくさん見てきたニックにとっても、ギャツビーだけが特別で「華麗なる」存在だったということでしょう。
観客の私達もニックの視点でギャツビーを観ているからこそ、彼に対する愛情も次第に深くなったぶん、ラストが余計悲しくなります。
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また、ギャツビーを最後まで親友として接し続けたニックも、金持ちの間に挟まれた一般人という非常に良い立ち位置のキャラです。
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ギャツビー愛の深い芸能人オリラジ中田!
ちなみに、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの「中田敦彦のYou Tube大学」でも『華麗なるギャツビー』が取り上げられており、2回に渡ってあらすじを詳細に解説してくれています。
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あと多分中田さんはマジで『華麗なるギャツビー』が好きなんだということが伝わってきました。
さらに、オリエンタルラジオの2人によるユニット、RADIO FISHの「PERFECT HUMAN」は中田さんがギャツビーになりたくてオマージュしまくったMVなんだとか。
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このようにたくさんの人々から愛されるギャツビーなのです。
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SNSでのみんなの感想・評判
著名な文学作品が原作で、時代背景を感じることができて面白いと聞いて鑑賞
前半の少々クドさを感じる演出は私には合わなかった💭ギラギラ豪華絢爛に終わらず、切ない愛の物語になっていたところが良かった。キャリーマリガンの纏う空気感が役にぴったりで可愛い pic.twitter.com/EsEuL6NjhN
— horun (@m___hrnc) May 29, 2020
今日は花火の日「華麗なるギャツビー」
・男の憧れ、女の理想
・衣装や細部まで拘った演出が素敵!花火と言えばコレ!
登場シーンが本当にかっこいい!!#日めくりロードショー#映画好きな人と繋がりたい#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/hEZXytVdK4— suzutanaproject@鬼滅の刃(ブレイド)を配信中! (@suzutanaproject) May 28, 2020
『華麗なるギャツビー』2013
20世期アメリカ文学の最高峰の一つとされるフィッツジェラルドの小説をバズ・ラーマン監督が豪華絢爛なまでに映像化。
レオ版ロミジュリも撮ったラーマン監督はやはり「レオ×恋愛もの」の撮り方をよく知ってらっしゃる!#レオナルド・ディカプリオ映画紹介 pic.twitter.com/KMt3wR0qnh— Taka (@cinemaboytaka) April 13, 2020
バズ・ラーマン監督は1996年アメリカ公開の『ロミオ&ジュリエット』でもレオナルド・ディカプリオとコンビを組んでいます。
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バズ・ラーマン監督の作品はとにかく衣装や美術がゴージャスなことで有名です。
『華麗なるギャツビー』の他にもパリのキャバレーを舞台にした『ムーラン・ルージュ』もおすすめです。
また、ロブ・マーシャル監督作品で同じ1920年代のアメリカを舞台にしたミュージカル映画『シカゴ』でも、当時の華やかな衣装や新しい女性像を楽しむことができます。
マルコヤマモト
『華麗なるギャツビー』まとめ
マルコヤマモト
- 『華麗なるギャツビー』は1920年代のアメリカそのものを描いた作品
- 豪華な衣装やセットなどの演出は何度も見返したくなるほど美しい
- レオナルド・ディカプリオが演じるギャツビーが完璧すぎる!
マルコヤマモト
文学作品の映画化ということでしたが、ゴージャスな演出で飽きることなく楽しむことができ、ギャツビーの一途さにノックアウトされました。
マルコヤマモト
『華麗なるギャツビー』は1974年にもロバート・レッドフォード主演で映画化されています。
マルコヤマモト
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