アーノルド・シュワルツェネッガーを一躍スターダムに押し上げたSFアクションといえば、『ターミネーター』シリーズ。
1985年公開の『ターミネーター』から、2019年に公開された『ターミネーター2』の正統な続編『ターミネーター:ニュー・フェイト』まで6作品が製作されています。
『ターミネーター:ニュー・フェイト』が正統な続編ということは、「3〜5作目って何?」と思う人も多いはず。
マルコヤマモト
目次
【ネタバレ】『ターミネーター』シリーズをまとめて解説!
『ターミネーター』とは?
デデンデンデデン…のテーマでお馴染みの『ターミネーター』シリーズ。
1985年公開の『ターミネーター』から2019年の『ターミネーター:ニュー・フェイト』まで全6作品が公開されているSFアクションです。
人類と人工知能「スカイネット」の戦争が起こる近未来から派遣された殺人サイボーグ・ターミネーターが、1984年のロサンゼルスにタイムスリップ。
将来人類の指導者となるジョン・コナーの母親、サラ・コナーの抹殺を試みるところから、全ての物語から始まります。
アーノルド・シュワルツェネッガーをスターダムに押し上げただけではなく、1作目と2作目は『エイリアン2』『タイタニック』ジェームズ・キャメロン監督がメガホンを取り、世界中で大ヒット!
しかし、ジョナサン・モストウに監督が変わった3作目から賛否両論が巻き起こります…。
マルコヤマモト
【ネタバレ】『ターミネーター』(1985年公開)
- ジェームズ・キャメロンが監督を務めたシリーズ1作目
- シュワルツェネッガーが全裸で登場するオープニングからインパクト大!
- ターミネーターの悪役としての立ち回りがより際立つ
マルコヤマモト
ジェームズ・キャメロン監督を務めた今作では、アーノルド・シュワルツェネッガーが未来からやってきた殺人サイボーグ・ターミネーター・T-800、リンダ・ハミルトンがヒロインのサラ・コナーを演じました。
1984年のロサンゼルス、青い閃光とともに謎の男が出現し、同時にサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)という名前の女性ばかりが殺害される事件が発生。
謎の男の正体は、人類と人工知能「スカイネット」が戦いを続ける2029年からやってきた殺人サイボーグ・ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)だったのです。
将来人類側が結成する抵抗軍の指導者となるジョン・コナーの母親となる女性、サラ・コナーを抹殺するという命令を受けてやってきたターミネーターは、サラを見つけて襲撃。
ウエイトレスのサラは、抵抗軍が同じく未来から派遣したカイル・リース(マイケル・ビーン)とともに、人類の未来を守る戦いに巻き込まれていきます。
まず、筋肉隆々のシュワルツェネッガーが全裸で現れ、『北斗の拳』の雑魚キャラさながらの地元不良の服を奪うオープニングからインパクト大!
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不死身の機械人間ターミネーターに追い詰められながらもカイルとともに逃げては戦いを繰り返すサラは、ついにカイルと愛し合うようになり、やがてジョンを身籠ります。
最初は鈍臭いウエイトレスで、何が何だかわからないまま巻き込まれたサラもカイルの思いに触れ、まだ見ぬジョンを守るという使命感を抱いてからの行動や表情の変化が秀逸。
父親が未来人間という設定はこれから生まれるジョンにとっては複雑ですが、カイルは今後のシリーズにも登場する重要なキャラクターです。
そしてサラは、皮膚が溶けて金属が剥き出しになったターミネーターにタイマン勝負を挑みます!
マルコヤマモト
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【ネタバレ】『ターミネーター2』(1991年公開)
- シリーズ最大のヒット作!
