亡くなった人が最初に訪れる『シ役所』。ここでは様々な死因の人たちが行き先を決める手続きをする場所です。
『総合案内』で働くシ村(松岡昌宏)は、次々に現れる死者に「お客様は仏様です」と淡々と言いながら、時に余計なことを言って相手を怒らせています。
死者の申請書から、生前の姿がリアルにあぶり出されていきます。シ役所で働くシ村や職員にも隠された過去がありました。
果たして彼らはどう生き、どう死んだのでしょうか?
累計300万部を超えるベストセラーである同名漫画の実写ドラマです。
目次
『死役所』第1話あらすじ
目を覚ました三樹ミチル(黒島結菜)は、見知らぬ場所にいた。
ここはどこなのか?戸惑うミチルに声をかけたのは、総合案内係として働くシ村(松岡昌宏)だった。
シ村の言葉で殺されたことを思い出したミチルは、他殺課でイシ間(でんでん)に「どうすればあの女に復讐できるのか」と訴える…。
その頃、シ村はベンチに座る中学3年生の鹿野太一(織山尚大)に声をかけていた。
シ村は、曲がった脚を見て、自殺課へ連れていく。
成仏するには、成仏許可申請書に具体的な自殺理由を書かねばならない。
ためらいながらも書き始める太一だったが、自殺の要因となった陰湿ないじめ、無関心な両親など嫌な過去が蘇り錯乱してしまう。
そんな中、太一はシ役所である人物と遭遇する…。
出典:『死役所』公式ページ
『死役所』のメインキャストと役柄/第1話ゲスト出演者は?
【『死役所』メインキャスト】
- 松岡昌宏 / シ村(役:シ役所 総合案内係)
- 黒島結菜 / 三樹ミチル(役:急性アルコール中毒で亡くなった女子大生)
- 清原翔 / ハヤシ(役:シ役所 生活事故死課)
- 松本まりか / ニシ川(役:シ役所 自殺課)
- でんでん / イシ間(役:シ役所 他殺課)
- 余 貴美子 / シン宮(役:シ役所 死産課)
【『死役所』第1話ゲスト出演者】
- 織山尚大(少年忍者/ジャニーズJr.) / 鹿野太一
【ネタバレ】『死役所』第1話の感想
シ役所総合案内人のシ村(松岡昌宏)
女子大生のミチル(黒島結菜)が目を覚ますと、そこは妙な雰囲気の漂う部屋にいました。
周りを見ると、顔が半分亡くなった女性や、血まみれの男性が歩いています。
「ここはどこなんですか?」
「ここは、シ役所です」
メガネをかけうっすらと笑みを浮かべた男性が声をかけてきました。彼は、総合案内のシ村(松岡昌宏)と名乗りました。
「お客様はどう亡くなられましたか?」
ミチルはそこで自分が死んだことに気がつきました。
「私、あの女に殺されたんです!」
そう訴えたため、ミチルは『他殺課』に案内されます。
ミチルがお礼を言うと、シ村は笑みを浮かべて言います。
「いえ、お客様は仏様です」
他殺課で対応したのはイシ間さん(でんでん)です。
ミチルはイシ間さんにどうしたらあの女に復讐できるのかと訴えます。
シ村が総合案内に戻ると、頭から血を流し、片方の足首が折れ曲がっている少年(織山尚大)を見つけました。
「飛び降りでもされましたか?」
少年はうなずきます。彼は『自殺課』に案内されました。
ところが、年間数万人の自殺者がやってくる自殺課は大わらわです。
職員のニシ川(松本まりか)は、老衰課から人を回してくれとブーブー文句を言っています。
しかし、老衰課も年々忙しくなってきているのです。
そういうわけで、シ村が代わりに対応することになりました。
自殺申請書と成仏許可申請書
自殺した人は2種類の申請書を書く必要があります。
誰もが書く「成仏許可申請書」の他に「自殺申請書」を記入するのです。
自殺申請書には自殺した方法と理由を書かなければいけません。
「そんなことまで書かないといけないんですか?」
「成仏に必要な手続きですので」
少年の名前は鹿野太一。自殺の理由をいじめと記入しましたが、具体的な理由を書かないと受理されないことがあるとして、詳しい内容を書くようにとシ村は淡々と伝えます。
鹿野くんは辛い日々を思い出さなければなりませんでした。
「なんでこんなの書かなきゃいけないんですか?僕はただ楽になりたいだけなんだ」
シ村は気持ちはよくわかるが、成仏のためには必要な手続きなのだと説明します。
そして、遺書やそれに代わるものは残したのかを鹿野くんに聞きます。
鹿野くんは遺書はないが、いじめや家族のことについて書いた日記は残しているといいます。
シ村はパソコンを叩いてデータを調べます。
鹿野くんは4歳の時に両親が離婚し、母親が1年前に一流企業に務める男性と再婚。
自殺の一因には、両親にもある。というようなことを日記に書いていました。
「あの人は僕に無関心でした」
財布からお金を抜くなど、息子の様子がおかしいことに気がついていたのに、彼の父親は何も言わなかったのだと言います。
家にも学校にも居場所がないと感じていた鹿野くん。だから彼は自殺を選んだのです。
だとすると、両親は世間体を気にして日記を処分してしまったかもしれません。
「だとしても、僕をいじめたヤツは気がつきますよね?」
しかし、やられた方は覚えていても、やった方は自分のことだと思わずにすぐに忘れてしまうものです。
遺書がなければ裁くことも難しいとシ村が説明すると、鹿野くんは下を向いてしまいました。
