映画『ザ・フォーリナー/復讐者』あらすじ・ネタバレ感想!未だかつてないシリアスなジャッキー・チェンを堪能できる

出典:『ザ・フォーリナー/復讐者』公式ページ

『ザ・フォーリナー/復讐者』という映画は、ジャッキー・チェンの最新主演作品です。

いまだかつてないシリアスなジャッキー作品に仕上がっています。

ポイント
  • ジャッキー・チェンの見せるダークな演技
  • 復讐に燃える孤独の男のカッコよさ
  • 今の時代に観るべき映画

この映画がどんな意味を持っているのか、私なりに紐解いていきたいと思います。

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』作品情報

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』

出典:映画.com

作品名 ザ・フォーリナー/復讐者
公開日 2019年5月3日
上映時間 114分
監督 マーティン・キャンベル
脚本 デヴィッド・マルコーニ
原作 スティーブン・レザー「チャイナマン
出演者 ジャッキー・チェン
ピアース・ブロスナン
オーラ・ブラディ
レイ・フィアロン
ケイティ・ルング
音楽 クリフ・マルティネス

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』あらすじ


クァン・ノク・ミン(ジャッキー・チェン)は、特殊部隊に所属していた過去を封印し、ロンドンでレストランを経営していた。

高校生になる娘の成長を見守っていたが、彼女は無差別テロによって命を落としてしまう。

憤怒に駆られた彼は、特殊部隊時代に培ったスキルを駆使して犯人を捜し出し、リベンジしようと決意する。

調査を進めていくと、北アイルランドの副首相リーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)の存在が浮かび上がる。
出典:シネマトゥデイ

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』みどころ

『ザ・フォーリナー/復讐者』みどころ

アジアのアクションスター、ジャッキー・チェンが製作と主演を兼任したサスペンスアクション。

元特殊部隊員の男が、テロで亡くなった娘の復讐(ふくしゅう)を果たそうと、事件の裏に隠された真相に近づく。

メガホンを取るのは『007』シリーズなどのマーティン・キャンベル。

『マンマ・ミーア!』シリーズや、キャンベル監督と組んだ『007/ゴールデンアイ』のピアース・ブロスナンらが共演する。

脚本は『エネミー・オブ・アメリカ』などのデヴィッド・マルコーニ。
出典:シネマトゥデイ

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』を視聴できる動画配信サービス

『ザ・フォーリナー/復讐者』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年5月8日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年5月8日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『ザ・フォーリナー/復讐者』感想レビュー

