ドラマ『スミカスミレ 45歳若返った女』の原作は高梨みつばさんが書いた漫画です。
絵もストーリーもとても良くて、胸キュンする名作です。
2013年10月号から2018年3月号の『Cocohana』(集英社)というまんが誌で連載されて、全11巻の単行本が出ています。
本ドラマは2016年に放送されて、それから2年ほどたって漫画が終わりました.
このドラマは「人生をやり直したい」と願う、青春とは無縁のまま65歳になった松坂慶子演じる如月澄が及川光博演じる化け猫・黎の術によって、20歳の姿になった桐谷美玲演じる如月すみれとなり、念願の大学に通いながら人生に恋に生きていくストーリーです。
また、町田啓太演じる真白勇征はすみれの大学の同級生、ドラマオリジナルキャラの小日向文世演じる僧侶・天野早雲はすみれを澄に戻そうとする役どころとなっています。
主題歌は秦基博が書き下ろした「スミレ」です。
それでは『スミカスミレ 45歳若返った女』をネタバレありでレビューします。
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【ネタバレ】『スミカスミレ 45歳若返った女』あらすじ・感想
『第1話』
如月澄(松坂慶子)は母親の介護、家の手伝いなどで、行きたかった椿丘大学にも合格しているのにあきらめてしまいます。
青春を謳歌することもなく、いつのまにか65歳になってしまいます。
長年介護してきた母親が亡くなると、澄は天涯孤独となり何をしていいのかわからなくなりました。
母親のお葬式の帰り、バスの中で親切な青年・真白勇征(町田啓太)と出会います。
家に帰ってきて納戸に入ると、黒猫とカキツバタの描かれた古い屏風を見つけます。
その時とげが指に刺さって血が出てしまいますが、その血が屏風の中に吸い込まれていきます。
夜、澄がうたた寝をしていると、黒猫が出てきて「お前の望みはなんだ?」と問います。
澄は「私は人生をやりなおしたい」と答えると、黒猫は「承知した。お前の名前は?」と問います。
「如月澄」と答え、気が付くと、黒猫は「黎」(及川光博)という人間の男に変身し「澄、お前の願いをかなえてやる。」と言うのでした。
澄は気絶をしてしまいます。
その黒猫は澄の血で封印を解かれた屏風の中の化け猫でした。
黎は封印を解いてくれた人の願いを叶えると封印が完全に解かれるので、澄のことを主と呼び全力で澄の願いを叶えることにしたのです。
翌朝、澄が起きると何と20歳になっていました。
名前は如月すみれ(桐谷美玲)にすることになります。
行きたかった椿丘大学に行ってみると、周りの学生にバカにされてしまいます。
服装が65歳のままだったので、変な目で見られることに耐えきれなくなってしまいました。
逃げようとした時、お葬式の帰りのバスの中で親切にしてくれた青年・真白に出会います。
真白は同じゼミで、大学の中を案内してくれたり、ゼミに一緒に行ったりしてくれました。
真白に思いを寄せている同級生・寺坂亜梨紗(水沢エリナ)がそれを見ていました。
すみれの歓迎会でカラオケに行くと、寺坂達の意地悪な作戦ですみれはイヤな思いになります。
心が折れて家に帰る途中、黎が目の前に現れます。
すみれは若い子とうまく付き合えないことを愚痴ると、黎は喝を入れます。
すみれはカラオケに戻り、ずうとるびの「みかん色の恋」をみんなの前で歌います。
先生以外は知らないのですが、みんなノリノリでした。
翌日、目が覚めると、もとの65歳の姿に戻っていました。
ミルトモ 編集部
「第2話」
65歳の姿に戻ってしまった澄ですが、すみれの体から飛び出した光に球が戻ってきて再び澄の体の中に入ると20歳のすみれに戻ります。
これは猫玉という生体エネルギーで、術が不安定なので体に定着していません。
夜の11時から深夜1時まで元に戻ってしまうようです。
