「少年ジャンプ+」で累計閲覧数1億3千万回を突破した田中靖規原作の人気作品『サマータイムレンダ』。
第2話では、澪の「影」に頭を撃ち抜かれたはずの慎平が、意識が取り戻すところから始まります。
何故か日都ヶ島へ向かうフェリーの中にいた慎平は、「撃たれる前と同じ」出来事が繰り返されていることに気付きました。
一人思案していると、島の駐在・凸村が澪に包丁で刺し殺される現場を目撃。
さらには殺された凸村から、凸村の「影」が生成される様を目の当たりにします。
眼前で起こる出来事にショックを受ける慎平の前には、包丁を持つ澪の姿があり……。
物語序盤にして衝撃の展開が続く第2話。
早速、レビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第1話あらすじ・感想
――7月22日。
幼馴染である小舟潮の訃報を聞き、人口およそ700人の小さな離島・日都ヶ島へ2年振りに帰郷することとなった網代慎平は、島へ向かう船で不思議な夢を見ます。
そのせいで正面に座っていたメガネをかけた女性・南方ひづるの胸に飛び込んでしまった慎平は、彼女からビンタされてしまいました。
やがて船は島に到着し、慎平は潮の実妹である小舟澪の迎えを受けますが、自転車で坂を下り、物凄いスピードでやって来た彼女は、そのまま海に飛び込んでいってしまいました。
そんな澪に手を差し伸べて引き上げてから葬儀場へ向かうと、小舟姉妹と家族同然に育った慎平を心配する声が耳に入ります。
潮の遺体が解剖されたという噂が聞こえてきた頃、何者かによるカメラのフラッシュに気を取られた慎平は、友人の菱形窓に泣きつかれます。
窓は、潮が命をかけて守った少女・小早川しおりを見やり、彼女が事故のショックで声を出せなくなってしまったことを教えてくれました。
その夜、慎平と澪は父・アランの帰りを待って食卓を囲んでいましたが、外では自宅を眺めながら立ち尽くす「澪」の姿が……。
一方、医師である父が検死に立ち会ったという窓は、潮の遺体は解剖されてはいないものの、首に絞められた跡があったと語ります。
状況から他殺は考えられないので事故死として処理されたことは、検死に関わった警察と窓の父、駐在、そしてアランと澪も知っているようでした。
動揺する慎平のもとにやって来た澪は、潮が身につけていたという貝殻のネックレスを形見として慎平に手渡します。
そして、「許せやん…お姉ちゃんを殺したやつ……」と泣きながら呟きました。
翌日、小舟家の親戚であり、アランが営む洋食屋の常連でもある駐在・凸村から、小早川一家が失踪したと聞いた澪は、最近しおりの様子がおかしかったと話します。
通り掛かった猟師・根津銀次郎は、しおりが見たという自分そっくりな少女のことを、「影」だと言いました。
風土病のようなものだという「影の病」……影を見た者は影に殺され、影は殺した者のフリをして家族も皆殺しにする……そういった言い伝えだそうです。
実は、小舟姉妹も潮そっくりの影を目撃していたことから、お祓いをしてもらうために「ヒルコ様」――日都神社を訪れることに。
しかし、宮司の雁切真砂人が見当たらず、人影を追って山の中に入った慎平と澪は、撃たれて血を流しているひづるを発見。
やがて拳銃を持って現れた「澪」が澪を撃ち殺し、驚いて立ち尽くす慎平のことも撃ち殺すのでした。
次の瞬間、夢を見ていたかのように目覚めた慎平は、正面に座っていたメガネをかけた女性・ひづるの胸に飛び込んでいました。
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第2話あらすじ・感想
繰り返される夏の日
夢の中で潮が亡くなった事故現場を見ていた慎平は、勢いよく起きた拍子に、正面に座っていたメガネをかけた女性・ひづるの胸に飛び込んでしまいました。
そして、ビンタされるものの、彼女は様子のおかしい慎平を心配します。
ひづるにビンタされたことをデジャヴに感じた慎平は、「鉄砲で撃たれたことってあります?」と尋ね、怪訝な顔をされてしまいます。
そして、ふと目にしたスマホの画面に表示された「7月22日」という日付に驚き、悪い夢を見たのは読んでいた小説のせいだと思うことにします。
作家・南雲竜之介が書いた『沼男』という小説は、家族や友達が瓜二つの偽物に入れ替わっているという妄想に取りつかれた少女が主人公のホラーミステリーでした。
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――7月22日。
慎平はまた、この日に日都ヶ島へ帰ってきました。
何かがおかしいと思いながらも船を降りると、自転車で迎えに来た澪の姿、そのまま海に飛び込んでしまう様子、その時に見えたパンツの柄、すべてに覚えがあり驚きます。
