『高嶺の花』あらすじ・ネタバレ感想!石原さとみと峯田和伸の格差恋愛の物語!生け花の家元争いの行方も描く。

『高嶺の花』あらすじ・ネタバレ感想!石原さとみが生け花の天才を演じたドラマ!

出典:『高嶺の花』公式ページ

高嶺の花』は、2018年7月11日から9月12日にかけて日本テレビで放送されました。

野島伸司脚本で、生け花の名家の娘と町の自転車屋の店主の釣り合わない恋愛模様と、生け花の家元争いを描いて話題になりました。

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【ネタバレ】『高嶺の花』あらすじ・感想

「第1話」あらすじ・感想

もも(石原さとみ)は、華道「月島流」家元・市松(小日向文世)の長女で、亡き母から受け継いだ美貌と才能を兼ね備えた女性です。

市松の後妻ルリ子(戸田菜穂)とは距離を置いていますが、異母姉妹のなな(芳根京子)のことは大切に思っています。

婚約者・吉池(三浦貴大)との結婚式当日、彼は「別の女性を妊娠させてしまい、ももとは結婚できない」と頭を下げてきました。

それ以来精神的に不安定になったももは、彼の後を追うようになりストーカー扱いされてしまいます。

一方、小さな商店街で自転車店営む風間直人(峯田和伸)は、寝たきりの母・節子(十朱幸代)の介護を長年続けています。

優しくて誠実な直人は、周囲の人々からぷーさんと呼ばれています。

しかし、冴えない風貌で彼女がいたことはありません。

ある日、直人の自転車店に泥だらけのももが訪れ、自転車の修理を依頼してきます。

高飛車な口調で着替えを要求するももに、直人は優しく対応します。

市松は「吉池のことを忘れるには新しい恋をすることだ。優しい人に自分の苦しみをバトンタッチしたあと、棄ててしまえばいい。」とももに言いました。

市松は急成長してきた華道の新興流派・宇都宮流水会に会員が流れてしまい悩んでいました。

次々と会員を獲得する宇都宮流水会代表・宇都宮龍一(千葉雄大)のやり方に対抗するにはももの力が必要と考えました。

自転車を引き取りに来たももは、直人の友人らに誘われスナックへ行きます。

キャバ嬢と勘違いされたももは、胸の中に押し込めていた破談話をしました。

「浮気相手の女性のお腹にいる命は大事だから、破談は仕方ない。でも、半年以上も引きずっている自分が嫌だ」。

すると直人は「あなたは、相手を憎めば楽になることが分かっているのに、憎もうとしない。愛している人を憎めない、いい女なんです。」と優しく語りかけました。

その言葉にももは涙が止まりませんでした。

翌朝、直人が用意した朝のみそ汁を食べたももは、半年間感じなかった嗅覚と味覚が戻っていることに気づきました。

華道をビジネスとして捉える龍一は、「月島流」との提携を申し入れ、月島流の安泰と引き換えに家元になる娘との結婚を条件とします。

市松は娘たちに無断で話を進めます。

そして華道のお披露目会でプレッシャーで何も話せなくなってしまったななのもとに、復活したももが現れます。

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傷心のももが、直人に出会い、その素朴な人柄に惹かれ始めました。横柄だけれども憎めない気さくなキャラクターのももを、石原さとみが彼女らしく演じていました。今まで自分の周りにはいなかったタイプの直人が、内に秘めている明晰な頭脳を持って、ももとの格差を超える切り札となるのか、期待が持てます。

