女スパイ・夜帷は、黄昏との共同任務を言い渡すためフォージャー家を訪問します。ロイドが務める総合病院の事務員・フィオナとして働く彼女は、ヨルがロイドの妻としてふさわしくない、彼女をミッションから外そうというような言葉を口にし始めます。
それは、「オペレーション〈ストリクス〉」の遅れに苛立っているからか…フィオナがスパイであると気づいたアーニャが彼女の心の声を聞いてみると、そこには意外な感情が隠れていました。
目次
アニメ『SPY×FAMILY』第20話のあらすじと振り返り
学校からの宿題で「興味のある職業」のレポートを作成してくるよう言われたアーニャは、精神科医について調査するため、ロイドと共に彼が務めるバーリント総合病院を訪れます。どうしてこの仕事を選んだなどの質問にロイドは精神科医としての回答を述べるが、アーニャは心の声を聞き、スパイとしての父の言葉をメモしていきます。病院の人たちにお菓子をもらいちやほやされたのち、ロイドが使っている部屋の隠し通路をこっそり探検。その末に提出されたレポートは、精神科医として大丈夫か? というようなレポートを完成させてしまうのでした。
ボンドマンの中で暗号を解読するシーンに興味を示したアーニャは、自分でも暗号文を作ろうとしますが、あまりの字の汚さに絶望。結局ヨルに手伝ってもらって暗号文を完成させました。これをベッキーやダミアン、フランキーなど身近な人達に配り、目覚ましをセットして就寝。翌朝待ち合わせに行こうと考えました。
この暗号をあっさり解読したフランキーは、手紙の文字の美しさと洗濯物の良い香りから、待っているのは美しい女性で自分に気がある人だと勘違い。花束を準備し、待ち合わせの場所へと向かいましたが、アーニャが時間を忘れぐっすりと眠っていたために、フランキーはただ一人でずっと待ち続けるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『SPY×FAMILY』第20話あらすじと感想
オペレーションストリクスの信仰の遅さに苛立つスパイ夜帷の本音
ハンドラーから新たな任務を受けた女スパイの夜帷は、ロイドと共にこの任務を遂行するよう言い渡されます。これを承諾しながらも、夜帷は「オペレーション〈ストリクス〉」が予定よりも遅れていることに苛立ち、自分が妻役であればこんなことはなかった。ヨル・フォージャーが出て行けば代わりに自分がするというような旨を言い始めます。表情が読めない、一切笑わない夜帷は、黄昏の任務を奪おうとしているのではと思われるが、彼女はそんな言葉を無視して行動を起こします。
フィオナ・フロストという名前でバーリント総合病院の事務員として勤務する彼女は、ロイドがアーニャと共にボンドの散歩に出ている時間を狙い、アーニャが忘れていった虫メガネを届けにやってきました。家にはヨル1人だけ。未だシチューしか美味しい料理を作れないヨルは妻として母として失格だと疑心暗鬼になっているこの時に「先生は病院で奥様のことでぼやいている」と嘘の情報を伝えようとしますが、このタイミングでロイドが帰宅。ヨルを任務から外そうとするフィオナの作戦はストップしてしまいました。
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アーニャ、ボンドと共に帰宅したロイドは、暗号を使ってフィオナと会話を始めます。スパイが一緒に任務にあたることを拒むロイドに対し、フィオナはヨルの代わりに自分が妻役になった方が事がもっとスムーズに運ぶだろうと提案します。ロイドとしては何を言いたいのかよくわかりませんが、2人の心を読むことが出来るアーニャは、フィオナがスパイとわかるなり、その心を読み取ります。
フィオナの中から出てきた「すきーーーーーー」という言葉にアーニャは絶句。その後も「先輩好き」という単語しか彼女の中から聞こえてくることはありませんでした。
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アーニャ、このはは断固拒否!
