「銀行員として正しいことをしたい」
片岡(福山雅治)は、何度も下剋上に失敗しながらも三友銀行の不正や隠ぺい体質を変えるべく、最後まで頑張り続けます。
熱き男・片岡洋は奇跡を起こすことができるのか?
泣いても笑っても、最終話です!
目次
『集団左遷!!』第10話(最終回)あらすじ
とうとう副頭取の座にまで上り詰めた横山(三上博史)。
島津議員(石丸謙二郎)への献金の記録が書かれた手帳を渡せばすべてを水に流すという横山だが、片岡(福山雅治)は突っぱねる。
梅原(尾美としのり)は最後の手段としてマスコミに告発することを片岡に提案。
会社の不正を自分たちの世代で断ち切るべく、決意を固めた片岡は、真山(香川照之)とともに手帳の裏取りを進めていく。
しかし、それを知った横山の非情な仕打ちが襲いかかる。
果たして自分たちがやろうとしていることは正しいのか、三友の為になるのか、部下の為になるのか、お客様の為になるのか、葛藤する片岡の最後の戦いが始まる。
片岡がたどり着く下克上の形とは…
平成から令和を駆け抜けた諦めない男の物語がついに完結!
出典:『集団左遷!!』公式ページ
【ネタバレ】『集団左遷!!』第10話(最終回)の感想
横山専務(三上博史)が副頭取に
運命の役員会議で横山専務(三上博史)は副頭取への昇任を認められ、片岡(福山雅治)の下剋上は失敗してしまいました。
隅田常務(別所哲也)以外のほとんどの三友銀行役員は、横山さんの不正を正すことで、ダイバーサーチとの資本提携が危うくなるのを恐れたということでしょうか。
横山さんは憎たらしいほどのドヤ顔です。
横山さんは、手帳を渡せば誰にも何の処分も下さないと片岡に取引を持ちかけます。
しかし、
「この手帳はお渡しすることはできません」
片岡はきっぱりと断りました。
横山副頭取は、鮫島(小手伸也)に、引き続き片岡と真山(香川照之)を監視するように命じます。
マスコミに告発
「こうなったらやることはひとつ。告発するしかない」
梅原さん(尾美としのり)は最終手段を提案します。
「梅ちゃんは本当にそれでいいの?」
そういって片岡は梅原さんを巻き込むことに引け目を感じているようですが、梅原さんは手帳を渡したことが自分の結論だと答えます。
何しろ、梅原さんは島津議員に現金の受け渡している現場に立ち会った人です。
告発するにあたって、とても重要な証言者ということになります。
「サラリーマンは上の指示に従わないといけないと思っていたけど、逆らわなきゃいけないこともある」
梅原さんはすっかり腹を決めた様子です。
会社の不正は俺たち世代で断ち切る!と、二人は決意を新たにしました。
不正を告発すれば、資本提携も白紙になり、会社を窮地に陥らせる可能性もあります。
しかし、隅田常務は信頼できる記者と連絡を取り、他にも横山さんのやり方に納得がいっていない役員を探すことにしました。
そして、片岡には賄賂を渡していたという梅原さん以外の証言を集めることを命じます。
片岡は真山に告発というやり方は間違っていないかどうか確認をします。
「銀行のためには間違っていないと思います。銀行員として、最後まで戦いましょう!」
そう言って、真山は片岡を励まします。
銀行員として、最後まで
片岡と真山はスパイの追跡をかわしながら、横山さんらが政治家と接触したホテルに足を運び、目撃情報を集めます。
二人の動向を知っても、まだまだ余裕な表情の横山副頭取。
反対に不安げな藤田頭取(市村正親)ですが、
横山さんは
「我々がしたことは、すべて三友銀行が生き残るために必要なことです」
「どうか全て飲み込んでください」
と言い聞かせます。頭取の表情は複雑そうです。
そして横山さんは、ついに実力行使に出ました。
真山さんを出向させたのです。
表向きの理由としては、横山さんの財務資料を無断で持ち出したことへのペナルティだということです。
これについては、本当のことなので何も言えません。
片岡は副頭取室へ走ります。
「真山さんの出向は私への脅しですよね?」
横山さんは、いかにダイバーサーチとの資本提携が重要なことかを語ります。
しかし、片岡にとって問題はそこではないのです。
片岡も銀行が新しく生まれ変わることに関しては理解をしているのです。
「不正を働いてまで改革を推し進めようとしている横山さん自身を否定しているんです!」
そう訴える片岡に横山さんは言います。
「本当に会社を変えたいと思うなら、私のところまで上がって来てください」
横山さんは、片岡を出向にしないのは、彼の頑張りを認めているからだといいます。
これからの三友を引っ張っていく人材として高く評価していて、その頑張りと情熱があれば今からでも上を目指せると。
その一歩として、ダイバーサーチとの新規事業に片岡を推薦しておいたといいます。
「そうすれば片岡さんの力で真山さんを引き戻すこともできますよ」
この言葉は片岡にとってはパワーワードです。
横山さんが出世を餌に片岡を懐柔しようとしているのは明確ですが、そう言われると心が揺れてしまいます。
横山さん、またしてもドヤ顔です。
思わず地団駄を踏みたくなります!