「第2話」あらすじ・感想

ももが舞台上で堂々と花を生けると、会場からどよめきと大拍手が沸き上がりました。

ところが、市松はももの生け花には迷いがあり、吉池との破談から立ち直っていないことを見抜きます。

市松は、政略結婚を急ぐ龍一に、延期を伝えるのでした。

一方、自分の娘・ななを家元したいルリ子は、龍一に接近し、月島流会員名簿と引き換えにななとの結婚を持ち掛けます。

しかし、龍一は、「何か別のものを」と要求し、2人は同盟を築く保証として男女の関係を結びます。

龍一は、言葉巧みにななを誘います。

会話の途中で倒れた龍一を介抱したななは、彼に興味を持ち始めるのでした。

ももは、後ろ生けができず悩んでいます。

そんなある日のこと、友人にそそのかされた直人は、ももに勤務先のキャバクラ店に遊びに行くと電話を入れます。

ももは、彼らのためにキャバクラ店の面接を受け採用されました。

さっそく来店した直人たちはキャバ嬢・ももに大興奮です。

「付き合っちゃう?」と話に乗るももに対し、「俺、好きっていいましたっけ?」と真面目に答える直人に周囲は白けてしまいました。

吉池はももに復縁を持ちかけますが、ももは「あなたはパパになるの。愛情より、責任のほうが重いの!」と断り指輪を返却しますが、彼が立ち去ると泣き崩れるのでした。

その後、直人の自転車店に来たももは、「直人と付き合うことに決めた」と宣言します。

驚いた直人が煮え切らない返事をすると、ももは彼をビンタし出て行きます。

鼻血を流した直人は「元気になって良かった」と呟くのでした。

数日後、夏祭りで太鼓を叩く直人のもとに、ももが現れます。

直人に誘われやぐらの上へあがり太鼓を叩くももの目から涙がこぼれます。

直人は母の「何もしていないのに女が泣く時は、忘れられない男がいる」という言葉を思い出していました。

直人の誠実な人柄に触れたももは、「吉池を忘れさせることは簡単」という直人の言葉を信じようと思い始めていました。

一方、吉池は妻の真由美(西原亜希)が月島流の元師範代だったことを知り、真由美との結婚、ももとの破談が仕組まれたものではないかと疑うのでした。

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ももは、元彼を忘れるため直人に交際を持ち掛けますが、直人はその申し出を流します。ですが、ラストでは、ももは、直人の誠実で優しい人柄に本心から信頼できると思い始め、自然と恋に発展しそうな予感です。ももと吉池の破断の目論見も、真実が垣間見えてきました。

「第3話」あらすじ・感想

直人とももは、佳代子(笛木優子)のスナックへ行きます。

直人は亡き母が夫に先立たれてショックを受けた時、幸せだった頃の思い出話を直人に聞かせることで傷が癒され、立ち直ったと話しました。

そして直人は元彼との思い出話を自分が聞けば、ももの心を癒せると考えました。

しかし、元彼話を聞いて平気ならば、直人にとってももは友人だということになります。

また、自分の心をさらけ出さない直人にももは不満です。

怒りが爆発したももは、コップの水を直人にぶちまけて帰ってしまいました。

ももの家に吉池が現れ、月島流師範の免状を渡されます。

その免状に真由美の名があるのを見たももは、吉池との破談に父親が絡んでいることに気づきます。

市松に命じられた月島家の運転手・高井(升毅)が、真由美を選び、吉池にハニートラップを仕掛けたのでした。

市松は、吉池との恋愛からももの華道には迷いが生じ、「後ろ生け」もできなくなったことを危惧していたのです。

「華道家に色恋は必要ない。本来の自分と後ろ生けをするもう1人の自分がいればいい」と語る市松に、ももは家元にはならないと泣きながら反発しました。

植物園でももと再会した直人は中学の時に尊敬していた父を亡くし、自分の庭に花を咲かせる必要がなくなったため、他人の庭に水をやることで自分の存在意義を確かめていたことを知ります。

ももは彼にキスしてそっと抱きしめるのでした。

龍一に惹かれ始めたななは、彼が主催する華道ショーに出かけます。

そして「月島流の家元と結婚するのが自分の運命だ」と言う彼に対し、「私が家元になったら、それが運命になるのね」と強く決意するのでした。

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最初の方では、もものことを思ってこその直人の言動が、ももの女心を理解しきれず空回りしてしまいます。けれども、植物園で直人が自分の核心に触れることを打ち明けると、ももの心を溶かします。相容れないこれまでの人生観、対照的な2人だからこそ惹かれあっていくのでしょうね。

