『性の劇薬』あらすじ・ネタバレ感想!大人気BL漫画が衝撃の映画化!“性”で“生”の意味を見つける物語

『性の劇薬』あらすじ・ネタバレ感想!大人気BL漫画が衝撃の映画化!“性”で“生”の意味を見つける物語

出典:『性の劇薬』公式Twitter

両親の事故死が自分のせいだと思い込み自殺を図る桂木誠の前に現れた謎の男・余田龍二が「自分で捨てようとするなら、その命俺によこせ」と言って始まる監禁・調教生活。

余田の言動の意図は?それを知った桂木は…?

ポイント
  • 水田ゆきによる累計販売数100万ダウンロードを超えるBL電子コミックの実写映画化
  • 調教、凌辱の描写が過激なので耐性のない人は要注意です
  • ストーリー上重要となる性描写を再現するためにとR-18指定で制作されたほどの生々しい場面はまさに“衝撃的”!

それでは『性の劇薬』をネタバレありでレビューします。

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『性の劇薬』作品情報

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

作品名 性の劇薬
公開日 2020年2月14日
上映時間 89分
監督 城定秀夫
脚本 城定秀夫
原作 水田ゆき
出演者 北代高士
渡邊将
長野こうへい
階戸瑠李
千葉誠樹
山本宗介
守屋文雄
音楽 林魏堂

【ネタバレ】『性の劇薬』あらすじ


絶望の先にある絶望

桂木誠(渡邊将)は薄暗く最低限のものしかない無機質な部屋に置かれたベッドの上で、全裸で拘束具に縛られた状態で目を覚ましました。

そこに現れた謎の男・余田龍二(北代高士)は「意識を失っている間に全部掻き出しておいた」と桂木の体を意のままに凌辱し開発していきます。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

桂木に用意されていたのは一日に必要な水分とビタミン剤、それがすべてでした。

毒でも入っているんじゃないかと勘繰る桂木に余田は「俺はあんたを殺さない。命を救うのが俺の仕事だ」と言って部屋を出て行きました。

脱走しようにも繋がれた鎖を壊すことも叶わず、仕方なく用意された水を飲んだところで安心した桂木は眠ってしまいました。

目を覚ますとまた側にいる余田に体を触られ後ろを犯されて桂木は快楽に従順になっていきます。

起きている時間はほとんど余田に犯される桂木は、眠っている間に夢を見ていました。

それは夢というよりは監禁生活に至る前のこと。

サラリーマンとして順風満帆な毎日を送っていた桂木は、ある日連日徹夜続きで力を注いできた会社を挙げての一大プロジェクトリーダーを任されることになりました。

それにより出た臨時ボーナスで両親に沖縄旅行のペアチケットをプレゼントしました。

両親が旅行から帰ってくる日、空港まで迎えに行くと約束していたことを忘れて彼女の綾香(階戸瑠李)とホテルにいた桂木は、父からの電話でそれに気付きます。

しかし桂木は綾香と過ごすことを選び、両親はタクシーで家に戻ることにします。

しかし両親を乗せたタクシーはトラックと正面衝突し、2人は即死でした。

桂木は自分が迎えに行かなかったせいで両親が死んだのだと自分を責めます。

ひと月以上も無断欠勤していたある日、ヤケ酒を飲み千鳥足で路地裏を歩いていると両親が事故にあった夜に一緒にいた綾香が会社の男・遠藤(長野こうへい)と歩いているのに遭遇しました。

遠藤は桂木の無断欠勤を責め、一度出社した方が良いと言います。

去り際に「退職金も用意しているらしいですよ」と言われた桂木は、とたんに街行く人たちから嘲笑されているような気分になります。

そのまま、プロジェクトリーダーに指名された日に上司から言われた「君はもっと上へのぼれる」という言葉をうわごとのように呟いて、側にあった建物の階段をのぼっていきました。

そして屋上に辿りつくと、空を見上げてそのまま飛ぼうとしました。

そんな桂木の手を引いた男が、余田でした。

余田は、死にたいと言う桂木に「自分から捨てようとするなら、その命俺によこせ」とだけ言って桂木の意識を奪いました。

意識が戻った時、桂木はシャワー室のようなところで全裸に手首を拘束されて宙吊りという状態でした。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

体の外側を綺麗にされて毛も剃られ、内側も綺麗にされ、意識を保てないほどの快楽を与えられ続ける桂木は次第に何も考えられないようになり、余田に調教されるがまま与えられるものすべてを受け入れるようになっていったのでした。

