映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』あらすじ・ネタバレ感想!エンタメ一辺倒の激アツ戦車バトル映画!

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』公式ページ

『フューリー』より『ガルパン』に近い!

ひたすら陽性でアゲ感満載の露製戦争娯楽アクション!

ポイント
  • 説教がましくない激アツ戦車バトルストーリー
  • こだわりまくった兵器描写
  • 徹底的な現場目線で戦士たちを称える

それではさっそく映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』をネタバレありでレビューします。

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』作品情報

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』作品情報

出典:映画.com

作品名 T-34 レジェンド・オブ・ウォー
公開日 2019年10月25日
上映時間 113分
監督 アレクセイ・シドロフ
脚本 アレクセイ・シドロフ
出演者 アレクサンドル・ペトロフ
イリーナ・ストラシェンバウム
ヴィンツェンツ・キーファー
ヴィクトル・ドブロヌラヴォフ
アントン・ボグダノフ

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』あらすじ


第2次世界大戦中、ソ連の新米士官イヴシュキンは初出撃で健闘したが敗れ、ナチスドイツの捕虜になってしまう。

彼が戦車の指揮官であることがわかると、ナチスの戦車戦演習のためにソ連軍の戦車T-34を操縦するよう命じられる。

戦車の整備と演習の準備期間をもらったイヴシュキンは、捕虜仲間たちと隊を組む。
出典:シネマトゥデイ

【ネタバレあり】映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』感想レビュー

サービス精神に溢れた戦争映画

『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』はド直球の戦争エンタメアクション映画でした。

ロシア軍も全面協力でひたすら戦車バトルのカタルシスを描いています。

ロシア製戦争映画でここまで陽性な内容はかつてなかったんじゃないでしょうか。

いままでアーティスティックな映画ばっかり撮っていたニキータ・ミハルコフ)第67回アカデミー賞外国語映画賞受賞『太陽に灼かれて』などが有名)が製作ですし、ロシアってそもそも暗い映画が多いので重苦しい内容を予想していたのですが、むしろ今どき珍しいくらいのエンタメに徹した戦争映画でした。

昨今は戦争を美化することにうるさい世の中なので、むしろもうハリウッドでは作れない内容かもしれません。

イギリス製で独ソ戦を描いた『スターリングラード』や最近のアメリカ製戦車映画『フューリー』のほうがよほど陰惨で暗い映画でした。

もちろんそういう映画も必要なんですけどね。

もうはっきり言ってしまうと『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』は、ロシア製『ガールズ&パンツァー』とでも呼んだ方がいいと思います。『ボーイズ&T-34』みたいな(笑)

とにかく『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』は外連味と燃えを優先しています。

まず、冒頭の段階で主人公のイヴシュキンが仲間と食料補給車で雪道を進んでいると、ナチスドイツの戦車に遭遇してしまい、いきなり砲撃を受けます。

そこでイブシュキンはなんと、ガタガタ揺れる低スペックの補給車で敵の発射のタイミングを呼んで次々砲弾を躱しまくり、追跡を撒くのです。

主人公のスキルを提示しつつ「この映画は見せ場優先で行きますよ!」と宣言している明快なオープニングにテンションが上がります。

ちなみにこの時、パンツァー戦車に乗っているのは劇中を通して主人公のライバルになるナチス将校イェーガーです。

ドイツ語で“狩人”という意味であり、分かりやすいネーミングにまた好感が持てます(笑)

そして追手のナチス軍が迫る中、またすぐに戦車戦がテンポよく始まっていきます。

そこでイヴシュキンは腕前を買われて奇襲作戦での砲手兼車長をまかされ、前線に赴くというとんとん拍子ぶり。

そして近くのもぬけの殻になった農村にやってきたイブシュキンの戦車は干し草の中に隠れて、村に入ってきたパンツァー戦車を撃破、そこから怒涛の戦車戦が始まります。

本物の現存したT-34やパンツァー戦車を使用、セットで細かく一から作った農村など本物志向で見せる映像はド迫力です。

ちなみに本物志向にこだわった戦車や美術ですが、アクションでは衒いなくCGを多用しているのも『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』のいいところです。