「第4話」あらすじ・感想

直人は恩師から引きこもりの中学生・堀江宗太(舘秀々輝)を預かります。

不貞腐れてろくに口も利かない宗太を見た直人は、自転車で日本1周の旅に出るように勧めます。

宗太は直人とのラインに励まされながら、旅を続けます。

ももは吉池に妻・真由美の免状を返却し「いくら家元の命令でも、妊娠まではできない。」ときっぱり言います。

「今は好きな人がいる。その人は私の自転車を直してくれた。私のことも治してくれそうな気がする。」と言うのでした。

ももが「僕は自分がされて嫌なことは人にはしない。」という直人の言葉を嬉しそうに呟いています。

それに気づいた運転手・高井は、図書館に本を返却に来た直人に声をかけます。

そしてモネの画集を観た直人の感想が、ももの亡き母・千恵子と似ていることに気づき驚くのでした。

ななは市松に、「家元になるチャンスをください」と直訴します。

すると、市松からももを罵るようにけしかけられます。

市松から「鏡の間」の使用を許可されたななは「後ろ生け」の練習に励みますが、満足な後ろ生けができないななは龍一の自宅を訪れます。

龍一はネクタイで彼女に目隠しをして、後ろ生けのレッスンを開始します。

ルリ子は娘の心境の変化に喜ぶ一方、龍一にどんどん引き込まれていきました。

ルリ子の浮気に気づいた市松は、「お前は美しいが、空っぽだ」と吐き捨てるのでした。

直人は雑誌に載った写真から、ももが月島家・令嬢であると知ります。

また、高井と市松の会話から、高井がももの実父であることがわかります。

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ももは市松ではなく運転手高井と前妻の間に生まれた子どもでした。ももの亡き母と直人には共通点があり、ももが直人に惹かれたことが理解できます。そして、自分の子ではないももを家元にさせようと固執する市松の複雑な心理は、今後どのように展開していくのか、見ものです。

