『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』は2001年に放映された映画で、ファンの間でもシリーズ最高傑作との呼び声が高い作品です。
本作のキャッチコピーは「未来はオラが守るゾ」で、未来を拒む大人と守ろうとする子供たちという構図が、公開当初21世紀を迎えた直後の懐古主義の風潮とマッチしていました。
- ノスタルジックな雰囲気が心地いい。作品の細部に散りばめられた懐かしい描写に胸が温かくなる。
- 印象に残る名言が盛りだくさん!野原一家の絆に心を揺さぶられます。
- お父さん世代は号泣必至!?アニメ映画史に残る名シーン「ヒロシの回想」は要チェックです!
- 未来を手に入れるために駆け抜けるしんのすけの姿に涙。感動のラストシーンは見逃せません!
平成が終わりを告げ、令和という新時代を迎えた今だからこそ、もう一度手に取っていただきたい作品です。
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目次
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』作品情報
作品名 | クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 |
公開日 | 2001年4月21日 |
上映時間 | 89分 |
監督 | 原恵一 |
脚本 | 原恵一 |
原作 | 臼井儀人 |
声優 | 矢島晶子 ならはしみき 藤原啓治 こおろぎさとみ 津嘉山正種 小林愛 関根勤 小堺一機 |
音楽 | 荒川敏行 浜口史郎 |
主題歌 | こばやしさちこ「元気でいてね」 |
【ネタバレ】『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』あらすじ・感想
昭和を思い起こさせる描写が豊富!
『クレヨンしんちゃん』という作品そのものは子供向けアニメなのですが、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』という映画に関しましては、明らかにお父さん、お母さん世代をターゲットにした作りこみがされていたように感じます。
親世代が懐かしいと思えるような描写が作品の随所に散りばめられていた点が非常に印象的でした。
例えば、ストーリーの主な舞台となるのが万博博覧会であったり、本作に登場する悪の組織の名前が「イエスタディ・ワンス・モア」だったりと、知っている人ならばピクリと反応してしまうネタが多く仕込まれていました。
万博博覧会は1970年に実際に日本の大阪で開催されましたし、「イエスタディ・ワンス・モア」は1973年に日本で大ヒットしたカーペンターズの名曲です。
この他にも「昔って良かったなぁ」と思えるシーンがたくさんあり、物語で未来を拒むオトナたちに感情移入してしまう親世代の方は多いのではないかと思います。
この「懐かしさ」が本作の大きな魅力でもありますし、子供だけでなく大人も作品に引き込む素晴らしいアクセントになっています。
登場人物たちの深い名言に感銘を受ける
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』の良さを語るうえで、登場人物たちの魅力に触れないわけにはいきません。
野原一家はもちろんですが、今作の敵組織である「イエスタディ・ワンス・モア」のリーダー・ケンや、その恋人・チャコも敵ながらイケていました。
セリフの一つ一つがいちいちかっこよくて、印象に残っている名言がたくさんあります。
その中でも特に好きなセリフが二つあるので紹介させてください。
一つ目は、「イエスタディ・ワンス・モア」のリーダー・ケンが言った「21世紀はあんなに輝いていたのに、今の日本に溢れているのは汚い金と、燃えないゴミくらいだ」というセリフです。
20世紀を生きてきた人なら、自分が思い描いていた21世紀と現実とのギャップというものは、程度の差はあれ誰もが持ち合わせているものだと思います。
そんな切ない気持ちを思い出させてくれるこのセリフが私は大好きです。
二つ目は、ヒロシがケンに言った「俺の人生はつまらなくなんかない!家族がいる幸せをあんたたちにも分けてやりたいくらいだぜ」というセリフです。
このシーンを見るたびに家族の大切さを教えられるようで、いつも涙ぐんでしまいます。
ヒロシは最高にかっこいい父ちゃんです。
シリアスだけじゃない!『クレヨンしんちゃん』が持つ本来の面白さも光る
ここまで『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』の大人向けの魅力について多く語ってきましたが、とは言え『クレヨンしんちゃん』の本来持つ「笑い」のポテンシャルは、今作でも十分に発揮されていました。
お子様との視聴を考えている方にも勧められる、子供が退屈しない映画に仕上がっています。
また、今作の優れている点として、ギャグとシリアスが混同せず、メリハリのあるストーリー構成になっている点です。
幅広い視聴者に向けた配慮がされていて、非常に好感が持てる印象を受けました。
屈指の号泣ポイント「ヒロシの回想」シーンに涙が止まらない
私が『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』を初めて視聴したのは子供の頃なのですが、その当時はこの「ヒロシの回想」シーンの意味がよくわからず、映画館で聞こえる嗚咽を不思議に思った記憶があります。
しかし、大人になってからこの作品を手に取り、再び「ヒロシの回想」シーンを観たとき、私は涙が止まりませんでした。
内容だけ言ってしまえば、ヒロシの少年時代から現代までを振り返るだけなのですが、優しいメロディーに合わせて映し出される家族愛の詰まった思い出に、こみ上げてくるものを堪え切れませんでした。
まさか『クレヨンしんちゃん』で涙を流す日が来るとは思ってもいなかったので、いい意味で裏切られました。
本作でも特に素晴らしい名シーンなので、ぜひ注目して観ていただきたいです。
未来を手に入れるために奔走するしんのすけの姿に胸熱の感動ラスト
物語の終盤は、野原一家と悪の組織「イエスタディ・ワンス・モア」の一騎打ちの展開になります。
21世紀の現実世界を、古き良き20世紀に戻してしまう装置を止めるべく奮闘するしんのすけ達の姿が本当にかっこよくて、胸が熱くなりました。
野原一家は未来を手に入れることができるのか。
結末は、ぜひご自身の目で確かめてみて下さい。
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』まとめ
以上、ここまで『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』について紹介させていただきました。
- ノスタルジックな雰囲気。
- 胸に響く名言。
- 安心と信頼のギャグクオリティ。
- 映画シリーズ屈指の名シーン
- 感動のラスト。