韓国映画『コインロッカーの女』で一躍注目を集め、百宗芸術大賞新人監督賞を受賞、韓国映画界で実力を認められたハン・ジュニ監督が4年振りに発表した話題作。
さらに『毒戦 BELIEVER』や「神と共に」2部作などの製作スタッフが大集結し、史上まれに見る爆走スピードアクションが誕生しました。
- 韓国映画界でも実力を認められた監督の最新作
- ただの「ひき逃げ捜査」だけではない盛りだくさんな内容
- 韓国題「뺑반(ペンバン)」の意味を調べてみるとより映画が楽しめる
▼動画の無料視聴はこちら▼
目次
『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』作品情報
作品名 | スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班 |
公開日 | 2019年12月13日 |
上映時間 | 133分 |
監督 | ハン・ジュニ |
出演者 | コン・ヒョジン リュ・ジュンヨル チョ・ジョンソク ヨム・ジョンア チョン・ヘジン ソン・ソック キー |
【ネタバレ】『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』あらすじ・感想
古きよき刑事映画を思わせる「逃げては追って、追っては逃げて」な展開!
とにかく映画序盤は、刑事と犯人が「逃げては追って、追って逃げて」の連続です。
かとリーニョ
車にバンバンぶつかり、横転はするは、犯人を追うパトカーの数など、まさに古きよき刑事ドラマを思いださせてくれます。
カーチェイスシーンでは、若手俳優たちが運転していますが、スタントなしだったのでしょうか?
とにかく久々に壮大なスケールのスリリングな映画を観た気がしています。
それぞれの人間模様も絡めて描かれている
冒頭にも書きましたが、映画『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』は「ただのひき逃げ捜査」だけではなく、個々の人間模様も描かれています。
どこか抜けている感のある平凡な男ですが、探偵のような捜査をする巡査ミンジェ(リュ・ジョンヨル)。
彼はひょろひょろとする姿からは想像もつきませんが、元暴走族で麻薬の運び屋していたワルだったのです。
ですが警察官になるほど更生できたのは、父親(イ・ソンミン)のおかげ。
実は彼は本当の親子ではなく、ミンジェを捕まえた刑事でした。
彼はミンジェのせいで犯人を追える足ではなくなってしまいますがミンジェが「自分を信じてくれたこと」がきっかけで、本当の親子のようにかけがえのない関係を築いたということなのです。
人情味があり人望厚い父親の変わりに、警察官になったミンジェは「自分が変われた」ことを喜ぶのです。
一方、元F1レーサーでJCモータース会長、横領、贈収賄も平気でやり、ストレス発散で行動を爆走する「奇才」チョ・ジェチョル(チョ・ジョンソク)。
かとリーニョ
自らの会社の部下にも、容赦なくヘルメットを被らせ、その上から電動ドリルでヘルメットに穴をあけて平気で傷をつける「悪」。
ジェチョル自身、F1レーサーとして活躍する前は、どうも今のような「豪遊」ができるような地位ではなかったようですね。
かとリーニョ
ジェチョルにも一応「心の傷」があるのですが、それを癒してくれる人がいないまま、「絶対的な悪」に進んでいってしまったのが、ミンジェとの大きな違いだと思われます。
若手俳優も、女優陣にも要注目!
普通、主役の俳優がかっこいい映画が多い中、この映画は女優陣にもぜひ注目して頂きです。
ですが、その前に主役の若手俳優2人からお先に紹介します。
非常に個性的な役柄ミンジェを演じるのは、リュ・ジョンヨル。
『毒戦 BELIEVER』や『タクシー運転手~約束は海を越えて~』など、出る映画ごとに強烈な印象を残していますが、今回も一風変わった存在感の巡査役で、やはり強烈な印象を残しました。
そして、自身人生初の悪役ジェチョルを演じた、チョ・ジョンソク。
最近公開された映画『EXIT』では、体力だけしか自慢できないダメダメな男役でしたが、今回の役柄は「同じ俳優ですか?」と疑うような卑劣や悪役を演じています。
さらに注目したいのは遅咲きの今旬の俳優、キ検事を演じるソン・ソック。
顔にも特徴のある彼ですが、シヨンの尻にしかれてるようなひ弱な検事かと思いきや、慣れないカーレースに出て体を張ってみたりと、役柄的に面白い設定でした。
そして、彼ら同様にかっこいい女優陣!