「第5話」

一人旅中の宗太は、高い場所に咲いている白い百合の花を摘もうとして転落してしまいます。

気を失って倒れている宗太を助けたのは、近くの小屋に住む坂東(博多華丸)でした。

自分をイルカと名乗る坂東は、「崖っぷちに咲いている花は近寄ってはいけない。高嶺の花だから、人の手に摘まれたくないんだよ。」と諭します。

テレビ電話で坂東の姿を見た直人は「この人は、大丈夫。」と頷きました。

直人を月島家に招いたももは市松らの前で「自分は月島家を離れて風間家に嫁ぐので、ななを家元にして欲しい」と言います。

しかし、市松は「自分の意向に背くなら破門にする」と言い放ちます。

市松を追いかけたルリ子は「ななを家元にして欲しい。」と懇願します。

業務提携を申し出た龍一とななが交際していると聞いて驚く市松は、「なんと愚かな女だ。」と嘆きます。

怒りに燃えたルリ子は、ななを家元にするための裏工作を開始します。

ももを呼び出した真由美は「数日前から夫が帰っていない」と告げ、結婚破断についても謝罪しました。

その頃、月島家に侵入した吉池が市松を暴行していました。

市松からの指示で、怪我の原因は風呂場で転んだことになりました。市松は病室に駆け付けたももに、婚約破談を仕組んだ自分の因果応報だと言い、実母の話を始めます。

出産時に母と子の選択を迫られた実母は、月島の後を継ぐ子を自分の命を引き換えに産むと懇願しました。

その願いがあったから、ももを家元にしたいのだと市松は語るのでした。

月島流の奥義・後ろ生けは清濁併せ吞む孤独な家元ができる技です。

この技を習得するには、素の自分と邪悪なもう1人の自分が必要になります。

邪悪なももが誰かを裏切ることで得られる罪悪感や孤独が、華道家として成長させると市松は語ります。

それを悟ったももが泣きながら自宅に帰ると、吉池が待っていました。

「自分を嵌めた妻と離婚する。僕を愛してほしい。」と泣き崩れる吉池をももは思わず抱きしめます。

翌朝、直人の自宅に行ったももは、上機嫌で朝食を作っていました。

その姿を見た直人は「朝に機嫌のいい女は、前夜亭主に抱かれている。普通にしていたら、ばれそうだから。嘘と裏切りを隠しているのよ」という母の言葉を思い出していました。

直人は祖母から母に受け継がれてきた婚約指輪をももへ渡します。

自分の指で輝く指輪をももは泣きながら見つめていました。

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ももの出生の秘密が明らかになり、直人と結婚し幸せになろうとしていたももの運命がまた変わってきます。直人との結婚を急ぎながら、吉池のことを受け入れているような矛盾した行動は、どのような意味があるのでしょうか。直人はそんなももをまるごと受け入れようとしているようですね。自転車で旅をする宗太と坂東の伏線は、何を意味するものなのでしょうか。坂東はこの時点では、高嶺の花のことを近寄ってはいけないと言っています。

「第6話」あらすじ・感想

坂東は医師から脳腫瘍の手術を勧められたのですが、怖くて病院から逃げ出していました。

これを聞いた宗太は、必死の思いで手術を勧めるのでした。

ななは、ももの行動を咎めますが、ももは「芸術家になる自分にかけているのは罪悪感、それが必要なの」と答えます。

ななが龍一に相談すると、龍一は「自分が今までされた一番酷いことを直人にもぶつけて罪悪感を味わい、後ろ生けに必要なもう1人の自分を引き出そうしている」と見抜きました。

一番酷いこととは、結婚届を提出した直人との式直前の破談だと気づいたななは、急いで直人に知らせますが、直人はももの策略を全て分かって受け入れていたのです。

婚姻届を用意したももは区役所の夜間受付で婚姻届を出していました。

しかし、ももの策略を見抜いていた直人は提出済みの婚姻届を回収するのでした。

ルリ子は、ななを支持する師範代のリストを龍一に手渡します。

そのリストは龍一から市松へ渡り、それを見た市松は後継者選びの場を設けると宣言します。

市松の本心は、実子であるななを家元にすることです。

その頃、ある教会では直人とももの結婚式が行われていました。

そして、誓いのキスをしようとした時に吉池が乱入します。

「ごめんなさい」と言い残し吉池と逃げるももは、振り返って直人の顔を見ます。

直人は優しい微笑みを浮かべてももを見送っていました。

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家元になるために必要なもう1人の自分を呼び戻すために、ももは心を鬼にして直人への酷い仕打ちを決行します。それがもものためになるのならと、すべてを受け入れる直人の愛情は、理解しがたいほどの究極のものですね。市松のゆがんだ考え方は、姉妹を争わせるということにもなり、尊い芸術がこのような形で生まれても人を感動させられるとは思えません。

