来栖（成田凌）の商社マン時代の同期・児玉（小関裕太）が『シェパードキャリア』にやってきます。
エネルギー開発事業を専門に扱う商社に転職した児玉は、「俺と一緒にアフリカで働こう」と来栖をスカウト。一度は諦めた夢を再び追えるチャンスに、さすがの魔王様の心も揺れ動きます。
そんな中37歳にしてずっと夢だった広告プランナーになりたいという求職者がやってきます。再び夢に挑戦しようとする彼の姿に、来栖は自分を重ねてしまい・・・。
目次
ドラマ『転職の魔王様』 前回振り返り
シェパードキャリアの大阪支社設立が決まり、立ち上げを来栖（成田凌）が任されることになりました。千晴（小芝風花）は、これを機に独り立ちすることに。
求職者・矢吹健一（高橋光臣）の希望はなんと年収を2倍にすること。妻には内緒で転職を決め、喜ばせたいと言いますが、待っていたのは“嫁ブロック”でした。
妻が望んでいたのは、栄転や収入アップなどではなく、“家族との時間”を確保することでした。2人はお互いの気持ちを話し合い、共働きで子育てがしやすい環境にすることになりました。
一件落着したその直後、来栖の元同僚という男が、来栖に声をかけてきたのです。
【ネタバレあり】ドラマ『転職の魔王様』第11話（最終話）あらすじと感想
魔王様の転職
来栖（成田凌）と千晴（小芝風花）の前に、「久しぶり」と現れた一人の青年。
それは、来栖の商社時代の同期・児玉（小関裕太）でした。
児玉は来栖が退社した直後に転職し、今はエネルギー開発を専門にする商社で働いているということです。
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「俺と一緒にアフリカで働こう」
児玉は来栖をそう言ってスカウトしました。
児玉のいる会社は即戦力を必要としていて、ハンデについても理解してくれるはずだと言います。
再び夢を追えるチャンスに来栖の心は揺れ動きます。
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そんな中、3年前に来栖が担当した滝藤航平（駿河太郎）が、再び相談にやってきました。
「もう一度夢を追いたいんです」
滝藤は3年前、広告プランナーを目指して転職活動をしましたが、広告代理店への就職は実らず、広告宣伝に力を入れている大手食品会社に入りました。
今は販促イベントの雑務をしているということです。
滝藤は、近頃10歳の息子に仕事をしている姿を偶然見られた時に、妙に後ろめたさを感じてしまったと言います。果たして自分は胸を張れる仕事をしているんだろうかと考えるようになり、再び広告プランナーを目指すことにしたのです。
しかし、滝藤は既に37歳。この3年間実績を積んでいるわけでもなく、未経験限界年齢をとうに越えています。
でも、滝藤は3年前に来栖に言われた言葉が忘れられないと言います。
「可能性がゼロでない限り、夢を追い続ければいい」
もし来栖なら、前に道がある限り進もうとするのではないかと滝藤に言われた来栖は何も言い返しませんでした。
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千晴は来栖の態度が意外でした。
来栖は「焚きつけた以上は、追い返せない」と言いました。
「夢を諦めたという思いは、蓋はできても消えませんから」
迷える魔王様
しかし相手は37歳の未経験者。しかも、前回は全滅しています。
営業の横山（前田公輝）は、「無理だ」とつっぱねました。
しかし来栖は食い下がり、なんとか横山から企画案を代理店に持ち込むという案を引き出しました。
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来栖は迷っていました。
洋子（石田ゆり子）にそれとなく「自分が辞めると言ったらどうしますか？」と聞いてみますが、洋子は「困る」と言いながらも、「あなたのキャリアはあなたのもの」と答えました。
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来栖がそんな話をしている最中に、再び児玉がやってきました。
千晴が応対すると、児玉は千晴を連れ出します。
児玉は、千晴が来栖にハッキリと意見しているのを見て、千晴なら来栖の心を動かせるのではと思い、来栖を説得するように頼みます。
千晴は、児玉から前職でアフリカに行った時の写真を受け取ります。
その写真の中の来栖は、千晴が見たこともない満面の笑みを浮かべていました。
「あいつが輝く場所はここだと思うんだよ」
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とはいえ、千晴は来栖にそんな話を出来そうにもありません。
敗れた夢は引きずる
2回目の面談で、滝藤が企画案を持ってきました。
しかし、どれもありきたりなものばかりでとても紹介できそうにありません。
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滝藤は、もはやクリエイティブ職でなくてもいいから、広告代理店に入れないかと言い出しました。
でも、それは夢を叶えることにはならない上、むしろ理想とのギャップを意識することになってしまい得策とは言えません。
「じゃあ、私はどうすればいいんでしょう？」
滝藤の問いに、来栖は何も答えませんでした。
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来栖はかつての自分の言葉で夢に縛り付けてしまったかもしれない滝藤を、どう導けばいいか迷っていました。
