「少年ジャンプ+」で累計閲覧数1億3千万回を突破した田中靖規原作の人気作品『サマータイムレンダ』。
激闘を繰り広げるひづると雁切。
朱鷺子が操るギルとロズも加勢し、戦いはさらに激しくなっていきます。
その一方で、慎平と「澪」はもう一人の雁切のもとへ向かっていました。
「澪」が紙垂彦を迷わず刺殺しますが、その後「影」の気配を頼りに移動すると、息絶える寸前の朱鷺子の姿が。
根津と凸村に逃がしてもらったと語る朱鷺子は、すぐにひづるたちのもとへ行くよう慎平に懇願しますが……。
早速、アニメ『サマータイムレンダ』第20話をレビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第19話のあらすじと振り返り
――8週目。
「潮」を失った慎平の前にハイネが現れます。
ハイネはその場にいた子供の一人をコピーし、野良の「影」たちを呼んで慎平を追い詰めますが、「潮」の声が聞こえた途端に動きを止め、やがて姿を消しました。
その声が聞こえなかった慎平にとっては突然の出来事でしたが、急いでひづるに電話をし、状況を伝えようとします。
しかし、以前のループで慎平をコピーしていたハイネが「慎平」となり、ひづるとの電話を乗っ取ったせいで、連携は取れませんでした。
コフネに戻ると、澪と窓の姿がなく、澪の部屋には床に縫い留められた「澪」が取り残されていました。
澪のもとにも「慎平」=ハイネから連絡があり、どこかへ呼び出されたようです。
「澪」を解放しているとハイネから電話が掛かってきて、澪と窓はアランの畑に、ひづるは離れ小島の虎島にいると告げられました。
その2ヶ所は離れた場所にあり、慎平はどちらに向かうかの選択を迫られます。
――時は10分前。
ひづるは根津、朱鷺子、凸村とともに虎島が見える位置にやって来ていましたが、電話の相手がハイネだった可能性も加味し、一人で虎島へ向かうことに。
道中、竜之介と人格を交替し、虎島で待ち受けていた「慎平」と対峙します。
武器を手にした雁切は、竜之介が2秒先の未来を見て動けることを知ったうえで攻撃を仕掛けてきます。
やがて竜之介が対応してくることを理解すると、シデの姿へと変身しました。
シデは2秒先を見て動く竜之介に対抗するため、ハイネからテレパシーを受けて攻撃してきますが、竜之介は自分がより早く動けばいいのだと考えます。
シデ以上のスピードで攻撃を繰り出した竜之介は、ついにシデの頭部をハンマーで叩き割ることに成功しました。
シデがすぐに身体を復元してしまう一方で、竜之介はひづるの身体が限界を迎えていることに気付き、逃げる方法を考え始めます。
すると、意識の中のひづるが髪をほどき、人格を交替。
身体はひづるのものに戻り、話しているのもひづるですが、竜之介の意識もあるという今までにない状態となります。
緊急事態だと言って竜之介に直接語りかけるひづるは、自分の身体が壊れるまで逃げずに戦うよう告げるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第20話あらすじ・感想
正義
ひづると雁切の戦いが白熱する中、ハイネはひづるがこの島へ戻ってきた理由を問います。
自分のせいで竜之介を失ったと思っており、償う機会を探していたひづる。
今回がその機会だと思った彼女は、これから失われる命を救うことで償おうとしていました。
シデは赤の他人を救おうとするひづるを嘲笑い、「正義」を振りかざしていると言います。
すると、ひづるは「正義?」と大笑いし、今度はハイネに問いかけます。
「もっと俯瞰したまえよ、ハイネ。 その男は本当にお前のために動いているのか」
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シデは一瞬ハッとしたものの、すぐに落ち着き払った様子で誤魔化しました。
ひづるは、できればハイネには見せたくなかった奥の手を使うことにします。