「第7話」あらすじ・感想

結婚式場から吉池と一緒に逃げ出したももが自宅マンションへ戻ると吉池の失踪以来、ももとずっと連絡を取り合っていた妻・真由美が待っていました。

吉池は驚きますが、臨月を迎えた真弓と今後について話し合うことになりました。

ももは自分の裏切りで悲しい顔を見せるはずの直人が、去り際に微笑んでいた理由が分からず悩んでいました。

ももはななに「もう誰とも結婚や恋愛はしない」と言います。

ななは直人がももの裏切りを分かっていたことを話し、彼が回収した婚姻届を姉に返却しました。

一方、高井は佳代子の店に集まった商店街の人々にももの行為を土下座して謝罪します。

ももを責める気持ちが全く無い直人は高井の謝罪を受け入れるのでした。

その後、秋保から微笑んだ理由を聞かれた直人は「悲しい顔ができなかった。微笑むことでももの心に種を捲いてしまった。」と反省していました。

数日後、神宮流の次期家元候補・神宮兵馬(大貫勇輔)が月島家を訪問し、市松、ルリ子、ももは会食の席を設けます。

その席で兵馬は、ももが後ろ生けに必要な「もう1人の自分」が見えず、苦悩していることを見抜きます。

ももは、兵馬に龍一のことを尋ねると新宮家の婚外子の1人だと答えました。

かつて2人は、腕前を競う俎上の場で争ったことがあり、龍一は兵馬に大敗していたのです。

図書館にでかけた直人は、ふとしたことから看護師・新庄千秋(香里奈)と親しくなります。

ある日、図書館にいた直人に宗太から坂東が倒れ意識がないという連絡が入ります。

千秋は彼を車に乗せて現地に向かいました。

その頃、宗太は走行中のトラックに助けを求め坂東は病院に行くことができ一命をとりとめました。

病院に駆けつけた直人と千秋に見送られた宗太は、再び旅に出るのでした。

龍一の部屋を訪れたななは、彼と密会する母を発見しショックで外に飛び出します。

兵馬に勝ちたい龍一は月島流の支持票を求めて市松に近づき、交換条件としてルリ子を誘惑しななを傷つけたのです。

純粋な心のななに「もう1人の自分」を作らせ、「たゆたう光と影」の意味を教えようとした市松の策略に乗った龍一でしたが、傷ついた彼女を想い胸の痛みを覚えていました。

月島家の蔵で自分自身を傷つけ血だらけになっていたななは、ももに救出されます。

市松から「私は、お前の味方だ。家元に憎しみは必要なもの」と言われたななは、「絶対に許さない」と呟くのでした。

ももから直人のことを聞いた兵馬は「心の種を捲かれたね。恋愛感情のない人と関係を持てば、種を燃やせる」。

これを聞いてももはまた悩むのでした。

そして、ももは直人から貰った指輪を返すため佳代子の店へ行きます。

直人は「あなたは高嶺の花、どこかできれいに咲いてくれるだけで、生きててくれるだけでいいんです。」と話し指輪を受け取ります。

直人の気持ちをやっと理解したももは車の中で号泣します。

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ももは市松のようなやり方でもう1人の自分を取り戻すことはできないようです。直人を捨てても、直人を好きという気持ちが残っています。人間としての正の感情、愛や喜びを原動力に素敵な花を生けられないのかとどうしても思ってしまいます。

