「少年ジャンプ+」で累計閲覧数1億3千万回を突破した田中靖規原作の人気作品『サマータイムレンダ』。
「影」に囲まれた慎平、潮、窓ですが、「影」が狙うのは潮ただ一人でした。
その頃、澪は凸村とともにしおりの「影」を目撃し、その足取りを追っていました。
慎平の居場所としてマンホールの下を指すしおりの「影」……澪たちはしおりの「影」を追います。
さらに、その姿をひづる(竜之介)と根津が目撃していました。
なんとか窮地を乗り越えた慎平たちの前に現れたのは、意外な人物で……。
早速、アニメ『サマータイムレンダ』第11話をレビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第10話あらすじ・感想
菱形医院の旧病棟へ向かった慎平、「潮」、窓。
窓は昔、肝試しのために旧病棟を訪れた際、父・青銅に見つかって中へ入れなかったことを明かし、元々この旧病棟を調べようとしていたそうです。
旧病棟へ入ると、慎平と窓は一階を、「影」の能力を使って上階へ上がることのできる「潮」は二階を調べることに。
一階では猛毒の瓶や古いカルテを見つけた一方で奇妙な木彫りの像を発見し、ヒルコ様の像なのではないかと勘付いた慎平は、どこからか風が吹き抜けるのを感じました。
風が吹き抜けている隙間に唯一入り込めた「潮」は、その先に鍵のかかった扉があると言います。
ヒルコ像のお腹の膨らんでいる部分に着目し、妊娠していることを現しているのではないかと推理した慎平にならって、「潮」は「影」の能力を使い、腹部をスキャンしました。
すると、そこには鍵のようなものが入っており、「潮」はそのデータを読み取って複製、鍵を開けて奥へと進みます。
その先は戦時中に掘られたという、長い間使われていない地下壕でしたが、「潮」は「影」の気配を察知します。
ネイルガンを構えた慎平が角を曲がると、巨大な赤子のような「影」がいて、ネズミを捕まえて食事をしていました。
目と耳の部分がないからか、近付いても物音を立てても気付く様子はなく、その隙に先制攻撃を仕掛けようと近寄っていきます。
しかし、その「影」は嗅覚が優れており、臭いで慎平の存在に気が付くと、大きな泣き声を上げて身体を丸め、猛スピードで逃げていきました。
逃げた先で待ち構えていた窓は持ってきていたバットで「影」を受け止めましたが、「影」は平面の影となるとバットに潜り込み、窓の隙をついて襲い掛かります。
窓の危機を前に俯瞰を貫こうと集中した慎平は、ネイルガンを構えて窓ごと「影」を撃ち抜きます。
その後、「影」は「潮」にとどめを刺され、消滅しました。
窓は防具を身に着けていたので怪我もなく無事で、どうにか窮地を脱した三人は、さらに怪しい気配のする方向へ進んでいきます。
すると、どこからか銃声が聞こえ、一行が音に気を取られているうちに、歩いていた道は自然の洞窟へと繋がり、広い空間に出ました。
そこで「潮」は大きな声を上げます。
いつの間にか三人は、先ほど倒したものと似た形をした複数の「影」に囲まれていたのです。
【ネタバレあり】アニメ『サマータイムレンダ』第11話あらすじ・感想
「影」の巣へ
赤ん坊のような巨大な「影」に囲まれた慎平、「潮」、窓。
攻撃を逃れようと必死に抵抗しますが、「影」が狙うのは「潮」だけでした。
一方、ひづるの嫌な予感を受けて、竜之介と根津はマンホールの下――下水道へと足を踏み入れていました。
そして、そこには無数の「影」の気配があることに気が付きます。
その頃、窓と出掛けると言っていた慎平がなかなか帰ってこないことを心配していた澪は、しおりの「影」を目撃。
通りかかった凸村とともに、「しおり」の後を追うことにしました。
時を同じくして、どうにか「影」たちから逃れた慎平たちは、行き着いた洞窟にいるサンゴやイソギンチャクが「影」であり、海底からの複製だということに気が付きます。
やがて様子がおかしくなってきた「潮」は、前日に「澪」から受けた傷が治っていないことを明かします。
本物を再度スキャンしない限り治らないのですが、オリジナルの潮はすでに灰になっているため、元通りにする方法はありませんでした。