砲弾が発射される前に一度砲手内でガコッと後ろに弾が下がるのを見せたり、発射された瞬間やギリギリのところで躱すのをスローモーションで描いたり、リアルさのためでなくバカっぽさギリギリのカッコよさのためにCGを使っています。

VFXチームはあの超大作インド映画『バーフバリ』2部作と同じスタッフということでそれも納得です。

他に連想したところで言うと、『少林サッカー』に代表されるチャウ・シンチー映画のCGの使い方にも近いと思います。

ちなみに弾が車体に当たっても最近のリアル路線戦争映画みたいに兵士が肉塊になるような悲惨さはありません。

血糊は最低限の使用量でお子様連れで見ても無問題です。

そして序盤から大サービスの戦車戦が起こったあと、イヴシュキンは僅差でイェーガーに負け、捕虜として強制収容所に入れられてしまいます。

僅かなチャンスに賭ける脱出劇!

2年が経ちナチスの戦局が劣勢に立たされていた頃、イヴシュキンは収容所で毎日働かされていました。

イェーガーは出世し、収容所を仕切っていました。

ある日、若手兵士をいち早く一人前の戦車兵にするために、演習を行えという上層部の通達が来て、イェーガーはソ連兵を非武装の戦車に乗せて演習の相手役兼標的にするというアイデアを出します。

そしてイヴシュウキンが指名され、彼は同乗の戦車兵を選べと言われます。

ソ連捕虜兵の中から曲者ながら腕は確かなヴァシリョノク、ヴォルチョク、イオノフが選ばれ、急ごしらえの戦車チームが組まれます。

このチームはただ単に標的にされるだけのはずでした。

しかしナチス兵が用意してきたT-34戦車は最近捕虜として捕まった兵士のもので、杜撰にも整備までイヴシュキンたちに任せてしまいます。

彼らが車内を見るとそこにはなんと6発の砲弾が放置されていたのです。

こんなチャンスは逃すわけにはいきません。

イェーガーたちはイヴシュキンたちを一方的に嬲って最終的に殺すつもりでしたが、イヴシュキンチームは一瞬の隙を突いて収容所を脱出するため計画を練り始めます。

また、収容所にはほかの捕虜への通訳として働いているロシア娘アーニャがおり、彼女はイヴシュキンと親密になっていました。

イヴシュキンはアーニャも一緒に逃げられるようにしますが…。

とあらすじはここまで。

『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』は現場目線の戦争映画

前半のド直球な戦争アクションから後半は『大脱走』などに代表されるような戦争映画のもう一つの王道ジャンル収容所脱出モノにシフトする『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』。

一瞬の隙を突くサスペンス脱出劇の演出もハラハラしますし、そこから終盤には市街を舞台にした激しい戦車戦が用意されています。一粒で何度も美味しい映画です。

凸凹チームの足跡チームワークがどんどん深まっていくさまも熱いですし、ただ守られるだけの存在ではない美女ヒロイン・アーニャも魅力的で徹底的にエンタメを通しています。

そうやって間口は広いんですが、T-34洗車とパンツァー戦車の搭乗員の数の違い、スペックの違い、得意不得意の戦い方の違いもしっかり描いてミリタリーファンも大満足間違いなし。

何よりもいいのは、殊更に「戦争はよくない」みたいな悲観的な雰囲気を出さず、またイデオロギー関係なく現場で命を張る兵士たちをたたえている点です。

もちろん戦争は絶対ダメなのですがそんなわかりきったことをわざわざエンタメ作品で言う必要はないと割り切っている姿勢がきもちいい。

ソ連もナチスも好感度は低い国なのにどちらもかっこよく描かれ、最後は両方の兵士たちを労いたくなります。

こういう追悼も必要ですよね。

見ればアガること間違いなしの最高の戦争アクション映画です!

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』まとめ

以上、ここまで映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』についてネタバレありで紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 間口の広いエンタメであり、またマニアックなミリヲタ要素も満載
  • キャラもみんな立っています
  • ケレン味あるCGも最高
  • 現場兵士への最高の追悼