「第8話」あらすじ・感想

ももは直人との恋で華道家に必要な「もう1人の自分」を見失いました。

それを見抜いた兵馬は彼女の前で後ろ生けを披露し、かつての技量を取り戻すには「誰もいない場所でたった1人で咲く覚悟が必要。」とアドバイスしました。

市松は師範たちの前でももとななを競わせる「俎上」を行い、次期家元を決めると宣言します。

そして、市松は「出来上がった作品だけで判断する」と言いました。

「俎上」が開始されももは直人から受けた深い愛、ななは自分を裏切った龍一への憎しみが頭をよぎる中、それぞれの作品を完成させます。

その1つは穏やかで落ち着いたもの、もう1つは激しい情熱を感じさせるもので、全く対照的な作品でした。

6人の師範たちは3票ずつ投票し、最終的な判断は市松に委ねられました。

市松は激しい情熱を感じさせたななの作品を選び、彼女を次期家元に決定します。

そしてももの作品には衰退の影が見えたと酷評し、「もう一度チャンスを!」と泣きすがる彼女を無視して立ち去ります。

亡き妻と運転手の娘・ももを傷つけ、実娘・ななを家元にするという市松の策略が成功したのです。

直人から千秋を紹介された佳代子や商店街の人々は、気さくで明るい彼女が新しい恋人になることを期待します。

しかし、直人と千秋はあくまでも仲の良い友人関係というスタンスでした。

直人は宗太と連絡を取り合い、少しずつ成長する彼を見守っています。

そして、生け花に関するあらゆる本を図書館で借りた直人はももが見失った「もう1人の自分」が何なのか理解しようと悪戦苦闘します。

ななに敗れたももは母の墓前の前で泣き崩れ、自暴自棄の毎日を過ごしていました。

そしてななと高井の阻止を振り切ったももは、「直人が捲いた心の種を燃やせる」と言う兵馬のマンションへ向かいます。

ななから事情を聞いた直人は千秋の車で兵馬のマンションへ行きベッドで眠るももを抱きかかえました。

そして、直人は兵馬に「もう1人の自分とは子どもの頃の自分じゃないですか?だとしたら、一度消えたら二度と現れない」。

さらに「ぬいぐるみに名前をつけて友達にしていた幼い子どもが、成長していくと必要じゃなくなる過程に似ている。」と語りました。

今まで人を愛したことがなく精神的に成熟していない兵馬や市松には「もう1人の自分」が見えており、人を愛した経験があるももには見えなくなってしまったのでした。

そして「心の種を燃やせば、もう1人のが見える」という兵馬の話は、ももを弄ぶだけのウソだったのです。

兵馬のマンションを出た直人は高井の車にももを乗せ、彼女と笑顔で別れるのでした。

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もう1人の自分を取り戻すために苦しんでいるももでしたが、もう1人の自分は幼い自分であることが明示されました。人を心から愛したことのない者、満たされない思いがある者にはもう1人の自分が見れますが、心から愛する人と結ばれ、自分以上に相手のことを思いやる心が育まれればもう1人の自分は見えなくなるのです。

「第9話」あらすじ・感想

「俎上」の場でももに勝ち次期家元に決まったななですが、自分の方が優れているとは思えない彼女は市松に自分を選んだ理由を尋ねました。

すると市松は「ももが実子ではない」と告白し、ななとルリ子は愕然とします。

数日後、京都神宮流次期家元を決定する「俎上」の場が設けられ、兵馬と龍一が争うことになります。

裏工作をしてきた龍一は余裕の表情で俎上に臨みますが圧倒的な差で兵馬に負けてしまいます。

肩を落とす龍一に「かわいそう」と声をかけたななは、同情票を1つ入れました。

龍一のもとを訪れたももは、彼から自分が市松の実子ではなく月島流の「俎上」も、ななを家元にするための出来レースだったと聞かされ龍一にビンタしてしまいます。

その後、市松に育てて貰ったお礼を述べたももは以前勤務していたキャバクラへ行きます。

直人は再びキャバ嬢になったももを連れ出そうとしますが、彼女からストーカー扱いされてしまいます。

直人から「ももは出自が分からなくて混乱している。彼女の痛みを自分と高井さんと分配しませんか。」と言われた高井は、ももに「自分が父親だ。」と告白します。

しかし、ももは高井を拒否しました。

引っ越しの準備を済ませた龍一のもとを訪れたななは「月島流の家元にならない。一緒に行く」と伝えます。

ななの純粋な愛に涙する龍一を彼女は優しく抱きしめるのでした。

一方、親友のももから頼まれて直人にハニートラップをしかけた千秋は、彼の温かい人柄に惹かれ始めていました。

ももからトラップに引っかかった直人を見れば諦めがつくと相談されて彼に近づいた千秋でしたが、次第に興味を持つようになったのです。

ケガを心配して直人の自宅を訪れた千秋は、「私ならプーさんの気持ち分かってあげられる。傷つけたり、寂しい思いをさせたりしない」と告白します。

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この回は、ななが本当の愛を見つけました。龍一は、神宮司家家元と愛人との間に生まれた子で、正妻の子である兵馬のことを憎んでいました。自分の野望のためにあらゆるものを利用してのし上がってきた龍一ですが、ななの愛を受けて、劣等感や罪悪感を浄化しました。後半の芳根京子の演技は目を見張るものがあります。

