「少年ジャンプ+」で累計閲覧数1億3千万回を突破した田中靖規原作の人気作品『サマータイムレンダ』。
窓の父であり、菱形医院の院長・菱形青銅からシデの正体を聞いた一行は、医院で束の間の休息をとります。
翌朝、「影」の気配を辿りながら、慎平と潮は島に潜む「影」の駆除を試みることに。
「影」に襲われながらも、危機にさらされた子供たちを救った慎平たち。
その後、慎平が向かったのは、ヒルコ様――日都神社、すべての始まりの場所でした。
早速、アニメ『サマータイムレンダ』第17話をレビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第16話のあらすじと振り返り
澪の提案で、「澪」を仲間に引き入れることにした慎平たち。
今の「澪」は「潮」の力によってハイネとの繋がりが切れているため、オリジナルである澪を殺そうという気持ち自体なくなっているようで、ひとまず無害な存在でした。
「澪」からハイネや「影」たちの話を聞いた慎平は、ところどころ腑に落ちない点があるものの、何かを知っているであろう青銅に会うため、菱形医院へ向かいます。
医院兼自宅の玄関の鍵は開いていましたが、家中の家財道具がなくなっており、「影」となった証拠でもある黒いシミが残されていました。
ひづるはそれらを見て、隠滅すべき何かがあることはわかっているけれど、それがどこにあるのかわからなかったのではないかと推測します。
そんな中、慎平の腕時計に変身していた「潮」が「影」の気配を感じ取り、慎平、ひづる、窓、朱鷺子は、その気配を追いました。
辿り着いた霊安室には隠し部屋があり、朱鷺子の案内でヒルコ洞に続く隠し通路へ進むと、その先で青銅の首を絞める「千登勢」の姿を目撃します。
「潮」の力で「千登勢」とハイネの繋がりを切り、一命を取り留めたかのように思えた青銅でしたが既に息はなく、朱鷺子と窓は心臓マッサージを急ぎました。
青銅は息を吹き返しますが、自分を助けてくれた窓から拳銃を奪うと、指示を拒否した朱鷺子に向かって発砲します。
しかし、朱鷺子の中身は最初から「澪」だったため、青銅は返り討ちに遭う羽目に。
「澪」は青銅に「影」の免疫があることに気付き、青銅はそこでシデに裏切られたことを悟ります。
青銅と「千登勢」に「潮」の力で記憶を共有すると、「千登勢」は自分が「影」だったことを知らず、そういう風に作られていたことが判明。
さらに、ハイネは「影」にしか辿り着けない自分の故郷へ、自分と自分が選んだ家族だけで帰ろうとしていることがわかりました。
青銅は、そこへ「影」となった自分、千登勢、朱鷺子で同伴し、「影」として永遠に生きていこうと考え、ハイネたちに協力していたのです。
話を聞いた千登勢の説得もあり、事情を明かすことにした青銅は、朱鷺子に隠させていた菱形医院の裏カルテを慎平に渡しました。
そこには慎平の両親の名前もあり、彼らはヒルコ洞を発見して発表しようとしたため、事故に見せかけて殺されたことが明らかになります。
そして、青銅の知るシデの正体とは、青銅の先祖で、菱形医院の創始者である菱形紙垂彦でした。
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第17話あらすじ・感想
それぞれの夜
「潮」は自分がハイネの身体から生まれたと考えていました。
ひづるの過去の記憶を見た際、竜之介が殺された場面で、ハイネが弾けて分かれた一部に心当たりがあったからです。
自分もいつかハイネのようにおかしくなってしまうかもしれないという不安を吐露した「潮」に、ひづるは「安心したまえ。 その時は私が殺してやる」と告げるのでした。
一方、澪は「澪」との会話の中で、自分に自信がないことや、姉である潮への劣等感などを突き付けられ、「澪」と言い合いをします。
自分の気持ちを隠し、慎平に想いを伝えることもしない澪に対して批判的な「澪」は、澪こそ潮の「影」のようだと言いました。
その頃、青銅は千登勢の遺灰を見せながら、窓に本当のことを伝えていました。
千登勢の実際の死因や命日を知らされた窓は、やり切れない思いでいっぱいです。
人の命を重く考える窓には荷が重い事実だと思った青銅は、代々菱形家に伝わるハイネとの繋がりも、朱鷺子に任せることにしたのだと語ります。
謝罪の言葉を口にした青銅に対し、窓は謝るなら朱鷺子に謝れと呟きました。
その朱鷺子はというと、慎平の目の下の隈を気にしていました。