今作に至るまでのジャッキー・チェンの経緯

まず、ここ数年のジャッキー映画について書いておきます。

具体的には2010年代以降についてです。以前と比べて明らかに作風の振れ幅が大きくなっています。

1970年代から名作に出演し続けてきたジャッキーが、2010年を境に映画人としてネクストレベルに上がっています。

ここでひとつの作品を挙げておきます。

2008年公開の『ドラゴン・キングダム』という作品です。ジェット・リーとの共演が話題になりました。

この作品でジャッキーは酔拳の達人であり、師匠役を演じています。ある意味でジャッキーの集大成のように思えます。

自身の最大の代表作『酔拳』の師匠のポジションに立っていることで、それがうかがえます。

さらに長らく期待されたジェット・リーとの共演も果たしています。

ジャッキーは自らの俳優人生に、ひとつの区切りをつけたのではないでしょうか。

以降は弟子がいたり、子どもがいたりといった役が当たり前になっていきます。

それによって映画の作風も変化していっていきます。

そして今作『ザ・フォーリナー/復讐者』は、正にジャッキーの主演作でもっとも「ジャッキーらしくない」映画と言えます。

詳しくは後述で。

今までのジャッキー作品とは違うダークな雰囲気

まず、ジャッキー演じる主人公クアンは、作中でまったく笑いません。終始苦しそうな表情をしています。

コメディ要素が失われているのです。

近年の映画でいう『イコライザー』や『ジョン・ウィック』のような印象を受けます。

ひたすら復讐に燃えるクアンの表情に思わず引き込まれてしまいます。

今作は「チャイナマン」という小説が元になっています。

チャイナマンという呼称は、現在では差別的な意味合いを帯びている場合があります。

今作のクアンもどこか差別されているような、居心地の悪そうな印象を受けます。

今作には基本的にクアンの味方はいません。そしてアジア人のキャストも全く出てきません。正に孤独に立ち向かう男なのです。

そして明らかにクアンは様子がおかしいです。どう見てもやりすぎとしか思えない方法で乗り込んでいきます。

このクアン一人だけが狂っているという面白さも『ジョン・ウィック』を連想させます。

なぜこのクアンに、ここまで引き込まれてしまうのでしょうか。

それこそがジャッキーが演じていることにあります。

ジャッキーは、すっかりあの温厚で愛嬌のあるイメージが定着しています。

基本的にジャッキーは死なないし、最後もハッピーエンドで終わるという型が世界中で染みついています。

今作はそんなジャッキーが、「もしかしたら死ぬんじゃないか。」「最後はバッドエンドなんじゃないか。」といったことを思わせます。

ジャッキーが演じているからこそ、ここまで視聴者を不安にさせるのです。

「あのジャッキー・チェンがやられてしまうかもしれない。」という想像の不穏さは他には出せない要素だと思います。

今作は始まった瞬間から、いつものジャッキー映画とは違うことがわかります。

ある建物を空撮で撮っているだけのカットから始まります。

人が誰も写っていなければ、音もありません。ものすごく静かに映画が始まります。

ジャッキー映画とは思えない雰囲気で映画が始まるのです。

今作のプロットは「娘が殺されてしまい、復讐に燃える」というものです。

映画が始まってすぐに、娘はテロに巻き込まれ死んでしまいます。本当に驚くほどすぐに死んでしまいます。この容赦のなさも好きな点です。

ここの一連の流れもまたよくできています。BGMなどがなく、静かな町のシーンでいきなり爆発が起きます。

そこからキーンという耳鳴りのような音が響き、サイレンが徐々に聞こえてきます。

そして暗転し、タイトルが出ます。この畳み掛けるような流れが非常にうまいです。

ちなみに娘がいる父親役というのは、ここ最近の『ポリス・ストーリー/レジェンド』や『スキップ・トレース』などのジャッキー映画から共通しています。

わずかに残るジャッキー映画的な側面です。

ジャッキー・チェンと実践的アクション

今作は。少ないですがアクションシーンはあります。

しかし、いわゆる「ジャッキーアクション」とはかけ離れた戦いを見せます。

従来の武術的な側面とコミカルな側面は控えめです。

クアンはベトナム戦争時代に特殊部隊に所属していたため、ものすごく実践的な戦い方をします。

本気で相手を倒すことに特化した戦闘スタイルです。(一度だけ木の棒で頭を叩くという昔ながらの要素も見られます。)

クアンが森の中で様々な武器や技を使い大勢の人物を倒していくシーンがあります。

ここでも元特殊部隊の設定が生かされています。

ここのシーン、観た方ならわかるかもしれませんが、『ランボー』シリーズの1作目を非常に連想させます。

ベトナム戦争時代の兵士という点も共通しています。

ジャッキーはシルヴェスター・スタローンとの共演の話が出ては、度々なくなってしまい、いまだに実現できていません。

映画について2人で語ったという話もあります。

ジャッキーがランボー的なアクションで戦うという、間接的な共演を見せてくれたように思えてならないのです。

映画『ザ・フォーリナー/復讐者』まとめ


以上、ここまで映画『ザ・フォーリナー/復讐者』の感想を述べてきました。

要点まとめ
  • 考えさせられるストーリー
  • 今までにないものが引き出されているジャッキー・チェン
  • ダークな雰囲気のアクション映画が好きな方は必見

一見複雑な話に見えますが、主人公クアン周りの話は、基本的に復讐するだけのシンプルな作りです。

書ききれませんでしたが、ジャッキーだけでなく、ピアース・ブロスナンらキャストがとても良い味を出しています。

世界一のスター、ジャッキー・チェンのひとつの分岐点です。

ぜひ映画館でご覧ください。