澄の願いが成就して黎の封印が完全に解ければ、猫玉は安定して澄の体の中に居るようになります。
澄の願いとは青春をやり直すこと、つまり恋愛を成就させることです。
そのため、バレンタインデーにチョコを渡す相手をみつけて早く恋愛をするように黎にはっぱをかけられます。
翌日、大学ですみれが気になったのは、ずっと欠席の隣の由ノ郷千明(秋元才加)の席です。
由ノ郷は寺坂たちと一悶着あって、出てこなくなってしまったのです。
すみれは由ノ郷の自宅を訪ね、大学に戻るように説得しますが無視されてしまいます。
由ノ郷についてクラブに行くと、不良にからまれて彼女と黎に助けてられます。
由ノ郷は「私に関わらないで」と言い放って、去って行ってしまいます。
翌日すみれは真白と由ノ郷と3人で公園で話し合います。
もうやめるという由ノ郷に対しすみれは「由ノ郷さんの目の前にあるものは、ゼッタイに取り戻すことのできない青春です。面倒くさいなんてもったいないです。大学に来てください」と言い残して、その場を立ち去ります。
翌日、由ノ郷は大学に来ました。
授業が終わると、すみれは寺坂に呼び出されて由ノ郷と関わるのをやめるよう言われます。
すみれは「大学生にもなって、そんないじわるするなんて、めっ!」と言って、反論します。
由ノ郷が現れて自分から寺坂に謝ると、寺坂も謝ります。
由ノ郷はすみれに言われた言葉でいろいろ目が覚めたのです。
2人は仲良くなってチョコレート作りをします。
バレンタインデー当日、寺坂が真白に渡している所を目撃してすみれは渡せず帰宅しました。
するとすみれが落とした財布を持って真白が現れます。
実は黎が小細工をして真白に拾わせるようにしていたのです。
真白を家の中へ招き入れ、2人はいい雰囲気になります。
黎がすみれのバレンタインデーチョコを持ってくると、真白は喜びます。
食後は2人で勉強をし、真白がすみれを見つめ告白しようとした時、ふと時計を見上げるともうすぐ11時です。
焦って立ち上がったすみれは、こたつのコードに引っ掛かって真白の上に倒れこみます。
同時に11時になり、すみれが澄に戻ってしまいました!
ミルトモ 編集部
「第3話」
夜11時になった瞬間、65歳の澄に戻ってしまいます。
けれども次の瞬間、黎が家のブレーカーを落とし真っ暗になります。
黎は停電したようだと言い、真白を強引に帰してしまいます。
澄はウジウジと悩んでしまいます。
しかし、黎はすでに真白のことをすべて調べてあって真白様の気持ちを知るために、踏み込むようアドバイスします。
翌日、真白は前日のことは気にしておらず、逆にデートに誘われてしまいます。
すみれはとまどうだけで返事を返せませんでした。
一方、かねてから黎の存在をうすうす気づいていた天楽寺の住職・天野早雲(小日向文世)が、黎を退治しようと準備を始めます。
すみれは黎に真白にデートを誘われたことを相談すると、黎はなんのために自分と契約したのかと喝を入れます。
すみれは意を決して真白に電話し日曜日に遊園地に行く約束をします。
デートの約束をしたすみれは由ノ郷と1年生の西原美緒(小槙まこ)とデートの時に着る服を選びに行きます。
デートの日、真白はすみれの服をかわいいと言ってくれました。
初めて遊園地に来たすみれはあまりの楽しさに感動していますがそこに悪魔の手が伸びてきます。
1人目は黎で、すみれのことが心配で来たようです。
黎を見つけたすみれは「せっかくだから一緒に回りましょう」と、トンチンカンなことを言い出します。
2人目は寺坂です。
真白とすみれの邪魔をしようと偶然を装いやってきました。
そして4人は結局一緒に回ることになってしまいます。
3人目は天野住職です。
すみれの後をつけてきて、遊園地に結界を張って黎を捕らえようとしています。
息子・天野慶和(高杉真宙)に結界を張ることを命じ、自分はすみれを探しにきます。