その時、背後から「動くな」と声を掛けられた慎平たちは、振り向いた先にいた人物を見て驚きます。
そこには、赤ん坊のような巨大な「影」を連れた朱鷺子がいたのです。
urara
「しおり」を追う者たち
下水道の先で鉄格子に行き着いた竜之介と根津は、人は通れないけれど「影」なら通れると勘付き、「影」たちの抜け道の存在を知ります。
そして、その鉄格子の先にあるのは「ヒルコ洞」と呼ばれる自然の洞窟だと、そういった伝承があるのだと、根津は語りました。
urara
鉄格子を壊す道具を取りに戻るため、根津が引き返そうとした矢先、竜之介は物音に気付いて身を隠します。
そこには「しおり」の足取りを追ってきた澪と凸村がいました。
澪たちは鉄格子の先に「しおり」の姿を見つけて驚きますが、フラッシュのような光を感じて目を閉じ、再び開けた時には鉄格子が消えていました。
澪は「しおり」を追い、凸村も渋々後に続きます。
一部始終を見ていた竜之介と根津も、その後を追うのでした。
朱鷺子が抱えた秘密
朱鷺子の出現に驚く慎平たちでしたが、兄である窓が最も衝撃を受けており、本当に何も知らない様子です。
不良品である「潮」を回収しに来たという朱鷺子は不用意に近付いてきて、慎平は隙をついて朱鷺子の影をネイルガンで撃ち留めます。
しかし、朱鷺子は「影」ではなく、まぎれもない人間でした。
怪しげに笑う朱鷺子に対し、武器を捨てて降参を示す慎平に続き、「潮」もおとなしく「影」の手に捕まります。
朱鷺子が自分たちを殺そうとしているわけではないと察した慎平は、何か情報を掴もうと頭を働かせていました。
自分と違って何も知らない兄や、慎平たちに「知ってもらういい機会」だと言った朱鷺子は、慎平たちに丸腰になるよう指示すると、「潮」と二体の「影」を引き連れて歩き出します。
一方その頃、菱形医院では、青銅が一人の男の遺体を「食餌」に加えると言って、看護師を呼んでいました。
看護師はそれを当たり前のように聞き入れ、作業を始めようとしていました。
urara
青銅や朱鷺子は秘密を守るため、深入りしようとしている者を排除しているように思えます。
食餌の時間
慎平たちと同じように、洞窟内のサンゴやイソギンチャクが「影」だと気付くほど奥まで進んできていた竜之介と根津は、「しおり」に遭遇します。
そして、ひづるの姿をしている竜之介を、南方竜之介本人だと気付いていた「しおり」に対し、驚きを隠せない竜之介は、「嘘や、ハイネ……」と呟きました。
すると、「しおり」――ハイネの背後には四本の腕を持つ「影」が現れ、竜之介に「14年振りの再会」だと語ります。
記憶と人格だけを残した竜之介を知る「影」たちは、ハイネの右目を奪ったのは彼だと言いました。
urara
ハイネと四本腕の「影」は、竜之介が数秒先を予知した動きができると知っていました。
竜之介は知られていることに驚き、根津は逃げるよう告げます。
しかし、逃げようとせず対峙することを選んだ竜之介を庇い、根津は四本腕の「影」に撃たれてしまいました。
竜之介は倒れた根津を見て逃げることを決意し、走り出したところで自身も撃たれますが、必死に逃げ去っていきました。
四本腕の「影」は竜之介の残していった血痕を見て致命傷を負わせたと確信し、そのまま彼を逃がします。
そして、そろそろ21時になるという頃、ハイネは空腹を訴えました。
一方、朱鷺子の後に続いて洞窟を進んでいた慎平たちは、これから見ることを澪にだけは言わないでくれと頼まれます。
「澪を巻き込むつもりなはい」と言った慎平に安心したのか、朱鷺子は少し微笑みました。
すると、洞窟内に響くほどの腹の鳴る音が聞こえ、朱鷺子はそれをヒルコ様の腹の虫だと表現します。
行き着いた先には天井まで伸びた長い影、その根元にいる赤い着物に白髪の少女――ハイネの姿がありました。
アニメ『サマータイムレンダ』第11話まとめ
いかがだったでしょうか。
ついに怪しかった朱鷺子が秘密を携えて現れ、慎平たちとハイネを引き合わせます。
致命傷を負った竜之介や、「しおり」を追って洞窟に入ったはずの澪の行方も気になるところです。
次回、第12話も楽しみに待ちましょう。