『マイ・インターン』の前身ともいえる本作『プラダを着た悪魔』。
アン・ハサウェイ演じるアンドレア・サックスが、メリル・ストリープ演じるミランダ・プリーストリーに認められようと、華やかなファッション業界に染まりながらも、自分が本当にしたい仕事は何なのかを葛藤していく姿が印象的な作品です。
- ファッション業界のドンであるミランダの発言スケールがすごすぎる
- エミリーとしか呼ばれないアンドレアの努力がすごい
- 意識ひとつで姿が変わる“ファッションマジック”必見
それではさっそく『プラダを着た悪魔』のレビューをしたいと思います。
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目次
『プラダを着た悪魔』作品情報
作品名 | プラダを着た悪魔 |
公開日 | 2006年11月18日 |
上映時間 | 110分 |
監督 | デヴィッド・フランケル |
脚本 | アライン・ブロッシュ・マッケンナ |
原作 | ローレン・ワイズバーガー |
出演者 | メリル・ストリープ アン・ハサウェイ スタンリー・トゥッチ サイモン・ベイカー エミリー・ブラント エイドリアン・グレニアー |
音楽 | セオドア・シャピロ |
【ネタバレ】『プラダを着た悪魔』あらすじ・感想
ランウェイ編集長・ミランダ(メリル・ストリープ)の眼力の鋭さに圧倒
舞台はファッション雑誌「ランウェイ」を作る雑誌編集社。
編集長のミランダ(メリル・ストリープ)は、誰もが恐れるカリスマです。
ミランダが出社すると分かれば、社内戦闘態勢といって、仕事の準備を早めたり、メイクのチェック、高いヒールに履き替えたりなどして大慌てです。
エレベーターに乗ろうとしたときにミランダが現れれば、当たり前のようにこれを譲らなくてはなりません。
とっても偉そうにふるまい、女王様扱いされるミランダは、それだけ実力がある女性です。
ランスルーでミランダは、くすんだピンク色のドレスを手に取るシーンがあります。
正直見ていて、「どこが良いのだろう?」と最初は思いました。
しかし、そこにジャケットとベルトをつけることで、そのドレスは素敵になるんです。
これを見抜く力のあるミランダ……スゴイを通り越して恐ろしいと思いました。
また、アンドレア(アン・ハサウェイ)を採用したのもミランダです。
自分の名前も知らない、雑誌も知らない、明らかにファッションに興味のない記者志望のアンドレアを雇おうと決断したところも素晴らしいです。
しかし、時にはとんでもない要求をします。
子どもたちの発表会を見に行くためにフロリダに帰りたかったのに、台風で飛行機が欠航したとき、ミランダはアンドレアに代わりの飛行機を手配するように言います。
アンドレアは手あたりしだい電話をしますが、誰もOKをしてくれません。
そんなアンドレアに対してミランダは、「こんなのただの雨風じゃない!」と。
外では雷がバリバリ鳴っています。
さすがに……なんて無茶を言うんだこの人はと、唖然としますよ。
その後、そのアンドレアが見違えると、ミランダはぐうの音も出ません。
実力のある人をきちんと認めることができる、ミランダはそんな素敵な女性です。
アンドレアの変貌ぶりは、見ている私も唖然としましたが、同時にそんなアンドレアにも、バリバリ自分の仕事に自信を持って上に立つミランダも、憧れざるを得ない存在となりました。
映画で見るファッションショー
ファッション雑誌が舞台になっているだけあって、出てくる人たちはみんなオシャレです。
しかも、シャネルやクリスティーナ・テイ、アルマーニやティファニーなど、有名なブランドのアイテムがどんどん出てきます。
オシャレになったアンドレアだけでも、軽快な音楽に合わせて服が変わっていくので、見ているだけでファッションショーを楽しむことができるんです。
オシャレに興味がある人なら、勉強になることもたくさんあると思います!
数々の名言が心に響く
110分の物語の中には、多くの名言が出てきます。
ミランダに認められようと奮闘するアンドレア。
しかし認めてくれなくて辛くなったとき、アンドレアはナイジェル(スタンリー・トゥッチ)に泣きつきに行きます。
その時ナイジェルに言われた一言、
“You are not trying. You are whining.”
