【ネタバレあり】映画『伝説の白い馬』あらすじ・感想|白馬のサウラVS若き日のラッセル・クロウ

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COPYRIGHT (C) MCMXCII MEDIA WORLD PTY. LTD. AUSTRALIAN FILM FINANCE CORPORATION PTY. LTD.伝説の白い馬

1993年に公開された映画『伝説の白い馬』のあらすじ・レビューをご紹介していきます!

若き日のラッセル・クロウが登場し、美しい白馬を捕まえようと躍起になるあまり、あんな目やこんな目に遭う映画です。

ポイント
・3つのパートが織りなす幻想的なストーリー
・CGなし!馬映画の頂点かも!?
・踏んだり蹴ったりなラッセル・クロウを見よう
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『伝説の白い馬』キャスト

主演のラッセル・クロウのほかにも名だたるキャストが出演。

娘に伝説の白馬・サウラの話を語る小説家の女性・ミッチェルを演じるのはキャロライン・グッドオール。最近では『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(16)にて主人公ジェームズにボブとのエピソードを本にしないかと持ち掛ける、出版社の女性を演じています。

ラッセル・クロウは最近でこそ『アオラレ』(20)や『ヴァチカンのエクソシスト』(23)などクセの強い作品にクセの強い役で出演していますが、本作では体型もシュッとしている爽やかな青年です。

まだ30歳になっていないピチピチのラッセル・クロウが見られる作品でもあります。

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『伝説の白い馬』あらすじ

それでは『伝説の白い馬』をネタバレありでレビューします。

主に3つのパートで進む『伝説の白い馬』

映画『伝説の白い馬』は93分とやや短めの作品ですが、主に3つのパートで話が進んでいきます。

1.白馬のサウラの物語
2.ミッチェル夫人と娘インディ(現実)
3.馬狩りの男(ラッセル・クロウ)の物話

基本は小説家のミッチェルが、自分の執筆している小説の内容を娘に語るというテイで進んでいきます。

その話は、嵐の日に生まれた美しい白馬サウラの成長と、彼を捕まえようとする馬狩りの男の執着。ミッチェル夫人はインディにサウラの話を通して、自然の壮大さや生き物たちの営みを教えていきます。

物語りのサウラは成長する中で、ほかの群れのボスである灰色の馬・ブロルガと決闘したり、自分の種を遺すために、同じ白馬と結ばれようと必死になったりしますが…。

そして、そんなサウラをまだ仔馬のころから目を付けていたのが馬狩りの男です。サウラを捕まえて調教し、セリに出せば大金が手に入る…。男は必死にサウラを追いかけますがーー。

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映画『伝説の白い馬』ネタバレあり感想

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ここからは映画『伝説の白い馬』のネタバレがあります。ご注意ください。

なんとサウラは実在しており、ミッチェルの小説は作り話ではなく、実際に白馬を追い詰める馬狩りの男も存在していたのです。

男はサウラを捕まえられない代わりに、白い雌馬を競りで落とし、ゴールデンと名付けて調教します。するとサウラはゴールデンに惹かれ、なんとゴールデンを連れ去ってしまいます。

無事サウラの子を孕んだゴールデンですが、すでに男に調教されていたゴールデンは自分の子を受け入れる本能が無くなっており、再び男の元へ帰ってきます。

サウラの子を孕んだゴールデンを手に入れた男は勝ち誇ったように喜びますが、子を産んでしばらくすると、再びサウラが登場。今度はゴールデンとその子馬がいる柵が落雷でぶっ壊れ、2頭とも脱出。踏んだり蹴ったりな男は再び怒り狂うのでした…。

しかしそれでも男は諦めていませんでした。仲間とサウラを追い詰めようとしたとき、なんとサウラは崖から飛び降り奈落の底に落ちていきました。

人に飼いならされるより死を選んだサウラ。ショックを受けるミッチェルとインディですが、牧場の遠くからは死んだはずのサウラのいななきが聞こえてくる。こうしてサウラは噂や伝説となって語り継がれていくのでした…。

馬映画の頂点?

映画『伝説の白い馬』は1993年とかなり古い作品です。それゆえ馬はCGではなく、本物の馬が大草原を駆け巡り、雪原を力強く走り抜け、男とのチェイスを繰り広げます。
すべてが本物なので迫力もひとしお。とくにファーストコンタクトで思いっきりサウラに負かされた男・ラッセル・クロウの落馬シーンも必見です。
また馬同士の決闘シーンもかなり迫力があり、ネイチャー系のドキュメンタリーならまだしも、こうした劇映画で見れるというのも貴重な気がします。「馬社会」の過酷さも感じられる作品です。

一方で、あくまでこれは「寓話」なので、ラストまではけっこう淡々とお話が進んでいきます。物語の大きな起伏といえば、男が2度もゴールデンをサウラに奪われるシーンと、サウラの最期くらい。あとはミッチェルのモノローグと壮大な自然で馬がひたすら駆け巡るだけです。

“だけ”というと物足りないように聞こえますが、ノーCGの映像はかなり迫力があるので、動物好きな人はぜひ見て欲しい!

馬の美しさや、気高い姿を捉えた作品としては、もう頂点にあるといってもいいのではないでしょうか?事実、類似の馬映画(CGを使わず、馬を主人公にした映画)はこれ以降作られていないような…。

踏んだり蹴ったりなラッセル・クロウを見よう

馬狩りの男(小説が実話と判明してからは”イーガン”と呼ばれていた)を演じたラッセル・クロウですが、今のような巨漢の面影は全くなく、シュッとした爽やかな青年を演じてます(作品出演時はまだ20代後半)

彼のwikiには”私生活では短気と粗暴な振る舞いから問題が絶えない”と書かれていますが、少なくともそんな面影は全く感じられません。

そんなラッセル・クロウの作中での活躍といえば、サウラの魅力に取りつかれるあまり、落馬・落水は当たり前。競りで大金をはたいて手に入れた雌馬さえもサウラに奪われ、自宅の柵は落雷で破損。やっと捕まえられると思ったら目の前でサウラが崖から転落死をして地獄を見るという、一切いいことがない男を演じました。

今でこそパワーやタフさに溢れた役を演じているなかで、ここまで幸の薄い青年を演じているのはまさに出演作の中では異色。めちゃくちゃ颯爽と馬を乗りこなす姿がかすむレベルで良いことがない。

俳優としてデビューして、まだ3年あまりとはいえ、なかなか不思議な映画で頑張るラッセル・クロウの姿も必見です。

あとこれは自分だけかもしれないのですが、若かりし頃のラッセル・クロウとジェラルド・バトラーが若干似ていて「どっちだっけ…?」となるのですが、映画『伝説の白い馬』のラッセル・クロウの姿が、さらにジェラルド・バトラーに寄っていて少し混乱しました…汗

『伝説の白い馬』あらすじ・感想まとめ

要点まとめ
・90年代の作品にして馬映画の頂点とも言える迫力
・今ではもう見られない?ラッセル・クロウの演技も必見
・馬の美しさに見惚れる良作

以上、ここまで『伝説の白い馬』をレビューしてきました。

サウラが群れのボスとなり、別の群れのボス・ブロルガと決闘する件なんて『ライオン・キング』を見ているかのような展開でした。

ブロルガはサウラの父ヤラマンを決闘で殺しているので、敵討ちでもあるんです。そうした動物界のシリアスさを美しく詩的な世界観で描いていたのも良かったです。

劇映画としてはやや退屈ですが、動物映画としては迫力満点でした!

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