moyoko
確かなのは、本人が納得しないと、敗れた夢をずっと引きずることになるということです。
「来栖さんはどうなんですか？」
千晴は思わず声を出してしまいました。
しかし、その問いにも来栖は答えませんでした。
幸せになって欲しい
千晴は来栖が幸せになる選択をして欲しいと思っていました。
洋子は、来栖を導けるのは千晴だと言いました。
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数日後、滝藤は考える時間が欲しいと面談をキャンセルしてきました。
時間が出来た千晴は、来栖を呼び出します。
「これは面談です」
千晴は来栖にキャリアアドバイザーとして話を聞かせて欲しいと伝えます。
来栖は、千晴の成長をはかる「最終試験」として相談に乗ってもらうことにしました。
来栖は、迷っていることを正直に明かしました。
このままキャリアアドバイザーとして突き進むことに迷いはないと思っていたけれど、突然道が開けて、その道が夢に続いているからです。
でも、それが今も夢なのかというと、それもよくわかりません。
来栖の父は、来栖と同じくエネルギー開発の投資を手がける商社マンでした。
人の役に立つ仕事がしたいと思っていた来栖は、父の背中を追うように同じ仕事に就き、実際に役に立っていると感じました。
アフリカでの仕事をやりきることが自分の夢だと心から思ったと言います。
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千晴は来栖のアフリカでの笑顔を思い出し、好きだと思える仕事をするべきだと言います。
「つまり、君は転職すべきだと？」
「その正解は来栖さんにしかわかりません。それくらいは自分で決めてください」
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千晴は来栖には笑顔でいて欲しいと伝えます。
来栖は、この面談で少し自分と向き合えた気がしました。
面談が終わると、来栖がしっかりと考えられるようにと、他の社員が来栖の案件を預かると申し出てくれました。
洋子は「答え合わせは最後でいい。自分に素直に進みなさい」とアドバイスします。
父の働く姿
千晴は天間（白洲迅）の提案を受け、滝藤の仕事場を見学することにしました。
すると、そこには来栖の姿が。
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滝藤は、トラブルに動じることなくテキパキと指示を出し、部下からも信頼されていました。それでも、どうしてもどこか引っかかっていると話す滝藤。
そこへ現れたのは、滝藤の息子です。
彼は、以前偶然父を見かけた時に「かっこいい」と感じ、父の仕事をまた見たくなったというのです。
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「お父さん、かっこいいね！」
千晴は、仲間たちが探してくれた新しい求人を紹介しようと思っていましたが、必要ないかもしれないと思いました。
滝藤の今の問題は、過去の夢に囚われるあまり、今の自分に自信が持てなくなっていることではないかと思うからです。
来栖も続けます。
夢を諦める必要はないけれど、夢の形が変わることもあると。
「もう一度、今の自分に耳を傾けてください。」
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「あなたの人生、このままでいいんじゃないですか？」
滝藤の答えは、息子が持っていました。
好きな仕事
今回の件を通して、来栖もまた自分の夢の形も変わっていることに気がつきました。
今の自分は、一人でも多くの求職者の人生を良い方に導きたい。
笑顔で仕事なんて出来なくても構わない。
そう思えるのは、今の仕事が自分にとって大切なものだから。
「俺は、キャリアアドバイザーの仕事が好きなんです。それが、俺の答えです」
そこまで気づけたのは、優秀なキャリアアドバイザーの面談を受けたからだと話す来栖。
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その後、来栖は児玉に正式にスカウトの話を断りました。
一方の千晴は、「もっと成長するために」、来栖とお互い支えあえるようなキャリアアドバイザーになるために大阪支社に行くことを決めました。
「待っていてくれますか？」
「待っています」
二人は握手を交わします。
そして来栖はそのまま千晴を自分に引き寄せます。
「せいぜい頑張ってきてください」
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1年半後。
新体制となった『シェパードキャリア』は忙しい日々を送っていました。
千晴は元気でやっているのだろうかと思いを馳せる社員たち。
そんな時、来栖に千晴から電話がかかってきます。
「そろそろ優秀なパートナーが欲しいんじゃないですか？」
振り向くと、そこには千晴の姿が。
「ただいま戻りました！」
「おかえり」
二人は、肩を並べて歩き出しました。
ドラマ『転職の魔王様』 第11話 感想＆まとめ
最終回では、“魔王様の弟子”である千晴が転職で迷う魔王様を見事導き、立派な転職エージェントに成長を遂げる姿を見ることができました。
最後にほんの少しだけラブの要素が入っていたのが良かったですね！
仕事について色々と考えさせられるドラマでした。あと、猫のタピオカがとても可愛かったです！