「自分の罪を反省したい」と生活事故死課のハヤシ(清原翔)は、総合案内のシ村(松岡昌宏)に相談をしてきます。
シ村はそのためには自分の罪を振り返ることを勧めました。
ハヤシは、自分が死刑になった経緯を話し始めます。
そこには、ハヤシの出生の秘密と彼を支えた姉の存在がありました。
目次
『死役所』第5話あらすじ
「お姉さんのことも後悔してないの?殺人犯の弟、持っちゃったんだよ」
ミチル(黒島結菜)が放った言葉に動揺したハヤシ(清原翔)は、初めて“反省したい”と思う。
そんなハヤシにシ村(松岡昌宏)は「振り返ることから始めてみては」と言い、ハヤシは殺人を犯した経緯を打ち明ける。
始まりは高校2年。
祖父・清三(伊藤洋三郎)に剣道を習っていたハヤシは、父・雄作(草野康太)と3年も口を聞いていないほどの不仲。
そんな折、清三が病気で死ぬ。清三の葬式後、父が吐き捨てた言葉は、ハヤシの“出生の秘密”だった…。
姉の理花(土居志央梨)は全てを知った上で寄り添ってくれたが、ハヤシは大きな十字架を背負ってしまう。
さらに、幼馴染のまりあ(岡野真也)が同級生らからイジメられていることを知り…。
人生の歯車が狂い出したハヤシの壮絶な人生とは…!?
出典:『死役所』公式ページ
【ネタバレ】『死役所』第5話の感想
ハヤシ(清原翔)「罪を反省したい」
急性アルコール中毒で亡くなったもののシ役所に居座った三樹ミチル(黒島結菜)が成仏した後、ミチルの成仏申請の対応をした生活事故死課のハヤシ(清原翔)は、シ村(松岡昌宏)に相談を持ちかけます。
「自分の罪を反省するにはどうしたらいいんすかね」
ハヤシは、成仏前のミチルに言われたことが頭から離れないでいました。
「ハヤシさんって純粋じゃん。でも簡単な憎しみに染まって人を殺した。でも、殺人ってそれで終わりじゃないんだよ」
「お姉さん、幸せだといいね。幸せになってるといいね」
ミチルはそう言い、また来世で会おうと言い残し去って行きました。
ハヤシが人を殺したのは、その人が憎かったからです。
「今でも憎いし。殺されて当然だと思ってます」
でも、ミチルの言葉によってずっと蓋をしていたモヤモヤしていた気持ちが湧き上がってきたと言います。
「今さらなんですけど、反省したいんです。でも、反省ってどうすればできるんすか」
シ村は、振り返ることだといいます。
なぜ人を殺してしまったのか。
なぜそういう気持ちになってしまったのか。
「ハヤシさんの気の向くままお話してください」
ハヤシシ(清原翔)の過去
ハヤシは、少年時代高校の途中まではなんの不満もなく過ごしていました。
歯車が狂ってきたのは高校2年の時です。
ハヤシは元役者で剣道家の祖父に剣道を教わっていました。
稽古には、恋人のまりあ(岡野真也)がいつも付き添っていました。
ハヤシは父親とは3年ほど口を聞いていませんでした。
母が亡くなった中学生の頃に、急に父親のハヤシに対する態度が変わり、剣道を習うことにも嫌な顔をしていました。
「お父さん、おじいちゃんと何かあったのかな」
姉は首をかしげます。
ある日、祖父は体調を崩して入院してしまいます。
心配するハヤシですが、祖父はハヤシとまりあの結婚式に出るまでは死ねないと言います。
祖父は、まりあにハヤシはフラフラしているけど純粋な男だから、周りが見えなくなった時はまりあがうまく方向転換してやってほしいと頼みます。
祖父と仲良くなればなるほど、ハヤシの父親との距離は開いていきました。
ハヤシは父親による自分への接し方が異様だと感じていました。
その理由がわかったのは、祖父が亡くなった時です。
祖父の葬式の夜、酔っぱらった父はハヤシに向かって言いました。
「死んだな。お前の親父」
一瞬、何を言っているのかわからないハヤシと姉。
「このガキは俺のガキじゃねぇんだよ!俺の女房と親父の子供なんだ」
父親がそれを知ったのはハヤシの母が亡くなった時でした。
母は役者時代の祖父のファンで、憧れの人だったのだそうです。
父のハヤシに対する態度が変わったのは、それからでした。
自分の出生の秘密を知ったハヤシは、無言で祖父の骨壺を取り出し、ベランダから骨をぶちまけました。
そのまま座り込んで泣きじゃくるハヤシに、姉ちゃんだけはあなたの味方だと抱きしめてくれました。
「高校の時っすよ。出生の秘密知ったの。頭の中ぐちゃぐちゃで」
「お気持ち、大変よーくわかります」
終わりの始まり
出生の秘密を知ったハヤシは、1人悩んでいました。
母はなぜ手紙を残したのか、父親はなぜ自分にそのことを伝えたのか、姉貴が羨ましい…。
それでも、ハヤシは人前では笑って過ごしていました。
ところが、恋人のまりあがハヤシと付き合っていることで妬まれ、同級生から壮絶なイジメに遭っていることがわかると、ハヤシは完全にキレてしまいます。
頭の中が真っ白になり、気がつけばイジメの首謀者は校舎の窓から落ちていました。