4人で回り始めたすみれは後悔し始めました。
寺坂が、真白と寺坂、黎とすみれのペアで入るように言ってきたのです。
後悔しながらお化け屋敷に入り、すみれは昔、後悔した話をします。
すると、黎は「後悔しているのですか?あなたが感じていることを真白さまも感じているのではないでしょうか」と言います。
しばらく進むと、すみれがいきなり65歳に戻ってしまいました。
実は慶和が結界を張り終えたのです。
澄は休憩所に逃げ込み、黎はすみれは気持ちが悪くなったと言い、真白を帰らせます。
休憩所の澄のもとに寺坂がやってきて、雑言を浴びせむりやりドアをあけようとします。
ドアを開けた瞬間、間一髪のところですみれに戻ります。
黎が結界を破壊したのです。
すみれは真白の所に走ります。
真白も思い返して引き返してきます。
2人は改めてデートの続きをやり直します。
観覧車に乗り、頂上付近で真白はすみれに「僕と付き合ってください」と告白をします。
初めて告白されたすみれは、涙を流しながらOKを出します。
しかし、デート後にすみれが家に帰ってくると天野住職がやってきます。
そして、住職のパワーに押されて黎は苦しみだします。
ミルトモ 編集部
中でも、素敵な黎のワンフレーズを紹介します。
「人には向き、不向きがあります。奥手でグズでのろまな65歳の老婆には確かに恋愛には向いていないと言えば、満足ですか?何のために、私と契約して若返ったのやら。これはあなたが集めてきた恋愛の映画です。これもあなたが憧れていた世界ではないのですか?その願いをかなえるために、大学に行き、他者と関わる人生をやりなおすことにしたのでしょう。」
ミルトモ 編集部
「第4話」
天野住職のパワーに押されて、黎が苦しんでいます。
持ち直して住職の前に出ると住職にある術を掛けます。
住職はその術にかかり、ナ行の言葉は猫語になってしまうのでした。
その後すみれの説明を聞き、住職も黎が邪悪なものではないと納得します。
そして、寺にいた昔の住職によって黎が屏風に閉じ込められたことがわかります。
翌日、大学では2人が付き合い始めたことがばれてしまいます。
由ノ郷と西原と学食でランチをしながら、すみれは「今日から、うれしいことから言葉にするってことを心がけようと思いまして」と言うのでした。
黎からカギとなっているある言葉があって、すみれがもっとも幸せになった瞬間、心の底からその言葉を口にすれば黎の封印は解けると聞いたのでした。
すみれは由ノ郷とケータイを買いに行き、真白に必死にメールします。
すみれは由ノ郷にファミレスのアルバイトも紹介してもらい仕事を始めると、端末のオーダー取りは無理でしたが、接客は無難にこなすことができました。
昔、家業の花屋で接客をしていたことが活かせました。
家に帰ってくると、すみれは真白にお手製の筆入れを作り始めます。
翌日は真白に写真の撮り方を教わりました。
翌日、アルバイトをしていると真白と友達の辻井(竹内涼真)がやってきます。
そこに、寺坂たち3人組もやってきます。
すみれはバイトの延長を頼まれ、トイレの備品をチェックしに行くと11時になって澄に戻ってしまいました。
トイレから出た所に真白がやってきて、「如月さんというバイトの人の姿が見えないんですが」と声を掛けてきます。
焦った澄は「もう帰りました。」と答えます。
真白はすみれに電話をしますが、澄は無視をしてそのまま帰ります。
家に帰って筆入れを作っていると、黎に急いでいるようだと言われてしまいます。
すみれは「いつ真白君たちに知られてしまうかわからないので自分なりの覚悟を決めたい、立ち止まっていたらくじけちゃう」と返すのでした。
翌日、寺坂に真白への筆入れのプレゼントをバカにされ投げつけられます。
その後、澄の大親友のよっちゃん(立石涼子)と偶然出会います。
子供夫婦と孫で仲良く食事をしているよっちゃんにショックを受けますが、「あまりにも澄に似ていたから」とよっちゃんに声をかけられます。