「最終回」あらすじ・感想

千秋から誘惑された直人は「俺の頭にはももさんの顔が浮かんでいる。ももさんのことを大切にする。」ときっぱり断ります。

千秋と直人の会話を密かに聞いていたももは、「ありがとう。」と言って泣き崩れるのでした。

一方、龍一と生きる覚悟を決めたななは月島家の財産を相続放棄し、次期家元を辞退したいと市松に申し出ます。

ルリ子は猛反対しますが、市松はななの申し出をあっさり認めその場で破門を言い渡しました。

そして、龍一を呼び出した市松は「ももなら兵馬がひれ伏すほどの才能を持っている。」と話しももとの縁談を持ち掛けます。

その後、龍一はななやルリ子の前から姿を消してしまいました。

一方、市松から月島流次期家元として正式に認められたももは、直人に感謝を伝え「華道の自信を取り戻して、1人で立てるようになりたい。」と言って別れを告げました。

それでも諦めきれない直人は、佳代子らに「宗太が摘もうとして失敗した、崖に咲いたユリの花を取りに行く」「その花をももさんに渡せば彼女の気持ちを変えられる。」と言い出しました。

タクシー運転手・田村の車に乗った直人らは、宗太のユリが咲く山梨へ行きます。

現地に到着した直人は崖を必死によじ登りユリを手にしますが、転落し入院してしまいます。

一方、ももは世話係の金(庄司照枝)と銀(庄司花江)から亡き母・千恵子は家元が嫉妬する才能を持っていたけれど、月島流ではないと辞めさせられたことをと聞きます。

そして生前の千恵子が自分の華道を「私はお花」だと言っていたと聞き考え込むのでした。

その夜、エントランスに置かれた直人のユリの花を見つけたももは千恵子の言う「私はお花」の意味に気づき「俎上」を開くことにします。

俎上当日、会場へ向かうももは高井に「お父さんの人生を肯定してあげる。」と語りかけます。

それを聞いた高井は目を潤ませるのでした。

ももは「月島流を離れて新しい流派を興す」と宣言し花を生け始めました。

「太陽に一番綺麗な顔を見せる花は喜びに満ちている。ならば私も花になり、太陽のようなあの方に顔をむけましょう」

「私はお花。邪気のない花。この愛が叶わなくても、あの方は唯一無二の光」と語り、直人への素直な気持ちを表現した生け花が完成します。

市松は千恵子の生け花を受け継いだももを褒め称え、彼女の新流派立ち上げを認めました。

そして、ルリ子が月島流の復活を願い奮闘していると知った市松は、お互いのわだかまりを解消し和やかに会話していました。

ななは牧場で馬の世話をする龍一のもとへ行き、「これが私の運命」と伝えます。

龍一はななを抱きしめるのでした。

その頃、自転車旅行を終えて商店街に戻った宗太は出迎えた母親・商店街の人々・同級生・イルカらに感謝の言葉を述べます。

それから数日後、直人と結婚し商店街で生け花教室を開いたももは、受講生たちに「楽しんでお花を生けて!一番大切な人を思い浮かべて。」と明るい笑顔で呼びかけていました。

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ももが月島流をつがず、新流派を立ち上げました。ももの亡き母は、人間の喜びや幸せ、愛情といった正の感情を昇華し花を生けるというスタイルでした。この母のスタイルをヒントに桃は新流派を開きました。高嶺の花と言われ続けたももですが、花は光を注いでくれる太陽つまり男性を見ていればいいのだと気づき、だからこそ綺麗にさけるのだと悟ったのです。ラストでは誰もがお花できれいに咲くことができる力があり、その源となる太陽が必ずあるのだということを示唆していました。

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