余田の素性と“楽に死ねる薬”

ある時、桂木は目を覚まして、余田の用意した栄養食を口にしながらどうして生きているのか、どうして死んでいないのかと我に返ります。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

そして割った鏡の破片を首にあてました。

しかし結局鏡の破片で自殺することができずに、それを持ったまま布団に入っていました。

自分を監禁して調教する余田を殺そうともしますが、それもできませんでした。

桂木は死のうとした理由を余田に話します。

自分のせいですべてがなくなったという桂木に、余田は「理由になっていない」と返しました。

そして“飲めば楽に死ねる薬”を置いて部屋をあとにしました。

余田は腕の立つ外科医です。

事故で運ばれて瀕死の男性が「子供がいる、死にたくない」と懇願するのを聞いて、生きようとする姿勢を信じて手術を行う。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

それでも、全力を尽くしても救えない命があることに対して疑問を持ち「なぜ命がこぼれるのか」と自問自答する、そんな医師です。

余田が仕事を終えて桂木の元に向かうと、楽に死ねる薬は捨てられていました。

一度は飲もうとした薬を飲まなかったのは“お前のせいだ”と言うのを聞いて、余田は初めて道具を使わずに自ら桂木を犯しました。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

桂木が目を覚ますと足に繋がれていた鎖はなく、いつも水やビタミン剤が置いてあった台には服が置いてありました。

服を着て出口に向かい薄暗い階段をのぼって、最後のドアを開けた先は病院の廊下に繋がっていました。

桂木は通りがかった看護師に話しかけますが、何をどう聞いたらいいかわからずに結局何も言えませんでした。

そこに余田が現れ、何も言わずに去ってしまいます。

余田がエレベーターで向かった先は屋上でした。

追いかけてきた桂木に「もうお前は自由だ」と言います。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

ここで初めて桂木は余田の名前を知りますが、実は会ったのは初めてではありませんでした。

心肺停止で運ばれてきた桂木の両親の対応をしたのは、余田だったのです。

三度の偶然、余田の言動の意図

余田は桂木に「腹減っただろ、何食べたい?」と聞きラーメン屋で食べたいだけ食べさせます。

そのあとは「どこに行きたい?」と聞き、車で墓地に向かいます。

余田は墓地でも桂木に会っていました。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

そしてその“二回目の偶然”の時のことと共に、自分の過去を明かしました。

救急医である自分をうらやむ、終末医療に携わっていた恋人のこと。

消えかけの命を救うことはできても、一番大切な命を救えなかったこと。

恋人の形見を持ち歩いて死に場所を探していたら、三度も偶然で桂木に会ったこと。

奇妙な偶然に対して余田は、もっとも屈辱的な方法で“生”を植え付けてやろうと思い監禁して調教したということも明かしました。

そして余田は桂木に、今ならどうやったって生きていけると言って「好きにしろ」と解放します。

そこからの帰りは別々で、桂木はバスを待っていました。

その頃余田は海に向かい、ぼんやりと恋人の形見である劇薬を眺めていました。

海の中に恋人の幻影が見えて思わずそこまで入っていった余田は、実際には誰もいないことに気付いて劇薬を口にしようとします。

その手を掴んで阻止したのは桂木でした。

そして「俺の好きにしていいんだろう?あんたの命、俺によこせ」と言いました。

2人は主従関係としてではなく抱き合い、“生きている”ことを感じました。

『性の劇薬』感想

男性同士のあれこれに嫌悪感がないなら絶対見て欲しい作品

vito

すごいものを見た感がすごい。

監禁、凌辱、調教、そんな言葉が冒頭にくるBLコミックの実写化で、ともすれば一瞬でしらけかねないよなぁと思いつつ見たんですけど。

まぁ確かにちょっと引っかかる描写とか場面はあったにしても、しらけることは全然なかったです。

生に執着する理由も死のうとする理由もまっとうなものだし、余田の動機というのかなぁ、桂木を監禁してまで生かしたかった理由に結構グッときました。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

ちゃんとそれぞれの行動にも考えにも理由があって、余田からしてみれば3回も偶然が重なったことに運命を感じたというか必然を感じたというか、それが明かされる桂木の拘束が解かれた場面から一気に空気感が変わる見せ方も好きです。

vito

ただ私は原作は読んでいないので、原作ファンの人からしてみたら物足りない部分もあったりするのかなぁと思ったりもします。たぶんもっとこう、快楽堕ちしていく様子とかエグいんじゃないかなとかいう予想が頭をチラつくので原作も読んでみますけど。それはそれとして。

