ネット上でいろんな名前が持てるようになったいま…
あなたが一番“好きな名前”はどれですか?
第10話「何でアテはあかんのか」は、一番欲しかった名跡がもらえなかった女流落語家のお話。
弟子にしてくれなかった師匠が、彼女にたった1つだけ遺してくれたもの…。
一門を超えた師匠と少女のあたたかいストーリーが描かれます。
目次
アニメ『うちの師匠はしっぽがない 』前回第9話のあらすじと振り返り
まめだ(CV.M・A・O)を弟子にした件で、上方落語四天王に招集がかかりました。
その緊急会合でまめだの処分が決定!
大黒亭文狐(CV.山村響)は、家に帰って弟子に破門を伝えます。
納得ができないまま、追い出されてしまうまめだ。
椿白團治(CV.江口拓也)の家に身を寄せることに!
「泣いたら師匠を信じてないのと同じ。」
慣れない環境下で、師匠を信じて懸命に踏ん張ります。
そんなまめだに、白團治は“借金返済延長の任務”を課します。
恩義を感じていたまめだは、落語「牛ほめ」の応用を駆使して挑みますが…
散々な目に遭って撃沈!
ダメだった話を帰って白團治に聞かせると、大爆笑w
そして「“自分自身が落語になる試験”合格!」と、突然言い出す白團治…
なんと、まめだは知らないまま、破門回避の試験に挑まされていたのでした。
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第9話は、怒涛の展開に驚かされました。
敵意むき出しの手強そうな次の試験官に挑む、第10話!
大黒亭になんらかの遺恨がありそうな女流落語家・霧の圓紫(CV.竹達彩奈)の登場です。
【ネタバレあり】アニメ『うちの師匠はしっぽがない』第10話あらすじと感想
一番性格が“アレ”な師匠宅で、門前払いを食らう豆狸。
破門回避の試験、まめだ(CV.M・A・O)は第一関門を見事突破!
椿白團治(CV.江口拓也)の課題をクリアーしました。
今度立ちはだかる壁・霧の圓紫(CV.竹達彩奈)は、白團治曰く「四天王の中で一番性格が“アレ”でやっかいな人物」とのこと。
「圓紫の芸はひとつの頂点。見て、確かめて、盗んで…乗り越えてみろ。」
まめだは白團治からの激励の言葉を思い出し、気合いを入れて圓紫宅前で声を出します。
すると、出てきた弟子の圓雨(CV.紡木吏佐)から「帰れ!」と門前払いを食らいます。
めげないまめだは小動物の身軽さを使って、屋敷へ忍び込みます。
広大な日本庭園を抜けて、やっと霧の圓紫を発見!
秘書役もこなす圓雨が、師匠の分刻みの多忙なスケジュールを読み上げています。
落語以外、メトロノームを使わないと圓紫は超のんびり喋ります。
彼女が単語を発しただけで全てを理解する圓雨…
まさに“一を知って十を知る”という感じ。
「師匠の芸を邪魔するものは全力で排除します!」
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そして、圓雨の師匠愛が深すぎw
恐ろしや…霧の圓紫。与えられた試練は「オリジナル寿限無」!
「いまからアテが寿限無をやる。それを一週間で覚えるだけや!」
まめだのための試練を、すでに用意していた圓紫。
前座噺「寿限無」を覚える、それだけでいいの?と、まめだ。
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「この世界はあんたのお友だちばっかじゃない…一言一句、間違いは許さへん!」
試験内容を淡々と告げ、圓紫は10分15秒の「寿限無」を噺はじめます。
「えーこんちは!」
圓紫の芸がはじまると稽古場の空気が一変…
言葉とリズムと動きに一切の無駄がない最上級の話芸は、前座噺なのに大ネタみたいで…
圧倒されて見惚れている間に、一回目のお手本噺は終わってしまいました。
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彼女が披露するのは“完全な話芸だけ”なのです。
まめだに冷たい視線を向け、霧の圓紫は去っていきました。
「寿限無」マスターは難航…静かな場所を求めて雑音のない山へ!
さっそく、必死に口ずさむも…一言一句がネックとなってうまく話せないまめだ。
「あれ…どっちの言葉だっけ?」
街中を歩きながら覚えていると、すれ違う人たちの会話の喋りに噺が引きずられます。
春来亭の雑務をこなしながら頑張っても…
仕事はミスするし、練習ははかどらないしで、全然ダメ!