すみれが親戚のものだというと「よしえは元気ですって。」という伝言を頼まれます。
よっちゃんが気にしていてくれたと思うとすみれは涙が出てきました。
黎が現れ途中の公園で慰めると、すみれは「立ち止まるのは良くても、逃げちゃだめですよね。せっかく人生をやりなおさせてもらってるんですから。」と言います。
その後、すみれは意を決して真白に電話をします。
真白を呼び出したすみれは手作りの筆入れを包装なしで手渡します。
そして「私、逃げませんから。真白君のことを他の誰よりもちゃんと好きですから。これからもずっと。こんな私ですが、よろしくお願いします」と言います。
真白はおでこに口づけをしてくれます。
家に帰ると、黎からもう一匹の化け猫が対となるカキツバタの屏風に封印されていることを告白されます。
そのもう一匹とは黎の婚約者のようです。
そして翌日、真白の家の蔵に生まれた子犬を見に行くとその蔵の中にカキツバタの屏風があったのです。
怪しい風が吹いてきて屏風が開くと白い着物を着た女性が立ち上がります。
ミルトモ 編集部
「第5話」
真白家の土蔵の中にあったカキツバタの屏風から立ち上がったのは雪白(小西真奈美)という黎の婚約者、メスの化け猫です。
真白に術をかけて記憶と気を失わせると、すみれに黎のところまで連れて行くように頼みます。
2人で家に戻ると、黎は雪白に向かって「このお方は私の主だ。お前も人間としてふるまえ」と話し、雪白は怒って出て行ってしまいました。
翌日、すみれは真白からスノボ旅行に誘われます。
黎の後押しもありすみれは行くことにしました。
ゲレンデで幸せをかみしめるすみれ。
その時、真白の心臓に違和感が走ります。
ディナーではすみれはネックレスをプレゼントされ、あまりの嬉しさに泣いてしまいます。
そして2人はナイトゲレンデに向かいますが、行き違いになってしまいます。
すると昼間、手袋を渡した男性に真白は先に行ったと嘘をつかれリフトに乗って2人で上に行きます。
一方、真白は下ですみれを探してもらっています。
すみれは途中でだまされたことに気付くと、1人で下りようとしますが、途中で足をふみはずして山の斜面から落ちてしまいその上65歳の澄に戻ってしまいます。
林の向こうから、黎が現れ化け猫の姿に戻って澄の体を温めました。
翌日、すみれが目覚めるとスキー場の医務室に横たわっています。
隣には真白がいました。
数日後、真白が黎を呼び出してなぜあんなに遠くのスキー場にいたのかを尋ねると、黎はあなたを信用していないのでとはぐらかします。
そしてすみれ様を守り、この先ずっと愛し続けてほしいとお願いすると真白もそのつもりであることを告げます。
その瞬間、真白が再び苦しみ始めます。
真白から「明日からしばらく大学を休む。」とメールが入りそれきり連絡がとれなくなると、すみれは真白の家に出かけます。
真白の家では雪白が家政婦をしており、真白が入院していることをばらしてしまいます。
すみれが病院に行くと真白は検査入院だから心配ないと言いますが、すみれは雪白の意味深な言葉に真白の病気が悪いことに気づきます。
雪白は真白は心臓の病気がかなり進行して、死相が出ていると言います。
黎も気づいていて、真白に自分の生気を渡しに行こうとしますが、すでに澄に半分渡してあるので、残りの半分を真白に渡してしまうと黎は存在しなくなってしまいます。
すみれは自分がもらった生気を真白に渡すと決意をします。
ミルトモ 編集部
「第6話」
すみれが真白の病院にお見舞いに行くと、真白が苦しみ始めます。
それを見たすみれは黎に生気を渡す術を教えてくれるように頼みます。
黎は術を教えることを約束して、夜中に真白の元へ2人で行きます。
黎はすみれに術を教えます。
その術は体の中心に生気を集めて、口移しで生気を渡す方法でした。