- シュワルツェネッガー演じるT-800が人類を守る側として登場
- 「I’ll be back.」「地獄で会おうぜベイビー」など名台詞が続々登場
1991年に公開された『ターミネーター2』では、ジェームズ・キャメロン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトンが同じ役柄で続投。
また、今作から登場する新キャラクターとして、ついに生まれたジョン・コナーをエドワード・ファーロング、未来から新たに送り込まれた新型ターミネーターのT-1000をロバート・パトリックが演じています。
前作の事件後に自ら身体を鍛え、スカイネットを開発するサイバーダイン社を襲撃したサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)は、精神病を疑われ警察病院に囚われていました。
そんなわけで養父に育てられているサラの息子で、のちの人類の指導者となるジョン・コナー(エドワード・ファーロング)に、再び未来から送り込まれた新型のターミネーター・T-1000(ロバート・パトリック)の魔の手が迫ります。
しかしジョンのピンチに現れたのは、抵抗軍側が送り込んできたT-800型のターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)!
今作ではジョンを守るという使命のもと、未来からやってきた2体のターミネーターが戦いを繰り広げます。
マルコヤマモト
前作に引き続き、全裸のシュワルツェネッガーがワルたちから服とバイクと奪うというお約束シーンからスタート!
そして、エドワード・ファーロング演じるジョン・コナーの健康優良不良美少年ぷりに、母性本能をくすぐられまくり。
マルコヤマモト
また、今作の敵役として登場するT-1000の冷酷無比さや、液体金属でできておりどんなことがあってもすぐに再生するという設定も、前作に増して観るものに恐怖を与えたことは間違いありません。
警察病院に囚われたサラ・コナーを救出し、合流してからのわちゃわちゃ感もハリウッドっぽいですし、そして最後の溶鉱炉に沈んでいくT-800の名セリフ。
「I’ll be back.」
マルコヤマモト
【ネタバレ】『ターミネーター3』(2003年公開)
- 監督・出演者が交代したシリーズ3作目
- 審判の日を回避したジョンの前に再びターミネーターが出現!
- お決まりのシーンやセリフなどは登場するが、物語としては盛り上がりにかける印象
2003年公開の『ターミネーター3』は、『ターミネーター2』から10年後の物語を描いた、シリーズ3作目となる続編。
今作ではジェームズ・キャメロンに代わり『U-571』のジョナサン・モストウが監督を務め、主演はアーノルド・シュワルツェネッガー、ジョン・コナー役は前作のエドワード・ファーロングに代わり、ニック・スタールが演じています。
前作でのT-1000との死闘により、人工知能「スカイネット」が人類に反乱を起こす「審判の日」を無事に乗り越え、普通の20代の青年になったジョン・コナー(ニック・スタール)の前に再び2032年から送り込まれてきた女性型ターミネーター・T-X(クリスタナ・ローケン)が出現!
ジョンの副官となる人間を次々と殺害するT-Xの前に、さらに未来から派遣されたT-800の改良型であるT-850(アーノルド・シュワルツェネッガー)が現れ、再びジョンを救います。
T-850曰く「審判の日は延期されただけで、回避することはできない」とのこと。
そしてジョンの幼馴染で将来ジョンの妻となるケイト(クレア・デインズ)との波乱の逃避行を繰り広げるなか、「審判の日」が今日であることを知らされるのです。
ケイトの父親で軍の高官であるロバート(デヴィッド・アンドリュース)がスカイネット誕生の鍵を握っていることを突き止めた3人は、すぐさまロバートの元へ向かいますが…。
マルコヤマモト
ちなみに今作でもターミネーターは服を着ないまま登場。
マルコヤマモト
そして何より審判の日が延期されて、その延期された日が今日っていうのは、いきなりすぎてびっくり。
マルコヤマモト
前作までを引き継いだ名台詞や迫力満点のカーチェイス、そしてシュワルツェネッガーのアクションなど、もちろん楽しめるポイントもたくさんあります。
女性型ターミネーターという設定も新しいですが、シュワルツェネッガー意外のキャストのパッとしなさや、前作の完成度の高さを考えるとどうしてもグレードダウンした印象を受けてしまいました。
マルコヤマモト