「君は努力をしていない。ただ愚痴を並べているだけだ」
働いていると愚痴も言いたくなる時もあるんですが、努力をしている人って、あれこれ文句を言っている暇もなく夢中な気がします。
男女問わず、真剣に仕事に向き合っている人の姿勢はこれなんだと、思わされましたね。
もちろん、他にもいい言葉があるのでチェックしてみてほしいです!
恋とキャリアのバランスが女性を苦しめる
ミランダに認められようと自分を変える決意を固めたアンドレアは、ナイジェル協力のもと、服装、ヘアスタイルと大幅な変身を遂げます。
同僚のエミリーやミランダはその変貌ぶりに驚きを隠せません。
これで自信のついたアンドレアはバリバリと仕事をこなしていき、ミランダをも驚かせる成果を上げていきます。
しかし、仕事に夢中になればなるほど、恋人のネイトとの時間は減っていき、ついには破局してしまいます。
実際、ミランダからの呼び出しがあればすぐに動き出し、ネイルの誕生会に間に合わなかったなどのエピソードも出てきますからね。
この結果は仕方がないのかと思ってしまいます。
ナイジェルからは、
“I mean… your whole life goes up and smoke, this is the time for promotion.”
「仕事ができるようになると プライベートが崩壊する。昇進のチャンスだ」
と言われる始末。
ここでアンドレアは、自分の在り方についてすごく考えるようになった気がします。
そしてミランダ自身も、仕事のせいで離婚をすることに……。
自分はゴシップにどう叩かれてもかまわないが、子供たちが心配だと、双子を心配する母の姿が垣間見えます。
アメリカの映画ではあるのですが、日本の働く女性も同じように、仕事に恋に両立がとっても大変なんですよ!
そこをしっかり表現してくれた映画だなと思いました。
憎まれ役・エミリー(エミリー・ブラント)について
アンドレアは最初、ミランダから「エミリー」と呼ばれていました。
そのエミリー(エミリー・ブラント)とは、ミランダの第一秘書。
ミランダのファンで、仕事に誇りを持っている女性です。
アンドレアを初めて見た時は、そのファッションセンスの皆無さに「ああ、これはダメだ」と思ったのでしょう。
ファッション雑誌に就職したいという人が、ファッションに興味がないとはありえない。
そう思ったエミリーですが、次第にアンドレアに実力の差を付けられるようになり、ミランダがカバンをドサッと置くデスクも、アンドレアのものからエミリーのモノになっていきました。
ミランダに食らいつきたいと頑張るエミリーでしたが、交通事故でケガをし、ミランダとパリへ行くという夢が叶わなくなってしまいます。
これはエミリーにとってものすごくショックだったことでしょう。
しかも、自分の代わりにアンドレアが行くと聞いたらば、不満は爆発です。
自分はスタイルを気にして食事制限をしたりと色々なことを我慢してきたのですからね。それは文句も言いたくなります。
アンドレアに辛く当たったり馬鹿にしたりなどしたエミリーに手痛いしっぺ返しが来たなと思えば……そうなんですがね。
そんな憎まれ役のエミリーなのですが、実はこの役は100人以上のオーディションの中から選ばれたらしいです。
きっと有名な女優さんも受けていたことでしょう。
その中から役を勝ち取ったエミリー・ブラント。
全力で憎まれ役をやったのでしょうね……本当にすごいです。
『プラダを着た悪魔』まとめ
出版業界にいるのよ、手を回せば手に入るでしょ?それにあなたは何でもできる。 ミランダpic.twitter.com/QzDZyARDhM
— プラダを着た悪魔セリフbot (@prada_debil) 2019年4月3日
以上、ここまで『プラダを着た悪魔』について感想を述べさせていただきました。
- モデルも編集者もすごい努力をしているとよくわかる
- 仕事も大事だが恋も大事。アンドレアの最後の決断がすごい
- 『マイ・インターン』を見たなら、絶対に合わせて見てほしい作品!
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