被害者は幸い軽い怪我で済みましたが、ハヤシは学校を辞めることになりました。
姉は、父から預かったという祖父が残したお金を渡してくれました。
しばらくしてハヤシは剣道を教え始め、まりあも介護福祉士になって働き出し、2人は結婚しました。
ハヤシの出生のことは、結婚してすぐにまりあに伝えました。
「隠しごと苦手なんで」
娘も生まれ、これから頑張ろうと順風満帆に思えたハヤシの人生。
しかし、今度は未遂ではなく本当の殺人を犯してしまうことになるのです。
娘がそろそろ1歳になろうかという頃、ハヤシが娘を抱いてあやそうとしてもまりあに取り上げられるなど、子育てに参加させてもらえない状態が続いていました。
それゆえに娘もあまりハヤシに懐いていませんでした。
そのことを姉に相談すると、姉は自分1人でやらなければならないと気負っているだけだろうと励ましてくれました。
ある日、ハヤシはまりあから今日は早く帰ってきて欲しいと言われます。
「俺、この時まりあと久々にって思ってたんですよね。子供ができてから一緒に寝ることも少なくなってたから」
言われた通り早く帰宅すると、部屋には見知らぬ男がいました。
まりあが働いていた施設の者だと言います。
「ハヤシさん、お願いします。まりあさんと別れてください!」
男は土下座をして言いました。
続けて、まりあはすごく苦しんでいるから解放して欲しいと訴えます。
そしてその男は、なんと娘のあやみは自分とまりあの間にできた子だと告白したのです。
あやみは、その男には懐いていました。
男によれば、まりあはハヤシが祖父の子供だということを知って以来、ずっと悩んでいたのだそうです。
「まりあ、俺のこと気持ち悪かったんだ…」
まりあは何も答えませんでした。
ハヤシは無言で木刀を持ち、3人を滅多打ちにして撲殺しました。
ハヤシの元に姉から電話がかかってきました。
「姉ちゃん、俺…気持ち悪いかな。じいちゃんの子供って気持ち悪いかな」
「そんなわけないでしょ!あんた私の弟なんだよ。誰の子供とか関係なく無条件に」
「ありがとう。ごめん」
その後、ハヤシは乳児を含む男女3人を殺害したとして、最高裁で死刑が確定しました。
心境の変化
「俺って気持ち悪いですかね?」
「人それぞれの価値観でしょうね」
シ村はシニカルに返答します。
しかし、少なくともハヤシの姉はハヤシのことを気持ち悪いと思わなかった。これ以上の真実はありません。
ハヤシの姉は、弟に対して悪態はついていましたが、彼を責めたことは一度もありませんでした。
常に、ハヤシの味方をしてくれていたのです。
「殺人犯の姉になっちゃったんだよ」
ミチルに言われなくても、ハヤシにだってそんなことはわかっていました。
しかし、今になってその言葉が胸に刺さったのです。
「ここで働いたことで、心境に変化ができたのかもしれませんね」
ハヤシは、殺したこと自体は後悔していないと言います。
シ村はそれだと反省はできないと返します。
「ハヤシさんは私に現世での過ちを告白し、苦しみを打ち明けた。まずはご自身の感情と向き合うことではないでしょうか」
なぜ3人を殺すまでの憎しみが生まれてしまったのか、なぜこれまでの人生を支えてくれた人の命を奪ってしまったのか…それを考える必要があるのです。
「そう言われるとキツいっすね」
シ村は、自分を理解しさらに他人のことも理解するようになれば、いつか反省できるかもしれないと言います。
「ハヤシさんが殺した3人は同時にここに来ていたはずです。どんな気持ちで申請書を書き、どんな顔で成仏して行ったのでしょうかね」
しかし、今のハヤシにはそこまで考えることはできませんが、ゆっくり時間をかけて理解をしていけば良いのです。
「シ村さんは話したいこととかないんすか?」
シ村は、自分の娘が死んだ時のことを思い出します。
「話したくなったら言ってくださいね。全部受け止めますから!」
シ村は笑顔で答えました。
しかし、すぐに元のシ村の顔に戻りました。
『死役所』第5話まとめ
#死役所 第5話、明日深夜❗️#きよたんと子育てなう 動画のつづき…👶🍼
お菓子を満腹に食べた後の乙葉ちゃん、#清原翔 さんの膝の上でうとうと…
世界一贅沢な赤ちゃんです!
この二人の共演は、明日の第5話❗️
是非、ご覧ください🐥 pic.twitter.com/JdZacYpXEJ— 死役所【テレビ東京毎週水曜深夜!】 (@tx_shiyakusho) November 12, 2019
『死役所』第5話は、死役所の職員であるハヤシの衝撃の過去が明らかになりました。
誰から生まれたとか、どこで生まれたというだけで、そこに価値観が出てきてしまうのは悲しいことです。
ハヤシの姉が幸せになっていることを願うばかりです。
次回は、再び死役所を訪れる死者のエピソードの回になるようですが、他の職員の過去も気になります!
▼次回第6話も続けて読む▼