まずは、ミンジェと突然コンビを組む事になったエリート警官ウン・シヨンを演じるコン・ヒョジン。
「ラブコメ」の女王から、サイコやシリアスな役まで、オールマイティの彼女が、銃も持って、男勝りに犯人に立ち向かう姿がなんともかっこいいです。
シヨンの先輩であり上司である、こちらもエリート警官ユン・ジヒョンを演じるヨム・ジョンア。
いい人そうだと思いきや、実は裏ではかなりの悪だったという、この設定に驚きでした。
2019年公開作『完璧な他人』では、亭主関白の夫と義理の母との狭間で苦しむ平凡な主婦役を演じていたので、このギャップがすごすぎて。
長官になった時の警官の制服姿は凛としてますし、普段着の細身なスタイルも実にかっこいいのです。
最後に、ミンジェとシヨンの上司で交通課のウ係長にチョン・ヘジン。
劇中では、妊婦でありながら最後まで交通課のリーダーとして全体を仕切る姿、ミンジェとシヨンに犯人を絶対逮捕して欲しいという強い思いをかっこよく表現している場面が印象的です。
ヨム・ジョンアも、チョン・ヘジンも、最近勢力的に活動していますが、実は2人とも2児の母。
かとリーニョ
ラスト:善と悪の狭間で揺さぶられるミンジェと、最後まで悪なジェチョル
ジェチョルをもうすぐ逮捕できるという時に、いつも刺客が邪魔をされ逮捕できないミンジェ。
今度こそと思った時に、ジェチョルの車に一台の救急車がぶつかります。
中で運転していたのは、ミンジェの父親。
父親が横転した救急車でもがいていたその時、救急車が爆発してしまい、ミンジェの目の前で父親が炎にまみれて亡くなってしまいます。
ミンジェは、救急車の周りにいた警護員たちを倒し、ジェチョルに近寄り首を絞めて殺しにかかります。
ここでそのまま締め付ければジェチョルは死にますが、ミンジェは「善と悪」の狭間にいたのでしょう。
そんな時銃声がしますが、それはシヨンが放った警告の一発。
ジェチョルは逮捕されますが、ここでも巨大組織の会長だけあり、お金と権力が動き、不起訴のまま釈放されてしまいます。
ここからまた、幾度もなくジェチョルを手にかける機会が訪れますが、そのたびに善と悪の狭間で揺さぶられるミンジェと、その狭間にいつも現れ止めに入るシヨン。
そして挙句の果てにもみ合うジェチョルとミンジェですが、ミンジェのわき腹に最後まで悪を突き通したジェチョルの工具が刺さります。
朦朧とする中、実はしっかりジェチョルの手首に錠をかけていたミンジェ。
ジェチョルは有罪判決にもなりました。
かとリーニョ
それを改めて気づかせたのはシヨンの銃声だったのではないかと思います。
映画『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』感想:スリリングでリアルな犯罪アクション
冒頭にも書きましたが、序盤から中盤までは古きよき「犯罪アクションドラマ」チックな映像で、これまた新鮮な感じでした。
ですが、後半スリリングでハラドキドキな展開と最後の逮捕劇などは、まさに韓国映画!
とにかく、今回は天才リュ・ジョンヨルより、チョ・ジョンソクの最後までとにかく悪い役柄が衝撃すぎて印象に残りました。
かとリーニョ
この映画の後半は、スリリングな展開も魅力でしたが、善と悪の狭間を揺れ動くミンジェが憎きジェチョルをどうするのかという点も注目でした。
また、ジェチョルが逮捕され監獄でハンバーガーを食べているときに1人の女性受刑者が入ってくるのですが、この女性とジェチョルの会話が続編をにおわせるような会話でした。
続きはあるのでしょうか?
とにかく、手に汗握るスリリングな犯罪アクション映画だったと思います。
『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』まとめ
「スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班」
1/24(金)~シネ・リーブル神戸https://t.co/NRqNYPYf02
1/25(土)~シネマディクトhttps://t.co/muFt3C0PE0
にて上映開始です!!
是非劇場にお越しください!!
「スピード・スクワッド」劇場ページhttps://t.co/bRFriefvGX pic.twitter.com/ESsJD3XM5j— アルバトロス:アジア映画情報 (@albatrosasia) January 23, 2020
以上、ここまで映画『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』についてご紹介させて頂きました。
ぜひ、ご覧ください。
- 悪人は「手にかけるのではなく、逮捕して「罪」を認めて頂く
- 手に汗握る「スリリング犯罪アクション」映画。
- 最後まで「悪」だった、チョジョンソクに注目。
▼動画の無料視聴はこちら▼