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少し眠るよう促された慎平は、他の皆とともに菱形医院のベッドを借りることにします。
けじめ
その夜、皆が寝付いた頃にベッドから出た根津は、部屋の外で見張りをしていた「潮」に捕まりました。
根津が自宅に戻ろうとしていることを知ると、「潮」は一人では危険だからと同行を希望します。
渋々それを許した根津とともに彼の自宅へ向かうと、奥の部屋に「影」が拘束されていました。
それは、根津の妻の「影」でした。
二ヶ月前、「影」になって帰ってきた妻は真っ先に根津をコピーしようとしたそうですが、根津には免疫があるのでコピーできず、今に至るといいます。
根津が妻の「影」を消滅させようとしていることに気付いた「潮」は、自分の力でハイネとの繋がりを切ると言いますが、根津はそれを断りました。
目の前にいる妻の「影」は、妻を殺して「影」にした仇なのだと話す根津は、ここでけじめをつけると言って「潮」に外へ出るよう言います。
ようやく納得して「潮」が立ち去ると、根津は妻の「影」に向かって引き金を引きました。
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一方、ヒルコ洞と思しき場所で「根来」の手当を受けていたのは、人間の腕が剥き出しになっているシデ。
処置が終わると、その腕を黒い「影」で覆うのでした。
「影」の駆除
翌朝、久しぶりの睡眠から目覚めた慎平は、仲間全員が無事に23日を迎えられたことに安心します。
この日は島に潜む「影」を駆除するため、二手に分かれて行動する予定でした。
ひづるが潮の葬儀で気付いた「影」……その二つの家族のもとを訪れるのがひとまずの目的です。
慎平が率いるチームは、チームの中でさらに二手に分かれると決めました。
慎平と「潮」の二人が駆除へ、澪と窓、そして「澪」の三人はコフネに残ります。
慎平たちを見送る前に、澪は家の中から集めた潮の髪を「潮」に渡しました。
コピー能力を使えば回復薬のようにできるのでは、という提案に感謝し、早速「潮」は戦闘の際に失った分の髪を補充して、ロングヘアに戻すのでした。
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出掛けていく慎平を呼び止めた澪は、話したいことがあるから、必ず帰ってくるように言います。
澪にとってそれは勇気がいることでした。
始まりの場所へ
慎平と「潮」が向かったのは小学校教師である人渕(タナカサキコ)の自宅。
島で育った子供たちは皆、彼女の授業を受けたことがあります。
その人渕も、潮の葬儀の際には既に「影」となっていたようです。
慎平や潮にとって思い入れの強い優しい先生だったため、二人は過去に想いを馳せて、涙を浮かべました。
自宅にはコピーされた証拠である黒いシミがありましたが、「影」の姿はありません。
気配を追って山の中へ入ると、まさに子供たちが襲われていました。
人渕の「影」と、コピーされてしまった子供の「影」を消滅させ、子供たちを救出した「潮」は、良い「影」と悪い「影」が戦っていて、自分はいい「影」だと説明します。
さらに、慎平が極秘任務だから大人には言ってはいけないと口止めすると、先ほどまで怯えていた子供たちは普段の調子を取り戻して帰っていきました。
やがて、ひづるチームから電話が掛かってきて、慎平がそれに応じようとした時、「潮」の右目が赤く染まります。
そして、ハイネのような口調で何かを語りましたが、慎平にはよく聞こえず、「潮」自身もよく理解していませんでした。
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ひづるチームは黒いシミを発見したものの、「影」自体は見つけられなかったといいます。
さらなる進展を求めて、慎平はすべての始まりの場所であるヒルコ様――日都神社へ足を運びました。
宮司である雁切と話すために……。
アニメ『サマータイムレンダ』第17話まとめ
いかがだったでしょうか。
慎平が会いに行った雁切は、実は慎平の中でずっと怪しい枠に入っている人物。
こうしてしっかりと対面するのは初めてのように思うので、驚くような展開が待ち受けていそうでドキドキします。
すべての始まりの場所である日都神社では、どんな事実が判明するのでしょうか。
次回第18話も楽しみです。