【ネタバレ】『ターミネーター4』(2009年公開)
- 舞台を審判の日以降の未来に移し、機械軍と人類の戦いの顛末を描く
- 監督やキャストを一新!ジョン・コナー役をクリスチャン・ベイルが演じる
- シュワルツェネッガーの大活躍を期待していると残念かも…
そして、シリーズ4作目として製作されたのが2009年公開の『ターミネーター4』。
監督には『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのマックG、主人公のジョン・コナー役には『ダークナイト』シリーズのクリスチャン・ベイルを迎えた今作では未来の戦場へ舞台を移し、機械軍と人類の壮絶な戦いの顛末を描きます。
人工知能「スカイネット」により引き起こされた核戦争を生き延びたジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)は、僅かに生き残った人々と抵抗軍を結成。
一方、ロサンゼルスの荒れ果てた郊外で目を覚ました記憶を無くした男・マーカス(サム・ワーシントン)は、T-600型のターミネーターからの襲撃を受けた際に孤児の少年に救出されます。
彼こそがのちに抵抗軍の副官であり、ジョン・コナーの父親となるカイル・リース(アントン・イェルチン)だったのです。
スカイネットの暗殺リストの中でも最重要ターゲットであるカイルは、ラジオから流れるジョンの呼びかけを聞き、マーカス、喋ることができない少女・スターとともに抵抗軍の基地を目指します。
今までの『ターミネーター』シリーズの設定やキャストを一新し、マックG監督による新たな3部作の製作が予定されていましたが、製作会社の倒産や版権の売買により実現不可能に。
さらに2019年に「正統な続編」と題された『ターミネーター:ニューフェイト』が公開されたことで、今作は完璧に別の時間軸の物語になってしまいました。
マルコヤマモト
しかしながら今作ではジョンとカイルの出会いや、半機械化されたマーカスの物語を中心に描かれるので、アーノルド・シュワルツェネッガーのT-800は試作版としてラストにちょこっとCGで登場する程度…。
マルコヤマモト
当時カリフォルニア州知事に就任したシュワルツェネッガーが俳優業を休業していたため、シュワルツェネッガーのT-800の大活躍を期待している方はがっかりするかもしれません。
マルコヤマモト
【ネタバレ】『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015年公開)
- 1作目のリブート作品として製作され、シュワルツェネッガーが再登板
- 自分の運命を知るサラとカイルが協力して再び「審判の日」を阻止する
- 1作目をほぼ完璧に再現したオープニングシーンが見事!
そして2015年にはシリーズ5作目となる『ターミネーター:新起動/ジェニシス』が公開されます。
『ターミネーター』のリブート版として製作された今作では、『マイティ・ソー:ダーク・ワールド』のアラン・テイラーが監督を務め、2003年の『ターミネーター3』以来12年ぶりにアーノルド・シュワルツェネッガーがT-800役に復帰。
ジョン・コナー役をジェイソン・クラーク、サラ・コナー役を『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラーク、カイル・リースをジェイ・コートニーが演じています。
人工知能「スカイネット」と人類の戦いが続く2029年から、サラ・コナーを守るために1984年のロサンゼルスに派遣された抵抗軍のカイル・リース(ジェイ・コートニー)。
しかし彼の前に現れたのは、自分に起こる全ての運命を知るサラ・コナー(エミリア・クラーク)と彼の育ての親であるT-800型ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)でした!
1984年に現れたT-1000(イ・ビョンホン)を振り切ったサラとカイルは2017年へタイムスリップし、スカイネットの生みの親となるサイバーダイン社が開発したシステム「ジェニシス」の破壊を試みます。
しかしそこに、T-3000型ターミネーターに改造されたジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)が現れ…?
『ターミネーター』1作目のリブートだけあって、オープニングはかなり頑張って1作目の再現をしています。
もちろん、アーノルド・シュワルツェネッガーが全裸で現れて不良達から服を奪うというお決まりの展開も健在!