ロイドが職場で自分の呆れた話を言っているとフィオナに言われ、ヨルは自分が妻役で居続けることにロイドが限界を感じているのではないかと不安を抱き始めます。そしてアーニャは、自分が妻役ならば掃除も洗濯も家事も完璧にやり遂げられる上にスパイの仕事のサポートも完璧に出来ることから、ヨルを外して自分にするべきだと考えるフィオナの思考回路を面白がります。
ロイドはブラックコーヒーを好むのにヨルがミルクを用意した瞬間、やはり自分こそが妻役にふさわしいと心の中で勝ち誇るフィオナ。しかし、日頃胃痛に悩まされるロイドは、胃への負担を少しでも軽減させるために大量のミルクを注いでいる瞬間に驚きます。きっとこれはロイド・フィージャーという男を演じているだけなのだと考えるフィオナを見て、またアーニャはニヤニヤ。
しかし、そんな彼女に見とれていたため、アーニャはうっかりココアをこぼしてしまいました。駆け寄ったヨルがアーニャの火傷を心配しつつ、こぼれたココアを拭いてあげると、フィオナはまたも勝ち誇ったような感情を露わにします。実の娘ではないからこそ、ヨルは怒ることも教育もできない、妻として失格だと。そして自分ならばアーニャを完璧に指導をし、1ヶ月後にはステラ製造マシンにすることが出来ると考えます。先ほどまでフィオナに対して面白いと思っていたアーニャは、彼女の思考を読み取った瞬間、意識をガラリと変えます。
「アーニャ、このはは断固拒否!」
ロイドに対し、フィオナは暗号で妻役の交代を提案し始めるのですが、これを阻止したいアーニャは急にヨルに抱きつきこう言い出しました。
「ココア拭いてくれるはは世界一すきー」
アーニャの言葉にヨルは感激。アーニャの気を引くため、美味しいココアを今度あげるとフィオナは言いますが、アーニャはまさかの威嚇を始めました。
「仲良しのちちとははがいて、ボンドもいて、アーニャほーじゃー家の娘でよかったー」「すごくよかったーマジで」
アーニャのこの言葉を聞いたヨルは頑張る!と再び意気込みますが、ロイドとしては今でも十分助けてもらえていると笑みを浮かべます。だからこれ以上がんばらなくていいと、ロイドはヨルを安心させます。
相手に自分の感情を悟られてはならない、演技をし続けることがスパイにとって大切なことだとロイドに教えられてきたフィオナは、目の前にいるロイドの笑顔がウソでありながら、わずかな本心が隠れていると見抜いてしまいます。自分の気持ちを秘めたままでいたいものの、限界を感じたフィオナはフォージャー家を後にしました。
外は雨。傘を持たずに去っていったフィオナをロイドは追いかけます。雨で悔しい表情と涙を隠すフィオナは、次の合同任務のことをロイドに付けて去ります。冷戦が終わるまで、自分の胸の内は隠し続けると、フィオナは心の奥底で誓うのでした。
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はじめての嫉妬
お気に入りのアニメでペンギンが死んでしまったシーンを見たアーニャは、その日ロイドにもらったお気に入りのぬいぐるみ「エージェントペンギン」と一緒に寝ました。そして翌朝、ペンギンのぬいぐるみがズタズタに引き裂かれていたのを目にしたアーニャはショックで号泣。噛み傷や引っ掻き傷だったことからアーニャは真っ先にボンドを疑いました。そっぽを向くボンドの心を読んでみると「ペンギン ワルイ アーニャ トッタ」という声が聞こえてきてアーニャは激怒。「ボンドなんか大嫌い!」と言い放ちます。
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ボロボロになったペンギンをヨルが縫って直そうとしたのですが状態はさらに悪化。もっと死んだと大号泣するアーニャに対し、新しいペンギンのぬいぐるみを買ってやるからとロイドが言います。
しかし、このペンギンはペンギンパークでロイドにもらった物。とても大事だからこそ他のペンギンじゃ嫌だとアーニャは言います。そこで今度はロイドがぬいぐるみの修理を始めます。
泣きながら宿題をするアーニャ。直ったペンギンはフランケンシュタインのように傷だらけですが「傷は戦士の勲章だ」といい、縫い目は恥ではないのだと言ってアーニャを納得させました。
しょげたボンドは口にピーナッツの袋を加えてアーニャの部屋へとやってきました。謝りたいボンドを許すべきかどうか悩んだアーニャですが、「昨日の敵は今日の友」とボンドマンも言っていたぞとロイドに言われ、彼女は許すことにしました。
ピーナッツに免じて集結させてやると言ってボンドを許し、アーニャはボンドに「嫌い」と言ってしまったことを謝ります。
アーニャとボンドが仲直りしたのを見たロイドは、東西もこのくらい簡単に仲直りしてほしいと、心の奥底で思うのでした。
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アニメ『SPY×FAMILY』まとめ
新キャラフィオナは、見た目に反してめちゃくちゃロイドのことが好きというのが、とっても面白いです!心は全く読めないけれど、彼女の真意を知っているアーニャは終始ニヤニヤ。そしてこれに気づけないロイドは罪な人です。
完全にフィオナはこの状況下では当て馬というポジションで非常に可哀想ですが、ロイドがヨルを大事にしているし、ミッションには欠かせないということを理解させられるので、これはこれで良かったのかなと思えてしまいます。普通の家族を演じなくてはいけないのですから、夜帷のやり方だと怪しまれてしまいますからね。
これにさらにユーリが混ざったら、これはもう高橋留美子劇場張りの面白さに発展するのではないかと感じております。
本編の中でちょっと語られたフィオナとロイドの共同ミッションのお話しが次回描かれる様子。どのようなドタバタ展開が待っているのか楽しみです。