澪を海から引き上げると、彼女の自転車のブレーキが壊れていることに気が付きました。
意図的に切れるよう仕込まれたワイヤー部分を見て、慎平はハッとします。
「影」の生成
葬儀場についてからも、夢で見たものと同じ動きや同じ会話が続き、慎平は「7月22日」をもう一度繰り返していると思うようになります。
そして、やはり同じくカメラのフラッシュのような光を感じ、その拍子に目に入ってきたしおりの姿から、このままだと小早川一家は明日失踪するのだと気付きました。
前回は澪とアランとともに食卓を囲んでいた慎平ですが、気分が悪くなり一人で外へ出ます。
澪の自転車への意図的な細工を思い出し、彼女が何者かに命を狙われているのではないかと考えていると、凸村の声がしてきました。
身を隠しながら自宅のほうを見ると、制服を着た「澪」が包丁で凸村を刺し殺していました。
あれは澪の「影」だと気付いた慎平は、カメラのフラッシュのような光とともに凸村の死体から「影」が生成される様子を目にします。
「澪」は「凸村」に拳銃を要求し、まだ入れ替わってないのかと突っ込まれていました。
会話の内容から、澪の自転車に細工をしたのは「澪」だということがわかります。
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その時、身を隠したまま震える慎平のスマホが着信を知らせる振動音を鳴らします。
窓から電話が掛かってくる時間だったのです。
「澪」に気付かれてしまった慎平は、彼女に首を刺され、殺されてしまいました。
そんな自分を俯瞰して見ていた慎平は再び夢の中のような空間に投げ出され、潮の声に「澪のこと、守っちゃってね」と告げられると、意識を取り戻します。
すると、港で澪の迎えを受ける直前の時間に戻ってきていました。
そこら中にいる
何が起きたのか必死に理解しようとしている慎平のもとに、澪が自転車でやって来ます。
下り坂を物凄いスピードで下りてくる彼女の自転車は、やはりブレーキが効きません。
慎平は澪が海に飛び込んでいかないように、自身が盾となって受け止めようとします。
しかし、衝突した勢いで今度は慎平が海に落ちてしまいました。
泳げない慎平を救出した澪は、助けようとしてくれた慎平に感謝の言葉を伝えました。
――7月22日13時2分。
日都ヶ島の森の中にいたひづるは、木の枝に逆さまにぶら下がりながら、誰かに向けて話をしています。
正確にいうと録音しているのですが、そこで彼女は自分が逆さまになる理由を話したり、和歌山に来て食べたものを話したりと、メッセージを残そうとしている相手とは親しげな様子です。
そして、葬儀場にいるしおりの姿を見て、報告通りそこら中にいる、と言います。
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ひづるはもう少し様子を見る、と告げた後、「新大阪」「取材0720」と題された録音を終了しました。
目の色
また7月22日の夜を迎えた慎平は、駐在所に嘘の通報を入れることで凸村が自宅のほうへ来ないように仕向けます。
そして、窓からの電話を避けるため、翌日自分から連絡すると伝えました。
その他の着信も避けようと機内モードにし、フル充電のスマホをモバイルバッテリーに繋ぐと、自宅前の植え込みにスマホを隠し、一晩動画を回します。
こうして「澪」の姿を動画に収めようと考えたのです。
あとは慎平自身が前回のように外へ出なければ、殺されることもなく済むはず……と家の中に戻ってふと鏡を見ると、右目の色が違うことに気が付きました。
「いつから?」と驚くと同時に、お風呂に入っているはずの澪が本当にそこにいるのか、不安に襲われます。
咄嗟にお風呂の扉を開けてしまった慎平は澪に怒られますが、ちゃんと彼女がいたことに安心するのでした。
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――7月23日。
スマホを回収しに行くと、動画にはしっかり「澪」の姿が映っていました。
慎平は澪に動画を見せると、「影の病」について話します。
潮の「影」を見たのだろうと問うと、澪は潮が自分で慎平に話したという風に受け取りました。
そして、潮が「影」に殺された可能性について言及するのでした。
アニメ『サマータイムレンダ』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
影の生成と、本体の消滅……物語序盤にして衝撃の展開が続きます。
第1話の7月23日に現れた凸村がすでに「影」だったとするならば、舌打ちをしていた姿も納得できる気がしますよね。
ループを自覚した慎平の今後の動きに注目です。
次回第3話も楽しみですね。