49日後は冥途の道
ミチルの方はというと、他殺課でデータを調べたもののミチルに関するデータはなく手続きができませんでした。
「本当に他殺で間違いありませんか?」
「私のことは放っておいてください!」
ミチルはプリプリ怒ってどこかへ行ってしまいました。
鹿野くんは、死人なのにトイレに行くと言って席を外していました。
すると、なんと彼のいじめの首謀者であるウシオとバッタリ出くわします。彼は誰かに殺されたのでイシ間さんと一緒にいました。
「お前のクソ親父に思い切り轢き殺されたんだよ!」
なんと、鹿野くんが自分に興味がないと言っていた彼の父親がウシオを殺したというではありませんか。
ウシオは親父に復讐してやる、お前も殺してやると鼻息荒く怒鳴っています。
鹿野くんを迎えに来たシ村は、49日以内に手続きをしないと天国でも地獄でもない真っ暗な「冥途の道」に連れて行かれると鹿野くんとウシオに伝えます。
「永久にさまよってろ。俺は天国に行く」
そう言ってウシオはとっとと手続きにかかりました。
もしかしたら、鹿野くんのお父さんは何かしたくてもどうしていいのかわからずにいたのかもしれません。
再婚したばかりの自分が口を出していいものか、最善の方法は何なのか色々悩んでいたかもしれません。
そうこうしているうちに鹿野くんは自殺してしまい、自分たちのせいであるかのような記述のある日記を読んで、なぜもっと早く行動しなかったのだろうと後悔したかもしれません。
これは、あくまでもシ村の想像にすぎませんが。
「お父さんに会いたい…」
鹿野くんは少し生き返って謝りたいと言います。
しかし、死者は現世に戻ることはできないと条例で決まっています。
だったら、冥途の道でお父さんが来るのを待っていようと思った鹿野くん。
「会えるとは限りませんよ。冥途の道は広いですから。現世にいるうちにお話されれば良かったですね」
鹿野くんはお父さんと会話することを避けていました。本当に拒絶されるのが怖かったからです。
「自殺することは怖くなかったんですか?」
「それは…」
死んでしまっては、お互いもう何もできないのです。
あの世への扉
鹿野くんは、生まれ変わってお父さんに会いに行くことにしました。
しかし、生まれ変わるためには天国へ行かないといけませんが、天国に行けるかどうかは役所ではわからないとのこと。
先ほどいじめっ子のウシオは天国に行くと言っていました。
しかし、彼はいじめをしていたので、地獄行きになる要素がたくさんあります。
「なんで教えてあげなかったんですか」
「聞かれなかったので」
そりゃまぁそうなんですが…突然シニカルなことを言い出すシ村さん。掴みどころのない人です。
「じゃあお父さんが死んでここに来たら伝えてもらいたいんですけど。迷惑かけてごめんなさいって」
今度生まれ変わったらもっといい親子になりたい、お父さんともっと色んな話がしたいと伝えて欲しいと鹿野くんはシ村にお願いします。
「いいですよ。お客様は仏様ですから」
鹿野くんは無事手続きを済ませ、あの世への扉の前に立ちました。シ村は言います。
「死と向き合うことは、現世を受け入れることです」
後悔、懺悔、怒り、悲しみ、絶望…全ての気持ちを受け止めないと、いくら成仏しても生まれ変わることはできないのだそうです。
「それでは、ご自身の名前を書く最後の機会となります」
鹿野太一。少年は書類にサインをしました。
「受理させていただきます。14年7ヶ月と14日間、お疲れ様でした」
少年は光のある扉の向こうに消えて行きました。
しかし、本当は鹿野くんの父親は人を殺しているので地獄に行く可能性が高いのです。2人はもう会えないかもしれません。
「なんで言わなかったんですか」
「聞かれなかったので」
しかし…と、シ村は2人の職員に言います。
「ニシ川さんハヤシさんお二人よりは、生まれ変われる可能性はあると思いますよ」
一方、ミチルは役所内をウロウロしているうちに『死刑課』という部屋に辿り着きました。
中にはファイルがずらっと並んでいますが、そこにイシ間さんやニシ川、シ村の名前が記されたファイルもあります。
もしかして、職員の人たちはみんな死刑囚だったのでしょうか?
「ここはお客様が入る場所ではありませんよ」
背後にシ村が立っていました。
『死役所』第1話まとめ
いよいよ、明後日16日深夜0時12分より「#死役所」放送スタート‼️
死後の世界で成仏の手続きをする場所「シ役所」に今回訪れたのは… 義父との関係やいじめなどを苦に自殺した鹿野太一(#織山尚大)。
総合案内・シ村(#松岡昌宏)が彼を出迎える。この秋一番ディープなドラマを
是非、ご覧ください📺✨ pic.twitter.com/sASf54ik0S— 死役所【テレビ東京10/16スタート!】 (@tx_shiyakusho) October 14, 2019
いかにもテレビ東京らしいドラマが始まりました。
死者の見た目や、血の付いた小道具など一見ホラーに見えますが【死者を見て生を考える】というとても深い内容の作品です。
現実ではシ村とは正反対のキャラクターである松岡さんですが、見事に慇懃無礼なシ村を演じています。
ゲストも色々と面白いキャストが出てきそうなので、次回も楽しみです!
▼次回第2話も続けて読む▼