それは空っぽのシデの泥鎧の中へ竜之介のデータを送り込み、その素材を利用して竜之介の身体を生み出すことでした。
このひづるの考えは上手くいきますが、彼女自身は血を流して倒れてしまいます。
そこへロズとギルを連れた朱鷺子が加勢し、ひづるの身体を支えました。
いくつもの選択肢
一方、慎平と「澪」は、澪と窓を追ってアランの畑へ向かっていました。
そこにはもう一人の雁切――紙垂彦が待ち受けており、一歩遅かったと告げられます。
紙垂彦は「潮」がいなくなったことに気付いていないようだったので、慎平はそれらしく話を合わせました。
その隙をついて「澪」は迷わず紙垂彦を刺殺し、同時に澪が亡くなった気配を感じ取ります。
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新たな「影」の気配を感じ、それを頼りに移動すると、その先には血を流して倒れる朱鷺子の姿がありました。
根津と凸村に逃がしてもらい、「澪」の気配を追ってここまで来たという朱鷺子は、ひづるたちのもとへ向かうよう慎平に懇願すると、息絶えてしまいます。
「澪」は朱鷺子の記憶を慎平に共有し、虎島へ向かおうと提案。
しかし、慎平は今見た記憶から、虎島へ行かずにループすることを選択します。
今からひづるたちのもとへ行っても間に合わないならば、少しでも前の時間に戻り、澪たちもひづるたちも救おうと考えたのです。
「澪」に時間との勝負になることを伝えると、慎平は朱鷺子が持っていたデリンジャーの銃口を自身のこめかみに突き付け、引き金を引くのでした。
心配無用
9週目スタートから28分後――10時39分。
アランの畑へ向かう澪と窓を引き止めることに成功した慎平と「澪」は、今度こそ虎島へ向かいました。
その道中、「影」の群れに遭遇しますが、「澪」の力で飛び越え、完全にスルーして駆け抜けていきます。
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森を抜けて虎島へ出ると、ちょうどシデの攻撃によってロズが爆散するところでした。
ギルに乗った朱鷺子、根津、凸村の前に着地した慎平と「澪」は、前回の戦いの顛末を知っているため、朱鷺子に手出し無用だと告げます。
その矢先、目に入ってきたのは、胸部に刃が突き刺さった状態でシデの足元に倒れている、ひづるの姿でした。
打つ手なし
根津は慎平がループしてきたことを知り、ハイネに自分たちの手が読まれていたと気付きます。
そして、現場の状況を鑑みて、自分たちの今の戦力では太刀打ちできないと判断し、慎平にここは退くよう指示しました。
しかし、息も絶える寸前のひづるを放っておけない慎平は、根津の進言を聞き入れようとしません。
そうこうしているうちに、慎平から謎の光を感じたハイネは、多勢に無勢だと言ってシデとともに退散しました。
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慎平は一目散にひづるへ駆け寄ると、再びデリンジャーを自身のこめかみに突き付け、引き金を引こうとします。
ひづるの代わりにそれをやめさせたのは、「澪」の手でした。
ループ回数が残り少なくなっていることを考え、ひづるは自分の命は手遅れだと悟っていたのです。
ハイネの元々の人格は甘えん坊で寂しがりなただの子供で、シデに利用されているだけなのだと呟くひづる。
黒幕はシデであり、ハイネを解放してあげてほしいと慎平たちに伝えます。
「どれだけ長く生きたかじゃない。 いかに命を使い切ったかだ」
そう言って、竜之介を慎平に託すと、ひづるは息を引き取りました。
アニメ『サマータイムレンダ』第20話まとめ
いかがだったでしょうか。
ひづるの死を受けて、慎平たちの新たな戦いが始まります。
ハイネを利用してシデが行おうとしている本当の目的とは一体……?
いよいよラストスパート、まだまだ読めない先の展開に期待が高まります。
次回、第21話も楽しみです。