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「終いにモフモフ…」と寿限無に変な単語が混じっちゃう始末!
深夜、布団の中でやっても椿しらら(CV.Lynn)のダイナミックな寝相に邪魔されます。
「全然覚えられないじゃんかー!」
どこか静かで集中できる場所を求めて、まめだは“山籠もり”を決断します。
2回目のお手本をしっかり聞いて、速攻で雑音のない山へとダッシュするまめだ。
そこから3日間、石の上に正座して寝ずに山で「寿限無」と向き合います。
日が暮れても、雨が降っても…ボロボロになりながら。
心がくじけそうになったときは、師匠と過ごした日々を思い出しながら踏ん張ります。
圓紫になる前の少女と大黒亭文鳥、昔のお話。
「俺の考えは変わらねえぞ?」
在りし日の大黒亭文鳥(CV.諏訪部順一)が、まだ圓紫になる前の少女にひと言。
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文鳥は…先代の大黒亭で文弧の師、そして椿白團治の父。
その道の重鎮たちから実力を認められて引っ張りだこだった若かりし頃の圓紫。
毎日「弟子にして!」と寄席に通ってくる名家のお嬢様な彼女。
「アテを弟子にして損はない」と文鳥相手に自信満々です!
「名前は縛りや…アテ自身を見てくれない。」
家の名に頼らずに自分が選んだ大好きな落語の道を進みたいというのが彼女の望みです。
「名前は縛りと俺は思わないけど…人によっては、名前は“一番の拠り所”になるものといつかわかる。」
贅沢な悩みを語る圓紫に、文鳥師匠はこう述べます。
名前に思う所があると言えばこんな話があると、文鳥は「寿限無」を少女に聞かせます。
自分の代で大黒亭は終わらせる…
弟子志願した圓紫に、文鳥はこうハッキリと言いました。
この名は、お前のこれからの新しい生き方や!
実の息子にさえもネタをつけなかった文鳥。
頑なに名前をくれなかった文鳥師匠が、圓紫にたった1つだけくれたもの…
それが文鳥オリジナル噺の「寿限無」でした。
文狐(CV.山村響)が現れるまでは、文鳥から授けられたこのネタが圓紫の自慢でした…
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大黒亭に入ったまめだの試練にしたのには意味があったのです。
タイムリミットギリギリで春来亭へ現れたまめだ。
寄席の高座にあがり、まめだは圓紫に向け「寿限無」を披露します。
圓紫は、まめだの芸を愚直と感じます。
はじめは順調!
しかし、息子に縁起のいい名を授けたいという親心を語る場面でピタッと一瞬…
まめだの喋りがストップします。
「忘れたな!」と呟く圓雨。
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「この名は、お前のこれからの新しい生き方や!」
文狐は、弟子のまめだにそう言いました。
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師匠心に弟子心…試練の結末は!?
「あたしのかわいい…かわいい息子の名前だ!一生懸命に覚えます!!」
心の底から発されたその台詞が、圓紫の心の琴線に触れます。
「あんた見てわかった…大黒亭は形振り構わずあがくものの名前なんや!」
喋り切って倒れたまめだに、圓紫は扇子に合格サインをして渡します。
「先代の「寿限無」、あんたに渡せてスッキリしたわ!」
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まめだの破門試練の動向は、白團治から文弧に伝わります。
「大事なことは教え通りにしてきた。大黒亭をおわらせろっちゅう遺言以外は…」
文弧は満開の桜を見ながら語ります。
「ウチは、弟子失格と思いますか?」
明言は避け、いまの文弧の方が「人間らしくてイイ!」と答える白團治。
文弧は手に触れた桜の花びらを見ながら、文鳥と出会った日のことを思い出していました。
アニメ『うちの師匠はしっぽがない』の次回に期待するもの
いつの時代もかわることない親心(人を想う気持ち)は、時を経て心をかけられた者の人生を救う…このアニメで実感させられます。
次回の第11話「オレの芸、お前で終わらせてくれよな」は、文弧と文鳥のストーリー!
あがくもののためにある大黒亭という名が、どうやって繋がれてきたのか…
物語の核となる部分が描かれそうです。