独特の世界観が大人気のウェス・アンダーソン。
前作の『犬ヶ島』から2年の時を経て、待望の新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』がついに2020年公開決定となりました!
予告編解禁とともに、少しずつ分かってきた『ザ・フレンチ・ディスパッチ』について、現在判明している情報を集めてみました。
目次
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』の予告編解禁!
まだ英語の予告編だけですが、映像を見ているだけでもウェス・アンダーソンのめくるめくおしゃれな世界観が堪能できそうです。
そして予告に出てくるだけでもびっくりするくらいの豪華キャスト!
どんな映画か気になってきましたか?
ぼんぬ
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』情報まとめ①タイトル・ストーリー編
正式なタイトルは『The French Dispatch of the liberty, Kansas Evening Sun(原題)』
オフィシャルサイトなどでも表記は『The French Dispatch』となっていますが、よ〜くポスターをみてみると、その下に『of the Liberty, Kansas Evening Sun』と続いています。
タイトルの意味
この長いタイトル、実は映画の中で出てくる架空の週刊誌「The French Dispatch」のこと。
もともとは、架空の米紙「The Liberty, Kansas Evening Sun」の日曜日に掲載されていたコラムが独立し、「The French Dispatch」となりました。
ぼんぬ
ストーリーはジャーナリストへのラブレター
第二次世界大戦後の20世紀半ばのフランスで活躍するアメリカ人ジャーナリストの生き様を3部構成で描いた「ジャーナリストたちへのラブレター」といったストーリーになる模様。
ぼんぬ
ですが、フランスメディアの取材に応じたウェスいわく、「主人公のジャーナリストが自身の書きたいことを書くということに格闘する話。それは出版の自由というだけでなく、ジャーナリストたちのことを語るということは、世界で起こっていることも同時に語るということなんだ。」とのこと。
時代設定も戦後なので、政治や世界情勢も含まれた深い作品なのかもしれません。
また、出演者のジェフリー・ライトがポッドキャストのインタビューで明かしたことによれば、ストーリーは一言でいうと「皮肉」だそうで、それ以上のことは言えないとのこと。
ぼんぬ
モデルとなったのはニューヨーカー誌
タイトルにもある週刊誌「The French Dispatch」。
このモデルとなるのが、アメリカの高級誌である「ニューヨーカー誌」です。
ぼんぬ
そのコレクションは1940年代の頃からのものもあるとか。
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』情報まとめ②キャスト編
ビル・マーレイ演じるキャラクターのモデルはニューヨーカー誌の創刊者
ビル・マーレイが演じるのは、カンザス出身で「The French Dispatch」の編集者であるアーサー・ハウイッザー・Jrという人物。
モデルとなったのは、「ニューヨーカー誌」の創刊者で、初代編集長のハロルド・ロス。
ちなみに、ハロルドはカンザスの隣州・コロラド出身であり、第一次世界大戦の間はパリでアメリカの軍新聞の記者として働いた経験も。
バックグラウンドがほぼ同じなので、ハロルド・ロスがこのアーサー・ハウイッザー・Jrのキャラクター設定に影響を与えているのは間違いなさそうです。
超豪華なキャストたちの撮影時間が短すぎる!
豪華キャストでも話題となっている『ザ・フレンチ・ディスパッチ』ですが、キャストたちの使い方も超ぜいたく!
登場人物が多いためか、ビル・マーレイですら撮影はなんと1日のみ。
クリストフ・ヴァルツに至っては出演はたった1シーンとのこと。
ビル・マーレイ演じるアーサー・ハウイッザー・Jrの部下となるエディター役のエリザベス・モスも撮影期間はたった2日だったそうで、豪華キャストたちの出演時間は一瞬なのかもしれません。
ぼんぬ
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』情報まとめ③ロケ地編
舞台となるのはフランスにある架空の街
『ザ・フレンチ・ディスパッチ』の舞台となるのはパリにある架空の街「Ennui-sur-Blasé」。
ウェスとプロダクションデザイナーのアダム・シュトックハウゼンは125以上ものセットを作成。
さらに、フランス南西部のロケ地・アングレームにあるフェルト工場を映画スタジオにDIYで作りかえてしまったそうです。
映画のビジュアルインスピレーションの1つとなったのは、アルベール・ラモリス監督の名作『赤い風船』(1956年)とのこと。
街並みや色合い、そして建築などがインスピレーションとなっているようです。
ぼんぬ
ロケ地はフランスのアングレーム
フランスの南西部に位置する街のアングレーム。
ここで、『ザ・フレンチ・ディスパッチ』のロケが敢行されました。
ぼんぬ
アングレームの中心地にある「Église Notre-Dame d’Obézine」という教会の周辺に映画のためにセットを作り、ロケは行われた模様。
「30 Rue du Sauvage」というストリートは、トレイラーの中にも出てくるので要チェック!