そして突然のT-1000登場、しかもキャストはイ・ビョンホンと驚きが満載ですが、残念ながら早々に退場。
マルコヤマモト
サラの育ての親がT-800で、サラが「おじさん」と呼んでいる設定は大変微笑ましいのですが、リンダ・ハミルトンバージョンのサラ・コナーと比べると、エミリア・クラークは可愛らしいけどちょっと人が変わりすぎという印象も。
今作も新たな3部作として製作が予定されていたものの、再び頓挫。
続編がありそうな終わり方をしていますが、きっとこの軸から続く可能性はほぼないでしょう。
【ネタバレ】『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019年公開)
- ジェームズ・キャメロンが製作に復帰した『ターミネーター2』の正統続編
- サラ・コナー役を務めたリンダ・ハミルトンが再登場!
- 『ターミネーター』を下敷きにしつつ女性を主人公にした新たな試みの作品
そして、『ターミネーター2』の正統な続編として2019年に公開されたシリーズ最新作となる『ターミネーター:ニュー・フェイト』。
『デッドプール』の監督を務めたティム・ミラーがメガホンを取り、ジェームズ・キャメロンも製作総指揮に復帰。
今作の主人公・ダニー役にコロンビア出身の新鋭女優、ナタリア・レイエスを起用し、ダニーを守るべく未来から現れた強化戦士・グレース役を『ブレードランナー2049』のマッケンジー・デイビスが演じました。
また今作ではT-800のアーノルド・シュワルツェネッガーだけでなく、サラ・コナー役としてリンダ・ハミルトンも再登場し、度肝を抜くアクションを展開します。
メキシコ・シティの自動車工場で働くダニー(ナタリア・レイエス)は、突如未来からやってきたターミネーター・REV-9(ガブリエル・ルナ)の襲撃を受けますが、同じく未来からやってきた強化型戦士のグレース(マッケンジー・デイビス)に助けられます。
ダニーの弟・ディエゴの助けを借りて車でハイウェイに出た3人ですが、何度倒しても立ち上がるREV-9に苦戦。
そこにかつて「審判の日」から人類を救ったサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)が現れたのです…!
『ターミネーター2』の正統続編といわれる通り、冒頭は「審判の日」を回避することができたサラとジョンのシーンから始まりますが、そこに現れたT-800がジョンを殺害するという衝撃的な展開に驚き!
マルコヤマモト
ジョン・コナーが死んでしまい人類の指導者はどうなってしまうの!?というところで登場するのが、今作の主人公であるダニー。
かつて自分がそうであったように人類の指導者の母となるダニーにシンパシーを抱いたサラは、彼女とグレースを匿い、不本意ながらもジョンを殺したT-800型ターミネーターとともにREV-9との戦いに挑みます。
ジョンを殺した後に目的がなくなったT-800が、そのままその世界で家族を持って暮らしていたという設定と、だいぶ人間らしくなったことには驚きました。
しかし今作の見どころはやはり、強化人間・グレースを演じたマッケンジー・デイビスとリンダ・ハミルトンの美しく鍛え上げられたボディで、あまりのインパクトの強さにダニーの存在が霞んでしまったほど…。
ダニーとグレースのエピソードも感動的で、『ターミネーター』シリーズを基盤にしつつ、女性を主人公にした続編という新しい試みを評価したいと思います。
マルコヤマモト
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映画『ターミネーター』シリーズまとめ
以上、『ターミネーター』シリーズ全6作品について振り返ってみました!
賛否両論、個人によってアリナシが激しいシリーズかと思いますが、個人的には中盤の3作目、4作目、5作目に関しては、もう別作品くらいの感じで割り切った方が良いと思います。
また、『ターミネーター:ニュー・フェイト』以降の続編は発表されていないものの、この調子だと作ろうと思えばなんでもできそうな可能性を秘めていることは確かです。
マルコヤマモト