追い込まれる片岡(福山雅治)
予想はできていたことですが、結局梅原さんもまた出向させられることになってしまいました。
しかし前回と違って、梅原さんの表情は暗くありません。
逆に片岡の表情は硬くなっています。
自分のせいでまた梅原さんが出向になってしまったと考えてしまうのは無理もありません。
そんな片岡に梅原さんは檄を飛ばします。
「ビビるなよ!僕らの手で会社の不正を正そうってことなんだから」
「いいか、片岡くんグレんなよ!」
梅原さんに活を入れられた片岡は、隅田常務と共に告発するべく新聞社に向かいますが、直前になって足を止めてしまいます。
翌朝、新聞を見た真山は記事が載っていないことを不思議に思い、片岡と連絡を取ろうとしますが、一向につかまりません。
本部に行っても、出社していないといいます。
梅原さんと隅田常務も心配をしていました。
隅田常務によれば、昨日新聞社で告発は少し待ってほしいと言われたとのことです。
真山さんは心当たりのある場所へ向かいました。
その場所とは、旧蒲田支店です。今は、学習塾になっていました。
「あの頃が恋しいです。大変でしたけど」
という片岡に、真山さんは、
「横山さんに何か言われたんですか?」
と話を促します。
片岡は、今横山さんを告発することは会社のためになるのかどうか色々と考えてしまったと語ります。
「片岡さん、あまり私をみくびらないでください」
真山は一刀両断します。
どうせ出世をすれば自分を戻せると言われたのかもしれないが、そんなことは大きなお世話だと。
どんな仕事だろうが正しい仕事をしたいと思っているし、納得して入った会社だと思っているし、最後まで銀行員として全うしたいのだと。
真山さん、カッコイイです!
「不正や隠ぺいを知っていながら、毎日出社できますか?」
うつむいていた片岡の顔が上がります。
真山は、蒲田支店最後の日に、片岡がいつか自分が銀行員最後の日を迎えた時に、今日を振り返って後悔せずに済んだと言ったことを出し、
「今はどうですか?後悔しませんか?」
「片岡さん、決着つけましょうよ!」
真山さんの真摯な言葉で片岡の決意は固いものとなりました。
日曜劇場の香川照之さんなので、内心いつか裏切るのではないかと思っていましたが、真山さんはただただ真面目な良い人で、片岡の確かな右腕でした。
イメージだけで思い込んではいけませんね。
最終決着
片岡は、新規事業説明会へと向かいます。
横山副頭取はダイバーサーチの清水CEOが到着する前に、手帳を渡してほしいといいます。
「手帳は新聞社に渡しました」
清水CEOにも話はした、と片岡はいいます。
「あなたが今去らなければ、隠ぺい体質は変えられない。これからの三友に未来はないと思いました」
「どこかで断ち切らなければいけない。それが今だと思うんです」
片岡は、堂々と下剋上宣言をします。
横山副頭取は、この資本提携をなくして、この先どうやって生き残るつもりなのかを問います。
「正しくあるべきだと思います」
会社としての正しさに、行員たちの正しさに、社会が求める正しさにまっすぐ向き合い、自分なりの正しさで一人一人のお客様にまっすぐ向き合うべきなんだと片岡は語ります。
いわゆるド正論です。
実際の社会では、このような綺麗事だけでは済まされないのかもしれませんが、せめてドラマの中だけでもこうしてまっすぐな人がまっすぐでいられる社会であって欲しいものです。
横山さんも、素晴らしい綺麗事だと笑い飛ばします。
「そんな綺麗事では三友は生き残れないんです!」
片岡は変化は必要なことだとしながら、今日ここで不正や隠ぺいを終わらせてほしいと最後のお願いをします。