なんだか色んな人に見て欲しかったので、あらすじではオチは書いたけど重要なところは端折ってたりします。

タイトルの意味もふんわりとしか書きませんでした。

ただエロさが凄いから見て!っていうんじゃなくて、いやそこも凄いんだけどストーリー的に“良い”から見て欲しいです。

vito

あと特筆すべき点としては、調教している場面含めてヤッてるところの生々しさが私は結構好きです。これは男性同士だろうと男女だろうと映画でいわゆる“濡れ場”と言われるところでしらけがちなところだったりもするんですけど。

よくモザイク処理なしでここまで自然に撮れたなぁと思います。

自然っていうか違和感がないっていうか。

vito

逆にどこをどうしてるんだろうと思うくらいの。そういう目から入ってくる情報もそうだし、音も鳴るべくして鳴ってるから違和感がないのかなぁ。単純に俳優さんたちの演技力がすごいのもあるでしょうね。

そもそも男性同士のあれこれに嫌悪感がある人にはすすめられないけど、終盤の余田が自分の過去を明かしたあとのベッドシーンは人間と人間がセックスしてるだけのことで、そこにはちゃんと愛があって、2人が生きてるっていうのをめちゃくちゃ感じます。

何て言うんだろうもうとにかく見て!

全体的には当然ながらご都合主義のファンタジーBLって感じではなくて、がっつり芯の通ったストーリーのある生々しいBLだと思いました。

っていうかそもそも男性同士の話っていうだけでそこまで異様なものとしてとらえる必要もない作品とでもいうか。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

vito

これは私が個人的にマイノリティに対して“異様”だと思っていないからっていうのもあるのかな。

もっとこういう作品が増えたら良いのに。

一つうっかりしちゃったなと思うのは、部屋でそこそこの音量で見てしまったことくらいですね。

vito

どうしよう近隣に音漏れしてたら。みなさんもお気を付けください。

『性の劇薬』好きな場面、好きなセリフ

冒頭というか前半というか、桂木が監禁されている薄暗い地下室の場面はなんかもうずっと不安でちょっと怖いんですけど、たぶんそれは細かいところまで妙にリアルだからなんでしょうね。

『性の劇薬』

(C)2019フューチャーコミックス

それを踏まえて好きなところ、余田が桂木の体を好きにする場面でラテックスの手袋をしているんですよね。

いやラテックスフリーかもしれないけど医療とか介護に使われるような薄いゴムの手袋です。

vito

たぶん私はここでめっちゃリアルだなと思ったから違和感なく物語に入っていけたのかなぁという気がしています。

のちのち余田が外科医っていうことも明らかになって、なるほどだから手袋もそこにあるわけだ、となったりしました。

vito

ちょっとアレなことを書くと、BLコミックとかそこまで読む方ではないんですけど素手であれこれするのはちょっと個人的にヤダァ…と思う方です。というめちゃくちゃどうでもいい情報。

変なところ細かく気になってしまうタイプだからこういうところに抜かりがないだけで驚くほどスッと入り込めちゃう。それはそれとして。

余田が桂木を解放して、2人でご飯食べてる場面も結構好きです。

どれくらいの期間かはわからないけど監禁されている間ずっと水とかビタミン剤とかゼリー的なものとか、食事らしいものを口にしていなかった桂木が凄い勢いでラーメンとかギョウザとかチャーハンを食べるんです。

vito

そこが好きです。そんな桂木を眺めて、自分のラーメンも差し出す余田も何か好き。

あと印象に残っているのは余田の元恋人が死んでしまった場面かな。

儚くて切なくてきれいな場面だと思います。

その救えなかった命に対する余田の想いが伝わってきて胸が苦しくなるし、“あの時ああしていれば”っていうありふれた後悔がグサグサ刺さります。

vito

そういう意味では余田も桂木も同じような後悔を背負って、同じように死に向き合った同市なんですよねぇ…だからこそその命を捨てようとした時「俺によこせ」って言うのが効いてくるんだなぁ…エモ…。

『性の劇薬』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

以上、ここまで『性の劇薬』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • とりあえずBLに興味があるなら、とかじゃなくて嫌悪感がないならまず見て欲しい作品
  • …とはいえ調教シーンは結構生々しいです
  • 個人的にはもっとこういう作品が増えて欲しいと思えるような映画です

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