病室に入ったすみれは涙を流しながら、眠っている真白に人生で最初のキスをします。
すみれは65歳の澄にもどり、2人は帰ります。
翌日、医者は家族に真白が奇跡的に治ったことを告げました。
元気になった真白が大学に行くと、すみれが最近来ていないことを知ります。
すみれの家に駆けつける真白でしたが、黎だけが出てきて、すみれは会おうとはしません。
やがて、澄は真実を真白に告げようと決意します。
ある日の夜、澄は真白に電話で真実を話します。
半信半疑の真白は、すみれの家にやってきます。
起きてきた澄は黎に止められますが、真白と会うことを決意します。
一番初めに会った時の服に着替えて、出てきた澄を見ると訳が分からなくなる真白でした。
澄は今までのことを打ち明け最後に心ここめて真白にお礼を言い、家に戻っていきました。
数日後、澄の家に由ノ郷と辻井が企業の資料を届けに来てくれました。
一方、真白は留学を考え始めました。
澄の66歳の誕生日、真白から「すみれ ありがとう」というカードが届きました。
その日の夜、黎は昔のことを語り始めます。
黎は小さい頃の澄を屏風の中からずっと見ていました。
澄は自分の気持ちを押し隠して家のお手伝いばかりしていました。
黎は思わず「愚か者、泣くくらいなら自分の力で周りを変えぬか!」と叫んでしまい、その屏風はたたまれて物置の奥に片づけられてしまいました。
そして次に開かれた時に見えたのが、65歳の澄だったのです。
黎の望みは澄をもういちど若返らせることです。
黎は澄に術をかけて眠らせ、生気を分け与えます。
翌朝澄はすみれに戻っており、黎の姿はどこにもありませんでした。
その日の夜11時になると、65歳の澄に戻りました。
黎との契約はまだ生きていました。
翌日すみれは大学に行き、真白に黎のことを打ち明けます。
そして、すみれは就活をがんばること、真白は留学することをお互いに報告します。
5年後。
映画会社に勤務しているすみれの姿が映ります。
ミルトモ 編集部
「第7話」
真白と別れてから5年。
すみれは希望した映画会社に入社し上司に怒られながらも、黎にもらった二度目の人生を精いっぱい生きています。
ある日、先輩から強制的に合コン参加を命じられます。
当日の合コン相手はなんと辻井と真白でした。
2人は周りの目も気になってほとんど話すことができません。
すみれはついつい飲みすぎてかなり酔ってしまいます。
二次会のカラオケで、真白が夜の11時なることに気付き、2人は急いでその場を去ります。
すみれが意識を失うと、真白はお姫様抱っこをして自分の部屋へ入れます。
その瞬間、黎に似た男の人が向かいのビルに入っていきました。
すみれが目覚めると真白のベッドに寝ていました。
ふと机の上を見ると、かつてプレゼントした筆入れがあり真白への気持ちが高まってきます。
真白から名刺入れを忘れたので届けてほしいと連絡が入ります。
実は真白は高校の先生をしていて、教え子・栗原(山田杏奈)がついてきました。
栗原はすみれをにらみつけます。
その後、真白はすみれに黎に似た人を見たことを告げ、2人は会いに行きます。
黎を見かけたビルに入っていくと、上の階から黎が下りてきますが、黎はつれない返事をして行ってしまいます。
翌日、すみれが仕事現場に行こうとすると、栗原が後をつけてきます。
真白に好かれたいから元カノの動向を見ていたいと言われ、仕方なくすみれは栗原をロケ現場に連れてきますが、栗原は仕事を楽しんでいるすみれの姿にショックを受け消えてしまいます。
すみれがようやく見つけると、栗原は海岸を歩いていました。
栗原が海に入っていくのですみれは後を追い、抱きしめます。
その後、真白がやってき2人を海から引き揚げます。
すみれが栗原を真剣に怒り、たしなめると、栗原は号泣します。
栗原はいろんなことで悩んでいて、真白に絡むことでSOSを送っていたのです。