「三友の未来のために、そしてあそこにいる次の世代の彼らに道を譲っていただけませんか」
「正しい三友に生まれ変わるために、彼らに未来を託していただけませんか?」
片岡は頭を下げます。
しかし、横山さんはその不正の証拠はない、となおも食い下がります。
そこへ藤田頭取が横山さんを制止しました。
そして、横山さんの不正は自分が隠ぺいしたと告白します。
「横山くんの方針こそが、次の世代に渡せるものと信じて全てを託した。だが、私は間違った選択をしたようだ。すべての責任は私にある」
藤田頭取が観念した瞬間、隅田常務が他の役員を引き連れ、島津議員から資本提携に関しての口利きを頼まれた金融庁の担当者を更迭してもらったと報告してきました。
近いうちに、地検の捜査が入るといいます。
「行こうか、横山くん。次の三友のために」
藤田頭取は横山副頭取に促します。
「では、みなさん、頑張ってください!」
そう一言残して、横山副頭取は去っていきました。
その後、副頭取室でがっくりと膝をつき涙を流す横山さん。
銀行の未来を思っていたのは彼も同じですが、やり方が間違っていました。
何度も失敗した片岡の下剋上は、ついに成功したのでした。
新しい道
片岡たちの告発によって、三友銀行の不正は政界を巻き込んだ大スキャンダルとなり、当然ながら株価は暴落、資本提携は白紙に戻りました。
そんな中、隅田常務が頭取に選任され、三友銀行は資本提携を模索しながら、新たな人事体制のもと動き出します。
金融のスペシャリストを育成したいという理由で、滝川(神木隆之介)は三友証券へ異動になり、片岡は新しくできた部署である『人材育成研修センター』のセンター長に任命されるなど、三友銀行は新たな道を歩み始めました。
「終わりましたね」
「まだまだ終わりませんよ。ここからまた新たな三友銀行が始まるんです!」
片岡はやる気満々です。
そんな片岡に対して、真山さんは銀行を辞めることにしたといいます。
妻の実家の建設会社で経理として働くことにしたそうです。
「自分に頑張ることを教えてくれた妻と、1分1秒でも長くいたいんです」
真山さんは「奥さんは大丈夫だ」といいますが、心配です。
真山さんの銀行員最後の時は意外にも早く訪れましたが、家族のために決意した真山さんの顔は晴れやかです。
「片岡さん、私はあなたに会えて良かったです!仕事が楽しかったです!」
「僕も真山さんとの仕事は楽しかったです!まだまだお互い頑張っていきましょう!」
「はい!」
こうして、二人は別々の道を歩き始めました。
その後、新体制となった三友銀行で頑張る行員たちの姿、最後に人材育成研修センターのセンター長として「私も一緒に頑張ります!」と宣言する片岡の姿で、この『集団左遷!!』の物語は終わります。
『集団左遷!!』第10話(最終回)まとめ
#集団左遷!!
6/23の最終回まで…
👨💼🏦あと❷日🏦👨💼人生を賭けた
令和最初の下克上🤛が
今週ついに完結へ…⚔️💥片岡(#福山雅治)を待ち受ける運命や…いかに⚖⁉️ pic.twitter.com/dRfAmwrhk7
— こんや9時🏃♂️最終回‼︎『集団左遷!!』ついに横山敗北!? (@shudansasen_tbs) 2019年6月21日
振り返ってみると、このドラマは「下剋上」ということを打ち出してはいましたが、実は片岡と真山の友情物語が一番大きなテーマになっていたと思います。
片岡は何度も真山の励ましに助けられていました。
最後まで真山さんが良い人で良かったです!
行員たちが頑張る中で、仕事は一人ではできないということや、仲間の大切さというメッセージが印象に残るドラマでした。
全10話、非常に楽しませていただきました!お疲れ様でした!