ちなみに、キャストたちは教会の隣にある「Hotel Saint Gelais」という4つ星ホテルに泊まっていたようです。
ぼんぬ
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』情報まとめ④デザイン編
イラストレーターがスタントダブル!?
ウェス・アンダーソンの世界観を見事に表現している完璧なポスター。
デザインを担当したのは、スペイン人イラストレーターのハヴィ・アズナレズ。
ぼんぬ
また、イラストレーターを演じている役者のスタントダブルとして手元の出演もしているそうです。
『犬ヶ島』のグラフィックデザイン担当が今回も参加!
イギリスを拠点に活躍するグラフィックデザイナーのエリカ・ドーンが『犬ヶ島』に引き続き『ザ・フレンチ・ディスパッチ』でもデザインを担当しています。
『犬ヶ島』で、日本のタイポグラフィや文化に詳しいデザイナーをリクルートしていた製作陣が、出会うべくして出会ったデザイナーです。
ぼんぬ
『ザ・フレンチ・ディスパッチ』のスチール写真からも、確かに『犬ヶ島』と似ているところがある気がします。
ぼんぬ
ポスターにはヒントがたくさん隠されている!?
公式ポスターの上側両端に書かれている謎の数字と文字、みなさんは気づきましたか?
実はこれ、エディションナンバーと金額なのです。
右上「200 Old Franc」が意味するのは「200旧フラン」、そして左上は「シリーズ149作目、ナンバー12」となります。
ぼんぬ
それ以外にも、ポスターには映画のヒントとなることがたくさん隠されている模様。
キャラクターたちの職業だけではなく、街並み、カフェでくつろぐ人々や、肉屋のブッチャーなどなど、ストーリーに重要な情報が盛り込まれています。
ぼんぬ
ポスターデザインのヒントとなったのは?
ストーリーが隠された深〜いポスターですが、どうやらこれもインスピレーションとして参考にされているものがあるとのこと。
それが、前述したニューヨーカー誌と1958年公開のジャック・タチ監督作『ぼくの伯父さん』の2つ。
ポスター上部のエディションナンバーと金額は、1946年6月1日号のニューヨーカー誌の表紙と似たデザインになっています。
そして、描かれている街並みは『ぼくの伯父さん』で主人公が住むパリの街からインスパイアされていること間違いなしです。
『ぼくの伯父さん』1958年
どこを切り取っても完璧だね💕 pic.twitter.com/MbmNUVYrCf
— ねろおやぶん (@nerooyabun1) March 1, 2020
ぼんぬ
ウェス・アンダーソン新作『ザ・フレンチ・ディスパッチ』の情報まとめ
【#観たい映画をRT 2020コロナに負けるな編】
「ザ・フレンチ・ディスパッチ(原題)」「グランド・ブダペスト・ホテル」のウェス・アンダーソン監督が贈る“ジャーナリストへのラブレター”。ビル・マーレイら常連に加え、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメら出演。10月16日全米公開。 pic.twitter.com/zc9aTAcrMy
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) April 26, 2020
ここまで『ザ・フレンチ・ディスパッチ』についてまとめてきました。
どんどん公式の情報も出てくると思うので、首をなが~くして待ちたいところです。
コロナウイルスの影響で、公開日は残念ながら2020年秋以降にずれ込んでしまいましたが、なんとか年内に日本でも公開されることを祈ります。