栗原を送っていった後、真白は自分が先生になったのもすみれのおかげだと告白します。
そして「すみれの全部を受け入れるから、俺と結婚してください」とプロポーズします。
そんな2人の雰囲気を察しながら、ビルの最上階にいる黎は「もう時間がない。私にも、すみれ様にも」と意味深なことを言いました。
ミルトモ 編集部
「最終話」
真白にプロポーズされたすみれですが、断ってしまいます。
家に戻り化け猫の雪白にプロポーズされて断ったことを話すと、真白からも自分の本当の気持ちからも逃げたと言われます。
翌日、天楽寺の住職親子がすみれの家にやってきます。
屏風にただならぬ気配を感じるというのでよく見てみると、ブラックホールの様な穴が空いているのが見えました。
すみれの会社では女優の宮城マリナ(伊藤かずえ)が制作発表に出ないということが問題になっています。
すみれたちがご機嫌伺いに行くと、宮城がカモミールティーがないと言うのですみれが近所のスーパーに買い行きます。
ところが、行く途中で澄に戻ってしまいスタジオの中に入ることができません。
黎の会社に戻って、予期せぬ時刻に猫玉が抜け出てしまう原因と5年間音沙汰がなかった理由を聞きます。
黎の生気がだいぶ少なくなっていて、屏風に再び封印されそうになっているらしいのです。
黎はこの5年間、心の底から「生まれてきてよかった」と、すみれが封印を解いてくれる言葉を言うことを期待していて陰から見守るしかなかったのです。
すみれは宮城の元に行き、彼女がこぼしたコーヒーのしみ抜きとお詫びの品のカステラで気持ちをほぐし心をしっかりつかむと、宮城は制作発表に出ることになります。
その夜、大学時代の仲間で会っていると辻井から宮城の制作発表の日に真白がお見合いをすることを聴かされ、すみれは動揺します。
制作発表会の日、すみれも真白もお互いのことが気になって仕方がありません。
そこに黎が現れ「70歳のあなただからこそ、あの女優の心をつかむことができた。次は自分自身の気持に正直に向き合う番なのではないですか?真白さまの想いに、本当はどうお答えしたいのか。」と後押しをします。
雪白からお見合いの住所を手渡されるとすみれは走り出します。
猫玉が抜けて澄に戻っていますが、それに気づかぬままお見合いの席に入っていきます。
真白も見合いを断るところでした。
「真白君、私と一緒に来てもらえませんか。私、真白君を失いたくないんです」それを聞いた真白は澄とその場から出ていきます。
2人は真白が5年前から来たかった海岸にやってきます。
そこに黎が現れてもう若返ることができないと2人に告げ、澄を連れていこうとします。
澄が真白に別れを告げると、真白は「澄でもすみれでも、一緒に居られるなら、おれはどっちでもいい。一生大事にする。すみれ、如月澄さん。俺も、あなたのことを愛しています。この世の中で一番。俺と結婚してください。」と言って婚約指輪を澄の手にはめます。
澄が「よかった。私、生まれてきて本当に良かった」とつぶやくと、そのとたん大空が真っ白になって猫玉が帰ってきて澄の体の中に入ります。
澄は再び若返ってすみれに戻ります。
黎との契約が成就し、この先70歳の姿に戻ることはなくなりました。
これからは、5歳の女性として人生を歩んで行くことができるのです。
黎は雪白と2人で旅に出ます。
天楽寺の住職に手を引かれてバージンロードを歩くすみれをバックに澄が語ります。
「如月澄、70歳。私には他の誰にも経験することのできない若返りの奇跡が起きました。でも、それ以上のホントの奇跡は沢山の人と出会い、人生を前向きにやり直す勇気を持てたこと。そしてこんな私のすべてを受け入れて、これからの人生を共に歩んでくれる人と出会えたこと。」
ミルトモ 編集部
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